雲居の空   作:くじぃらぁす

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過去編、始められました。
これからもよろしくお願いします。


星飛ぶ

「鱗滝さーん、錆兎ー、義勇ー、朝ごはんできたよ」

 

「おはよう真菰、朝ごはんを作ったり洗濯などは儂がするから」

 

「私がしたいいんです、させてください」

鱗滝さんは、孤児だった私と錆兎を引き取ってくれた、私たち二人はとても感謝している。

だから、ご飯を作ったり、洗濯物を干したりなどのことはさせて欲しい。

義勇もお姉さんを鬼に殺されて一人だったところを鱗滝さんに助けられた。だから私たちと同じように感謝している、

私たちは鱗滝さんが大好きだ。

そして、家族を奪った鬼が憎い、鱗滝さんに辛い思いをさせる鬼が憎い。

 

「明日から、最終選別だ。今日の稽古は少しにしよう」

明日から、私たちは鬼殺隊員になるために試験を受けに行く。

怖くないと言ったら嘘だ、鬼は怖い。でもそれ以上に許せないという気持ちが大きいだから私は鬼殺隊に入ることを選んだ。

 

「鱗滝さん、今日は何をするんですか?」

 

「今日の稽古は儂と模擬戦をしてもらう。それで明日の最終選別に行ってもよいか判断する。」

「まずは錆兎からだ、二人は見学だ」

鱗滝さんは呼吸を使ってもいいと言った。錆兎は私たち三人の中で一番強い。

 

────

「鱗滝さん、俺はあなたに感謝している。だからあなたに勝って明日行かなくてはならない」

「水の呼吸・弍ノ型 水車」

俺の技を鱗滝さんは素早く避けその勢いで、手を叩かれてしまった。あまりの痛さに声をあげてしまいそうだ。

俺は負けるわけにはいかない、明日絶対に行くために。義勇や真菰は俺より水の呼吸の才能がある、だから絶対に合格をもらって明日行ってしまう。

俺はあいつらより早く生まれた、だから守らなくてはならない。大切な二人をなんとしてでも。

 

「もう終わりか?」

 

「一回負けたからと、諦めるわけには行かない。俺は絶対に明日行くんだ」

「水の呼吸・壱ノ型 水面斬り」

今までで一番、威力を出せたと思った。でも鱗滝さんは正面から受けたきった。そして俺の首に竹刀をそっと当てた。

 

「俺は、弱いままじゃないか。沢山の事を教えてもらったのに」

たくさんのことを教えてもらった。稽古もたくさんつけてくれた。鱗滝さんは俺たちのために時間をたくさん使ってくれた。

俺は、教えられたことを自分のものにできていないと感じた。

 

「錆兎は少し焦っているところがある。落ち着いたらお前はなんでもできるやつなんだ」

「何も焦る必要はない、人生は長いんだ。ゆっくりゆっくりで良い、地に足をつけてゆっくり進め」

「錆兎の努力を儂は知っている。努力できる者がこの世で一番強い。だから自分に自信を持て」

 

「義勇や真菰は俺より水の呼吸の才能がある、だから先に鬼殺隊に二人が入ってしまえば俺は二人を守ることができない」

「だから俺は焦っていました」

もう大切な人を失わずにいたい。一緒にいたい。

 

「錆兎、お前には二人を守ることができる」

 

「でも、俺は鱗滝さんに勝てなかった。だから明日行くことができない」

 

「誰が勝たないと行かせないと言った」

俺は一瞬わからなかった。でもその言葉を理解した瞬間、声をだして喜ぼうとした。

でも、それより先に二人が俺に飛びついてきた。

 

「錆兎、すごいよ一発で合格するなんて。私も二人を守るよ」

 

「錆兎なら合格することはわかっていた。俺も二人を守る」

俺だけがお前たちを守る必要はなかったんだな。みんながそれぞれを守る、それが一番いいに決まってる。

ずっと気付くことができなかった、俺は二人を抱きしめた。四人でいつまでも、いられるように強くなろう。

 

「鱗滝さん、俺わかった気がします」

 

「やっと気付くことができたか」

鱗滝さんは俺の頭を撫でてくれた。この手が俺は好きだ、大きくて、硬い手だ。でも優しさ、暖かさで溢れている手が。

 

