鴉の航路(ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

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大本営より発令されたスリガオ海峡攻略作戦。
フィリピン艦隊との共同作戦ではあるものの、大きな見落としがあった。

そこに投入されるのは···



皆さん、明けましておめでとうございます!ほぼ毎回更新が遅くなっておりますが、これからもよろしくお願いします!


第11.5話 イレギュラー要素(新実装)

今にも雨が降りそうな曇り空の下、瑞希は浮かない顔をしながら司令室で悩んでいた。

そこにピスが入室し、瑞希の前にコーヒーを置く。

 

ピス「何を悩んでいるのですか?」

 

瑞希「···あなたなら、判っているのではないんですか?」

 

ピスは窓の外を見つつ、表情を変えずに答える。空は相変わらず今にも雨が降りそうな曇り空のままだった。

 

ピス「先程、潜伏していた妖精から入った、スリガオ攻略作戦の事ですよね?」

 

瑞希「···はい」

 

ピス「情報によると、フィリピン艦隊との共同作戦であり、鉄底海峡の攻略もまだできていないまま、進めるようですね」

 

雨がポツポツと降り始める。

 

ピス「世界の(ことわり)、それを完全に無視した悪手···それは多大な損失となって返ってくるでしょう」

 

歴史の順序を無視した行いは、歴史を修正しようとする働きによって阻まれる。

それは即ち、深海棲艦の戦力が通常より大きく増大していることが推測される。

 

ピス「間違いなく、イレギュラー要素が出てくるでしょう。それも強力なものが」

 

ピスは振り返り、瑞希の顔を見る。

 

ピス「あなたは···2人の姉を助けるため、出撃したいのですよね?」

 

瑞希「はい···しかし、私はまだ姿を晒すわけにはいきません。ですが、それでも···せめてあの作戦ダケハ···」

 

瑞希は拳を握り締め、僅かに赤いオーラが滲み出る。ピスは瑞希の肩に手を置く。

 

ピス「大丈夫ですよ。ここには武龍がいますし、青葉達もいます。彼女らを信じ、あなたのオペレートで助けましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

依頼主:扶桑型秘匿航空戦艦 蛟

 

目標:大本営第三部隊の護衛、及び敵艦隊の殲滅

 

報酬:5000c

 

作戦開始時刻:午前02:10

 

大本営より発令されたスリガオ海峡攻略作戦を援護し、第三部隊を護衛しつつ敵艦隊を殲滅してください。

 

歴史の順序を無視した作戦のため、敵艦隊の戦力は大きく増大していることは確実で、強力なイレギュラー要素が出てくる可能性もあります。

このままでは、艦隊はほぼ確実に全滅してしまうでしょう。

 

しかしそのカウンターとして、こちらからもイレギュラーを出撃させれば、状況は変えられるかもしれません。

敵艦隊の後方より接近し、敵艦隊を混乱させると共に目標を達成してください。

 

···これは、私の個人的な依頼です。

2人の姉と、その仲間を守りたいのです。しかし私は姿を晒すわけにはいかないので、オペレートに専念します。

どうか、お願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作戦開始時刻に間に合うよう、武龍と青葉達を乗せたストークCが飛び立つ。

武龍はクレスト強襲戦闘型を装備し、艦娘の編成は青葉、北上、陸奥、ラングレー、赤城である。

 

瑞希《もうすぐ作戦エリアに到達します、機甲兵装及び艤装の最終チェックをお願いします》

 

武龍「よし、やるぞ!」

 

陸奥「ええ、必ず守ってみせるわ」

 

北上「よ~し、やっちゃいま···」

 

その時、ストークCに何者かが砲撃する。砲弾は武龍達を乗せたコンテナに命中したものの、武龍達に怪我は無かった。

瑞希がストークCのカメラを確認すると、S1型、M1型、M2型がそれぞれ1機ずつおり、こちらに砲口を向けていた。

 

M1型の持ち主

《深海棲艦を排除しに来たが、危険分子であるあの傭兵を見つけるとはな》

 

M2型の持ち主

《やれー!やっちまえー!》

 

