鴉の航路(ver2.0)   作:ダイヤモンド傭兵

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新しくレイヴンズ·ネストに入団となった1人の艦娘、彼女を迎えた武龍達に新たな依頼が入る。


何度も遅れてすいません···


第7.5話 邂逅と廃棄(新実装)

武龍達の前に、1人の女性が立っている。

黒いお下げの髪をした女性は、海軍式の敬礼をする。

 

女性「重雷装艦、北上!正式に着任しました!」

 

先日、拠点の砂浜に打ち上げられていた艦娘は北上であり、本日正式に入団することとなった。

 

武龍「よろしく!」

 

青葉「よろしくお願いします!」

 

ラン「よろしくな!けど、ここは軍じゃないから敬礼はしなくて大丈夫だぞ?」

 

北上「いや~形から入ろうと思ってね~」

 

ジュリアス「ともかく、出撃する人数が増えたからな。翔と青葉の負担も減るだろう」

 

その日は歓迎会となり、宴会が続くのだった···

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

依頼主:イギリス少尉『ラニエダ·モーリュ』

 

目標:敵艦隊の撃破、及び小島の確保

 

作戦開始時刻:9:00

 

報酬:300000ドル

 

深海棲艦に対する防衛線を少しでも確保するため、こちらの艦隊と協力して指定された小島の確保を頼みます。

小島には多数の深海棲艦がいますが、鬼級や姫級は確認されておらず、数が多いこと以外に注意する事は多くはないと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストークAに運ばれ、武龍、青葉、北上の3人は作戦エリアに投下される。

今回武龍はグレネードキャノンの代わりに、新しく開発された『垂直ミサイル』を装備してきており、左腕のレーザーブレードは新しいものに変更されている。

 

武龍達はラニエダの艦隊と合流し、小島へと向かう。

ラニエダの艦隊は、戦艦『陸奥』、空母『アークロイヤル』、空母『赤城』、軽巡『五十鈴』、駆逐『島風』、駆逐『大潮』で構成されており、複縦陣で航行していた。

しばらくすると深海棲艦を発見し、交戦を開始する。

 

瑞希《敵艦隊を発見。重巡リ級2、駆逐ハ級4です!》

 

アークロイヤルと赤城の艦載機による先制攻撃により、ハ級達は撃破され、残りのリ級に武龍と青葉は接近し、武龍はマシンガンを撃ちつつレーザーブレードで横薙ぎに斬り裂き、青葉は砲撃により撃破する。

 

その後再び深海棲艦と交戦したものの、それほど苦労せずに殲滅できたため、そのまま進む。

そして小島まで辿り着いたものの、そこには多くの深海棲艦と"鬼級"がいた。

 

瑞希《敵、連合艦隊!前衛は駆逐ロ級6、主力は···『高速軽空母水鬼』、戦艦ル級elite2、軽空母ヌ級elite1、軽巡へ級2です!》

 

陸奥「そんな···最近確認されたばかりの鬼級じゃない!」

 

武龍「やるしかねぇだろ!」

 

ラニエダ《か、艦隊、攻撃を開始してください!》

 

 

 

推奨BGM『敵艦隊、見ゆ!』

 

 

 

高速軽空母水鬼

「ナンダァ···?ヤロウッテノ···?オモシロイナァ!ジャア、カカッテ、キナヨォ···!アッハッハッハッ!」

 

高速軽空母水鬼は大量の艦載機を発艦させ、ヌ級eliteも艦載機を発艦させる。

アークロイヤルと赤城も艦載機を発艦させるが、高速軽空母水鬼の戦闘機によって次々と撃墜されていってしまう。

 

瑞希《武龍は対空戦闘を優先してください!》

 

武龍達は高速軽空母水鬼への攻撃を優先するため、武龍は高速軽空母水鬼の艦載機にマシンガンを連射し、青葉と北上は砲撃を撃ち込んでいく。

しかし高速軽空母水鬼は砲撃を回避しつつ、更に艦載機を発艦させる。

 

武龍は小型ミサイルを目の前のル級eliteに最大数までロックオンし、発射する。放たれた4発のミサイルはル級eliteの左の主砲を破壊し、武龍はレーザーブレードを起動させ、斬りつけようとする。

だが高速軽空母水鬼の爆撃機により阻まれてしまう。

 

 

 

 

 

その頃レイヴンズ·ネストの拠点では、カタパルトにベスが艤装を装備して立っており、その背部に巨大なブースターが取り付けられる。

 

