鴉の航路(ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

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番外編です。

ある日、レイヴンズ·ネストの拠点の近くの町でお祭りが行われる事となり、レイヴンズ·ネストのメンバーの多くは祭りへ行くこととにした。

※時系列は第16話の少し前です。


番外編 お祭り(新実装)

レイヴンズ·ネストの拠点の近くの町で、祭りが行われる事となった。

 

武龍「祭りかぁ···俺、行ったこと無いな」

 

アン「祭り···」

 

大潮「皆で行きましょう!」

 

大潮が拳を突き上げて提案するが、武龍は躊躇する。

 

武龍「興味はあるが、今の状況で行っても大丈夫なのか?」

 

すると、そこにジュリアスと草薙がやって来る。

 

ジュリアス「行ってくれば良いさ。息抜きも必要だし、拠点の守りは私に任せておけ」

 

草薙「それに、今時祭りなんて珍しいんですから、今のうちに楽しんできてください!」

 

武龍「えっと、草薙はどうするの?」

 

草薙「私は新たな機甲兵装やそのパーツ、武器の開発をしてたいので」

 

草薙はそう言うと工廠へ向けて去っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

祭り当日の夜、武龍達は浴衣を着て祭りが開催されている大通りへと向かう。

離れていても判る明るさと賑やかさに、武龍達は胸を膨らませる。

 

武龍達は大勢で固まって動くと迷惑になると思い、人数を分けて別々の場所から会場に入ることにした。

くじ引きの結果、武龍、アン、ティス、青葉の4人は正面から行く事になった。

 

武龍、アン、ティスの3人は人生初めてのお祭りに目を輝かせ、青葉はそんな3人の写真を撮っていた。

 

武龍「チョコバナナ、うめぇ···うめぇよ···!」

 

アン「綿飴···これが、綿飴···!」

 

ティス「りんご飴···めちゃめちゃうめぇ!」

 

青葉はタコ焼を食べつつ周囲を見渡す。どこも活気付いているが、いつもより盛り上がっていた。

 

青葉(今は戦争中で、お祭りが開かれるなんて久しぶりですから、いつもより気合いを入れてるんですね)

 

青葉が微笑んでいると、武龍が興味を引かれるものがあったようで武龍はトルコアイスの屋台に直行していた。

 

武龍「なんだあのアイス!?の、伸びてる!」

 

青葉は武龍達を追いかけていく。

 

青葉「あー!もう、待ってくださ~い!」

 

 

 

 

 

ラングレー、北上、アークロイヤル、五十鈴の4人は武龍達とは反対の方向から入場していた。

日本のお祭りは初めてであるラングレーとアークロイヤルは、武龍達と同様に目を輝かせていた。

 

4人は射的の屋台に並び、コルクの弾を装填した射的用の銃を構えている。

4人とも欲しいものがあったが、ラングレーとアークロイヤルの気迫に店主は気圧されている。

 

ラングレーとアークロイヤルは実銃を使うように構え、引き金を引く。

放たれたコルクの弾は、それぞれの狙った景品に飛んでいく。

 

ラングレーが狙ったのは木彫りの熊であり、コルクの弾は木彫りの熊の額に命中したが、木彫りの熊は微動だにしなかった。

 

ラングレー「No wey(ノー ウェイ)(ありえない)!」

 

アークロイヤルは羊のぬいぐるみを狙い、コルクの弾はぬいぐるみの額に命中する。しかしぬいぐるみは少し揺れただけだった。

 

アークロイヤル「What(ワッツ)!?」

 

北上「あ~、やっぱり最初はそんな風に撃っちゃうよね~」

 

北上はそう言いつつ片手で射的用の銃を持ち、腕を伸ばして至近距離からガムの箱を撃つ。すると簡単に棚からガムの箱は落ち、北上は景品を手に入れた。

 

ラングレー「そ、そんなのアリかよ···」

 