量産型を手にし、無断で沖に出ていた一般人の乗ったボートが近くあり、3機の量産型はなおも攻撃を続けている。

 

赤城「こんな時にっ!」

 

すると別方向から砲撃を受ける。

今度は量産型の砲撃音に連れて寄ってきた深海棲艦がおり、編成は戦艦ル級elite、重巡リ級elite、軽巡ホ級2、駆逐イ級2であった。

 

青葉「仕方ありませんね···私と北上が降りて足止めします!その隙に行ってください!」

 

瑞希《···解りました、お願いします!》

 

コンテナの背部ハッチが開き、青葉と北上は飛び降る。するとすぐさま量産型と深海棲艦を含めた三つ巴の戦闘が開始される。

 

北上「さて、やっちゃいますか!」

 

青葉「はい!」

 

 

 

 

 

しばらくし、作戦エリア目前というところでまたしても妨害を受けてしまう。

今度は深海棲艦のみの艦隊だが、編成は軽空母ヌ級、駆逐イ級5であり、先程より逃げ切るのは難しい状況である。

 

ラングレー「よし、今度はMeが降りる。後の3人は作戦成功の要、ここは任せろ!」

 

瑞希《···解りました。お願いです、死なないでください》

 

そしてラングレーが降りるため、背部のハッチを開いたところでまたしても別方向から砲撃を受け、ラングレーだけでなく陸奥と赤城まで落下してしまう。

 

武龍「おいっ!」

 

瑞希《皆さん!》

 

陸奥が砲撃のあった方向を見ると、戦艦ル級、駆逐ロ級3、『PT小鬼』2がいた。

 

赤城「行ってください!」

 

陸奥「ここは任せなさい!」

 

赤城はそう言いつつ艦載機を発艦させ、陸奥はル級に狙いを定める。

ラングレーは若干遅れたものの、すぐに艦載機を発艦させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作戦エリアでは大本営艦隊とフィリピン艦隊が深海棲艦と交戦し、苦戦していた。

当初の想定では、過去の大戦と同じ数だと思われていた。しかし待っていたのは想定の倍の数であり、鬼姫級まで混じっていた。

 

敵艦隊の旗艦は『海峡夜棲姫』であり、その援軍にかけつけた艦隊には多数のイロハ級の他に、『軽巡棲姫』と『水母棲姫』がいた。

しかし援軍の艦隊の旗艦は『欧州水姫』だった。

 

その様子を見た艦娘達の目は絶望に染まっており、それぞれの艦隊を指揮する提督も唖然としていた。

敵の包囲網を突破すること、それに敵艦隊の旗艦を叩くことは両方とも困難を極めている状況である。

 

扶桑(大本営所属)

「こんなことって···!?」

 

時雨(大本営所属)

「それでも···ボクは!」

 

再び艦娘達に総攻撃が行われようとした時、深海棲艦達の後方に1機のヘリが現れる。

 

 

 

推奨BGM『Galaxy Heavy Blow』(ACNXより)

 

 

 

武龍を乗せたストークCは高度を下げ、コンテナ背部のハッチを開く。

 

瑞希《これより投下します!作戦開始!》

 

武龍「おうっ!」

 

武龍は後ろに向きに投下され、着水の寸前にブースターを起動させて突撃し、ストークCは作戦エリアから離脱していく。

クレスト白兵戦型より大きく向上したスピードにより、敵艦隊の最後尾まであっという間に接近する。

 

ブースターの音に反応して振り向いたイ級に向け、武龍はカラサワを構え、引き金を引く。

「ガァオン」という独特な音と共に発射された、青白いレーザーは着弾すると共に爆発する。

 

その一撃でイ級は轟沈し、それを見た周囲の深海棲艦は驚愕する。

その隙に武龍は再びカラサワを撃ち、PT小鬼を撃破する。独特な発射音とブースターの音は、海峡夜棲姫や前線の深海棲艦をざわめかせる。

 