工廠妖精「解っていると思いますが、"これ"はまだ試作段階ですから、本物と同じ速度は出せませんよ」

 

ベス「構いません」

 

 

 

3分前、指令室にて──

 

瑞希「今の武龍達では、あの高速軽空母水鬼には勝てません···」

 

瑞希は拳を握り締める。

 

ティス「なら私が行く!おい妖精、艤装の準備を···」

 

ベス「ここは私が行きましょう」

 

ティスが振り返ると、ベスが扉の前で立っていた。

 

ベス「そもそも、ここにいる誰が出ても時間的に間に合いませんし、あなたでは姿を晒す事になってしまいます。しかし、試作段階の"アレ"を装備した私なら、問題は無いでしょう」

 

ティス「チッ、解ったよ」

 

ティスは舌打ちすると、指令室を出ていく。

 

 

 

現在──

 

ベスの背部につけられている巨大なブースターは、大小合わせて計4つのブースターが1つになったものであり、離陸したベスはそのブースターにより凄まじいスピードで武龍達の元へ向かった。

 

 

 

 

 

武龍は垂直ミサイルを2体のル級eliteに2発ずつロックオンし、発射する。真上に連射された4発の垂直ミサイルは、上空からル級eliteに降り注ぐ。

ル級elite達は防御しようとしたが、垂直ミサイルの速度の方が速かったため、頭部にミサイルを受けてル級elite達は倒れて沈んでいく。

 

青葉はヌ級eliteに攻撃しようとするも、高速軽空母水鬼に何度も阻まれてしまう。

しかしその間に北上は魚雷を放ち、2体のへ級をまとめて撃破する。

そして陸奥達はロ級達を撃破し、武龍達の援護に回っていたが···

 

瑞希《敵増援を確認!戦艦タ級flagship、重巡リ級elite2、雷巡チ級1、駆逐イ級2です!》

 

五十鈴「このタイミングで増援!?」

 

アークロイヤル「マズイ、このままでは···!」

 

高速軽空母水鬼

「甘インダヨォ···へへへへへ!」

 

高速軽空母水鬼は更に艦載機を発艦させ、アークロイヤルは大破してしまう。

陸奥と五十鈴、大潮は中破、赤城と島風は小破していたが、ほぼ中破に近い状態だった。

 

陸奥「こっちは任せて!」

 

陸奥は増援の深海棲艦達の前に立ち塞がり、主砲を構える。更に島風と大潮も増援の深海棲艦に向かっていく。赤城はアークロイヤルの前に出つつ、艦載機を発艦させる。

五十鈴は増援の横に回り込みつつ、砲撃していく。

 

武龍「ああ、ならアイツは任せろ!」

 

武龍、青葉、北上の3人が高速軽空母水鬼に向き直るが、高速軽空母水鬼は余裕の表情を浮かべており、損傷はほぼ無いと言って良い状態だった。

しかしその時···

 

ベス《皆さん、救援に来ました。今一度気を引き締めてください》

 

 

 

 

 

 

 

 

推奨BGM『Scope Eye』(ACNXより)

 

 

 

背部の巨大なブースターをパージしてベスは着水し、それと共に背部のレールガンを水中に沈めて推進力とする。

そして背部から肩にかけて伸びる2つの主砲を構え、狙いを定める。

 

ベス「ロック完了、Fire(ファイア)!」

 

他を圧倒する轟音と共に、水平線の向こうから放たれた砲撃は増援のタ級flagshipを跡形もなく消し飛ばし、ベスはすぐさま次弾を装填して砲撃する。

その砲弾はリ級eliteを消し飛ばし、ベスは次の目標へと狙いを定める。

 

五十鈴「水平線の、向こうから···?」

 

大潮「す、凄すぎます!」

 

陸奥達だけでなく、高速軽空母水鬼も唖然としていた。

 

高速軽空母水鬼

「ナ、ナンナンダヨ···アレ···!?」

 

武龍はこの気を逃すまいと、高速軽空母水鬼に小型ミサイルを発射する。更に青葉と北上の砲撃も命中し、ようやく高速軽空母水鬼に損傷を与えることに成功する。

 

高速軽空母水鬼

「チッ、イマイマシィ···フザケヤガッテサァ!」

 

高速軽空母水鬼は艦載機を発艦させるが、武龍は飛行甲板に向けてマシンガンを連射したことで、発艦した艦載機の数を減らすことに成功する。

続いて、大潮が高速軽空母水鬼の左側面に回り込みつつ、砲撃する。

 

