つぐみ「昨日より人が多いね。庄司くん。逸れないようについてきてね」
一日目と同じように看板を持ち、校内を歩く
「懐かしいね」
「何も変わってないね。あ、なにこれ可愛い!」
卒業生らしき二人組の女性が僕の方に向かってきた
「ねぇねぇ、この子と写真撮っていい?」
つぐみ「は、はい。どうぞ」
「へぇー男装喫茶ねー」
「丁度、喉乾いていたし行ってみようか」
写真を撮った後、まるで嵐みたいに二人は去っていった
つぐみ「すごい勢いだったね。あ、足元気を付けてね」
つぐみさんの手を借りながら、一階に降りて行った。
「羽沢先輩!」
一人の生徒がつぐみさんに駆け寄り何か話をしていた
しばらくすると――
つぐみ「庄司君。ごめんね。生徒会の方で少しトラブルがあって…」
話を詳しく聞いてみると校内放送をする子が風邪をひいていないらしい。
それでつぐみさんに話が回ってきた。もちろん、つぐみさんは断れない性格
『わかりました。気にせず行ってきてください』
つぐみ「直ぐに終わらせてくるからね!」
つぐみさんはその場から去っていった
「……」
モカ「おやおや~こんなところで何やっているのかな?」
店番の青葉さんが何故か僕の前に現れた。
モカ「うん?店はどうしたって?大丈夫だよ~ほら、しょーくん早くいこう」
青葉さんに腕を引っ張られ、ある教室に着いた
モカ「これに着替えてきて」
青葉さんに手には白いワイシャツにジーンズと来客用のバッチ
モカ「昨日はしょーくんずっと歩き回ってて、文化祭楽しめてないでしょう?今日ぐらいはいいんじゃない?」
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モカ「じゃあ、早速行こう~まずは…あそこかな?」
根負けして青葉さんの後ろを付いて行った。辿り着いたのは調理実習室。ここは確か…
「焼き立てのパン!各種200円だよ~」
料理研究部が開いているパン屋だった。昨日は準備中で空いていなかったがらかかなりの人が並んでいた
これは時間がかかりそうだ
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10分ぐらいかかり、何とかパンを5種類購入することができた
購入したパンは湯気が上がっており、出来立てだと一目でわかった
モカ「いただきま~す。ハフハフ~これはなかなか…」
青葉さんがクロワッサンを一口頬張りながら美味しそうに食べていた
僕は彼女を眺めながら一口かじる。山吹ベーカリーに及ばないが、中身がふわふわしてて外側もカリッとしていた
モカ「あ、しょーくん。頬についてるよ」
彼女は僕の頬に着いたパンくずを取って口に入れ、いたずらぽく微笑む
モカ「次は何処に行こうかな~しょーくんはどこか行きたい所はあるかな?」
『アトラクション系はどうですか?』
モカ「う~ん・・・じゃあ、お化け屋敷に行ってみようか」
僕たちは2階奥の教室に向かった
看板にはべっとりと血糊が付いており、中々雰囲気があった
「お二人にはこの手紙を奥のポストに入れてきてください。では、中へどうぞ」
手紙を受け取り、中に入ると薄暗く不気味なほど冷たかった
モカ「中々、雰囲気がありますな~」
適当に積み上げられた机。壁には所々不気味な光にオブジェクト。そして、不穏なBGMが流れている
順路をゆっくり進むと足を掴まれたり、白い煙が顔に当たったりビックリ用が多々あった
「ひゃん!」
急に可愛らしい声が聞こえて振り向いてみると、青葉さんが太ももを押えていた
モカ「な、なんでもないよ…ほら、早くいこう」
何もなかったように青葉さんは奥まで進み、僕もその後ろに付いて行く
奥に進むと不気味な血みどろの人形の前にポストが置いていた
よく見てみると人形から扉手前までレールが引いている
モカ「これだね。よっと…」
青葉さんが手紙をポストに入れると”ガガガ…”っと変な音が聞こえた
その方向を見てみると不気味な人形の目が赤く光り動き出した
咄嗟に青葉さんの腕を掴み、出口に向かって走った
出口を出て息を整えていると――
モカ「最後はビックリしたな~・・・しょーくん。手が痛いよ」
慌てて青葉さんの手を離そうとするが・・・
モカ「もう少しこのまま繋いでてもいいよね・・・」
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しばらくの間、青葉さんと手をつないだまま校内を見て回った。
そして時間は進んで17時過ぎ、文化祭も終わり他生徒たちがちらほらと帰っていた
その中、僕は青葉さんに誰もいない屋上に連行された
モカ「今日は楽しかった?」
屋上の扉を閉めながら、彼女はそう訊ねてきた
(こくり)
モカ「ねぇ、しょーくんは誰かに恋しているでしょう?」
(こくり)
モカ「そっか…ねぇ、あたしだけに誰か教えてくれる?」
僕の心は決まっていた。逃げ出したときに彼女が直ぐ駆けつけて励ましくれたこと。
いつもいたずらっぽく微笑む顔がとても愛おしく感じていた。
僕の答えは――
『ぼくは青葉さんの事が好きです。』
・・・・・・
長い沈黙が続いた。沈黙を破ったのは彼女だった
モカ「ねぇ…知ってる?屋上でキスをするとその二人は結ばれるって」
そんな話聞いたことは――
モカ「”そんなこと聞いたことがない”って思ったでしょう。でも、あたしたちがそのきっかけになればいいんだよ」
そういうと彼女は僕の方に振り向き手を伸ばす
モカ「こんなあたしとでも付き合ってくれる?」
彼女の手を取ると引き寄せられて抱き着く形になり、お互いに唇を交わす
一瞬、たった一瞬だけだったのに長く感じた。
唇を離してお互いに顔を見つめる。なんだか少し…恥ずかしい気がしてきた
モカ「本当は…あたしもしょーくんの事が好きだった。昔と相変わらずだね。しょうくん」
しょうくん。僕の事をそう呼んでくれた人が昔どこかにいた。もしかして君は――
モカ「ふっふっふ・・・これからはいろいろ大変かもね」
『どういう意味?』
モカ「だって…」
そう言うと青葉さんが屋上の扉を開けると美竹さん達がなだれ込んできた
巴「いててっ…みんな大丈夫か?」
蘭「ひまりが押すから・・・」
ひまり「蘭だって押してきたじゃん」
つぐみ「えっと・・・モカちゃん。庄司くん。ごめんね」
僕たちの告白はみんなに見られてみたい
つぐみ「モカちゃん。庄司くん。おめでとう。二人ともいま幸せ?」
モカ「うん。幸せだよ。ねぇ、しょうくん」
青葉さんと同じく僕は幸せだ
巴「二人ともおめでとう。これからつぐの家でパーティー開こうって話していたが・・・」
蘭「もちろん。来るよね?」
モカ「もちろん行くよ。ねぇ、しょうくん」
彼女が手を指し伸ばす。僕はその手を取り屋上を後にした
もしも主人公(庄司)が学校に通うなら?
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羽丘
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花咲川