武龍に向けて駆逐ロ級が砲撃するが、武龍は空中へ飛び上がる事で回避し、上からカラサワを撃ち下ろす。

それにより、先程砲撃してきた駆逐ロ級とその左隣の駆逐イ級が撃破される。

 

最上(大本営所属)

「なに、この音?」

 

山城「なんだか判らないけど、今よっ!」

 

大本営艦隊とフィリピン艦隊は再度攻撃を仕掛け、後方の武龍に対し欧州水姫は軽巡棲姫を向かわせる。

 

欧州水姫「背後カラノ奇襲···カ。ナカナカ、ヤルワネ」

 

 

 

深海棲艦の後方に辿り着いた軽巡棲姫は武龍と対峙する。

しかし、既に後方の深海棲艦の多くは撃破されており、対する武龍の損傷は軽微だった。

 

軽巡棲姫「見ツケタ···フフフッ」

 

瑞希《倒してからでないと進めないようですね。撃破してください!》

 

軽巡棲姫は開幕で魚雷を発射する。武龍はすぐさま飛び上がって回避するが、空中の武龍に軽巡棲姫は砲撃する。

砲弾は武龍の左胸に命中する。

 

武龍(軽量機だから、ダメージが前のより大きい!)

 

武龍は着水すると、背部にある『イクシーオービット(以下EO)』を真上に射出する。

射出されたEOは武龍の真上に滞空し、武龍の動きに合わせて追従する。

 

そしてEOの左右の銃口から実弾を連射し、武龍の正面にいる軽巡棲姫は左腕で頭部を庇う。

武龍はその隙にカラサワを構える。しかし軽巡棲姫はジグザグの軌道を描きながら後退し、カラサワのレーザーが外れたところで重巡リ級eliteと駆逐イ級eliteが現れる。

 

武龍は駆逐イ級eliteをEOの攻撃と合わせてカラサワを撃ち込み、重巡リ級にも同様の攻撃で撃破する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃青葉と北上は三つ巴の乱戦を生き抜いており、2人はなんとか作戦エリアに辿り着こうと向かっていた。

 

青葉「それほど時間は経ってませんが、距離がありますね···」

 

北上「急がないと!」

 

しかしはぐれの深海棲艦によって道を塞がれてしまう。

 

駆逐イ級「グギャアッ!」

 

北上「ああもう!」

 

 

 

 

 

また、陸奥と赤城も作戦エリアに向かってはいるのだが、増援が現れたことにより、陸奥が中破してしまっていた。

陸奥は左側の主砲が上下とも破壊され、右腕は包帯を巻いている。

 

赤城は小破で済んでいるのだが、飛行甲板には僅かにヒビが入ってしまっている。

 

赤城「陸奥さん、無理はなさらずに」

 

陸奥「ええ。けどあの子のところに行かなきゃ!」

 

 

 

 

 

そして、作戦エリア目前まで来たラングレーはため息をつく。

 

ラングレー「はぁ···艦娘として戦ってちゃあ、勝てないか」

 

ラングレーは目を閉じて深呼吸をすると、体から赤いオーラが溢れ出す。それと共に肌は白くなっていき、艤装も赤みを帯びていく。

そして変化が終わると、ラングレーは赤くなった目を見開く。

 

ラングレー(?)

「さて、行くか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武龍は再びカラサワを撃つが、軽巡棲姫は右側に移動しつつ身を屈めることでギリギリで回避しつつ、武龍へ接近しようとする。

 

軽巡棲姫「アナタノ帰リ道ハ···モウ、無イノヨォ!」

 

武龍「このっ!」

 

軽巡棲姫に対し、武龍は引き撃ちをすることにする。しかし軽巡棲姫と砲撃していく。

しかしその瞬間、軽巡棲姫が爆撃を受けて中破する。

 

軽巡棲姫「オノレ···口惜シヤ···憎ラシヤ···!」

 

武龍が空を見上げると、飛んでいるのはラングレーの使っていた艦載機だった。

間に合ったのかと武龍が艦載機の飛んで来た方向を見る。だがそこに立っていたのは···

 

高速軽空母水鬼

「やっと追いついた!」

 

