メイド共観察記録   作:ナレーショナー:[削除済み]

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[そろそろ、この小説が面白いか否かを決めませんと。さもなければ死ぬほど痛いめにあわされますからね。]
[でも、まあ、UA見れば、分かり切ったモノですけどね? ]
[-1/x^3 のグラフみたいになってますよ。]
[つまり、1話二話で引き返す人が多いってことです]

[それでも、見てくれている人に悪いですから、面白くないと判断を下しても、書き方変えて続けますけどね?]


12.8 「あ! 私のパッド!」

「う、うぅ、こんな奴のフォローになんて来るんじゃなかったよぉ」

 

 最初にあった神のカリスマはどこに行ったのか、パットがバレたへカミュルナはイジイジしている。

 

「ふえぇ、おうちかえりましゅ……」

 

 泣き言が口から漏れ始めている。しかも、若干幼児退行も入っている。

 が、やはりここは神々の良心と呼ばれることはあるへカミュルナさま。

「よし、さっさと終わらせて、さっきのメアさんの発言の部分だけ切り取ってもらいましょうか」

 気を取り直し、サクッと復活した。このぐらいの辱めはいつも受けているのだ。

 そのうえ、転んでもただでは起きない。真実(パットであること)を隠そうとしていた。

 

 ふと、空気が変わる。

 へカミュルナが纏い直したカリスマは、なるほど、無神論のニルソニアとローゼに神だと、信じさせる威厳を持っていた。

 

「では、あらためて自己紹介を。私はへカミュルナ。冥界と月を司る女神です。」

 一拍。

「実は、ニルソニアさん、あなたの祈りは月と夜の化身たる私のもとに届いていました」

 

「だったらなんで……なんで!!」

 へカミュルナの独白を聞き、ニルソニアは溜まっていたのか、怒りが噴き出した。

 

「……先ほども申したように私の管轄は月と冥界です。すなわち『夜』と『死者』。この二つしか私には扱うことが出来ないんです」

 

 今まで黙っていたローゼが口を開く。

「……つまり、どういうことですか?」

「私は夜の間に起きたことや、死者のことなら何でも知っているという事です」

「──私の両親は吸血鬼で在りながら夜に活動、または外出せず、死んでもいないと?」

 

 へカミュルナは首を縦に振った。

「その可能性が高いです。――ああ、そんな悲嘆な顔をしないでください。あなたが考えているようなことにはなっていませんから。死ねずにエネルギー源になっているとか、灰になったままでいるとか、そんな生きているようで死んでいる状態も管轄内ですから」

 少し息を整える。

「そのために、このメアさんを送り込んだんですから。私の口から言うのもなんですが、ローゼさんの恩返しはニルソニアさんのご両親を見つけることでしたね。――夜にひとりごとや、祈ったりする行為は全て私の所に届きますからね」

 

 ローゼが釈然としない顔で頷く。

「ええ、その通りです。|なんでこのタイミングであなたが言うのですか? 何故ですか?《私の口か伝えたかったのですが。》 |私からご主人様にドラマチックに伝えたかったのになぜあなたが言ってしまうのですか?《残念です。》 ……覚えておいてください。(今は水に流してあげましょう。)しかし私は祈ったりひとりごとで漏らした覚えがないのですが?」

 

「……タレコミがありました。悪質なタレコミが。とにかく、メアさんは、応えきれなかったニルソニアさんの祈りへの罪滅ぼしの為に送り込んだんですよ。それはつまり、ローゼさんの計画を手伝うことに他ならない。彼は私とのリンクを持っています。なので、このように私が下界に降臨することも、容易に可能としているんです。だから~」

 

「それ以上はもういいわ」

ニルソニアがへカミュルナの言葉を遮った。

 

「つまり、こいつを、メアを雇った方が私たちにメリットがあるって話でしょ」

 何かを逡巡したあと、

「……いいわ。あなたの罪滅ぼしを受け入れてあげる」

 ニルソニアは、視線を合わせずぶっきらぼうに告げた。

 

 不意にへカミュルナの目頭が熱くなる。

 ニルソニアが告げた言葉は、百年間心を痛め続けていた彼女にとって、大きなものだった。

 