大潮の砲撃に合わせて五十鈴と島風が砲撃し、赤城は艦載機を発艦させようとする。

しかし高速軽空母水鬼の爆撃機により、赤城は大破してしまう。更に陸奥は攻撃機の魚雷により航行能力を失ってしまう。

 

陸奥「そんな!こんな時に···!」

 

陸奥に迫るリ級eliteに五十鈴が砲撃して撃破し、ヌ級にベスの砲撃が命中する。

 

 

 

 

 

武龍は垂直ミサイルを高速軽空母水鬼にロックオンし、青葉は武龍の前に出て武龍を守り、北上は大潮と共に砲撃して援護する。

そして放たれた武龍の垂直ミサイルは、高速軽空母水鬼の左側の飛行甲板と左腕を破壊することに成功する。

 

すると高速軽空母水鬼は、怒りの混じった笑みを浮かべる。

 

高速軽空母水鬼

「少シダケ···ホォンノ、少シダケ···ヤルジャンカァッ!オモシロイナァ···!楽シイヨォ···ジャア、Rook'n roll(ロックンロール)!」

 

今度は武龍に向かって集中的に爆撃し、武龍の機甲兵装は中破してしまう。

 

青葉「武龍っ!」

 

武龍「チクショウ、ミサイルがっ!」

 

武龍の装備していたミサイルは両方とも破壊されてしまい、武龍はよろけながらも立ち上がり、マシンガンを構える。

高速軽空母水鬼は再び艦載機を発艦させようとするが、ベスの砲撃が高速軽空母水鬼の目の前に着弾し、巨体な水柱を発生させる。

 

ベス《今です!》

 

陸奥が高速軽空母水鬼に砲撃し、その砲弾が高速軽空母水鬼の腹部に命中すると共に、武龍が水柱から飛び出る。

そして武龍は高速軽空母水鬼に掴みかかり、陸奥の砲撃の命中した傷口にマシンガンを至近距離から連射する。

 

高速軽空母水鬼

「コノォッ!」

 

武龍はブースターを最大出力で吹かし、小島の砂浜まで高速軽空母水鬼を押し出し、レーザーブレードを起動させる。

 

武龍「これで、終わりだぁ!」

 

高速軽空母水鬼

「マダダ···マダダァ!」

 

高速軽空母水鬼は右腕を振り上げるが、武龍はレーザーブレードを高速軽空母水鬼の右胸に突き刺す。

 

高速軽空母水鬼

「ガッ···アッ···!」

 

高速軽空母水鬼は武龍にもたれ掛かり、武龍のレーザーブレードの刀身は消滅する。

しかしこれで終わりかと思いきや、高速軽空母水鬼は涙を流し始める。

 

高速軽空母水鬼

「クッソ···油断シタ、カ···嫌ダヨ···モウ、モスボール···モ···スクラップモ、嫌ダ···!」

 

武龍は高速軽空母水鬼を抱き締め、ゆっくりと腰を下ろす。

 

武龍「大丈夫、大丈夫だ」

 

武龍は、なぜ自然とそんなことを言えたのか解らなかったが、"助けたい"という思いが強く現れ、武龍はその思いに従うことにした。

 

高速軽空母水鬼

「ヒトリデ、沈ムノハ、嫌ダヨ···モット、モット皆ト···!」

 

武龍「大丈夫、君は1人じゃない。だから···」

 

そして武龍は心の底から、自然とある言葉が出てくる。

 

 

 

武龍「もう一度、一緒に行こう」

 

 

 

高速軽空母水鬼

「···えっ?マタ、皆と···こノ海の上で···本当かい?」

 

武龍は優しい表情で頷く。

 

高速軽空母水鬼

「あり、がとう···」

 

高速軽空母水鬼は涙を流しながら笑顔になり、そのまま高速軽空母水鬼の体から力が抜け、高速軽空母水鬼の体の爪や角は崩れ落ちていく。

 

赤城「こ、これは···!?」

 

ラニエダ《どういう、こと···?》

 

高速軽空母水鬼の髪は白から薄い紫に変わり、高速軽空母水鬼はスヤスヤと寝息を立てて眠っている。

その姿は深海棲艦ではなく、人間だった。

 

ベス《なるほど、やはり···》

 

ベスはその光景を眺めながら腕組みをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瑞希《周囲に反応はありません、これにて任務完了です》

 

青葉「やっと終わりましたね~」

 

北上「はぁ···早く帰って寝た~い」

 

武龍「えっと···こいつは?」

 

