新企業『アリオール社』によって艦娘の量産型が発売され、戦争の形は変わり、より混沌としていく。
人類が手にした"物量"、それがもたらしたものは大き過ぎるものだった。
第11話 量産型(ver2.0)
その日、世界中に流れたニュースは世界に衝撃を与えた。
新企業『アリオール社』によって、なんと艦娘の量産型が開発され、発売されたのだ。
合計8種類のタイプがあり、どれも戦車や艦船よりコストが低く、艦娘に代わる戦力としてアリオール社は売り出した。
これに真っ先に飛び付いたのは中国と韓国だった。元々内部争いが起こっており、深海棲艦への対策が怠っていた事もあり、すぐに大量購入、即時配備を行った。
しかし直後に入手したのはアメリカ国民だった。艦娘排除派の者達はこぞって購入し、自衛や"独自の"戦力介入を行ったり···
しかし民間人が購入できるのはせいぜい1機か2機程度である。
そして続いてロシアやイギリス、フランスなど各国も量産型の購入に踏み切っていき、日本も例外ではなかった。
そして、その影響で艦娘と提督の配属を取り消したり、既に配属されている所から外したりする場所も現れ、次第に増えていった···
草薙「何かありますね···」
草薙達は怪訝な表情で記事を見ていた。
武龍「妖精さん、艦娘って量産できるのか?」
工廠を担当する妖精達にも解らず、困惑していた。
工廠妖精「できるわけないです···仮に私達が人間に艦娘の創り方を教えても、"人間じゃ実行できません"···」
ジュリアス「おそらく、既にテロリストなども入手しているだろう···世界が荒れるぞ···」
そのジュリアスの予想は的中した···
アメリカでは艦娘排除派の民間人が無許可で量産型を出撃させたり、漁船を護衛させて無許可で海へ出るなどの行為が行われ、中国や韓国では、民間人の出撃させた量産型による艦娘への妨害が行われたりしていた。
しかしこれらは他の国でも起き始め、世界は荒れていく。
中には量産型を使っての紛争に発展した国もあり、そこを深海棲艦に突かれて滅んだ国も出てきてしまった···
草薙「このままでは、人類同士の大きな戦争に発展する可能性があります。すぐに情報収集を!」
アン「今すぐ実行します」
そしてある日···
宗教信者「我々は艦娘などという神の教えに反する悪魔を排除する!そしてその悪魔を使役する提督も排除だ!」
宗教団体によって結成された『深淵教』の量産型を使用したテロにより、ロシア、イスラエルを含めた各国の多くの提督が襲撃され、その半数程が死亡するという大事件を起こす。
テロ構成員「人類を艦娘と深海棲艦から解放し、新時代を創り上げるのだ!」
しかしそれだけではなく、テロ組織『人類解放軍』による攻撃により、更に多くの提督や艦娘が死亡するという大事件まで引き起こしてしまう事となる。
これらは後に『量産型事変』と呼ばれることとなり、人類側の戦力を大幅に下げてしまうこととなる。
しかしこの事件があってもなお、人々は量産型を手に入れようと必死になり、使おうとしていく。
何もできなかった無念から──
大切な人を守りたいという決意から──
英雄になりたいという願いから──
誰かの助けになりたいという善意から──
自分の正しさを証明したいという正義感から──
人々は力を求め、混沌は加速していく···
軽巡棲鬼「アイツラ バカ ネェ!自分デ自分ノ首絞テル!アッハハハハ!」
深海棲艦達がこの気を逃すはずもなく、戦力が落ちた国に一気に攻勢をかけてきた。
しかし、各国の軍も攻められるばかりではなく、量産型特有の『物量』によって反撃、ギリギリで押し返す事ができた。
しかし、多くの提督と艦娘を失った損失は大きく、人類による次の攻勢までは長引く事となるのであった。
しかも、2つの組織をどうにかできてないままに···
ベス「なるほど···量産型の『S型』は駆逐艦に相当、『M型』は支援型で重巡に相当、『L型』は戦艦に相当、『K型』は軽空母に相当、『F型』は潜水艦に相当···」
ベスは集めた情報を整理し、量産型について分析を行っていた。
ベス「どれも単体では艦娘に及ばないものの、物量での戦闘を前提としている、と。ふぅ、おそらくはじきにこの拠点へと攻めてくる可能性もあるでしょう···」
ベスはスマホを取り出し、電話をかける。
ベス「ラン、地下の武器庫にある銃火器を確認しておいてください」
ランは地下にある武器庫へ向かい、銃火器の確認をしていく。
ラン「え~っと···アサルトライフルは『AK-12』と『XM8』、サブマシンガンは『トンプソン』と『IDW』、ショットガンは『AA-12』、スナイパーライフルは『M200』、ハンドガンは『ジェリコ』と『FN57』···
ってもっと揃えられなかったのかよ···まあ、ベスのセンスはちょっと独特だから仕方ないけどよ···」
ランは別の場所の火器も確認していく。
ラン「こっちは···ええと、『12.7cm連装砲』が2つ、『20cm連装砲』も2つ、『46cm3連装砲』が1つ、『彗星』が4つ、『震電改』が4つか···」
ランは戻る途中にティスに声をかける。
ラン「ティス、武龍に銃火器の練習もっとやっとけって言っといてくれ」
ティス「ハイハイ~イ!」
読んでくださり、ありがとうございます!
