「勝田また飛行機つくってんの?ガンプラやろうぜ」
またこいつか。これだから架空プラモデラーは。
「こいつは烈風じゃないか。」
「残念。これは試製烈風。誉搭載型。機首が絞られているのが特徴。」
「今空母造ってるからのせてくんね?」
「無理。試製烈風は着艦フックついてない。そもそもプラモデルにラジコンを乗せようってのがおかしい。烈風は1/8、貴様の翔鶴は1/50。着艦は出来ても発艦出来ない。よって無理。」
「えーーー」
模型部…人が増えてから結構絡まれるようになったな…零戦二一型使い魔仕様飛ばしてたらアニ研からオタ道来たし。
「みんなやめろ。こいつがスタント出てるから模型部続いてるんだろ。現に勝田目的で女子部員も入ったじゃないか。」
「…飛ばしてくる」
「おう、すでに会田が飛燕二型飛ばしてるから混線しないようにやれよ、あいつ旧式の赤バンド使ってるからな」
いやアホかよあいつ初心者だろ。スケールから始めるにしても三式初歩練習機とか三式指揮連絡機とかから始めろって言ったろ。覚えてないのか。
「大丈夫。2.4GHz帯で飛ばすから。ガソリンある?」
「あるぞ。あとこの無線機持ってけ。今日から校庭飛行場はこれで先生に申告いれないと飛ばせなくなった。」
「わかった。」
「待ってその缶ガソリンって書いてあるけど中身グロー燃料だぞ」
「…部長、自転車の件と合わせて覚えておいてください。」
「ばれてたか」
試製烈風は機首が絞られていて空気抵抗が小さい。よってエンジン規定のあるスタント大会のスケール部門ではかなり大きく働く。さすがに液冷スケールには敵わないが…
「中等部3年丙組模型部勝田博、校庭飛行場の使用許可を求めます。」
「こちら職員室。わかりました。中等部3年丙組模型部勝田博、校庭飛行場の使用を許可します。すでに中等部一年甲組会田清華さんが飛行中です。離陸の際は十分注意してください。」
「わかりました。許可ありがとうございます。」
僕が今度出場するのは池上杯のスケール機のコース40周部門。スタントとは名ばかりの変態機動で規定のコースを40周するのだ。
しかもそのコースはめちゃくちゃで、通過態勢に規定があるポイントもある。去年は高度50cmのポイントに背面飛行指定あった位だ。つまりくるくる回ったり急上昇急降下は普通にあり、しかも一周の飛行距離が長い。そしてラリー形式。
簡単に言おう。市販のキットでは燃料が足りない。エンジン規定があるからといって純正エンジンを使っていては後ろに追い付かれる。操縦索にバルサ材を使っていたなら下手な機動をとればすぐに折れる、割れる。
だから必然的に機体が限られてくる。日本機だと雷電や鍾馗などが多い。理由は簡単。胴体に大きな余裕があり、燃料タンクを積めて太めの操縦索も収まる上、翼が小さくロールが速いから。
僕が烈風を選ぶ理由。それは主翼が大きくて翼内燃料タンクを積めるというロマン。それだけだった。僕にとって烈風を選んだことによってついてきた日本機最小の空気抵抗何て言うものは副産物でしかない。
「あっ先輩も飛ばすんですね。」
「初心者の癖に低翼機なんて飛ばしてどうする。すぐ落ちるぞ」
「じゃあ先輩は初心者の時は何を飛ばしてたんですか?」
「三式初歩練習機、三式指揮連絡機、初歩練は複葉、指揮連は高翼。初心者は低速でも飛ばせて飛行が安定している機体から始めないと危ないぞ。」
「練習機に連絡機…」
そういって彼女に忠告し、自分の烈風の離陸準備に入る。
そして電動スターターでエンジンを始動しようとしていたとき…
「せんぱーい!操作が効かなくなっちゃいました!」
その声を聞いたときにはすでに遅く、僕は部長特製のアルミ外板飛燕二型の急降下突撃の餌食になった。
死に際に自分の股間が踏まれたのだけはわかった。
忠告は大人しく聞けよ…会田…
知らない天井…なのか?これは天井なのか?プラネタリウムじゃないか?いやプラネタリウムも結局天井なのか…
「バカなこと考えてないで起き上がってください」
「………………誰?」
「神です。」
「おけ、じゃあすぐに成仏させてくれ。」
「なんでそうなるの!?」
「いや輪廻転生とか七生報国とか僕信じてないんで」
「そうは問屋がおろさない!」
「おろせ」
「無理です。」
「無理を通すのが神だろ。」
「無理なものは無理です。」
「じゃあそうだな、神様には感情的になってもらって条件反射で僕を成仏させてもらおう。」
「どうやって?」
「こうやって」
僕は神に近づくとまずお○ぱいを揉み、唇を合わせようとするが
「残念でしたね。」
ヂュゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛
あっダメだこれ力抜けてく立てねえ
「神がその程度で感情的になると思いましたか?」
「思ってました」
「まったく…私の奴隷になりたいのであればそう言ってくれればいいのに…」
「そういうことじゃないです」
「では罰として前世の記憶を持ったまま転生してもらいます」
「やだ」
「罰ですので。では転生のため気絶してもらいます。」
「えっ?」
「あなたには罰としてえっちな気絶の仕方をしてもらいます。」
「えっとその手に持っているのは?」
「あなたのいた世界の薄手のゴム手袋とローションですが?」
「女神様それはやめてくださいそれは私だけでなく女神様にも問題があっちょっと待って抱き抱えないでズボンずらさないであー!最後の砦のパンツがー!」
「ではおしりに」
ぶすり。
「あァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
ぶわあァァァァァァァァァァァ
僕は呉東男子海洋学校の入学試験の防火科目時に火に炙られて前世の記憶を思い出した。本来ならあり得ないのだが防火服が燃えていた。熱かった。
ちなみにちゃんと火を消して合格した。燃え移った服の火も自分で消した。
そういやここ飛行機存在しない世界だな。そのせいで新幹線の登場がもといた世界よりずいぶん遅かったようだ。(もとの世界では新幹線の振動問題を零戦のフラッター対策を応用して解決したがこの世界では翼のある飛行機が存在しないためその技術がなかった。)
しかも国土水没してるし。関東平野が関東湾だよ。
こほん、状況を整理すると、
この世界の日本は近代に無茶苦茶をやったせいで国土が沈没した
よって海上都市が建設されたり海軍が強化されたりと一大発展島国となった。
この世界では坂本龍馬のねーちゃんが女子海援隊なるものを作ってそれが今のブルーマーメードになってるんだと
また世界の海軍が解体されてホワイトドルフィン(白鯨)なる世界海軍が出来たんだと。
なんかブルーマーメードはほぼ海の何でも屋(警察から海難救助、軍としての機能など)といっても過言でもないため汎用性に重きをおいている
ホワイトドルフィンは軍事的な面が大きいため戦闘に重きをおいている。
僕、大鷲 隼人はそのホワイトドルフィンに入隊すべく呉東男子海洋学校の入学試験を受け合格した←イマココ
飛行機無いなら海軍入っても意味無いよ…
あっ無いなら作ればいいじゃん
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