雲居の空   作:くじぃらぁす

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花蝶花夜

蝶屋敷には来るのは久しぶりだ。

いつもなら普通に呼ぶことできた、でも今日はそれがなかなかできない。

蝶屋敷に来てしばらく玄関の前にいると、中からアオイさんが洗濯物を持って出てきた。

 

「夜去じゃない、どうしたの?」

 

「ちょっとカナヲさんとアオイさんにお話があって」

 

「洗濯物を干してからでいい?」

僕も手伝い二人で洗濯物を干した。そのおかげか、少しだけ落ち着くことができた。

その間は他愛もない会話をした、蝶屋敷はとても落ち着く場所だ。

 

二人でカナヲさんの部屋に行くと、カナヲさんは驚いていた。

 

「どうしたの夜去」

 

「私とカナヲにお話があるんだって」

それから僕は時の呼吸を使って過去に戻れること、そして戻ってみんなを助けたいということを伝えた。

話を聞いた時、二人はとても驚いていた、でも何も聞き返さずに黙って最後まで聞いてくれていた。

時の呼吸が自分の寿命を使って使う呼吸だとはなかなか言えなかった。でもそれは僕の口から伝えないといけない。

もしそれで2人が行くことを許したら、二人は死ぬほど後悔することになると思うから。そんなことは絶対あってはならない。

だから僕は、小さな声で言った。

過去に戻っても鬼の首を切れなくなること、そして時の呼吸は寿命を使って使う呼吸だということを。

それを聞いた途端、二人の顔が変わった。

 

「絶対に行かせない、許せるわけない」

カナヲさんのこんなに大きな声は初めて聞いた。

 

「カナヲの言う通り、私も絶対行くことを許さないわ」

アオイさんにこれほど強く言われたことは今までない。

 

そのあと何度も行かせてほしいとお願いした、平和な世界でみんなに笑っていてほしいと伝えた。

カナヲさんやアオイさんには、カナエさんとしのぶさん、きよちゃん、すみちゃん、なほちゃん、蝶屋敷のみんなで笑っていてほしい。

二人はすごく悩んでいた、でも言われたのは行かせないという言葉だった。

二人は昼食を作るからと言って立ち上がったので、僕も帰ろうとしていたら、ご飯は食べて行ってと言ってもらったのでありがたく頂くことにした。食べている間は何も話すことができなかった。

食べ終わり片付けを手伝い、帰ろうとしていると二人に夕方行くからねと言われた。

 

────

「しのぶ姉さん、カナエ姉さん、私間違ってないですよね」

私は姉さんたちみたいに導くことができているだろうか。姉という存在になれているのだろうか。

私の選択が正しいかなんてわからない。でもひとつだけわかっていることがある、それは夜去に後悔してほしくないということ。

 

「姉というのは難しいですね、カナエ姉さん、しのぶ姉さん」

────

 

時屋敷に戻り二人からは、行かせないと言われたことを伝えた。みんなはこうなることがわかっていたみたいだ。

炭治郎さんから、カナヲさんと、アオイさんが僕のことをいつも心配していて、二人がすぐに僕の話をすることを聞いた。

二人は大切だから行かせたくないし、大切だから行かせたい、だからその間で迷っているんだと思うと言われたけど、その意味があまりわからなかった。

みんなは僕が戻ると同時に帰っていった、少しは一人になる時間も大事だと言われた。

 

 

夕方カナヲさんとアオイさんが来。、きよちゃんと、すみちゃんと、なほちゃんはいない。

カナヲさんは僕の持っている日輪刀を見ていた。今持っている日輪刀は透明になっていて柄の部分しか見えない。

 

「輝夜さんと、咲夜さんと同じだね。でも夜去のは何も見えない」

姉さん達は、刃の部分の半分が透明だったらしい。

 

「ねえ夜去、お昼に言ってたじゃない。みんなに笑顔でいてほしいって、そこに夜去はいるの?」

カナヲさんの質問に僕はすぐに答えることができなかった、でもみんなと約束したことを話した。

必ず戻ってくること、そしてもう一つ約束していたこと。それは戻ってきて、今度はみんなでご飯を食べること。

 

「はい、みんなと約束したんです。必ず戻ってくること、それとみんなでご飯を食べることを」

僕が笑顔で伝えると、カナヲさんと、アオイさんにも笑顔が戻った。

この二人には笑顔が似合う、だから笑っていてほしい、この先何十年も大切な人たちと。

あの後ずっと考えていたらしい。本当は行かせたくない、でも後悔をしてもらいたくないだからすごく悩んだと言っていた。

二人が僕のことをとても大切にしてくれていることがわかった、僕はそれがとても嬉しい。

姉さん達の言う通り、僕は一人じゃない、たくさんの人に支えてもらっている。

 

