鴉の航路(ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

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?「やっと真実まで辿り着いたね。でも、これで終わりじゃないんだよ」


第23話 真実(ver2.0)

中枢棲姫はこの戦争の真実を語り始める。

 

 

 

世界には今で言う『妖精』という存在がおり、中枢棲姫はその1人だった。周りの妖精達からは『特異点』と呼ばれ、他の妖精達とは能力の差が圧倒的だった。

 

しかし中枢棲姫は穏やかで優しく、他の妖精達と楽しく過ごしていたのだ。

また、最も好んでいたのはのんびりと海を眺めている事だった。

 

そんなある日、空間が大きく歪む事件が起こった。歪みのすぐそばにいた中枢棲姫はその影響をモロに受け、妖精の体では無くなり、1人の人間の女性の姿となってしまう···

 

そして中枢棲姫は他の妖精の助けを借りながら生活していったのだが···

 

 

 

ある日、他の妖精達と船を作り、航海へ出ることにした。中枢棲姫は元々海の妖精だったが、新しいことに挑戦しようと、人間と同じやり方で航海をしたのだった···近くを通る国には許可を取り、順調に航海は進んでいた···

 

しかし、ある国の領海を通った時、その国の護衛艦が近くを通った。

 

 

 

 

 

その砲口は中枢棲姫の船に向けられ──

 

 

 

警告無しに砲撃された···

 

 

 

過去の中枢棲姫(なぜだ···どういうことだ···領海に入る許可は取ってあるというのに···どうして?)

 

 

 

海から砲撃してきた船の乗組員の心が聞こえてきた。

 

乗組員A(これで我が国の本気度を世界に知らしめることができる!)

 

乗組員B(1人死んだところで、我が国の国民は守られるのだ···彼女はむしろ英雄だな!)

 

乗組員C(あの船を撃ったのは私だ!見たか!あの正確な砲撃を!)

 

 

 

過去の中枢棲姫(そんな···そんな···)

 

 

 

その護衛艦の心も聞こえてくる。

 

護衛艦(すまない···だが、我が国のためだ···死んでくれ···)

 

 

 

 

 

過去の中枢棲姫(こんな···こんな···嫌だ···嫌だ······)

 

中枢棲姫の心がどす黒く赤く染まっていき、体から赤黒いオーラが溢れ出す。

 

 

 

過去の中枢棲姫(沈め···沈め···シズメェェェェェェ!)

 

中枢棲姫の体は白く変色し、目は赤くなり、赤いオーラを纏い、巨大な艤装を創り出す···

 

そして、浮上する。

 

過去の中枢棲姫(イイダロウ···オマエタチガ···ソノツモリナラ···)

 

 

 

乗組員A「ん?なんだあれは!?」

 

 

 

過去の中枢棲姫「スベテ ヲ シズメテヤロウ···ナンドデモ ダ!」

 

 

 

しかしこの"変異"は中枢棲姫だけではなく、世界中の海に伝播し、かつての大戦で沈んだ艦達の怨念を具現化させ、『深海棲艦』を産み出してしまった。

 

その護衛艦を沈めた後、中枢棲姫の親友の妖精がなだめようとするが···

 

中枢棲姫「ワタシ ハ ···『中枢棲姫』ダ!モウ モドレハシナイ···イケ、ワタシ ノ キガカワラナイウチニ···」

 

その親友の妖精は涙を流しながら飛び去っていった──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

武龍「そんな事が···」

 

中枢棲姫「ちなみに、戦争が始まって最初に滅ぼしたのがその国だ···どうだ?これが真実だ···そうだろう?『リリ』」

 

武龍の右肩に乗っている妖精が頷く。

 

妖精「久しぶりです···『コア』···」

 

コア(中枢棲姫)「確か、2年以上経ってるはずだ···こんな事になってしまって···ごめんね」

 

リリはどこからかハリセンを取り出し、猛スピードでコアの元へ飛んで行くと、コアの頭をハリセンでひっぱたいた。深海のように静かな空間にハリセンの音が響く···

 

リリ「バカ!こんな事して···バカバカバカ!」

 

リリは泣きながらハリセンで何度もコアの頭を叩く。近くにいた駆逐古鬼が立ち上がるが、コアはそれを制する。

そしてコアはリリを胸に抱き締め、涙を流す。

 

コア「ごめんね、こんな事になって···ごめんね!」

 

2人が泣き止むまで、皆はそっとしておいた···

 

 

 

 

 

2人が泣き止み、リリがもう1つの真実を語り出す···

 

 

 

コアが深海棲艦となった後、リリはどうすれば良いのか解らず、ある家に住み込んだ。

その家に住んでいる男性は妖精が見え、リリの事にもすぐに気づいた。

 

それからしばらくし、リリはコアを止めるためにかつての大戦で沈んだ艦達の希望を具現化させることにする···それと同時に、人類を試すことにもした···

 

その計画は最初はその男性に言い出せなかったが、その事を打ち明けた時、その男性から3つのお願いをされ、それも込みで計画を進めたのたのであった···

 

 

 

リリ「そして、その希望が『艦娘』なのです···」

 

『戦艦水姫』「なるほど···それは私達も知らなかったな···」

 

コア「さて···では武龍、これからどうするのだ?」

 

武龍「俺は···」

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

さて、深海棲艦と艦娘が産まれた真実が明かされましたね。
では武龍の答えは?

●ある国
小さいが、主に農業が盛んな国。
しかし政府は他国の技術に嫉妬しており、様々な難癖を着けてはマウントを取ろうとするが失敗続きであり、挙げ句の果てには無断で領海に侵入されるという始末であった。

そのため、『我々はその気になればやるぞ!』ということを知らしめるため、コアを騙して沈めた。
だが目論見は外れ、すぐさま多数の制裁を受けたのだが、コアがそれを知ることはなかった。

●コア
中枢棲姫の本当の名前であり、かつては1人の妖精だった。

『特異点』と呼ばれている通り、その能力は世界各地の妖精にまで影響を及ぼす程だったが、本人が努力家なため、その力をフルに使うことはなかったが、皮肉にも初めてフルに使ったのが沈められた時だった···

●リリ
黒い短髪で赤い和服を着ている妖精。

コアとは親友であり、武龍の機甲兵装を担当する妖精である。
主に修理等を得意とする妖精であるが、コアが深海棲艦となった後、他の妖精達と共に艦娘を創る。

その際、現在で言う『応急修復女神』に1トンの量の金平糖を献上したとか···
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