壮大に何も始まらない魔王軍その他がポケモントレーナーを始めるだけ 作:ネイティオ神父
魔王が人類を支配するファンタジーな世界。ゴブリンが人を拐って犯し、ドワーフが剣を打ち、腕自慢の冒険者達が迷宮攻略に精を出し、ライフラインには科学よりも魔法が使われ、竜が一頭飛んでくれば小国は滅んでしまう、そんなよくある異世界だ。
ノベルアップ+にて犬咲楓(いぬざきかえで)が綴る、そんなよくある異世界に、突如として、勇者でも魔王でもない第三の驚異的存在が現れた。
「ぴか……?(困惑してるピカチュウ)」
「ま、魔王様!お庭にちょー可愛い魔物がいます!」
だっこぎゅー。鳥の翼を持つ魔人が鼠の魔物と触れ合う。
「ちゃあ~!(なつくピカチュウ)」
「可愛すぎかお前……!」
ある世界でピカチュウと呼ばれる彼を抱きしめ、魔人の女は無事ノックアウトされた。
「ちゃもちゃも!(元気なアチャモ)」
「えぇ……新種かコレ?知らないコ達なんだけど……?」
アチャモになつかれてる魔王様。
「バリバリダー!!(がっつり威嚇してるゼクロム)」
「めっちゃ格好いいドラゴンおるやんけ!魔王様、こいつは竜騎兵団の新入りですかい?」
ゼクロムに触ろうと興奮気味な竜騎士の魔人。
「いや待て。知らんコだそいつも。つーかその黒竜は魔力がやばいぞ!総員、未知の生命体どもを警戒しろ!」
「ちゃも……。(魔王様に振り払われて寂しそうなアチャモ)」
「う、ウルウルしてんじゃねーよ。魔王を魅了魔術にかけようとは不遜な侵入者めが……!余の暗黒魔導に平伏すが良い!」
ポケモンと呼ばれるその生物は、驚くほど自在に火や雷を操り、魔法に携わる者達を震撼させた。しかもどうやら、彼らには幾柱もの神々の加護があり、剣や魔法では傷付ける事がないという。ポケモンを無力化出来るのはポケモンだけ。魔王軍と人類の二大勢力は、この強力な第三勢力を引き入れるべく動き出すのだったーー。
「ちょ、何簡単に魅了されてんだブラックオウルお前!その黄色いネズミを早く手放せ!」
「はわぁー可愛いなぁーお前~……名前はなんて言うんだ?」
「ぴっかっちゅー!!(元気に返事をするピカチュウ)」
「ぴかちゅう……?あれ、もしかして少しは言葉も分かるの?」
「ちゃあ!(えっへんと胸を張るピカチュウ)」
「そっかー。偉いなー。賢いんだなーお前~……」
ハーピィはピカチュウにメロメロだ!
「ブラックオウル!何をしている!目を覚ませ!」
「……あっ!!魔王様。お呼びで?」
「未知の生命体を警戒しろ!」
「し、承知!」
「ババリバリッシュ!」
ゼクロムが激しく放電しながら咆哮をあげる。異界の戦士達もまた、名も知れぬ黒い翼竜に各々の獲物を向けて闘気を放つのだった。
うん、まあうちの子であるオリキャラ達をトレーナーにしたかっただけなんだ。作者が親バカ過ぎて、ついね。ほんの出来心なんだ。