「――ありがとうございます」

 

 だからこそ、その感謝の言葉は自然と口からもれた。

 

 ニルソニアが照れくさそうにそっぽを向く。

 

「やめてよね。許したわけじゃないんだから」

「――ええ。それでも、です」

 

 今だけは、メアも空気を読んでいた。

 

 

†     †     †

 

 

 [でも、本文に百年間悩んでいた描写がないため、メアさんが静かにしていてもあまり効果がないんですけどね。テンポのための犠牲ですよ]

『いろいろ台無しだ』

 [あ、石はおいしかったですか?]

『ガイアの味がした』

[──その神、私たちの世界にはいませんからね?]

 

†     †     †

 

 

「では、皆さん、最後に手を出してください。私からの祝福です」

 

 三人が手をへカミュルナの前にかざすと、脳裏にこんな文言が浮かんだ。

 

【≪月と冥界の祝福≫と≪死神の呪い≫を得ました。】

 

「「え? 死神の呪い?」」

 

 ローゼとニルソニアが首を傾げた。

 

「それは、誰かに私の秘密()のことを伝えたりしようとすると、発動する呪いです。気を付けて下さい」

 その時のへカミュルナの表情は、メアのそれと似ていた。

 

 と、笑みを浮かべるのと同時に、転移魔法を発動させる。

 

「それでは皆さん、あまり早く私のもとに来ないことを祈っています」

 と、徐々に消えゆく姿。

 

 そのまま姿が見えなくなった。

 ――とか、そんな最期を許すメアは存在しない。

 

 不意に声が響く。

 

「これなーんだ」

 全員の視線が集まる中、メアは二つの肌色を掲げた。

 

「あ! 私のパット!」

 

 そう、へカミュルナ特注三カップUPパットである。

 当然、胸元からそんな大きい物体を取り出された着物は、はだけている。

 

「いつの間に! か、返して~~~~~~~――」

 

 シュンッ

 

 直後、転移が完了した。

 パットをメアの手に残したまま。

 

 

 

 

†     †     †

 

 

 

 

 

「ふーぅ。何とか最後まで行けましたね。時間稼ぎは成功と言っていいで――」

 

 ガキンッ

 と、硬い何かを打ちつけるような音が響く。

 

「――状況は?」

 

 ナレーショナーの方を向いた部下は青ざめていたが、目的は達成したため笑っていた。引きつっていたが。

「今メインコンソールルームの前です」

 

 ナレーショナーが首をかしげた。その間にも音は鳴り続けている。

 

「え、え? 時間稼ぎの為の装備とはいえ、いくらなんでも早すぎませんか? ≪EACTAM≫はどうしたんですか?」

 口調が司令めいたものから元に戻っていた。

 

 と、突然室内の明かりが消える。

 

 この世界の明かりは魔法か魔術かで光っているが、この部屋だけは電気によって光っているのだ。

 この部屋、しいては、この地下施設のすべては最高神が転生者であるメアの記憶を覗いて創ったものだ。

 最高神曰く『地下施設なんて男のロマンだろう』らしい。メアの比億を読んでから知ったくせに。

『Electromag(E)netic Acceler(A)ation Coil(C) based Type(T):Anti(A) Matter(M) RailGun、通称エアクタムレールガンなんて、ロマンの最たるもの』らしい。

 

「……非常用電源切れました」

 

 コンソールルームの中は別動力系統である『空理演算(アカシックレコード)』の各種ランプのみが光っていた。

 

「――なるほど、≪EACTAM-RailGun(エアクタムレールガン)≫の動力源は電気です。発射されてはかなわないから、発射させないと。そういう事ですかね、我らが父(上司)よ」

 

『いや、分からん。回避するのが面倒だっただけかもしれん。どちらにせよ、目的を達成された。撤収準備に入れ!』

 

「――そういえばいつからいたんですか?」

 

『つい先ほどだ。≪EACTAM≫を使うと聞いてな』

 

 などと、フルレウスとナレーショナーが談笑して(諦めて)いると、

「扉壊され、――うわっ?!」

 

 鎌を片手にへカミュルナが飛び込んできた。

 何を隠そう、襲撃者とは貧乳であることを隠そうとしたへカミュルナのことであった。

 この茶番(秘密基地ごっこ)は、あのエピソードを封印しようとしたへカミュルナの魔の手から逃げるための時間稼ぎだった。

 

†     †     †

 

[ホント、メタいですよね]

『それしかこの小説に取り柄はないだろう』

[ひ、天使()が気にしていることを……!]

