あの日から一週間経ったある日。それは僕にとっては悪夢の始まりだった
~正午~
いつものように注文を取り、それを厨房の義父に伝える。偶に厨房の手伝いをする
宗太「やぁ、少年。いつもの頼むよ」
そして武崎さんはほぼ毎日のようにお店にやって来てコーヒーとミートスパゲッティを頼む。
でも、どうしていつも奥の席に座っているのだろうか?
まぁ、あそこは日当たりがいいし日光浴にはいいかも
そう思い厨房に戻ると――
カランカラン
ベルが鳴り来客を知らせる。厨房から入り口を見ると…
???「よぉ!羽沢」
この声!あの姿!どうしてアイツが!僕の父が――!!
義父「正明…5年ぶりだな。何の用だ?」
義父が奥に隠れるように目で訴えかけてきた。その指示に従い厨房の奥に逃げた
宗太「少年こっちに…」
なぜか武崎さんも厨房にいた。ともかく武崎さんの傍により聞き耳を立てる
正明「人を探してな。俺の息子だが…」
やっぱり僕を探しに来たみたいだ…
義父「息子?お前に息子なんていたか?」
正明「なんだもう忘れたのか?庄司だよ庄司。俺の可愛い息子だよ」
可愛い息子?酒の飲み過ぎで頭がおかしくなったのか?こんな体にしたくせに
宗太「少年。彼は君の父親かい?」
コクリ
宗太「そうか…」
武崎さんは僕の頭を抱え、フロントの様子を伺う。そんな中でも話が進む
義父「で?その子がどうしたんだ?」
正明「家出したんだって!それで探してんだ!千葉で見つかんないからこっちに逃げてきたはずだ!」
義父「知らないな。千葉からここまで何キロあると思ってるんだ?それにお前家出でここまで逃げてくるのは無理だろう?」
そう。普通なら無理な話だ。傷だらけの身体なら尚更…
宗太「俺はあいつを追いかけてこっちに来た。君の捜索願を出され少々素性を調べさせてもらった」
僕のいない間に何があったのだろうか…
宗太「近所の人に君の事。そして虐待の事も。――ッ!動かないで!」
正明「お前が暇していることは新人でも雇っているのか?」
義父「まぁな。そんなところだ」
正明「ふぅ~ん。ちょっと見ていいか?」
義父「別に構わんぞ」
アイツがこっちに来る!どうしたら…
宗太「ここは任せて」
武崎さんはそう言うとコック帽を被り、僕のエプロンを身に着けてお玉を手に持ち立ち上がる
宗太「ど、どうも…新人です~」
正明「ふぅ~ん。変わったやつだな」
義父「そ、そうだな」
お義父さんも想定外の出来事のようだった。
正明「まぁ、頑張って」
宗太「はい」
義父「帰るのか?」
正明「あぁ、急いで息子を探さないといけないからな」
カランカラン
義父「しのげたか」
宗太「そうみたいですね。すいません勝手に厨房に入っていしまって」
義父「構いません。庄司を守っていただきありがとうございます」
宗太「まだ、安心できません。アイツはまた来るかもしれません。用心してください」
義父「何とかならないんですか?」
宗太「現時点で警戒対象ですから、勝手に捕まえることが出来ないのです」
義父「そうですか…」
二人の話を聞いた限り、アイツがここを去るのを待つしかないみたいだ
宗太「それより、暫く外出を控えてもらった方がいいでしょう」
義父「そうですね分かりました。庄司すまないな」
僕は静かに首を横に振る
分かっている。アイツがいる以上僕が外に出ることは命取りになる。
それならば部屋で暫くジッとしていた方がいいみたい
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つぐみ「そんなことがあったんだね」
巴「益々外に出られなくなったな」
コクリ
『しばらくこの部屋に出られませんね』
モカ「早く帰ってくれたらいいけど…」
ひまり「あ、そうだ!蘭の家で匿ってもらえれば?」
蘭「はぁ⁉な、なんであたしの家に⁉」
モカ「おにいさんが家にいるし、その親友の宗太さんも場所が分かってて安心じゃない?」
つぐみ「確かにその方が安心かも…」
確かに青葉さんのいう事にも一理あるでも、美竹さんに迷惑をかけるわけには……
巴「そういえば蒼さんは普段何やってんだ?」
蘭「義兄さんは普段から難しそうな本を読んでる。偶にあたしも手伝っているけど…」
『手伝いって何を?』
蘭「声だしたり、腕を動かしたり。あたしには何の意味があるのか分からないけど」
モカ「う~ん…謎だね~」
ひまり「それで…庄司君の事をどうするの?」
蘭「どうするって…お父さんに聞いてみないと…」
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~夜~
まさかアイツがこっちにまで探しに来るとは……
今日は武崎さんが居たから何とかなったけど、次からはどうにかしないと…
本当にここに居てよかったのかな?美竹さんの所に行っても迷惑になるだけなのに…
コンコン
誰か来たみたいだ。体を起こし扉を開ける。
つぐみ「庄司くん。少しいいかな?」
コクリ
つぐみ「蘭ちゃんがお父さんとお義兄さん話した結果、しばらく引き取ってくれるって」
まさかの回答だった。
もしも主人公(庄司)が学校に通うなら?
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羽丘
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花咲川