カナヲさんと、アオイさんとも本当に危ない時以外は、時の呼吸を使わないことを約束した。

時の日輪刀で使えるのは時の呼吸だけ、だから姉さん達は二本の日輪刀を持っていた、上弦や下弦の鬼以外の時は、寿命を消費しないためにしていたんだ

僕ももう一本造ってもらわないといけない、日輪刀ができるまでにどのくらいかかるんだろうと考えているとカナヲさんが僕に日輪刀をくれた。

 

「これ、カナヲさんのじゃ…」

 

「うん、そう。私たちは何もできない、祈ることしかできない」

「だからせめて、私たち(日輪刀)を連れてって」

何もできないことなんてない、カナヲさんとアオイさんが背中を押してくれる。それだけで勇気が湧いてくるんだ。

 

「カナヲさんと、アオイさんまで一緒にいてくれたら僕、どんな困難にも立ち向かえる気がする」

カナヲさんの目を見ると片目は見えていない、渡された日輪刀の柄の部分は血で黒くなっていた。それは戦いが過酷だった証でもある。

それを見て、僕は急に未来でまたこの人たちと会うことができないのではないだろうかと考えてしまった。

足がほんの少しだけ震え始めた、二人にはバレないようにした。

でも二人は震えに気付いて、僕を抱きしめながら大丈夫、大丈夫と言ってくれた。二人がそうしてくれたおかげで足の震えはいつのまにか止まっていた。

 

「夜去、今日は何が食べたい?」

カナヲさんに聞かれた。僕はおにぎりが好きだからおにぎりと、お味噌汁と、お魚が食べたいと言った。

 

「私の、握ったのでいいの?」

 

「カナヲさんのは石みたいだから、アオイさんのがいいなー。アオイさんのは柔らかくてすごく美味しいしさ」

僕はカナヲさんに拳骨をされた。いやこれが本当に痛かった、身長が少し縮んでしまったと思う。

三人で笑って、三人でご飯を食べた。昔、二人の姉と暮らしていた時のようだった。

カナヲさんの作る料理も本当は大好きで、すごく美味しい。でも少し弄ると反応が面白いからたまに言ってしまう。

でも僕はどんなものでもいいんだ、みんなとご飯を食べることができたなら、例えそれが石でも。

 

 

二人が泊まっていくと言ってくれたけど、蝶屋敷にいるきよちゃん達が心配だったから今日は大丈夫ですと言った。

アオイさんだけ蝶屋敷に戻り、カナヲさんは泊まることになった。

縁側に出て、お茶を飲むことにした。今日は満月でお月様がとても綺麗。

 

「夜去、今日はお月様が綺麗だね」

この言葉をよく言っていた人を知っている。

僕がしのぶさんに初めて会った時カナエさんはまだ生きていた。

あまり笑うことが多い方ではなかった、どちらかというと怒ったような表情の方が多かった。けどたまに見せる笑顔がとても好きだった。

しのぶさんはたくさんお話を聞かせてくれた。植物のこと、外国のこと、食べ物のこと、他にもたくさん。

たまに薬の話を聞かされることがあった、その話が始まると逃げていたな…すぐ捕まってしまいお話を聞かされた、大人気ない。

カナエさんが亡くなった日から、しのぶさんは変わってしまった。

いつも僕の好きだった笑顔ではない笑顔を見せるようになった。

カナエさんと、しのぶさんが亡くなった理由を知りたい。知ることで助けることができるかもしれない、けどカナヲさんに辛い記憶を思い出させてしまうと思い聞けずにいた。

 

「カナエ姉さんもしのぶ姉さんも童磨という鬼に殺された」

僕の思っていることに気付いたのか、自分から話してくれた。

カナエさんが上弦の弐の童磨と朝まで戦い続けたこと、しのぶさんが自分を犠牲にして、童磨を倒したことを聞いた。

その鬼の血気術のことも詳しく教えてくれた。氷を使うということ、吸い込んでしまうと肺が凍るということ。

二人とも肺が凍っても何度も立ち上がり戦ったらしい、そんな2人の勇姿を僕は時間が経つのも忘れて聞いていた。

 

────

「みんなを助けたいからといって自分一人では絶対に戦わないで」

「仲間を信じて、仲間を大切にして」

これは姉さん達に教わったとても大事なことだから。今度は私が夜去に伝える番だ。

仲間を大切にしたら助けに来てくれた、みんながいなければ倒せなかった。だから、夜去にも自分1人では戦わないでほしい。

はい、という大きな返事を聞いて私は心の底から安心した。

 

 




読んでくれている方々ありがとうございます。

友達に読解力や文章力をつけるなら小説を書いてみるといいと言われたので、自分の好きな鬼滅の刃で書くことにしました

他の人たちの小説も読ませてもらって、少しずつ勉強しています。
改めて小説を書いている人たちはすごいと思いました。

まだまだ全然下手ですが、頑張るのでよろしくお願いします!

僕もヒロインというのを入れたくなりました。誰が人気あるのかなー?

  • しのぶさん
  • カナエさん
  • 真菰ちゃん
  • カナヲさん
  • 蜜璃さん
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