あの日から2カ月が経ったある日の教室内にて
「では、文化祭での出し物を決めたいと思います。どんどん発言していって下さい」
「お化け屋敷」
「わたあめでしょ!わたあめ」
今日は文化祭の出し物を決める日。各々自分が何をやりたいか提案をしている
僕にとっては初めての文化祭。出し物が何になってもいい気がしている
ひまり「男装喫茶!」
巴「おお!いいかもな・・・いや、ちょっと待てよ」
「それだと羽沢君はどうするの?女装でもするの?」
ひまり「いいんじゃん!それ賛成!」
蘭「ちょっと!ひまり!」
つぐみ「ひまりちゃん。ちょっと・・・」
つぐみさんが上原さんに耳打ちをする
ひまり「その・・・さっきの案はなしで・・・」
「えーいいじゃん!やってみようよ!」
他の生徒を中心に男装喫茶を賛成する声が大きくなっていく
-数分後-
「お化け屋敷、綿あめ屋、男装(女装)喫茶ほかに提案ありますか?」
他にも、輪投げに迷路と射的など色々な出し物が出てきた
僕は女装以外だったら何でもいいような気がしていた
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時間が進み屋上でみんなと昼食を摂っていると先ほどの文化祭の話になった
ひまり「ごめん!庄司くん!あたし何も考えてなくて・・・」
つぐみ「もう!ひまりちゃん!前にも言ったよね!庄司君の身体はー」
つぐみさんがここまで激しく怒る理由は、ある日に起こった出来事がきっかけで・・・
その日は、羽沢珈琲店にて勉強会をやっていた時に宇田川さんがこぼした紅茶が服に掛かった。
その時に僕は二階に着替えに行こうとしていたが、青葉さんと美竹さんに火傷した確認の為に無理矢理に服を捲った時に腹部と腰の切り傷を見られてしまった。
後日、みんなで露出が少ない服を着るように話し合った。
今回の男装女装喫茶は露出度の高い服を着れば、クラス中のみんなや来てくれた人に傷だらけの身体を見られてしまう。
折角の文化祭なのに来てくれた人の気を悪くしてしまうかもしれない
それ以前に恥ずかしい
蘭「クラス中では男装女装喫茶の賛成の声も大きいし、これはもう・・・」
巴「諦めた方がいいかもな・・・なぁ、モカ。さっきから何を調べているんだ?」
モカ「露出の少ないメイド服を探しているけど・・・」
蘭「普通にあるじゃん。何に悩んでるの?」
モカ「あるにはあるけど・・・色々迷っちゃうな~しょーくんが気に入るかな」
あ、僕の拒否権は無いのですか。そうですか…
巴「まぁまぁ・・・アタシ達が一緒に選ぶから安心しなよ」
蘭「それにまだ女装喫茶になるとは限らないし・・・」
モカ「そうだね。結論をつけるのは早すぎるかも」
確かに美竹さんが言う事も一理ある。まだ、女装喫茶になるって決まったわけじゃない
もっといい案を出せば何とかなるはず・・・
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時間は過ぎて放課後。美竹さん達は各々用事があり直ぐに帰っていった。一人を除いて・・・
モカ「しょーくん?そろそろ行くよ」
カバンに教科書を詰め込んでいると青葉さんがいまかいまかと待っていた
忘れ物がないこと確認し、青葉さんに準備ができたことを伝えた
モカ「じゃあ行こうか」
行くといっても今日は何処に行くのか何も聞かされていない
モカ「ふんふ~ん♪♪」
なんだか青葉さんは気分がいいみたい
『どこに行くのですか?』
モカ「それは付いてからのお楽しみ~」
青葉さんの後ろに付いて行くとショッピングモールにたどり着いた
モカ「さてと、先ずは服を見に行って・・・後は文房具だね」
『服?誰のですか』
モカ「もちろん。しょーくんの服だよ。文化祭の衣装を探さないとねぇ~」
あ~もうこれは手遅れかっと・・・思っていると青葉さんに腕を引っ張られて服屋さんに連れていかれた
モカ「先ずはメイド服から」
それから僕は青葉さんの着せ替え人形になった。しかし、スカートにYシャツとかニットパンツにパーカー等色々と着せられた。
モカ「う~ん・・・全然いい服が見つからないね」
『今日はあまり服も置いていなかったし、仕方ないかもしれないですね』
1時間ほど店の中の服を着てみたが、僕に会う服は見つからなかった。
今日は諦めてまた後日、美竹さん達と見に行くことにした。
衣服店を後にした僕たちは文房具店に移動した
普段のコミュニケーションに授業のノート等・・・ノートの消費量が多くなっていた
あとペンの類も少なくなってきている。あ、白い柄にボタンが黄緑している鮮やかなペンがある
モカ「それって最近流行っている。蛍光ペンだね。えへへ~実はモカちゃんも持ってんだよね」
蛍光ペン?その割にはキャップもないし・・・すぐに乾いて使い物にならないのでは?
モカ「キャップがないから手が汚れないし、重ねて書いても変色しないし便利だよ」
青葉さんがそこまで言うなら一本試しに買ってみようかな
モカ「しょーくんはつぐと一緒でしっかり書いているよねー」
言われてみれば、高校に入ってから色々書くことが多くなったような・・・
昔の僕は書くことが嫌いだったのに・・・これもつぐみさんの影響かな?
モカ「あ、これは!!」
青葉さんの目先にはパンの形をしたペンケースがあった
珍しいペンケース。見たことがない
モカ「これはモカちゃんの為にあるはず!ちょっと買ってくるね!」
そう言い残すと青葉さんは足早にレジに向かった。
こいうところは変わらないな。
うん?翌々考えれば変だ。いつもの青葉さんだったら、僕の為に服を見たり文房具を見に行くことなんてしないはず・・・
モカ「買っちゃった。うん?そんなに見つめてどうかしたの?ふふふ・・・もしかして超絶美少女のモカちゃんに見とれちゃった?」
ペンケースを買ってきた青葉さんがいたずらっぽく言った。ずっとからかわれているし、少しやり返してみようかな
『はい。青葉さんは美人でギターも弾けてホント、才色兼備って感じですね』
モカ「えへへ・・・そう言われると少し照れちゃうな~///」
青葉さんは頬を赤くしている。あれ、してやったって・・・思ったのだけどなんだか罪悪感が・・・
モカ「しょーくんがそんなこと言うとは思ってなかったよ~お詫びにパンでも買ってもらおうかな~」
いつも通りの青葉さんだ。財布・・・持つかな・・・
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モカ「はぐほぐ・・・む~やっぱり山吹ベーカリーのパンは絶品ですな~」
今日も昨日も青葉さんにパンを買って、僕の財布はボロボロ…
はぁ~バイト掛け持ちしようかな…
「あははー」
「僕にもふうせんちょうだい!」
「はいはい…順番に並んでね」
僕たちの目の前で、小さな子供たちがピンク色の熊から風船をもらっていた
あれは・・・奥沢さん?あ!
僕は彼女を見て妙案が思いついた。
モカ「しょーくんどうかしたの?」
『少し買い忘れがあります』
もしも主人公(庄司)が学校に通うなら?
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羽丘
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花咲川