夜去は今日から機能回復訓練を始める。
その間に言わないといけない。ずっと一緒にいたい、一緒にここで暮らそうと。
でもなかなか言えない、とても恥ずかしい、男性を自分から誘うなんてことしたことがない。
夜去を見ると心臓の鼓動が速くなり、周りにいる人に聞こえているのではないかと思うほど、心臓の音が自分にも聞こえる。
「夜去は意外と体柔らかいんだね」
「そうですか?昔地獄のような柔軟をある人からさせられたからかもしれません」
何でだろう、その人が気になってしまう。夜去をこんな笑顔にする人はどんな人なんだろう。
「どんな人なの??」
「桃色の長い綺麗な髪の人でした。そして幸せそうにご飯を食べる人です」
桃色でご飯をたくさん食べる人………それって蜜璃さんと一致するのは気のせいだろうか。
ご飯をとても食べるし、よく一人でご飯を食べに行ってる。
「夜去はその人と二人でご飯を食べに行ったの?」
多分その人は女性だ、だから嫉妬しているんだ。夜去が誰かと笑っていたり、話をしているだけで少し心が痛い。
私も夜去の笑顔がみたい。
「いいえ、二人じゃなかった。僕たち二人の食べるところを見ててくれる優しい人がいましたから」
二人では行ってなかったんだ、安心した。まさかもう一人も女性なんじゃ………
聞いてもおかしいと思われないかな、でも聞かずにいられない。
「もう一人も女性なの?夜去は二人が好き?」
「男性ですよ、二人のことは大好きです」
「二人に言えなかった、二人と食べるご飯は美味しい、また連れて行ってくださいと。いつも食べ終わるとその言葉を待っているようにしてたのに」
「しのぶさん、いつか伝えられるかな」
「伝えられるわよ、私も伝えられたから」
絶対に伝えられる、夜去のおかげで蝶屋敷の全員が想いを伝えられた。私も何かしてあげたいな、桃色の髪の人が羨ましいな、夜去にこんな風に想われていて。
髪を伸ばしたら私を見てくれるかな、どうしたらいいんだろう。
「夜去、私も髪を伸ばした方がいいかな?」
姉さんのように綺麗な長い髪なら、振り向いてくれるかもしれない。
「しのぶさんはそのままでいいと思うけどな。でも伸ばしたいなら止めないよ」
「でも僕は今のしのぶさんも伸ばしたしのぶさんも好きだけどね」
そんなに純粋な目で言わないでほしい、絶対に顔が紅くなっている。
すごく嬉しい、どんな私でも好きと言ってくれたことが。
いろんな女性にこんな風に行ってるのだろうか、少しイラッとしたから背中を押している手を強くした。
「痛い、痛いよ。しのぶさん、強すぎるって蜜……っと一緒」
ちょっと強すぎたかな、今蜜って言った?まさか本当に蜜璃ちゃんなの、二人は知り合いなの?
