メイド共観察記録 作:ナレーショナー:[削除済み]
[この度投稿させていただく[削除済み]と申します]
[━━あ、この情報はまだ公開できませんか。]
[私自身で自動修正機能をつけたはいいですけど、書きにくくなりましたね]
[あ、いえ、こちらの話です。]
[どうぞ、ごゆるりとお楽しみください]
[ちなみに、処女作です]
1 勝気で寂しがりなお嬢さまとズレてるメイドと……
コツコツと、
窓と扉が並ぶ薄暗い大理石の廊下に足音が鳴り響く。
音の発生源は、夜だというのに
カーテンを開けながら廊下を進む。
窓から月明かりが差し込んだ。
ほどなくして、
周囲の扉と装飾の格が違う扉が突き当たりに見えた。
その扉の前に着くと、人影は立ち止まった。
そして、
満足した顔で
音を立てずにドアノブを回した。
「で、説明して
さっき部屋に入っていったメイドが、
「何で目が覚めたら、私の横にあなたが寝ているのかしら」
「申し訳ありません。起床の時間より早く寝室に着いてしまいまして。思いの外、疲れていたらしく、睡魔に負けました」
「いや、それ説明になって無いからね。私が聞いていることは、何で私のベットで寝ていたのかって話。普段は扉の前でモーニングコールしてくるじゃない」
「それはですね、あれです。睡眠をきちんと取るためは、上質な寝具で寝るべきですから」
「へ〜、あなたこの前、机に
ただ、口が
主人と
どうしようも無く、口が
「そんなことよりお嬢さま。早くお召し物をお換えにならないと、風邪を引きますよ。それとも見せつけているのですか?
メイドは誤魔化しにかかった。
お嬢さまは起きてすぐメイドを
ネグリジェのお嬢さまは可愛らしく、くしゃみをしたあと
「女同士でしょ。見せつけてどうするの?」
「もういいわ。この件は不問にします。朝食の準備をして
命を受けたメイド──ローゼ・キュリエードは、 少し
直後、
「承りました」
と述べ、部屋の中から厨房へ向かった。
「………」
追い出した者、残された者は、ハァーっと溜息をついた。
ここはラングドニ邸。銀髪碧眼のメイドローゼ・キュリエードと、金髪緋眼のお嬢さま、二ルソニア=A=ラングドニが住んでいる。
以上説明終わり。地の文終了。
え、短いって? 真面目にやれって? そもそもお前は誰だって?
なんで地の文を認識して、書き込むことができるのかだって?
[いやですね~ 色んな小説を読んできているハーメルンの読者諸君なら、私が誰かぐらいわかりますよね?]
[分からないんですか? そんな! それじゃ何のために小説読んでるんですか?]
[……──すみまぜんでした。誤りますからそんな目で見ないでください]
[あっ! あっ! 運営さん! 違います! 馬鹿にしたとかじゃなくてちょっとした小粋なブラックジョークなんです! なので──]
[………この度は申し訳ありませんでした…………続きどうぞ……]
「本日の朝食は、昨日の野菜のスープ、ゆで卵、ベーコン、バター付き白パンになります」
運ばれて来た物を上品に口に運ぶ二ルソニア。
ローゼは、主が一息ついた所に、紅い液体で満たした水晶のワイングラスをテーブルに置いた。やはり有能か?
ちなみに、
ワイングラスを置く時も、気配を減少させていた。
その結果、起きたことは、
スッ。 ビクッ‼ ガシャン‼
突然横から現れた手に驚き、
ニルソニアの身体が跳ねて、
衝撃で皿が、食器が、宙を舞い、床に叩きつけられる。
しまいに、聞こえてくるメイドの失笑。どうやら堪えきれなかったようだ。無能。
割れた皿の後処理も終わり、
二ルソニアは、改めて紅い液体に口をつけた。
鮮血を
そう、二ルソニア=A=ラングドニは吸血鬼。
「ローゼの血液は濃厚で美味しいわね。仕事は...(催促すれば)出来るし、料理も血も美味しいし、」
「これで、いたずら好きと、馴れ馴れしさが消えたら完璧なんだけど」
「━━失礼な。元から私は完
[え、なんで修正入れたのに何で分かるんですか? 『完璧です』を『完壁です』って書き間違えかけてすぐに直したんだけど。あれ? 反映されてない? 直しておきましょう。 あ、どうも、未来の私です。過去の私はいろいろやらかしたそうですが、別の時間軸です。無関係です、はい。……続きをどうぞ]
「失礼な。もとからわたしは完璧です。どこら辺が馴れ馴れしいのでしょう。厚かましいのは、お嬢さまでしょうに」
溜息二つ目。
「そういう所が馴れ馴れしいのよ。それで? 私のどこが厚かましいの?」
「顔」
もはやこの時、
「……あとで覚えてらっしゃい、はぁ。ローゼ──今日のスケジュールは?」
ローゼは少し
メイドは答える。
「本日のタイムテーブルは、正午(真夜中)まで領主の事務仕事。そこからは、今日のメイン。
それは、吸血鬼たちのお祭りだ。
先代のラングドニ辺境伯が世界に広めた祭りだ。
一年の中で一日だけ月が紅く染まる日がある。
昔は不吉の象徴だったが、今では酒飲み共に愛されている。
二ルソニアは前半イヤーなお顔をしていたが、紅月祭と聞いた時パァーッと花咲いた。
「
「すみません。お嬢様」
「……ああ、あなたを拾ったのも、紅い月の日だったわね。もう十年か。おおきくなったわねー」
しみじみと、近所のおばちゃんっぽいことを漏らすお嬢様。
「ええ、お陰様で、身長も胸も器も胸も、お嬢さまより大きくなりました」
ローゼは二ルソニアの躰を見渡して、