────

「次は義勇だ、きなさい」

 

「はい」

俺は姉さんに助けられた。姉さんは明日祝言をあげる予定だった。相手の人もとても優しかった、弟の俺にもすごく優しくしてくれた。

だから、俺は二人が本当に大好きだった。

姉さんにはたくさん苦労をかけた心の底から二人には幸せになって欲しいと思っていた。だから明日の祝言が待ち遠しかった。

でも、それは叶わなかった。その日生きていたのは俺だけだったから。

 

「水の呼吸・拾ノ型 生生流転」

この型は水の呼吸で最強の技だ。今はまだこの型を錆兎と真菰は使うことができない。

鱗滝さんに止められないと俺は思っていた。でも、鱗滝さんは錆兎の時より簡単に止めた。

そして、足を竹刀で叩かれてしまい、膝をついてしまった。

 

「なぜ、止められたかわからないか?」

「義勇、お前は自分があの時、死ねばよかったと思っているだろう」

そうだ。あの時、俺を置いて二人は逃げていれば幸せになれてたんだ。けど2人は、俺を最後まで守り、逃してくれた。

なぜ、二人は目の前にある幸せを捨ててまで、俺を守ってくれたんだ。

 

「義勇、真菰と錆兎が鬼に襲われているとしよう。二人は戦うことができなかったとして、お前は二人を置いて逃げるか?」

逃げるわけない、二人を置いて逃げれるわけがない。

 

「逃げない、俺は戦う」

 

「それは何故だ?」

そんなのは決まっている、二人がとてもとてもた…

なんでそんなことがわからなかった、俺は大馬鹿者だ。なんで二人の思いに気付けなかった。俺は声をあげて泣いていた。

 

「やっとわかったか。二人はお前のことがとても大切だったんだ」

俺も姉さんたちにも戦う力がなかった。だから二人は全員が助かる道を諦めたんだ。

その時、自分たち二人の命、幸せな未来と、俺の命を天秤にかけた。それでも、二人は俺の命を選んだんだ。

ごめんなさい、ごめんなさい。俺は二人が繋いでくれた命を、俺が死ねばよかったと思ってしまっていた。

 

「二人はお前がこれから、どんな風に生きて、何をなすかとても楽しみに思っていると思うぞ」

「義勇は何をしたい?二人に伝えてやれ、二人も聞きたいはずだ」

何をしたい、俺はそんなこと考えたことがなかった。ただ憎い鬼を殺すことだけを考えていたから。

 

「俺は、錆兎、真菰、鱗滝さんとずっと一緒にいたい。そして、もう誰も幸せな日常を奪われて欲しくない」

俺も姉さん達が守ってくれた、この命でたくさんの人たちを守りたい。だから二人とも俺を見ていてください。

 

「義勇、あなたにならできる」

「義勇君、君にならできるよ」

風とともに聞こえた気がした。懐かしい声だ、二人の優しい。そして幸せそうな声だった

 

「義勇、今度自分が死ねばよかったなどと行っならば、俺がお前を殴る」

もう、そんなこと言わない、言えるはずがない。

 

「義勇、私たちはずっと一緒だよ」

そうだずっと一緒にいよう。二人を守れるぐらい強くなろう。

 

「合格だ。試験に行くことを許す」

三人で喜んだ、それを見て鱗滝さんも微笑んでいた。この笑った顔が俺は好きだ。

 

────

「最後は真菰だ。さあ、きなさい」

 

「はい」

二人とも、合格してしまった。

いつも私は二人に置いて行かれている気がしていた。今日だってそうだ、二人はいつも私の先を行ってしまう。

私は二人に追いつきたくて、並んで歩きたくて努力した。

錆兎は私と義勇は水の呼吸の才能があるというが、そんなことはない

でも私は、錆兎みたいに威力を出せるわけでもない、義勇みたいな才能があるわけでもない。

ただ、水の呼吸が使えるだけ、優れているところなんて一つもない。

 

「水の呼吸・肆ノ型 打ち潮」

わたしが1番得意な技で、淀みない動きで斬撃を繋げる技だ。

でも、鱗滝さんは全部かわした。しかも錆兎と義勇の時みたく攻撃してこない。

やっぱり私は弱いから、攻撃もされないんだ。

 

