こえ無き声を届けたい   作:hirag

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今回の話でつぐみ編は終了いたします。
それにつきまして、アンケートの方は三日後に締め切らせていただきます。

本編どうぞ


最終話

ふむ…こんな感じかな?

 

つぐみ「庄司くん?少し休憩しない」

 

ペンを置き背伸びをしているとつぐみさんがやって来た

 

コクリ

 

つぐみさんの後に続き、下の階に降りて少し休憩を入れていると――

 

モカ「しょーくん、お疲れ様」

蘭「執筆するのはいいけど。つぐみに負担掛けてないよね()()?」

 

コクリ

 

今日も美竹さん達は勉強会をしに来ていたようだ

 

ひまり「調子はどう?」

 

『大方出来てきましたよ』

 

あの遊園地の件から5年。

 

僕は羽沢珈琲店で料理の腕を上げ、父さんの助手として働いている

 

そして先ほど美竹さんが言ったように、僕は合間合間にしがない小説を書いている。

 

題材は僕の人生。登場人物は名前を少し変えているけど、容姿は皆さんと同じだ

 

息抜き程度で書いているけど。世の中に出してみるのもいいかも。そう思った

 

さて、話は変ってつぐみさんはみなさんと同じ大学に行く、と思っていたけど…

 

つぐみさんだけはお菓子専門学校に通いつつ音楽活動も続けている。

 

いつも授業で作ったお菓子を持って帰ってくれるのはいいけど…

 

最近体重が増えてきた事が最近の悩みかな?今度上原さんとジョギングでもしよう

 

巴「少し読ませてくれないか?」

モカ「もかちゃんも気になりますな~」

 

蘭「あたしも…」

 

8割位完成した物を皆さんに渡す

 

蘭「ねぇ、このカトレアってあたしの事?」

 

コクリ

 

カトレアは美竹さん下の名前と同じ“蘭”の花と違う呼び方から

 

モカ「アタシは…“ブレット”?」

 

青葉さんはパンが好きだからこの名前に

 

巴「アタシは“ソル”か…ひまりは“ソレイユ”」

 

宇田川さんはいつも熱い感じがしているから太陽を連想した。

 

上原さんは下の名前の“ひまり”から向日葵を連想して、その向日葵のフランス語読みでソレイユ

 

つぐみ「私のは…あれ?そのまま?」

 

つぐみさんはカタカナで“ツグミ”のまま…この人の名前は。最愛の人の名前は変えたくなかった

 

父「庄司!少し手伝ってくれないか?」

 

コクリ

 

_________________

 

 

庄司くんの小説は私も初めて読む。

 

普段は大事そうに机の引き出しにしまっているし私も勉強に忙しかったから読む暇がなかった

 

それに…小説は完成してから読みたかったから、あえて読める日まで待ってみた

 

内容は私達との出会いから始まっている

 

私こと“ツグミ”が主人公の庄司くん…“ショウジ”を見つけるところから

 

巴「懐かしいなぁ~」

ひまり「あの時はつぐがいち早く気が付いたよね」

 

モカ「あの時、血塗れだった少年が今ではつぐの夫だもんね」

つぐみ「気が早いよ!モカちゃん!」

 

蘭「でも、式はもうすぐだよね?」

つぐみ「そ、そうだけど///」

 

初めは偶然だった。あの子…庄司くんを見つけたのは本当の偶然だった

 

今考えるとあれも運命だったのかもしれない

 

普段から困っている人をそっとできない性格だけど

 

あの時はいつもの癖で直ぐに体が動いちゃった

 

蘭「おじさんの初恋が庄司のお母さんだったんだ」

ひまり「写真で見たけど、庄司君のお母さんすごく美人だったよ」

 

お父さんも私と同じく困っている人をそっとできない性格。

 

そんなお父さんが庄司くんを引き取ってから私達の生活が変わった

 

庄司くんが家にやって来た時も私はしっかりしないと思っていた

 

“義姉”として庄司くんの事を世話を…支えてあげないと思っていたけど···

 

庄司くんは益々成長していった。いつの間にか私が支えられる方になっていた

 

彼が部屋に塞ぎ込んだ時、彼の過去を聞いた時も唯一の心の拠り所になろうと思った

 

そしていつしか私は…気づかない間に彼の事を好きになっていた。

 

病院で彼が目覚めた時、口パクだけでも何を言っているのかすぐに分かった

 

みんなは庄司くんの口パクを解らなかったのが不思議に思った

 

庄司くんの家…笹野家に行くときは、前日の退院祝いだったのに庄司くんは暗い顔をしていた。だから…庄司くんの事だから朝一に家を出て行くと思っていた

 

あの家に残っていた跡から庄司くんがどれほど辛い目に遭ったのか直ぐに理解した

 

そして遊園地では、ジェットコースターの時に急に手を握ってきた事はビックリしたけど···

 

頼ってもらった事がうれしかった。ようやく義姉らしいことが出来たと思っていた

 

だけど直ぐに“義姉”から“恋人”になっちゃった

 

でも、恋人になったからって普段の生活と何も変わらなかったけどね

 

_________________

 

 

[どうですか?]

 

厨房の方は一段落して、つぐみさん達に軽いお菓子と飲み物を運ぶ

 

ひまり「わぁ!美味しそう」

 

蘭「悪くないね」

モカ「でも、まだ途中みたいだね」

 

巴「タイトルとか決めてるのか?」

つぐみ「あ、ペンネームとかは?」

 

それを聞いた僕はペンを取り、いつも通りスケッチブックにペンを走らせる

 

この物語、生きる希望(声と家族)を失った少年が自分の道と理解者を探す物語

 

これを読んで自分の道に迷っている人を僕も救いたい。

 

かつて僕を救ってくれた彼女達のように…

 

僕には恋人(理解者)と呼べるつぐみさんがいる。

 

そしてこれを読んでいる人もいつか僕みたいに笑って幸せになれるように願う

 

 

 

 

この小説のタイトルは――

 

 

 

 

 

『笹野庄司 作 こえ無き声を届けたい』

 




以上つぐみ編でした。いかがだったでしょうか?

蘭編は一週間後ぐらいに投稿していきたいと思っています。

もしも主人公(庄司)が学校に通うなら?

  • 羽丘
  • 花咲川
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