「それにしても二ルソニアお嬢さまは、まったく変わりませんね(笑)」
ローゼ16歳。二ルソニア外見12歳。
現代で言うところの高校生が、背丈が自分のお腹までしかない小学生に張り合った瞬間であった。
「おいそれはどういう意味だ」
………無い胸を張りながら、青筋立てるお嬢さま。
「さ、早くお嬢さま。お仕事の時間です。もしなさらないようなら、私もサボれるのですが」
同時に、業務放棄宣言も伝えた──超意訳すると祭の時間が削れます。
「仕事はするわよ!? あなたも祭までには、間に合わせなさい! ……人選間違えたかしら」
もちろん、お嬢さまの青筋が増えたことは言うまでもなかった。
真夜中、吸血鬼は
人が寝静まる時間ではあるが、街では、酔っ払い共がまだ騒いでいた。
人が寝静まる時間ではあるが、黄昏ていた。
周囲に人はいない。
そもそも森の中なので、目に入る場所に家がない。
紅い月を見てボーっとしていると、いつの間にか、隣にローゼが座っていた。
ちなみに、
ここは地元の住人から『お化け樹』と呼ばれる
全長20メートル弱の木の上だ。
5メートル地点の
その洞の前にある木の枝にニルソニアは座っていた。
「あら、早かったじゃない。普段通りならもう少しだけかかると踏んでいたのだけど」
「完璧メイドのローゼちゃんからすれば、あのような仕事、二ルソニア様の──失礼、赤子の手をひねるようなものです。」
「ねぇ、ローゼちゃん。あなたの発言間違いだらけよ? ちょっとそこの裏まで
二パァ、と満面の笑みを貼り付ける二ルソニア。
空気が張り詰める。
さすが、腐っても吸血鬼。
常人が浴びたら、失神する威圧を放っている。
が、10年間いじり続けてきた完璧メイドローゼちゃん(自称)には、効かず
「お断り申し上げます。結果は分かりきっていますから」
と、なめた口をききながら、いつの間にか用意していた酒を傾ける。
「ローゼ、それは?」
「今日のために取っておいた、とっておきの安酒です」
「どうして安酒なのよ」
「本番は明日。二ルソニア様のお誕生日ですので」
「ああ、
「……ニルソニア様?」
「なんでもないわ。それじゃ明日のお酒は期待していいのね?」
「ええ、もちろんです」
笑いあう二人。
いつの間にか険悪な雰囲気は消えていた。
数秒後、
何事も無かったかのように、差し出される手。
なみなみに注がれた酒(ワイン)
スーッと細まる緋眼。見事なジト目を
「どうして、水面が盛り上がるほど入れているのかしら?」
「あ……申し訳ございません」
手を少しプルプル震えさせながら、ワインを
心地よい風が吹き、
「あなたを初めて見てから十年か。早いわねぇ。あ、今年も契約更新しなきゃね」
感傷にも浸る。
「あなたの
ローゼを横目で見て笑みを作った。
「承りました。ご主人様」
メイドは、かけられた言葉に目を閉じ、深々と
だが、神妙な態度も長くは続かず、
「しかし、お嬢さま。領主の仕事といっても、実際は町の役人頼みで、類の処理だけじゃないですか」
お嬢さまニート疑惑にメスを入れた。
二ルソニアは、肩の位置まで手を上げ、
「人間のことは、人間に任せてるだけよ」
やれやれと、オーバーアクションを取って誤魔化した。
そんなたわいも無い会話が続いていく。
夜が
紅い月は、水平線に沈んだ。
後片付けも終わらせ、ベットに入るローゼ。
自分の部屋の天井をボーッと見あげ、思う。
二ルソニア様は、私のおかげでやってこれたなどの節をおしゃっていたけれど、とんでも無い。
私はあなた様がいなければ、こうして思考することさえ出来なかったでしょう。私の方が救われているのです。
私は、
十年前、私を買って
いや救って頂いた恩返しがしたいのです。
今だって、私を縛りつけてくれていらっしゃる。
なのに……なのに……、
二ルソニア様は何も教えてくれません。
何も探させてくれません。
何も知らないから、分からないから、
許してもらえないから、何も、何も出来ないのです。
ただ、寂しそうなのだけはわかります。
それを紛らわせようと、イタズラを仕掛けたり、
馴れ馴れしい言葉遣いをしてみたりしているのですが、
ニルソニア様は私にメイドとしてしか求めていません。
喜んで貰えることを出来るのが望ましいのですが。
……何がいいのかサッパリわからないのです。
私はどうしたらいいのでしょう……
祭は、お開き。
日課の日記を書いて寝る。
人間が起床してくる時間に、ニルソニアはベットに入りこむ。
吸血鬼の『夜』がくる。
微睡みに沈んでいく意識の中で、
(また一年、たった。わたしはやっぱり一人。ずっと一人。今までも、これからも)
例年通りの言葉を吐く。
完全に墜ちる前、
例年とは違い、
黒く昏い闇の底と、紅い月が照らす空の上で、
『ナニカ』が嗤った、気がした。
ところでお嬢さまの名前に顔文字は入っておりません。=A=
[この小説は、設定上この私ナレーショナーが主に下界での出来事をまとめ、小説風に仕立て上げているものとなっております]
[そのため、とてもメタな発言が飛び出してきます]
[前書きの[削除済み]も、現在の皆様が知るべきではない情報を書いてしまっていたため、未来の私が編集した結果ですね]
[また、編集中に
[見たら、非難しましょう]
[『てめぇらのために、わざわざ書いてるのに邪魔するんじゃねえ。おとなしく座っとけ』と]