過去のトラウマから解放された武龍と新たな仲間達。
しかしその裏では新たなる火種が···
過去に深海棲艦の攻撃により滅び、今では深海棲艦すらいなくなった無人の鎮守府の工廠に、1人の妖精が立っていた。
妖精「人間め···深海棲艦との戦争が終っても···"私の戦争"は終ってない···よくも、よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
妖精の目からは血の涙が流れている···そして妖精は床に置いてある数枚の設計図を見下ろす。
妖精「私が何かしようとしても、どうせあの傭兵団が邪魔をするのでしょう···しかし、"鴉を殺せるのは獣だけ"です···」
妖精はまとめた設計図を手に建造ドックへと入っていく···
妖精「資材なら元から大量にあり、ここにいた提督が隠し持ってた分を合わせれば腐るほどありますから、資材に困ることはありません!」
高速建造材でパーツを繋ぎ合わせていく···
妖精「それに、ノーマルでは勝つのは難しいでしょうね···なら、"最初から改二"で建造すれば良いのです!」
人体の部分が形成される。
妖精「もうすぐで、"全員"完成です···フフフ、アハハ···アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
妖精は狂った笑顔で建造を進めていく···しかし1人で全てやっているため、通常の倍の時間がかかっている。だがそれでもその妖精は建造を続けていく···
そして遂に···
妖精「ようやく···終りました···」
建造された9人の艦娘はそれぞれ異形の艤装を見に纏っている。
艦娘A「ここは···」
艦娘B「なるほど、把握しました···」
艦娘C「あ"あ"ぁもうっ!イライラする!」
艦娘達に妖精は近づき、声をかける。
妖精「皆さん、初めまして。ここに提督はいませんが、今は私が提督です。早速ですが、皆さんに任務を与え···」
突然、妖精は背後から言葉を遮られる。
艦娘D「その必要はない」
妖精「え?」
艦娘達の目が妖精に向けられる。
艦娘C「よくもオレ達を起こしやがって···あ"あ"ぁイライラする!」
妖精「そ、それは本当にすみません。しかし、あなた方を捨てた人間達を」
続きを言い終わる前に艦娘Dが妖精を掴む。艦娘Dの腕は機械であり、その腕は6本もある。
艦娘D「私達は確かに人間を、いや人類そのものを憎んでいる。だがな···人類だけじゃない···世界も···何もかも全てが憎いのだ!」
艦娘F「紙切れだった頃より、不思議と憎悪が増していてな···」
すると突然、艦娘Dは妖精を金床に叩きつける。
妖精「ガッ!」
妖精は怯えた目で艦娘達を見る。妖精は疲労と痛み、そして恐怖でうまく動くことができない···
艦娘D「感謝するぞ妖精、全てを滅ぼす機会を与えてくれて」
艦娘Dは6本の機械腕を使ったものすごい拳の連撃を妖精に叩き込む。殴り付ける音は次第に粘着質になっていき、最後の一撃で金床が破壊される。殴り終わった艦娘Dの手には、赤い血と肉片が付いていた···
艦娘D「では始めようか···我々の戦争を···」
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次回からは終章です。
●今回出てきた妖精
主に建造を担当していた妖精。しかし1人の提督とその鎮守府所属の憲兵達がが虐待などを日常的に行い、人間を憎むようになり、今回の行動に至る。
●鴉を殺せるのは獣だけ
いつからか少数の間で語られている説であり、その詳細は不明である。
●憎しみが増している
通常の建造方法ではなく、妖精による私怨が多量に入っており、更に最初から改二で建造されているため、艦娘でありながら深海棲艦と同等の憎悪を持って建造されてしまっている。