鉄低海峡にて天と対峙する武龍達、その決着は···
武龍達のいる鉄低海峡では嵐が起こっていた。雨や風は強く吹き荒れ、時折稲妻も見える。
また、ミッドウェーはかつての義足が無くなっており、代わりに両肩に深海棲艦の飛行甲板が1つずつ装備されており、両手に14cm単装砲を持っている。
実は武龍が深海棲艦となった直後、ミッドウェーはコアによって更なる進化を遂げていたのだ。
そしてオペレーターを務めているアンが敵を確認する。
アン《あれは···天と量産型の群れを確認!戦闘体制!》
武龍達が攻撃をしようとすると、突如別の反応が右横から突撃してくる。
武龍はそれを回避して確認する。それは、もう1人の天だった···
推測BGM『Red butterfly』(ACNXより)
2人の天は傲慢な笑みを浮かべている。
天A「久しいのう、鴉よ。妾は妾を建造したのだよ」
天B「そういうことじゃ、沈ませてもらうぞ?」
天Aは飛び上がる。
天A「鴉よ、妾と舞おうぞ!」
天Aは武龍に突撃してくる。しかし天Bは武龍ではなく他のメンバーに攻撃を仕掛けてくる。
ミッドウェー「武龍!」
武龍「クソッ!こっちは任せろ!」
武龍と天Aは空へと飛んで行く。そしてミッドウェー達は天Bに向き直る。
ミッドウェー「行くぞ!」
武龍と天Aは暴風の吹き荒れる空を舞い、互いに撃ち合う。武龍のマシンガンを天は回避しつつ砲撃していき、天は武龍に接近すると突然高度を下ろし、下から砲撃を当ててくる。
次に天Aの撃った機銃がPAによって阻まれ、武龍のレーザーキャノンは回避され、そして2人は雲の上へと飛び上がる。武龍のマシンガンが天Aの胴体に連続で命中し、天機銃と14cm砲により減衰した武龍のPAを突き抜けた20cm砲が武龍の胴体に命中する。
天A「強い!実に強いぞ鴉よ!」
武龍は小型ミサイルを放ち、天Aがそれらを撃ち落とすのに躍起になっている隙にレーザーキャノンを構えながら接近する。天Aは放たれたレーザーキャノンが右の主砲を破壊した事により怯み、3発の小型ミサイルが直撃する。
天Aは一瞬落ちるもののすぐに体制を立て直し、武龍に向かってくる。
その頃ミッドウェー達は空から撃ち下ろされる砲撃に苦戦していた。
天B「その程度か?やはり海を這いつくばる船どもはこんなもんだのぅ」
そう言った天Bの頭にミッドウェーの艦載機による爆撃が命中する。
ミッドウェー「空に逃げることしかできない奴が何を言う?」
天B「このっ!」
ミッドウェーに向かおうとした天Bのウイングを北上が撃ち抜く。
北上「煽りには弱いんだね~」
海面に顔を擦り付けるように落ちた天Bはよろけながら立ち上がる。そしてそこに放たれた青葉の砲撃とラングレーの雷撃が命中する。
青葉「命中です!」
天Bは怒りに顔を歪ませ、額には青筋を浮かべている。
天B「き、貴様ら···よくも、よくも妾の翼を···」
続いてミッドウェー、北上、青葉の砲撃が直撃し、天Bは大破する。
天B「よくも妾を地に落としおって···」
天Bの体がメキメキと音をたて始める。
天Aは武龍の月光を間一髪で避け、カウンターに砲撃を直撃させる。
天A「惜しかったのう!」
2人は空を舞いながら攻撃し合う。しかしその途中で天Aの背部艤装の機関部が武龍のマシンガンに撃ち抜かれてしまう。
天A「翼がっ!」
天Aは海面に落ちていき、ゴム毬のように転がる。ゆっくりと起き上がった天Aは血まみれで、腹部からも多量に出血していた。しかしその顔は諦めたような表情をしていた。
天A「よもやここまでやるとはのう···じゃが、妾はここまでのようじゃ···」