武龍「なん···」

 

高速軽空母水鬼

「ちょっ!?Meだって!」

 

武龍を援護した高速軽空母水鬼は以前戦った時のような白い髪ではなく、薄い紫色をしていた。更に左側の飛行甲板は深海棲艦のものだが、右側の飛行甲板はラングレーのものである。

 

武龍「まさか···ラングレー?」

 

高速軽空母水鬼「そうさ!艦娘の状態じゃあ無理だと思って、一旦深海棲艦に戻ったんだよ」

 

瑞希《なるほど、そういうことですか》

 

そう言うと高速軽空母水鬼(ラングレー)は再び艦載機を発艦させ、敵の艦載機を迎撃し、敵艦隊に爆撃を仕掛ける。そして軽巡棲姫に雷撃をし、大破した軽巡棲姫に武龍はカラサワを撃ち込む。

軽巡棲姫はそのまま沈んでいき、武龍とラングレーは背中を合わせる。

 

しかしそこへ水母棲姫がやってくる。

 

水母棲姫「アラァ、ナカナカ終ワラナイト思ッテイタラ、コンナコトニナッテタノネ」

 

ラングレー「お前もいんのかよ···」

 

水母棲姫「良イワヨォ···コッチニ戻ッテキタラァ?」

 

水母棲姫はラングレーに手招きをするが、ラングレーは首を横に振る。

 

ラングレー「Sorry···Meはもう戻れない。誰と一緒に、何と戦うか···決まったからな」

 

それを聞いた水母棲姫は目を閉じ、口角が僅かに上がる。そしてゆっくりと艤装を構える。

 

水母棲姫「ナラ、解ッテイルワヨネェ?」

 

ラングレーは振り返り、背後の武龍を見る。武龍もラングレーを見ており、軽巡棲姫は増援として来たPT小鬼2体と共に武龍を睨み付けている。

 

そして、ラングレーと武龍は背中を合わせて構える。

 

 

 

 

 

推奨BGM『Grip』(ACPPより)

 

 

 

ラングレー「行こうぜぇ!」

 

武龍「ああ!」

 

武龍とラングレーは同時に攻撃を開始し、お互いに攻撃を回避する。

武龍はEOを起動し、PT小鬼に攻撃する。しかし片方のPT小鬼を撃破したところでEOは弾切れになってしまい、武龍はEOを格納する。

 

ラングレーは水母棲姫と艦載機による空中戦を行うが、ラングレーの方が制空優勢をとる。しかし水母棲姫は砲撃と雷撃を織り混ぜてくるため、油断はできない。

それも、水母棲姫は的確に飛行甲板を狙っている。

 

そこで、ラングレーは攻撃機の魚雷を水母棲姫の雷撃に合わせて放ち、両者の魚雷は正面衝突して爆発する。

ラングレーは呆気にとられている水母棲姫の隙をつき、爆撃を命中させる。

 

ラングレー「どうよ!」

 

水母棲姫「ウッフッフッ···痛イワ···ケド、1発ジャア私ハ倒セナイワヨォ?」

 

ラングレー「知ってるさ!」

 

 

 

一方、武龍はPT小鬼の雷撃を左に移動することで回避し、そのままカウンターでカラサワを撃ち込み、PT小鬼は沈んでいく。

しかし軽巡棲姫は武龍に接近しており、引こうとした武龍に軽巡棲姫は砲撃し、武龍は怯む。

 

その瞬間、軽巡棲姫は武龍の懐に潜り込み、至近距離から武龍の胸に砲撃する。

 

武龍「ぐうっ!」

 

軽巡棲姫「ウフフフフ!」

 

武龍は左腕のレーザーブレードを起動させ、掴みかかろうとした軽巡棲姫の右腕を斬り裂く。

斬られた軽巡棲姫の右腕は宙を舞い、海に落ちていく。

 

軽巡棲姫「憎イ···憎ラシヤァ···!」

 

軽巡棲姫は左腕の艤装を向けて砲撃しようとするが、武龍は至近距離からカラサワを艤装の口内に撃ち込み、軽巡棲姫の艤装は爆散する。

 

