鴉の航路(ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

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武龍が深海棲艦になってから3日。ついに艤装が完成したため、そのテストをすることとなった。


第40.5話 鴉を継ぐ者(新実装)

武龍が深海棲艦になってから3日が経ち、ようやく武龍の艤装が完成した。コルヴィスの完全再現は愛海の願いにより果たされなかった。代わりに新しいネクストを組み、それを深海棲艦と艦娘の技術で構成して艤装とした。

 

機体の種別は中量2脚で、カラーリングは白と黒をメインとしており、武装は右手にマシンガン、左手に大型レーザーブレード『MOONLIGHT(以下月光)』、右背部に小型ミサイル、左背部にレーザーキャノン、右足のホルスターにハンドガンを格納している。

 

そして、太陽を背にした紅い竜のエンブレムをつけている。

 

コア「これからこの艤装を装備し、接続することで完全に君の艤装にすることができる」

 

大蛇「艤装の接続が完了したら、軽い演習をしましょう」

 

武龍の前で艤装のパーツが開かれ、武龍は艤装を身に付けていく。そして最後にうなじのAMS接続部に管が接続される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

接続した瞬間···武龍の視界が変わり、赤い海の底に武龍は立っていた。上を見上げれば水面があり、光が差し込んでいる。しかし海中だというのに息ができ、水の抵抗を受けずに動くことができる。

 

突然の事に戸惑っていると、不意に背後から声をかけられる。

 

???「久しぶり」

 

振り向くと、そこには1人の男性が立っていた。髪は黒い短髪で、仔犬のような雰囲気を感じさせる顔つきに、黒いパイロットスーツを着ている。

 

武龍「···誰だ?」

 

 

 

 

その男性の名は···

 

 

 

 

???「僕は、君に小説を渡した···『(かける)·ニールセン』だよ」

 

 

 

 

 

武龍「あ、あの時の···!?」

 

武龍は予想外の人物との再開に驚愕し、目頭が熱くなる。

 

武龍「俺、あなたに···あの時、俺にあの本をくれて···ありがとうございました!あなたがあの本をくれなかったら、俺は、俺は···!」

 

翔の顔は嬉しそうに笑顔になる。

 

翔「うん、ありがとう。あれ、書いて良かったよ」

 

翔は後ろを向き、なぜか武龍から離れていく。そして立ち止まると、武龍に背を向けたまま語りかける。

 

 

 

 

 

翔「武龍君、君の···君達の戦いはずっと見てきたよ。でも、君にだけは···君になら成し遂げられるのか、この手で確かめなきゃいけないんだ」

 

語りかける翔の雰囲気は、まさに歴戦の者だった。そして翔は振り返らずに続ける。

 

 

 

翔「修正プログラム、最終レベル···」

 

目を閉じながら喋るその声は、先程よりもずっと優しく──

 

翔「全システム、チェック終了···」

 

どこか懐かしむようで──

 

翔「メインシステム、戦闘モード、起動···」

 

何かに祈るようで──

 

翔「もう一度お願い、"コルヴィス"···」

 

気づけば、武龍は艤装を纏っていた。

 

武龍「なっ···!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

推奨BGM『9』(ACMOAより)

 

 

 

翔は目を開き、武龍に振り向くと共にコルヴィスを纏っていた。

 

翔「ターゲット確認、戦闘開始!」

 

翔は間髪入れずにQBで武龍に接近し、蹴り飛ばす。武龍は受け身を取り、そのままマシンガンを連射する。しかし翔は攻撃を回避しつつ右手に持ったアサルトライフルを連射してくる。

 

翔の攻撃はこれまで戦ったどの相手より何倍も正確であり、更にこちらの攻撃を回避しつつその正確さで攻撃してくるため、ほとんど一方的な戦いになってしまっている。

そして、それは武龍の心に焦りを生ませる。

 

武龍(マズイ、マズイマズイマズイ!)

