武龍の過去を知った深海棲艦の面々、そして武龍の"仲間達"の出した答えとは···
第29話 これから(ver2.0)
アンから突然収集された主要メンバーの面々は会議室に集まり、アンの話を聞く。
ミッドウェー「なるほど、武龍は何かを隠していると···」
草薙「その事ですが、武龍の過去についてこの場でお知らせしようかと思います···」
そして、草薙からは武龍の過去について語られる。親からのDVや学校でのいじめが日常的に続いていたこと···
アン「武龍様···そのような過去があったなんて···」
ベスは武龍の戦闘中と戦闘後のバイタルの様子を思い出す。戦闘中は安定していたものの、戦闘後は若干の乱れがあった。
ベス「なるほど、戦闘後のバイタルの様子など、それなら納得がいきますね」
青葉「もっと早く言ってくれれば···ってのも難しかったでしょう···」
草薙「武龍の精神的な成長に大きな変化が無かったのは、おそらく武龍の読んでいた小説によって、既に形作られていたものが私達と出会ったことと、戦闘によってある程度安定していたからでしょう」
コア「···ならば、1つ提案がある」
会議室にいるメンバーがコアの提案を聞き、即座にそれを他のメンバーに伝達していった···
武龍とレイブンズ·ネスト組、コア、ミッドウェー、レキ、マリアナ、防空巡棲姫、飛行場姫、駆逐棲姫、駆逐古姫、南方棲戦姫は着任する鎮守府に来たのだが···
武龍「こ、これは···」
時雨「あれ?鎮守府って···ここ?」
駆逐古姫「なんでこんなにボロボロなのよぉ~!」
そう、武龍の着任する鎮守府は広さはかなりあるものの、ボロボロであった···
マリアナ「調べたところによると、ここは最初期に制圧した島の1つらしい。誰もいないなら有効活用しようというわけだ」
曙「なんなのよそれ!私達にこんなところで暮らせっての!?」
青葉「まあ、そうですけど···実はちょっと違います」
夕立「ぽい?」
マリアナ「ここを私達の手で建て直そうというわけだ!」
青葉「誰も使わない土地なので、自由に改築できますよ!」
草薙「ということは···」
ソラ「フ、フフフ···ジュルリ」
そして、鎮守府建て直し計画が幕を開けた···が···
リリ「広すぎますうぅ~!」
武龍《ごめん、俺迷ったんだけど!誰か!》
大潮「ま、まだまだ頑張れます!」
その広さが故に改築もマッピングもかなりの難易度を誇っていた···
武龍は迷って1人になり、広い森の中を歩いている。
武龍「いったいどこまであるんだよ···」
次第に暗くなり、冷え込んでくる···その状況が、武龍に過去の事をフラッシュバックさせる。
暗く冷たい部屋で、親や同級生から何度も暴行された事が次々と頭に浮かぶ。
武龍の胸が痛くなり、頭痛もしてくる。
武龍「ハッ···ハッ···ハッ···」
次第に呼吸も安定しなくなってくる···
耐えきれず、その場に蹲る。すると、誰かの足音が聞こえてくる。
武龍(ま、またあいつらか?頼む!来ないでくれ!)
しかし武龍を見つけたのは···
ミッドウェー「武龍!良かった!」
ミッドウェーであった。ミッドウェーは武龍を見つけると駆け寄って抱き締めた。武龍は震えていたが、収まるまで抱き締めたままだった···
ミッドウェー「大丈夫、大丈夫だ。私がいる」
武龍の震えが収まったところで、ミッドウェーは武龍の両頬に手を当てて顔を合わせる。
ミッドウェー「大丈夫だ」
ミッドウェーは武龍の手を繋ぎ、皆のいる所へ連れていった。皆のいる場所へと向かう2人を、月明かりが照らしていた。
数時間前、会議室にてコアは1つの提案をした。
コア「今度は私達が武龍を救うのはどうだ?まあ、救うなどと偉そうな事はあまり言えないが、実際私達深海棲艦は武龍によって救われた···そっちはどうだ?」
アン「少なくとも、私は救われましたね···」
草薙「戦争を終わらせたのは他ならない武龍です。なら救われたという表現も、間違ってはいないでしょう」
リリ「私はコアに賛成です!1人は皆のために、皆は1人のためにという言葉がありますけど、武龍は皆のためにやってきてくれました!なら···今度は私達が武龍のために動くべきです!」
青葉「武龍はまだ過去に囚われてて、救われなかったままここまで来て、多分今は自力で抜け出すことができないんですよ···なら、私達が"サルベージ"すれは良いんですよ!」
ベス「私達AFは殺すためだけに産まれてきましたが···1人の人間のために動くのも、悪くありませんし···武龍なら喜んでサルベージしましょう」
コア「決まりだな···なら、『サルベージ作戦』を発令しよう」
そして現在···
ティス「武龍!大丈夫か!?」
青葉「良かったぁ~」
マリアナ「ケガはないか!?」
武龍「ああ。ケガはない···それと、ありがとう。ミッドウェー」
ミッドウェー「ああ」
武龍のサルベージは、まだ始まったばかりだ···
読んでくださり、ありがとうございます!
第4章は武龍のサルベージがメインとなります!