量産型の艦娘とそれを造る企業が現れましたが、どうでしょうか?
●アリオール社
かつては軍事品の研究開発を行ってきた企業。しかし最近になって量産型の艦娘を開発し、販売し始めた。
かつて開発していた軍事品は非人道的なものが多かったが、社長が変わり『今度こそ人々を守る』とし、量産型を売り出した。
余談だが、社名はロシア語で『鷲』を意味する。
●量産型艦娘
詳細は不明だが、基本戦術は物量であり単体戦力は艦娘には及ばず、分解しようとした時と撃破された時に自爆する。
また、各タイプに共通しているのは顔に紫色のバイザーを着けていることである。
コストは戦車や艦船より低く、民間人の場合は1機だけなら入手することも可能となっている。
●S型
駆逐艦に相当すると思われるタイプ。髪型は黒いポニーテール。
販売価格は90万円。
『S1型』
『12.7mm単装機銃』を右腕に、『50cm3連装魚雷』を両太腿に装備している。しかし魚雷は弾持ちをよくするために2発同時発射に設定されている。
『S2型』
素朴な刀を持ったタイプ。全タイプの中で最も速いが刀以外の武装を持たない。
●M型
重巡に相当すると思われるタイプ。髪型は黒いボブカット。
販売価格は120万円。
『M1型』
左腕に12.7mm単装機銃、右背部に『35cm単装砲』を装備しており、長距離狙撃で戦闘を行う。
しかし機動力は低く、距離を詰められると非常に弱い。
『M2型』
両腕部に『15cm4連ミサイル』を装備しており、中距離からの支援を行う。ミサイルは単発と連射を分けられるが、ロックオンしてから発射する性質上、機動力の高い相手などには非常に弱くなる。
●L型
戦艦に相当すると思われるタイプ。髪型は黒いツインテール。
販売価格は200万円。
『L1型』
両腕部に『30cm2連装砲』を装備し、交互に撃つことで連射性を高めている。
しかし機動力が低く、集中砲火や機動力の高い相手には非常に弱くなる。
『L2型』
右腕に大盾、左腕に『12.7mm単装機銃』を装備し、盾役となる事を目的としている。動きは遅いものの旋回性能はM型より高く、その盾の耐久は重巡に匹敵する。
●K型
軽空母に相当すると思われるタイプ。髪型は黒いベリーショート。
販売価格は200万円。
『K1型』
右肩に戦闘機『F4F-3』を発艦させるための飛行甲板を装備しており、2機を連続で発艦させることが可能。
しかし艦載機は艦娘のものより動きが悪く、搭載数も少ない。
『K2型』
艦載機が戦闘機から爆撃機『Skua』に変更されており、飛行甲板の色が紫色になっている。
しかし艦載機の動きが悪さと搭載数の少なさ変わっていない。
●F型
潜水艦に相当すると思われるタイプ。髪型は黒いセミロング。
販売価格は130万円。
M2と同じミサイルポッドを装備しているが、中身はミサイルではなく『50cm魚雷』に変更されている。
また、F型のみ1種類しかない。