製作の段階でつぐみ編より長くなりそうです
本編どうぞ( ゚д゚)ノ
1話
~美竹家~
美竹父「どうした?今日は出来が悪いぞ」
蘭「……」
美竹父「蘭?」
蘭「え!?な、なに……」
美竹父「いや、何でもない。庄司君の事が気になるのか?」
蘭「べ、別に…」
あいつが引き籠ってもう4日経つ…
つぐみによれば食事も碌に摂っていないらしい
美竹父「お前らしくないな。取り敢えず今日はもうここまでにしよう」
蘭「うん…」
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~蘭の部屋~
ここ最近、作曲も華道もやる気が起きない……
気が付けばいつもあいつの事ばかり考えてる
外を眺めると雨が降っている
そう言えばあいつは雨が嫌いって言ってたっけ…
蘭「らしく…ないか……」
それに心に靄がかかったみたいで嫌な気分になる
助けてあげたいけど…あたしには何が出来るの?
Pipipi…
リサさんからだ
蘭「もしもし…」
リサ『もしもし!蘭。最近元気ないけど、どうかしたの?』
蘭「実はあいつが…」
リサ『あいつ?』
リサさんに庄司の現状とあたしの気持ちを話してみた
リサ『ふ~ん…そんなことがね…』
蘭「どうしたらいいのか分からなくて…」
リサ『その気持ちは蘭自身で気が付かないとね。アドバイスするなら偶には力ずくで解決するのもいいと思うよ』
蘭「力ずくですか?」
リサ『蘭の気持ちを伝えればきっと何とかなるよ』
気持ちを伝える……
蘭「わかりました」
リサ『また今度、話を聞かせてね☆』
あたしはあいつの話を聞いておかしいと思った…
庄司はあたしのことを“幸せ者”って言った
それと同時に“自分も生活が充実している”って
生活が充実しているならあたしの事を“幸せ者”なんて言わないはず…
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~羽沢珈琲店~
つぐみ「蘭ちゃん…本当にやるの?」
蘭「うん…このままにしていられないから」
あたしはつぐみのお父さんから庄司の部屋の鍵をつかった
部屋の中は真っ暗…それとビリビリに引き裂かれたスケッチブックが散らかっていた
部屋の隅には布団に包まっている庄司がいた
蘭「あんたはいつまでそうしているつもり?」
庄司はあたしをみているけど、少し怯えている
つぐみ「庄司くん…外に出ようよ」
庄司「──ッ⁉」
つぐみが手を指し伸ばすと庄司はその手を払った
蘭「つぐみ!」
蘭「大丈夫?」
つぐみ「う、うん…」
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頭が痛い···気持ち悪い。吐きそうだ
立ち上がろうとしても手足に力が入らない
目も霞んできた···
意識が朦朧としたその時──
美竹さん達が部屋に入ってきた
あいつに見つからなかったのか。二人共暴力を受けた形跡がなかった
蘭「あんたはいつまでそうしているつもり?」
いつまで…僕はもう一歩も外に出ないつもり…
つぐみ「庄司くん…外に出ようよ」
庄司「──ッ⁉」
羽沢さんが手を指し伸ばしてくる…でも、その手を僕は振り払った
蘭「つぐみ!」
その手を掴めば…あいつの所に連れていかれる!もう痛いのはイヤだ!
蘭「大丈夫?」
つぐみ「う、うん…」
もう…嫌なんだ……僕は、生きていても何の意味もない…
蘭「庄司…」
美竹さんが声をかけてくる……
蘭「あんた…外の世界が怖いの?」
庄司「──ッ⁉」
僕は顔を上げた。そこには怒りではなく…少し寂しそうな顔をしていた
蘭「この前、あんたはあたしの事を“幸せ者”って言った。あんたはどうなの?」
僕は……
蘭「声が出せなくても今の生活が充実しているのでしょ?」
そんなことはない……僕の生活はまやかし…幸せなんてない
蘭「なのにどうして…あんたはあの時、泣いていたの?」
え⁉僕が泣いていた?