五十鈴「そうそう、こういうのは気楽にやった方が良いのよ」

 

五十鈴はラングレーとアークロイヤルに向かってウインクすると、アークロイヤルの狙ってた羊のぬいぐるみの顎下に向け、至近距離から撃つ。

するとあっさりぬいぐるみは棚から落ちた。

 

五十鈴「はい」

 

五十鈴はアークロイヤルに羊のぬいぐるみを手渡す。

 

アークロイヤル「Thank You very match(センキュー ベリー マッチ)!」

 

 

 

ラングレー達が射的の屋台から離れると、北上はラングレー達にだけ聞こえる声で伝える。

 

北上「あの射的の屋台の店主、あまり良くないね」

 

ラングレー「ん?」

 

北上「まず、普通は射的用のコルクは3~5発あるのにあそこでは1発しかなかった。次に木彫りの熊とかの"落とせない景品"を半分以上置いてた」

 

アークロイヤル「そうなのか···?」

 

五十鈴「ターゲットは子供だから、楽しませるより儲けようとする人もいるのよ···今は戦争中だから、よりそうしようとしてしまうのかもね」

 

ラングレー達は若干落ちた雰囲気を戻すため、焼きそばの屋台へと歩を進める。

 

 

 

 

 

陸奥、赤城、島風、大潮の4人は正面から見て右側から入場していた。

最初に行ったべっこう飴の屋台では、店主がリクエストに答えてその場で飴細工を作ってくれるようだ。

 

島風「おうっ!飛んでるトキをお願い!」

 

大潮「私は秋刀魚をお願いします!」

 

店主「おう、任しとけ!」

 

店主は棒を刺した飴を専用の鋏で、器用に飴細工を作っていく。切り、伸ばし、曲げ···素早くも正確な動きに陸奥達は目を引かれる。

 

店主「よし、できたぞ!」

 

完成したトキと秋刀魚は見事な出来であり、食べるのが勿体ないと思ってしまう程だった。

その後、陸奥は挑戦の意味を込めて日本列島を頼んでみた。

 

店主「よ~し、任せとけよ~!」

 

店主はより気合いを入れて作った日本列島の飴細工は、佐渡島や尖閣諸島などの細かい所まで作り込んでいた。

 

赤城「これは凄いですね···では私は、カレーをお願いします」

 

店主「飴細工で別の食いもんか、よし来た!任しとけ!」

 

赤城のリクエストにも応え、作られたカレーも見事な出来だった。 

陸奥達のリクエストに応えて作られた飴細工は、どれも透き通っていて、素晴らしい出来になっている。

 

陸奥が支払いのお金を渡そうとすると、店主はそれを断った。

 

店主「アンタら、艦娘だろ?いつも守ってくれてる艦娘への、ささやかなお礼として受け取ってくれ」

 

 

 

 

 

ラン、リプ、ラビィ、ベスの4人は正面から見て左側から入場し、金魚すくいをしていた。

金魚すくいをやる目的は1つ。"食べてみたい"からである。

 

AF組はまともな食べ物など知らないため、金魚が食べられるか気になっていたのだ。

なんなら育ててから食べるつもりでもある。

しかし金魚すくいも発体験なため、なかなか上手くいっていない。

 

ラン「ああっ!またかよ!」

 

リプ「良いところまでいったのだぁ!」

 

ラビィ「む、難しすぎですぅ~!」

 

ベス「私の···計算が···」

 

すると金魚達はラン達の前でクルクルと回り始め、中には水面に顔を出して口を高速でパクパクさせる金魚もいる。

 

ラン「こいつら、煽りやがって···」

 

リプ「ムカつくのだ!」

 

ラビィ「フ、フフフ···フフフ···」

 

ベス「···」

 

こうして、4人と金魚達との戦いの火蓋が切って落とされたのだ。

 

横から掬おうとするランに対し、金魚は体を回転させてポイの網を貫通する。ラビィのポイに関しては尾ヒレで網をはたいて迫ってきた網を破る。

 