瑞希《彼女は邂逅、通称ドロップした艦娘ですね。彼女は回収します》

 

すると迎えのストークが飛んできたが、ラニエダから通信が入る。

 

ラニエダ《傭兵の皆さんに、追加の依頼があります》

 

武龍「え、今か!?」

 

ラニエダ《いえ、この場でできることです···その深海棲艦と、陸奥達を"廃棄"してください》

 

ラニエダの言葉に、場の空気が固まる。

陸奥達の顔は青ざめ、武龍達も驚愕の表情を浮かべる。

 

武龍「おい、どういう事だ!?廃棄って···!」

 

瑞希《廃棄、ということは···彼女達をこの場で沈めろと?》

 

ラニエダ《はい、その通りです》

 

北上が陸奥達を見ると、高速軽空母水鬼との戦闘で彼女達は大きく損傷しており、航行能力が残っているのは五十鈴と島風だけだった。

 

陸奥「どういう···ことよ!?」

 

ラニエダ《そのままの意味です、報酬は当初の任務に5割追加としますので、すぐさま実行してください》

 

 

 

青葉「理由を···聞かせてください」

 

青葉は拳を握り締め、その顔には怒りの表情が浮かんでいた。青葉の質問に対し、ラニエダは冷ややかな声で答える。

 

ラニエダ《理由?使えない兵器と危険因子を廃棄するのに、理由が必要ですか?》

 

五十鈴「どういうことよ!?」

 

ラニエダ《私の所有する艦娘の中で、あなた達は最も使えない艦娘でした。本来であれば今回の作戦で全員沈んでもらい、明日こちらの主力艦隊が制圧する予定でした···しかし、生き残ってしまうとは想定外です》

 

ラニエダは一度ため息をつく。

 

ラニエダ《それに、艦娘に偽装した深海棲艦を生かしておくわけにもいきません》

 

瑞希《···ということは、こちら側の3人が死亡することも想定していたということですか?》

 

ラニエダ《···はい》

 

瑞希の表情は周囲が凍りつきそうなほど冷たいものになっていた。

 

瑞希《なるほど···ではあなたは彼女達を廃棄したということで、彼女達はこちらが引き取ります》

 

ラニエダ《なっ!?》

 

瑞希《そもそも、こちら側の3人が死亡するのを前提としていた時点で、本来ならあなたは違約金を払わなければなりません。しかし、違約金の代わりに、彼女達を引き取りましょう》

 

ベス《それに、邂逅した艦娘も引き取ります。こちらであれば、仮に深海棲艦だったとしても"処理"できますし》

 

陸奥「ねぇ···皆···」

 

陸奥はアークロイヤル達に目を向けると、アークロイヤル達は頷く。

 

陸奥「じゃあ、私達は廃棄されるわ」

 

アークロイヤル「そう、だから···」

 

大潮「私達を、連れてってください」

 

陸奥達が武龍達にそう言うと、武龍達は顔を見合わせて頷く。

 

武龍「なら、引き取ろう」

 

瑞希《既に輸送機を送ってありますので、少々お待ちください》

 

ラニエダ《は、話しはまだ···》

 

瑞希《報酬は結構です》

 

そして武龍達はストークAに、陸奥達はストークCに乗って帰還することとなった──

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

改めて、遅れてすいません。
体調を崩しただけではなく、この話の構想がなかなか上手く行かず、ここまで遅れてしまいました···

●ラニエダ·モーリュ
ブロンドのボブカットで身長159cm、30歳で1月8日生まれ。

イギリスにて提督適正が発見され、いくつかの作戦を成功させた後に少尉となったが、艦娘を徹底的に兵器として扱っており、ドロップした艦娘は全て"廃棄"している。

また、爪を噛む癖がある。

●邂逅
深海棲艦を撃破した際、その深海棲艦から艦娘が現れる現象の事である。
別名ドロップと呼ばれる。

各国は『建造』の際に自国の艦娘しか建造できないが、ドロップでは別の国の艦娘を艦隊に加えることが可能となっている。
(艦娘が最初に現れた時のみ、自国の艦娘が無い国はランダムで3人現れている)

余談だが、時折深海棲艦の時の記憶を持っている艦娘もいるが、基本的に問題は無い···基本的には。

●建造
妖精の作った特殊な装置を使い、艦娘を建造する事。
建造には燃料、弾薬、鋼材、ボーキサイトの4つの資材、そして専用の開発資材などが必要となってくる。

しかし自国の艦娘しか建造できず、自国の艦娘のいない国では建造装置があっても建造することはできない。
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