蘭「人には幸せになる権利がある。あんたにも勿論その権利はある」
幸せになる権利…
近くにある紙に文字を書き美竹さんに見せる
『声が出せないこんな僕に幸せなんて…』
『僕にとって歌うことが幸せだった』
声が出ない僕にはもう何もない…
蘭「だったら、あたしがあんたを幸せにしてあげる」
つぐみ「ら、蘭ちゃん⁉」
え⁉
蘭「あんたが幸せに思えるその日まであたしが導いてあげる。だから、あたしを信じて…」
美竹さんは真っ直ぐな目をして、僕に手を指し伸ばしてくる
僕を導いてくれる その言葉をもう一度信じてみよう
蘭「下の階に行こう。みんな待ってるし、それに…」
ぐぅぅ~
つぐみ「お腹も空かせているみたいだね」
蘭「四日間も食べていなかったらそうなるよ」
二人に手を引かれながら部屋の外に出る…
下に降りると、あの臭いもあいつの姿もない。居るのは……
モカ「おぉ~しょーくん久しぶり~」
巴「ようやく出てきたな」
ひまり「心配していたんだからね!」
義父「庄司…すまなかった……」
お義父が頭を下げている…僕には何故頭を下げているか分からない…
ここにあいつが居たはずでは……
つぐみ「もう!これに懲りてお酒も控えてね!」
義父「そうします!」
ぐぅぅ~~
義母「あらあら…直ぐに用意するわね」
蘭「ここにはいないけど、湊さんや沙綾、千聖さんに沢山の人があんたの事を心配していた。それに…」
それに?
蘭「あんたがいて、あたしたちのいつも通りなんだから…そのことは忘れないで…///」
最後も部分は聞き取れなかったけど美竹さんの頬が少し赤かった
後日、メンタルケアのために病院に通い…羽沢さん達に僕の過去について事細かく伝えた
結局、僕が見たアイツは…過去の状態と重なり僕は幻覚を見ていたことを知った
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おまけ
~???~
???「Guten Abend(こんにちは)ドクターマシャコフ…」
マシャコフ「おぉ!どうしたんだい?ドクター」
禿げた頭を掻く老人と白髪の青年が会話をしている
???「諸事情で母国に…
マシャコフ「ふむ…そうか…いずれその時が来ると思っていたがこんなに早いとは」
老人は少し物寂しそうにそう言った
???「申し訳ございません…」
マシャコフ「謝らなくていいよ。君はこの7年わたしの傍で腕を磨いてきた。その腕を今度はここ”
???「感謝します!」
マシャコフ「出立はいつかね?」
???「明後日にしようと思っています」
マシャコフ「そうか…寂しいな。患者のみんなになんていえばいいのかな?」
???「すでに伝えています」
マシャコフ「相変わらず手際が良いの~
???「その呼び方は辞めてください。でも、本当にお世話になりました」
マシャコフ「こちらこそわたしは君のような弟子を取ってよかったドクター」
???「ありがたいお言葉です。Auf Wiedersehen(さようなら)、偶には日本に来てください」
マシャコフ「ハハハ…それもいいの~その時は案内頼むよ。そうだ!」
老医師は立ち上がり青年に一冊の本を渡した
マシャコフ「わたしの本をあげるよ。これで…」
???「”学びは怠るな”ですか?」
マシャコフ「その通りだ。怠けは腕を鈍らせる。精進したまえ」
???「ありがとうございます」
青年は軽くお辞儀をしてその場を後にし、携帯を取り出した
???「あぁ、俺だ。そっちの状況は?」
『特に問題なしだぜ相棒。いつ帰れる?』
???「そっちに到着するのは来週あたりになりそうだ」
『了解、”井ノ島”付近で合流でいいか?』
???「そこでいい」
『ところで腕の方はどうだ?』
???「大分馴染んできた。心配は無用だ。じゃあな」
ピッ・・・
一方的に電話を切り、青年は外を眺めながらこう呟いた
???「7年ぶりの日本だ。元気にしているかな」
ここでお知らせです
蘭編限定のオリキャラを二人追加予定です。勿論物語に大きく関係することになります
ドクターブルー?義手?っといろいろ気になるキャラに仕上がっています。次回をお楽しみに!!
もしも主人公(庄司)が学校に通うなら?
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羽丘
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花咲川