 

†     †     †

 

 メインコンソールルームに飛び込んできたへカミュルナの目に映った光景は。

 

 最高神フルレウスと、ナレーショナー、その部下たち――神々が正座してにやけながらへカミュルナ自身を待っているというものだった。

[クソ俊敏な身のこなしですね]

 

 神々が部下の真似なんかをしている訳は、ただのロールプレイだった。

 神々のほとんどは男神だった。大半の女神たちは触らぬ(いじらぬ)(貧乳)に祟りなし、と高みの見物を決め込んで、不参加である。

 

『さて、へカミュルナ。じっくり冥界で話し合おうじゃないか』

「……死ぬ覚悟はできているんですね」

 

『当たり前だ。なにせ、お前の貧乳コンプレックスは知っているからな。だがな、ここにいる全員を冥界に連れていくと、開店休業状態になるが、良いか?』

 

 この一言で神たちの脳裏に電流が走った。

 すなわち、誰を生け贄にして、自分だけ生き残るか。

 自分の仕事を説明して、特赦を得ようと画策していたが、

 その希望は観念に変わった。

 

「なら、一人ずつ()きましょうか」

 サクッと振り下ろされる鎌。

「まずは、お父様から」

 

 切れる首。転がる頭。噴き出す血。崩れ落ちる体。

 

 と、その瞬間。

 シュン!と、へカミュルナの姿が掻き消え、

 ガバッ!と、フルレウスが復活した。

 

「あ、≪掻き消える(ディメンション)その嘲笑(キリング)≫起動したままでした」

 

 第四トラップ、虚時空融合術式≪掻き消える(ディメンション)その嘲笑(キリング)≫。

 この術式が発動した部屋で行われた殺戮行為は、一回だけ無効化され、その後、襲撃者を置き去りにして、部屋ごと転移。

 転移したことで穴が空いた空間を、虚数空間が飲み込み、襲撃者を隔離する。

 虚数空間は神々でさえ、そう簡単には脱け出せない。空間ごと次元の狭間を流され続ける事となる。

 

 だが、この場にいる全員がヘカミュルナの心配をしていなかった。

 理由は彼女の持つ能力の一つ。

 

 それは、自ら冥界に送った者への完全追跡能力。

 冥界を許可無く脱走、脱け出す者に対する切り札だ。

 なにも、それは神でも例外ではない。

 

 彼女がその力を使えば、

 

 ほら、最高神の後ろに。

 

 ――――逃がしませんよ。

 

『それじゃ、父と娘一週間水入らず、楽しんでくるわ』

 

 直後、照明が復活。そこに、二柱(ふたり)の姿はなかった。

 

「やっぱりヘカルナちゃんが一番強いよな」

 誰かがポツリとつぶやいた。

 

 

†     †     †

 

 

[というわけで、ヘカミュルナ()様に止められていた『何だかんだ』の部分でした。え? 何だかんだ増えてる? 良かったですね。ボリュームがUPしましたよ。パットだけに]




[こういう近未来的?な兵器や施設は神々が遊びで作ったもので、天界以外には、存在しません。多分]



Electromagnetic Acceleration Coil based Type: Anti Matter RailGun

訳すと、

電磁加速コイル搭載型反物質レールガン



最高速度は光速の7%

(理論上は光速まで加速可能。ただ、電気抵抗により莫大な熱量が発生。反物質制御装置にダメージ。砲身の中で対消滅することになる)

弾丸は特殊炸裂弾(反物質内蔵)。対消滅した時のエネルギーは水爆以上。



[ちなみに、女神さまのパッドは特別製です。どう特別なのかはお楽しみで]

[次回から本編に戻ります]
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