「真菰は自分の長所をわかっていない。短所ばかりに目をつけている」

私の長所、長所なんてあるはずないどれもみんなと同じか、下だ。

 

「漆ノ型 雫波紋突きをしてみろ」

水の呼吸で最速の突き技だ。私は鱗滝さんに言われるままその技をした。

 

「水の呼吸・漆ノ型 雫波紋突き」

私のその技は鱗滝さんに当たった。でも鱗滝さんは直前でこの技の威力をかき消すように、竹刀で防いでいた。

大丈夫そうだったけど、私はとても不安だった。まさか自分の技が鱗滝さんに当たるとは思わなかったから。

 

「大丈夫ですか???ごめんなさい」

鱗滝さんは笑いながら、大丈夫大丈夫と言って頭を撫でてくれた。

 

「真菰、お前は三人の中で一番速い。それは間違いなくお前の長所だ」

「戦い方は一つじゃない。自分に合った戦い方を探したら良い」

わたしにも優れているところがあったんだ。私の長所速さ、それを活かして戦える方法を見つけよう。

 

「真菰の笑顔、明るさに何度も何度も儂たちは救われた」

私は三人に助けてもらってばかりだと思っていた、私もみんなの助けになれてたんだ。

 

「そうだな、真菰は水面に咲く睡蓮みたいだ。儂の水面はずっと暗かった」

「錆兎と義勇が太陽であり水面を照らしてくれ、真菰が儂に色を与えてくれた」

「お前たちは、儂に感謝しているとよく言うが、儂の方こそお前たちに感謝しているんだ。ありがとう」

私たち三人は、助けられてばかりではなかった。鱗滝さんを助けれていたんだ。

それが私たちは嬉しく、鱗滝さんに抱きついていた。

包み込むように抱きしめてくれる腕が私は好きだ。とても安心する、生きて戻ろう、ここ(狭霧山)へ

 

「全員、行くのを許可する」

「今日は何が食べたい?好きな物を作るぞ」

 

「みんなで作ろうよ」

鱗滝さんがそうしようと言ってくれた。

その日はみんなで料理を作れる、それが私は楽しみで楽しみで仕方なかった。

 

 

今日は義勇と錆兎の好きな、鮭大根を作ることにした。私はみんなと食べることができたならなんでも良いんだ。

 

「錆兎は大根の皮を剥いで切っててよ」

 

「錆兎、大根の皮に身が沢山ついてるじゃないか。勿体ないぞ、儂が教えてやる」

錆兎と鱗滝さんは二人で話しながら、剥いでいた。

 

「俺は何をすれば良いんだ?」

 

「義勇は私と鮭を捌こうか」

わたしがしているのを義勇はずっと見ていた。

 

「やってみる?」

 

「俺はいい、真菰にやらせてあげる。」

あれ、まさか。

 

「怖いの」

 

「怖くなどない。俺は男だからな。錆兎に男なら強くあらねばならないと言われている」

「でも、真菰の方が早く生まれている。だから、譲ってあげるんだ」

そう、二人はよく男ならば男ならばと言って竹刀を振っている。

私はそれがおかしかった。笑うと義勇が笑うなと言って拗ねてしまった。幸せだ、お母さん、お父さん、私は今幸せです。

 

 

その夜は、みんなで星を見た。

鱗滝さんは私たちに、厄除の面をくれた。そして必ず戻ってこい、ここで、この狭霧山でずっと待っていると言った。

流れ星が沢山流れ、私は願った

「錆兎と義勇を守れますように。また四人でご飯を食べて星を見れますように」

みんなは何を願ったんだろう。

 

 

「義勇と真菰を守れますように。また、ここに鱗滝さんの元に三人で戻れますように」

 

 

「錆兎と真菰を守れますように。また四人で鮭大根を食べれますように」

 

 

 

錆兎と義勇と真菰がそれぞれ何を願ったかを聞いていた。三人ともが笑っていた。

 

「錆兎と義勇と真菰がいつまでも三人で笑顔でいられますように」

 

僕もヒロインというのを入れたくなりました。誰が人気あるのかなー?

  • しのぶさん
  • カナエさん
  • 真菰ちゃん
  • カナヲさん
  • 蜜璃さん
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