天Aの体に火が着き、燃え始める。すると天Aは腰から刀を抜き、心臓に当てる。
武龍「おいっ!」
天Aは微笑む。
天A「妾は負けた···空はお前のものだ···飛び続けるがいい、"鴉"よ」
天Aは心臓に刀を突き刺し、息絶える。
武龍「···クソォッ!」
武龍はミッドウェー達の所へ向かう。
武龍が到着すると、ちょうど深海化しきった時だった。しかし深海化した天Bは空へ飛んでいく。
ラングレー「逃げる気か!?」
しかし必死の形相で飛び立つ天Bに稲梓が落ち、墜落した天Bはそのまま沈んでいく。
アン《これは···と、とにかく皆さん、これから回収に向かいます!》
アンがストークBを向かわせている間、他のメンバーに秘匿艦娘の撃破を伝える。すると他のメンバーからも撃破報告があり、続々と秘匿艦娘の撃破報告があがってくる。
しかしその頃、秘匿艦娘達の建造された施設に調査に向かっていた艦隊は異変に気づく。
戦艦棲姫「何?···この揺れ」
ネ級「おいっ!あれを見ろ!」
ネ級が指を指す方を見ると、警報音と共に鎮守府に隣接されている巨大な空き地が左右に大きく開かれ、"ナニカ"が上に上がってくる。
異様に長い腕と先鋭的でどこか禍々しさを感じるフォルム···
その頭部は胴体と一体化しており、右手には5連装のガトリングガン、左手には巨大な砲をもっており···
体から吹き出しているとてつもない濃度の緑色の粒子···『コジマ粒子』により草木は枯れていく···
戦艦棲姫「皆逃げてぇぇ!」
『本来起こり得た未来』の兵器のネクスト機体の原型···
"プロトタイプネクスト"『00-
"終わり"が始まる···
新型秘匿軽巡『天』
鉄低海峡にて自沈。自らを建造し、2人で別々に戦ったが片方が深海化し、深海化した方は最後に雷によって死亡した。
"空を飛ぶ船"を目的として設計されていたものの、構造や航空機との組み合わせに難航し、設計は途中で断念された。
武龍と1対1で戦ったのは、同じ空を飛ぶものとしてどちらが相応しいか確かめるためにやったものだと推測されている。
その推測が正しいのなら、天は傲慢だが思考は柔軟だったと推測できる。
読んでくださり、ありがとうございます!
さて、秘匿艦娘達は全滅しましたが、最後に一仕事残ってますね···
●00-
『本来起こり得た未来』の兵器で、ネクスト機体の原型であり元凶。
通常のネクスト機体は2つずつのブースターだが、肩のサイドブースターは10個、背部のメインブースターは6個とネクスト機体を圧倒的に凌駕するスピードを持つ。
武装は右手の5連装ガトリングガンと左手の『コジマキャノン』だが超広範囲にコジマ粒子の反応爆発を起こすことも可能。
しかし、致命的なまでのコジマ汚染とパイロットへの高過ぎる負荷により"表向きは"廃棄された。
ちなみに、この世界でのアレサは大きさも性能も未来のものと変わらない。
●コジマ粒子
本来起こり得た未来で発見されるはずだった緑色をした特殊な粒子であり、反応によって爆発を起こす。その爆発の際のエネルギーは核の数倍であり、莫大なエネルギー源だけでなく攻撃や防御へも使用されている。
しかし環境を致命的なまでに汚染し、自然減衰には数百年かかる。だがとある粒子を使うことにより急速な除染が可能。
●コジマキャノン
コジマ粒子を集束、圧縮させて砲撃として撃ち出す兵器。
チャージすることにより威力が上がり、フルチャージに時間がかかったり弾速が遅いという弱点はあるものの、フルチャージで命中すれば絶大な威力を発揮する。
しかしアレサのコジマキャノンは内部で常にチャージされており、発射するときは必ずフルチャージで発射される。