軽巡棲姫「ア"ア"ア"ア"ア"ッ!」

 

叫び声を上げ、悶える軽巡棲姫に武龍は接近し、レーザーブレードを軽巡棲姫の心臓に突き刺す。

そして、レーザーブレードの刀身が消えると共に軽巡棲姫は仰向けに倒れ、ゆっくりと沈んでいく。

 

 

 

そして、ラングレーは水母棲姫の雷撃をジャンプで回避し、そのまま水母棲姫に接近していく。

 

水母棲姫「アラァ?アナタ自分ノ艤装ノコト忘レタノカシラ?」

 

水母棲姫は嘲るように笑うが、ラングレーはよりスピードを上げて水母棲姫に接近すると、右腕を振りかぶり、下から水母棲姫の体を切り裂く。

 

水母棲姫「ソンナッ!?」

 

ラングレー「艤装だけじゃない、Me自身で勝負することを知ったからな!」

 

今度は左腕を振り下ろし、水母棲姫の右腕に大きな損傷を与える。

水母棲姫は砲撃しつつ引き下がるが、ラングレーはその砲撃を回避しつつ自身の股下から攻撃機の雷撃を通し、放たれた魚雷は水母棲姫の艤装の左腕に命中する。

 

これにより水母棲姫の機動力は大きく削がれ、ラングレーは右手の爪を水母棲姫の腹部に深々と突き刺す。

 

水母棲姫「ガハアッ!」

 

水母棲姫は吐血し、ラングレーと目が合う。

 

水母棲姫「ウッフッフッ···ソウ、ナノネ···」

 

水母棲姫はラングレーの頬に右手を添え、微笑む。

 

水母棲姫「良イ···良イ目二、ナッタわね」

 

水母棲姫の体から力が抜け、仰向けに倒れつつ沈んでいく。

そして、その顔はどこか安らかだった。

 

ラングレー「···じゃあな」

 

瑞希《私のオペレートは、今回はあまり必要なさそうですね···》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武龍とラングレーの介入により、大本営とフィリピンの艦隊に向かう深海棲艦は大きく減り、艦隊は海峡夜棲姫に直接の攻撃をすることに成功し、艦隊の攻撃に海峡夜棲姫は怯む。

 

山城(大本営所属)

「今よっ!畳み掛けなさい!」

 

艦隊の集中砲火により海峡夜棲姫は大きな損傷を受け、本体の扶桑に酷似した方の姿がブレ始め、山城に酷似した方は狼狽える。

 

海峡夜棲姫「イヤッ!姉様!」

 

そこに更なる攻撃が加えられ、海峡夜棲姫は後退しようとする。しかしそこに武龍のカラサワが撃ち込まれ、背部の装甲が破壊されてしまう。

 

武龍「今ので最後の弾だ」

 

武龍は弾切れとなったカラサワを捨て、カラサワは海中で跡形もなく爆発する。

 

瑞希《では武龍は海峡夜棲姫に接近してください。ラングレーは武龍の援護を!》

 

ラングレー「Off course(オフコース)!」

 

ラングレーは再び艦載機を発艦させ、武龍はラングレーの艦載機と共に進む。

すると、既に損傷し大破している重巡ネ級が武龍の前に立ち塞がり、砲口を向ける。

 

ラングレーは武龍のスピードをできるだけ減衰させまいと、爆撃を重巡ネ級の脳天に落とし、武龍は飛び上がって重巡ネ級を越えていく。

 

そして、艦隊と交戦している海峡夜棲姫に接近した武龍は肩のステルス発生装置を起動させる。

展開したステルス発生装置は紫色の電磁波を怪しく迸らせる。

そして索敵装置から消えた武龍は飛び上がる。

 

飛び上がった武龍は海峡夜棲姫の背後から左側の主砲の1つを斬り落とし、旋回しつつ海峡夜棲姫の左斜め前に着水する。

この時、大本営とフィリピンの艦隊は初めて武龍の存在に気づく。

 

最上(大本営所属)