負けたくない、一緒にいようと今伝えよう。
「夜去、もしよかったらだけどここで一緒に暮らさない?」
「いいんですか?カナエさんに聞いたんですか?」
聞いていない私の独断だ。姉さんは絶対にいいと言う、だって姉さんも夜去のことが好きだと思うから。
「あらあら、しのぶから誘うなんて珍しいわね。夜去のことが好きなの?」
揶揄うように言ってくる、姉さんも本当は好きなのに。
好きですよ、大がつくほどに。
「姉さん、それは……」
「僕は二人とも大好きですよ」
「どっちなの?!」
「どっちが?!」
心臓の音が大きい、姉さんと言われたらどうしよう、私は諦められるだろうか。
でもその返事を聞いて安心した、諦めなくてもいい少しずつでいいと思った。
「みんな大好きです!鬼殺隊のみんな」
これが夜去なんだ。私はこんな貴方に恋をしたんだ、いつか振り向いてもらおう。
まずはこれが第一歩だ。
「一緒に暮らそう。姉さんいいよね?」
「私もそれを言おうと思ってたの。先に言われちゃったな」
「二人がいいならお願いします。一ついいですか?」
それは勿論だ。私たちもそのつもりだった、真菰さんも夜去にとってかけがえのない人だもの。
──
しのぶちゃんとカナエちゃんと夜去のお話の内容を聞いてしまった。
二人は一緒に暮らそうと言っていた、それを夜去も了承していた。それを聞いて逃げるようにその場から離れた。
ずっと一緒にいれると思ったのにここでお別れなのかな、そのあとも何かお話していたけど聞くことができなかった。
なんでこんなに涙が出るの、夜去が幸せになる嬉しいはずなのに。
なんでこんなに胸が痛いの、この感情が恋なのだろうか。
カナエちゃんとよく恋話しをしているが、私は恋などしたことなかった。
これが恋なのかな、胸が痛くて、涙が出る、ただ辛いだけじゃないか。
「真菰さん、灯消しますよ?」
「いいよ」
今日一日、夜去に話しかけられても逃げてしまっていた。蝶屋敷で暮らすと言われることが耐えられそうにないから。
離れ離れになると改めて実感する気がして怖いんだ。
「真菰さん、少しお話しいいですか?」
寝ているふりをしようか、でも向き合わないといけないよね。
絶対に涙を流さない、離れ離れになってもまた会えるんだから。
辛い、心が張り裂けそう、手汗がすごい、震える声で返事をした。
「いいよ、どうしたの?」
「僕、蝶屋敷にお世話になろうと思っています」
「あの、それでなんですけど……一緒にいてくれませんか?」
やっぱりそうだよね、うん私はそれを止めてはいけない。
んんんん、今なんて言った。もう一度言ってもろらわないと理解できなかった。
「もう一回言って?よくわからなかった」
「もう、一回で聞いてよ!真菰さんがいないと寂しいんですよ」
「ずっと言えなかったけど、夜も真菰さんが近くにいないと寝れないんです」
「僕を一人で置いていったら、不眠症になります。だから一緒にいてください、どこにも行かないで」
涙は頬を伝わるのを感じる。やはりこれは恋だ、私は夜去が大大大好きだ。
恋は辛いものじゃなかった、こんな幸せを今まで感じたことはない。
「そう思ってたんだ、かっわいいね!!私の布団くる?」
「そう言われると思ったから、言うの嫌だったんですよ!今日だけならお邪魔してあげますよ」
今日はいつにも増して素直だな〜。いつも誘っても顔を紅くして反対を向いて寝るのに。
けどカナエちゃんとしのぶちゃんは許してくれるかな、明日にでも言わないと。
「カナエさんとしのぶさんは真菰さんも誘うつもりだったと思います。僕が真菰さんも一緒がいいと言ったら当たり前じゃないって言われたから」
カナエちゃんにしのぶちゃんは私のことまで。嬉しいな私にできた初めての女の子の友達だ。
二人のことも大好きだ、夜去と同じくらい好き。でも二人には絶対に負けない。
「わかった、一緒にいよっか」
「はい、安心したら眠たくなりました。おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
これからも夜去と一緒にいられるんだ。ずっと一緒にいられるといいな。
鬼殺隊は何が起こるかわからない、一日一日を大切に生きようと思う、私の大切な人達と。
「真菰さん、どこにも行かないで、置いていかないで…」
「姉さん、みんな待ってよ。どこ行くの、僕も一緒にいく」
「置いていかないで……」
夜去は私の腕を掴んだまま寝ている、怖い夢でも見ているんだろうか。
離れないよ、ずっといるからここに夜去の横に。
すごい汗をかき、涙を流していた。その悪夢が終わるまで私は頭を撫でていた。
いつか一人で抱えていることを私に話してね。
「夜去、大好きだよ」
次回は有無。
これが終わったら、本当に鬼滅の本編行きます。
なんども伸ばしてごめんなさいいいい、戦闘より日常の方が書きやすいなぁ
日常回を少し書いてもいいですか?三人との日常もあります
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イーオ
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ヨロシクナイ