こえ無き声を届けたい   作:hirag

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4話

~羽丘女子学園 屋上~

 

ひまり「はぁ~ようやく終わった~」

巴「今回のテストどうだった?」

 

蘭「いつも通りかな?」

モカ「あたしも~つぐは?」

 

つぐみ「私はそこそこかな…」

 

ひまり「それより来週から夏休みだね!」

巴「だな~ひまり。去年みたいに参考書を忘れるなよ」

 

ひまり「分かっている。それよりつぐ、庄司君と何処まで進展したの?」

つぐみ「え⁉進展って…」

 

モカ「キスとかした?」

つぐみ「キ、キス⁉そ、そんなことしてないよ!それに、庄司くんはどう思っているか分らないし…」

 

ひまり「庄司君も鈍いね…」

巴「まぁ!庄司もいつか気が付くかもしれないし」

 

モカ「蘭~?なにみているの~」

蘭「いや、あそこにいる人。庄司に似ていると思って…」

 

モカ「お?噂をすれば…どこどこ?」

 

蘭「あそこ正門近く」

つぐみ「あ!」

 

確かに正門の近くに庄司くんがいた。しかも、私達を見つけて笑顔で手を振っている

 

巴「どうしてこんな所に…てか、外に出てきて大丈夫なのか⁉」

ひまり「とにかく下に行こう!」

 

 

~校門前~

 

つぐみ「庄司くんどうしてここに?」

 

口を動かし訳を伝える

 

蘭「なんて?」

つぐみ「“散歩していたらここにたどり着いた”って」

 

ひまり「さ、散歩って…そんなのんきな…」

巴「それより、外を出歩いて大丈夫なのか⁉」

 

コクリ

 

モカ「その前に早くここを離れた方がいいかも」

 

周りを見渡すと女子生徒たちが集まり始めていた

 

蘭「取り敢えず、庄司はCiRCLEで待っててあたし達もあとで行くから」

 

コクリ

 

_________________

 

~CiRCLE~

 

羽丘女子学園を後にした僕はCiRCLEのカフェエリアに設置されていた。足湯で寛いでいた

 

テストの最終日だからてっきりお昼に終わると思っていた

 

せっかく試作品のお菓子を持ってきたのに…これじゃあ直ぐ痛んじゃう

 

⁇「あら?庄司くん?」

 

振り向くと千聖さんが後ろに立っていた

 

千聖「隣いいかしら?」

 

コクリ

 

僕が頷くと千聖さんは靴を脱ぎ足湯に足を入れる

 

千聖「身体は大丈夫?」

 

コクリ

 

千聖「そう。良かったわ。倒れたって聞いた時みんな驚いたのよ」

 

Pastel*Palettesの人たちにも心配をかけたみたい。そうだ!

 

『千聖さんこれどうぞ』

 

つぐみさんたちに持ってきたお菓子を千聖さんに渡す

 

千聖「これは?」

 

『お返しです。心配をかけた事と勉強のお礼を込めての』

 

千聖「別にいいのに…へぇ~羊羹」

 

『僕が作った試作品です。良ければ試食していただけますか?』

 

千聖「えぇ、あら?かわいらしい模様ね」

 

長方形の形をしている羊羹を頑張って菊の形に整形してみた

 

ここ最近、気温が上がりお客さんも冷たいものを欲しがっていた

 

特にご老人たちにも食べよいものを考えた。

 

そのヒントになったのは、美竹さん家で食べた“ねりきり”と華道の作品

 

保冷材でガチガチに冷やしたから痛んでないはず…

 

千聖「美味しいわ。甘さも控えめなところがいいわね」

 

甘さを控えめにしたのはダイエットに必死な上原さんを思って作った

 

千聖「でも…」

 

でも?

 

千聖「喉が渇くね。冷たい緑茶が欲しいわね」

 

そうなると思って冷茶とコップを取り出し注ごうとした瞬間――

 

千聖「あ!」

 

よそ見をしていて間違って羊羹が入っている容器に冷茶を注いでしまった

 

どうしよう…

 

千聖「これはこれで美味しいわ」

 

あたふたしている間に千聖さんは冷茶入りの羊羹を食べていた

 

千聖「あなたも食べてみたら?」

 

一口食べてみると…ひんやりしていて羊羹の甘みもしっかり残っている

 

これもありかも…よし!これで出してみよう

 

つぐみ「庄司くんー!」

巴「待たせたな」

 

Afterglowのみんながやってきた

 

千聖「私もそろそろ行くわね。じゃあ、庄司くん次はお店で会いましょうね」

 

コクリ

 

_________________

 

~羽沢珈琲店~

 

蘭「そうなんだ…」

モカ「お父さん亡くなったんだね…」

 

巴「まぁ…これで良かったんじゃないか?もう怯えて暮らすこともないことだし…」

ひまり「ちょっと巴!」

 

『そうですね』

 

苦笑いをする。追われる必要がないか…

 

蘭「大丈夫?」

 

コクリ

 

『それより、試作品の冷やし羊羹はどうですか?』

 

つぐみ「美味しいよ」

蘭「この菊の模様って…」

 

『この前、美竹さんの家で模写したものです』

 

蘭「参考になったなら良かった」

ひまり「もう一つ食べたいけど…」

 

モカ「ひーちゃん、すぐふとっちゃうよ~」

ひまり「言わないで!!」

 

『糖質は低めにしているので、もう一つぐらいなら大丈夫だと思いますよ』

 

ひまり「じゃあ…もう一つ」

モカ「私も~蘭は?」

 

蘭「あ、あたしも…」

 

[畏まりました]

 

巴「なんて?」

つぐみ「“かしこまりました”だって」

 

モカ「お~もうすぐに分かるんだね~」

ひまり「完全に通じ合っている感じだね」

 

つぐみ「べ、別に…そんなことないよ///」

蘭「これで進展がないって…」

 

巴「あぁ…相当鈍いよな。お前」

 

――?何の事を話しているのか分からない

 

取り敢えず、次の試作品を出すとしよう

 

もしも主人公(庄司)が学校に通うなら?

  • 羽丘
  • 花咲川
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