「まさか、アイツの後方で戦ってたのって···」

 

満潮(大本営所属)

「なんで傭兵がここにいるのよ!?」

 

武龍「そんなの関係無ぇ!とにかくアイツをなんとかするぞ!」

 

 

 

その時、海峡夜棲姫にラングレーの艦載機による爆撃とようやく追い付いた青葉達による攻撃が加えられ、海峡夜棲姫の損傷は拡大していく。

 

そして、海峡夜棲姫の本体の扶桑に酷似した方は完全に消えてしまい、山城に酷似した方は発狂する。

 

海峡夜棲姫「イヤァァァァァ!姉様ァァァ!」

 

発狂した海峡夜棲姫は周囲に無差別砲撃を行い、その内の1つの砲撃は時雨(大本営所属)に放たれた。

 

武龍「させるかぁ!」

 

武龍は時雨(大本営所属)を突飛ばし、砲撃をモロに受ける。砲弾は左側頭部と左胸に命中し、機甲兵装は大きく損傷していまう。

更に、倒れた衝撃で頭部装甲が剥がれてしまい、武龍の顔が露になる。

 

ラングレー「武龍っ!」

 

駆けつけた北上は武龍の顔を隠しつつ撤退する。

それに合わせてラングレーは北上と武龍の周囲に爆撃し、水柱を発生させて撤退を支援する。

 

瑞希《北上さん、撤退のルートを送信しました!急いでください!》

 

北上「判ってるよっ!」

 

 

 

そして、海峡夜棲姫には更なる攻撃が加えられていき、大本営所属の扶桑と山城の同時砲撃により、海峡夜棲姫は撃破され、沈んでいく。

 

海峡夜棲姫「ソウナノ、デスネ···ソレデモナオ、進ムトイウノデスネ···ナラ、行キナサイ···あの未来へ···」

 

激戦の末、海峡夜棲姫を撃破した艦隊は安堵する。

しかしそこへ新しいストークCが到着し、ラングレー達を乗せていく。武龍は専用の担架に運ばれて乗せられ、ストークCは去っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大本営艦隊とフィリピン艦隊は、複雑な心境で飛び去っていくストークCと晴れていく空を見続けていた。

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

あれこれ難航しているうちに新年を迎えてしまいまして、すいませんでした。
これまで通り、感想やご指摘はいつでも受け付けていますので、遠慮無く送ってください。

では、改めて···明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします!

●歴史の修正
深海棲艦の一部は過去の歴史をなぞったものになっており、歴史と同じ順序で攻略し、乗り越えねばならない。
また、艦隊は過去の歴史と同じ艦娘と艦隊を最低限入れていることも条件となっている。

しかし、それらを無視して攻略しようとした場合、世界の理によりイレギュラー要素が投入され、極めて困難な状況になってしまう。

●イレギュラーによるカウンター
イレギュラー要素の現れている艦隊を攻略するには、別のイレギュラー要素を投入することで、対等になるという考えがある。
今回の作戦では武龍とラングレー(高速軽空母水姫)の2つのイレギュラー要素により、ようやく対等の戦力となっていた。

●欧州水姫の動向
実は海峡夜棲姫に武龍とラングレーが向かった時点で欧州水姫は戦域を離脱しており、壊滅を免れている。
しかしこれは、遅かれ早かれスリガオ海峡が再び深海棲艦に占拠される事を意味し、もう一度攻略作戦を行わなければならない。

これも、歴史を無視した結果の1つでもある。

●イクシーオービット
機甲兵装の一部の胴体パーツについている機能。
自身の真上に射出し、角度には下渡があるものの前方の敵を自動で攻撃してくれる。

レーザーを発射するタイプと実弾を発射する2つのタイプがあり、レーザーは弾切れになってもしばらく格納していれば回復するが、実弾タイプはそうではない。

●深海化
深海棲艦の力と記憶を持ったままドロップした艦娘のみ可能であり、深海棲艦になることにより、戦闘力を大幅に上げることができるが、識別信号が深海棲艦に変わり、味方から誤射されやすい欠点もある。
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