そして、明らかになるものとは···?
武龍がMI海域の拠点に入った後、アリオール社は量産型の新商品を発表していた。
アリオール社の社長である『アドモンド·デジール』は壇上に立つ。
アドモンド「記者の皆さん、よくぞお集まりいただきました。本日は、新商品の発表です」
発表の様子は世界中に放送されており、レイヴンズ·ネストの拠点ではソラとベスが見ていた。
アドモンド「今、世界で起きている深海棲艦と人類の戦争···それは多大な被害を生み続けています。艦娘の力をもってしても、まだ被害は大きいです···
しかし、我が社はS型を始めとする量産型を作りました」
アドモンドの背後にあるスクリーンに、過去の量産型が表示される。
アドモンド「ですが残念なことに、これまでの量産型では数の暴力以外に、深海棲艦に対抗できませんでした。しかし、今回の新商品は違います!」
スクリーンに、新型とされる量産型が3種類表示される。3種類の内左側は過去に武龍が戦ったJ型であった。
アドモンド「まず、主にバランスを重視したJ型。既存の量産型よりあらゆるスペックが上昇しており、上位互換と思ってもらって結構」
ここまで聞いていたソラとベスは、次の発言で眉を潜める。
アドモンド「それに、いつ市民に危害を加えるか判らない某傭兵組織への対抗策でもあります。某傭兵組織が危害を加えた場合、J型は有効な対抗策になるでしょう」
次に、右側の量産型の紹介に入る。
アドモンド「次に、こちらの量産型です。型番は『D型』、高火力のミニガンを装備した正面制圧型です」
D型の見た目はずんぐりとしていて、全身を隙間無く装甲で覆っていた。
アドモンド「武装は単純ですが、弾幕の形成や対空を得意としており、機動力の低さは装甲で補っています」
最後に、真ん中の量産型の説明に入る。その量産型は頭はJ型と同じスキンヘッドであるものの、顔にはバイザーではなく髑髏の形をした紫色の仮面を着けている。
アドモンド「最後にご紹介するのは、この『E型』です。こちらはこれまでの量産型と比べても、戦闘力は大幅に強化されています。理由としては、ほぼ全てのリソースを戦闘面に割いているからです」
ベスとソラの元に、ソラの艤装のオービットが妖精を乗せてやって来る。ソラは口元に人差し指を当て、静かにするよう指示をする。
アドモンド「さて、そろそろ質問の時間に移りましょう。では質問のあり方は?」
記者A「J型に関しては、以前アメリカで起きたテロなどで目撃例がありますが、どういうことでしょうか?」
アドモンド「はい、それについては残念な出来事がありました。実はそのテロが起きる3日前、試作型のJ型4機が強奪されていました。
今度は盗まれても起動できないよう、セキュリティを強化しています」
記者B「某傭兵組織とは、レイヴンズ·ネストの事でしょうか?」
アドモンド「もちろんです。我が社のように平和を求めているのではなく、汚い金のために動く傭兵が何をしでかすか予測できません。そのため、対抗策を用意しました」
その後質問時間が終わるとアドモンドはこう締め括った。
アドモンド「我々は、世界の平和を願っています」
発表会の映像を見終わったソラは、妖精の持ってきたデータを見る。するとソラの表情が険しくなる。
ベス「どうかしましたか?」
ソラ「量産型の···"材料"が解ったわ」
ベス「···なんです?」
ソラ「どうして量産型はあんなに大量に作られているのか、どうしてメンテナンスの度に支社か本社に送らなきゃいけないか、どうして保管に冷却が必要になるか···」
ソラはベスの方を向く。
ソラ「それはね···量産型の元が、女性の死体だからよ」
ベス「なっ!?」
その事実を聞いたベスは驚愕する。
ソラ「今は戦争中···断片的なものでも死体なら山程あるわ。それに、一部の国では女性の数が急に減っている···ということはつまり?」
ベス「···人身売買」
ソラ「そう。艦娘が少なかったり、宗教的に艦娘の存在などを認めない国にとって、優先的に量産型を配備してもらい、更にお金までもらえるとなれば、好条件過ぎるわ」
ソラは小さなため息をついて天井を見上げる。
ソラ「量産型を売り出した時点でキナ臭かったけど、ここまでとはね···ホント、皆殺しにしたいくらい」
ベス「···抑えてください」
ソラ「判ってるわよ」
そしてこのデータはレイヴンズ·ネストの面々に伝えられ、各々怒りを覚えるのだった。
その日の夜、ソラは月明かりに照らされた中庭で妖精と小さなお茶会をしていた。
妖精「それにしても、量産型の艤装は間違いなく妖精と提督が関わってますね」
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さて、今回アリオール社が発表した新型の量産型はどんな影響を与えるのでしょうか?
ちなみに、Coepse soldierとは『死体の兵士』という意味です。
●アドモンド·デジール
ベリーショートの金髪で身長180cm、30歳で8月8日生まれ。
アリオール社の社長であり、量産型など自社製品の開発にも携わっている。
表面上は礼儀正しく、平和を望んでいる。
しかし目的のためには手段を選ばない人間でもある。
●J型の販売価格
販売価格は250万円。
●D型
全身をずんぐりとした装甲で覆っており、頭髪は見えない。なお、顔は目元がバイザーになったガスマスクで覆われている。
販売価格は220万円。
武装は専用の徹甲弾を使用したミニガンを装備し、駆逐艦から軽巡までの深海棲艦の装甲を貫通できる。しかし撃破するには連続で当てなければならない。
また、ミニガンによる弾幕形成と対空を得意としている。
●E型
スキンヘッドで、顔にはバイザーではなく紫色の髑髏の仮面を着けている。
販売価格は300万円。
武装は両手に12.7cm連装砲、両手脚部に内蔵型チェーンソーを装備しており、主に近~中距離を得意としている。
戦闘面に特化しており、これまでの量産型と比べて動きが良く、反応速度も大幅に向上している。