 

翔「焦らないで。焦ったら冷静に判断できなくなる」

 

翔は真後ろから言い、QBで離れる。武龍もQBで距離を話して深呼吸して小型ミサイルを連射する。これまでの小型ミサイルより多い連発数で放たれた小型ミサイルを、翔は引きながら撃ち落としていく。

 

武龍はその隙にOBで接近し、月光を起動させる。全ての小型ミサイルを撃ち落とした翔も月光を起動させる。そして妖しく光る紫の刀身はぶつかり合い、火花を散らす。

 

···が、翔はその瞬間に攻撃を受け流し、背後に回り込むと右背部のミサイルを発射する。

 

武龍「なっ!?」

 

武龍は急いで左へのQBをする。ミサイルはギリギリ避けられる···と思ったが、ミサイルは接近した時点で爆発する。

コルヴィスに装備されているミサイルは近接信管ミサイルだった。

 

 

 

2人は1度距離を離し、再び向かい合う。

 

翔「君の力はこんなものじゃない、まだ行けるはずだよ」

 

武龍「ハァ、ハァ···やってやるよ···!」

 

翔は仁王立ちし、右腕だけを前に出してアサルトライフルを撃ってくるが、武龍は翔に接近していく。すると翔は近接信管ミサイルを発射するが、武龍はマシンガンで近接信管ミサイルを撃ち落としていく。

 

武龍は翔に接近すると月光を振り上げるが、翔はサマーソルトキックで振り下ろされた月光をはね除けると共に、左背部のグレネードキャノンを至近距離から撃ち込む。

 

吹き飛ばされた武龍はQBを利用して体勢を立て直す。しかし爆煙の中から翔が飛び出、月光で突きを繰り出してくる。武龍は左へ回避するが、マシンガンを破壊されてしまった。更に翔はアサルトライフルを連射してくるため、武龍は右腕で防御する。

 

武龍はOBを起動させ、翔の上を飛び越えてOBを切ると共にQTで振り返り、起動させていたレーザーキャノンを発射する。翔は回避しようとしたが、回避し切れずに右足の側面を掠めてしまう。

 

 

 

 

 

翔「なるほどね···」

 

武龍は追撃しようとしたが、翔は戦闘をやめて拍手を贈る。

 

武龍「え?」

 

翔「おめでとう、合格だよ」

 

武龍は着地して再び向かい合う。

 

翔「掠ったとはいえ、僕に当てられたんだ。後は自然にもっと強くなれるさ」

 

翔はコルヴィスから元の姿に戻っており、武龍も同様に元に戻っている。そして翔は武龍に歩み寄って来る。

 

翔「武龍君、君は新しい···"この世界で"最初のレイヴン。その証を、君に託すよ」

 

武龍「あなたは···」

 

翔は武龍の肩に手を置く。その手は温かく、そして力強かった。

 

翔「後は頼んだよ、"イレギュラー"」

 

翔が笑顔を見せると共に、武龍の視界は光に包まれる。そして気づけばガレージにおり、これから演習に出るところだった。

 

大蛇「準備は良いですか?」

 

武龍「ああ。『アビス·グリント』、出撃する!」

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

さて、"鴉"を継いだ武龍はリベンジできるのでしょうか?

感想はいつでもお待ちしています!

●アビス·グリント
白と黒をメインとしたカラーリングをした中量2脚型ネクストで、太陽を背にした赤い竜のエンブレムをつけている。

武装は右手にマシンガン、左腕にレーザーブレード(月光)、右背部に小型ミサイル、左背部にレーザーキャノン、右足のホルスターにハンドガンが装備。

性能上はネクストだが、武龍の艤装として作られている。
耐久こそ高くはないものの、機動力を駆使した戦闘を目的としている。


【挿絵表示】


●コルヴィス(何者かによる情報開示)
赤と黒のカラーリングの中量2脚型ネクストで、鴉の羽とダイヤモンドが描かれたエンブレムをつけている。

武装は右手にアサルトライフル、左腕にレーザーブレード(月光)、右背部に近接信管ミサイル、左背部にグレネードキャノン、右腕に予備のレーザーブレードを装備。

翔のネクストであり、かつて世界を救った機体でもある。
また、なぜ機体の設計者が大将であるラナと同じ名前なのかは不明である。


【挿絵表示】


●近接信管ミサイル
接近した時点で爆発するミサイルであり、十分な距離を離さなければ回避は困難である。
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