ラン「あの手この手と!」

 

リプ「獲れたのだぁ!」

 

リプはようやく金魚を1匹捕獲することに成功した。しかし、そのポイに次々と他の金魚が飛びってくる。そして黒いデメキンが乗った瞬間にポイの網は破れてしまい、金魚達は再びリプ達を煽り始める。

 

リプ「くぉんのぉ~!」

 

煽るために飛び出てきた少し大きめな金魚を、ベスはポイの縁を金魚の腹部に当てるように当て、頭を網に乗せるようにして掬い上げ、茶碗の中に入れる。

 

店主「おっ!1匹獲ったね~!」

 

ベス「や、やりました···」

 

 

 

 

 

ピス、有澤、ソラの3人は会場から少し外れた公園のベンチで、お好み焼きを食べながら会場を眺めていた。

 

ピス「良い祭りですね」

 

有澤「そうですね」

 

ソラ「この世界に来れて、良かったですね」

 

会場の西側から、太鼓の叩く音が聞こえてくる。

 

ピス「戦時中とはいえ、このように賑やかな場所で人々の笑顔が見れるのは、本当に嬉しいです」

 

有澤「私もそう思います。あの時代では、祭りの文化は消えてしまっていましたし」

 

ソラ「あぁ~、こんな賑やかな場所始めてだから心が踊るわぁ」

 

有澤「フフッあなたらしいですね」

 

3人の目の前を2人の男の子が走っていく。すると後ろにいた男の子が転び、泣き出してしまう。

 

ピス「あらあら、大丈夫?」

 

ピスは転んだ男の子に歩み寄り、男の子の擦りむいた膝小僧の土を払い、修道着のポケットから絆創膏を取り出す。

そして絆創膏を男の子の傷口に貼ると、ピスは男の子の涙を親指で拭う。

 

ピス「ほら、もう大丈夫よ」

 

男の子「うん···ありがとう」

 

2人の男の子が去っていくと、ピスは再びベンチに座る。

 

ピス「あの子達が大人になる頃には、平和になってると良いですね···いえ、してみせなくては」

 

 

 

 

 

武龍達がお祭りで楽しんでいる中、レイヴンズ·ネストの拠点に忍び込む6人の人影があった。

全身を黒い戦闘服に身を包み、顔には暗視装置を着けており、手にはサイレンサーを装着した『56式自動歩槍1型』(AR)を装備している。

 

部隊長「こちらマンバ1、敷地内に潜入。これより建物内に侵入する!」

 

指揮官《了解、艦娘に見つかるな》

 

そして敷地内を進み、先頭の隊員が1階の窓からいざ侵入しようとしたところで、ある異変に気づく。

後ろから、何の音も聞こえないのだ。

 

隊員「隊長?」

 

通信をするも、ノイズが入ることは無いが誰も応答しない。そればかりか、自分は止まっているのに誰も反応していないのだ。

あるのはただの静けさと、風に揺れる葉音のみである。

 

しかし、隊員は唐突に気配を感じて振り向く。その瞬間、隊員の意識は消え去った。

しばらくして隊員が目を覚ますと、椅子に縛りつけられており、目の前にはジュリアスが立っていた。

 

ジュリアス「良い夜に楽しみを壊そうなどと、良い度胸をしているな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武龍達がお祭りから戻ると、草薙とジュリアスが出迎えてくれる。

 

武龍「ただいま~!」

 

アークロイヤル「お土産、買ってきたわよ」

 

赤城「お腹一杯です」

 

ラン「金魚2匹獲るのにめちゃめちゃ金かかった···」

 

ソラ「何?そっちはそんなに散財したの?」

 

ラン「これには深~い訳があるんだ」

 

草薙「あはは、まあ楽しめたようで良かったです」

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

今回はお祭りの内容を書いてみましたが、どうだったでしょうか?
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