モブ崎くんに転生したので、謙虚に生きようと思う   作:惣名阿万

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第17話

 

 

 

 ● ● ●

 

 

 

 予期せぬ荒事に巻き込まれていたのは何も達也や雫たちだけではない。

 論文コンペの本番、横浜での有事を翌週に控えたこの日、首都圏の各地ではいくつもの陰謀と工作が蠢いていた。

 

 暗躍する影は一高の近郊にも現れる。

 

 第一高校から交通機関を利用して約20分。

 立川市にある魔法大学付属病院のロビーでは、とあるカップルが連れ立って歩いていた。

 

「すまないな、シュウ。忙しいのに、こんなことに付き合わせて」

 

 恥じらいと申し訳なさを顔に浮かべているのは、前風紀委員長の渡辺摩利。

 現委員長の花音を初め多数の下級生女子から憧れの眼差しを向けられる彼女は現在、恋人の前ということもあっていつになく女性的な雰囲気を纏っていた。

 

「水臭いな。そんなことを気にする必要はないんだよ」

 

 対する男性側――千葉修次(ちばなおつぐ)は柔和な笑みを浮かべ、年下の恋人を宥める。

 整った容貌に浮かぶ笑みは見慣れた摩利も頬を染める破壊力があり、ロビーの各所には巻き添えを受けた女性の姿もちらほらと見られた。

 

「だが、シュウは明日から海外での訓練研修だろう?」

 

 誤魔化しついでに摩利が訊ねる。

 

 剣術の大家『千葉家』の次男にあたる修次は、防衛大学特殊戦技研究科の2年生でありながら国際的に名の知れた剣士だ。学生の身でありながら既に予備役少尉の任官も受けており、公務として度々海外派遣や訓練への参加に務めている。

 明日も早朝から海外での訓練に参加することは聞いており、近況を語った際に付いてくると言われたときは嬉しさよりも申し訳なさの方が勝っていた。

 

 何しろ摩利がこれから行うのは見舞いの名を借りた尋問だ。ただならぬ雰囲気だったという花音の報せを受けた摩利が自発的に首を突っ込んだだけで、元は一高の問題に過ぎない。恋人とはいえ、大学生の修次が貴重な休みを費やして付き合うことではなかった。

 

「この前と違って、今回は総日程十日の短期研修だ。荷物も大したことないし、摩利が気を遣う必要はないよ」

 

 しかし、修次は煩わしさを匂わせることなくそう答えた。

 恋人の配慮に嬉しさを覚える一方、尚も気掛かりなことが摩利の頭を過る。

 

「しかし、エリカの方はその、よかったのか?」

 

「エリカ?」

 

 歯切れ悪く問われた言葉に修次が首を捻る。

 摩利とエリカの仲が良好でない(というよりエリカが一方的に噛みついている)のは承知していたものの、このタイミングで妹の名前が出てくるとは思ってもみなかった。

 

「……シュウは長期間家を空ける前、いつもエリカへ稽古をつけてやっていたじゃないか」

 

 疑問は続く摩利の台詞で解消し、代わりに呆れと苦々しさが修次の表情に浮かんだ。

 

「エリカだったらクラスメイトと稽古しているよ。中々見所のありそうなヤツだったから、エリカ自身も楽しんでいるんじゃないかな」

 

「クラスメイト? 男子か?」

 

 思いもよらぬ知らせに摩利が目を丸くする。

 あのエリカが特定の相手、それも男子に肩入れし指導を行うなど想像もつかなかった。

 

「単なるお友達(・・・)だ。間違いない」

 

 驚きだけを抱いた摩利に対し、修次は常ならぬ語気で断じる。

 どこかの一年生とはまた違ったベクトルの妹想い(シスコン)を見せた修次は、摩利のジトッとした眼差しに気付くとわざとらしい咳払いを零した。

 

「――そういうわけだから、エリカのことは気にしなくていい。何より、僕が摩利と一緒に居たかったんだからね」

 

「そ、そんな恥ずかしいことは口にしなくていい」

 

 傾きかけた機嫌は瞬く間に回復した。とどめの殺し文句に白旗を上げた摩利は緩みそうになる表情筋をやっとの思いで引き締め、年上の恋人の手管にせめてもの睨みを向ける。

 

 周囲が胸焼けを起こすような光景は、二人が階段を上り始めるまで続いた。

 一階から二階へ上り、三階へ向かう途中の踊り場に足を着けた瞬間、二歩分だけ先行していた修次が突然足を止めた。

 

「これは……」

 

 ぽつりと呟いたまま、修次は俄かに顔を俯かせた。

 右足だけを踊り場に乗せた姿勢で立ち止まる彼に、摩利は怪訝な目を向ける。

 

「シュウ?」

 

「人払いの術が働いている。強度は弱いが、その分センサーにも掛からない類のものだ」

 

 答えはすぐに得られた。

 鋭く目を細めた修次は左足を揃えると、摩利の方へ振り返って手を差し出す。促されるまま手を取った摩利は極小規模の対抗魔法で自身を覆い、修次の手に引かれて踊り場へと上がった。

 

 張り巡らせた守りに微かな感触が伝わってくる。

 意識を誘導する意図の術がレジストされ、摩利は修次と並んで踊り場の床に立った。

 

「術の基点は?」

 

 手を放す頃には摩利の顔も真剣なものへ変わっていた。

 手首のCADをサスペンド状態へ移行させ、いつでも魔法を放てるよう心構えを整える。

 

「三階――いや、四階の廊下だ」

 

 修次の回答に、摩利の目が見開かれた。

 驚きと共により真剣味の増したそれを見て、修次はまさかと問いかける。

 

「もしかして、摩利の後輩が入院しているのも四階か?」

 

 摩利が首肯を返す。

 瞬間、事態を重く見た修次は躊躇うことなく近くにあった非常用警報を作動させた。けたたましい音が鳴り響き、院内に危険な存在が居ることを報せる。

 

 これで10分と待たずに警察が駆け付ける。

 それがわかっていて尚、修次はCADを操作し、《跳躍》の魔法を読み出した。

 

「急ごう!」

 

 一足で三階へと上がった恋人を追うように、摩利もまた《跳躍》を使い階段を駆け上がっていった。

 

 

 

 

 

 

 壁を足場に《跳躍》した修次が四階へ着くと、近くの病室の前に一人の男が佇んでいた。

 着地の衝撃を慣性制御で相殺し、顔を上げた修次は男を見て驚愕に目を見開く。

 

「久沙凪さん? どうして貴方がここに……」

 

 赤みがかった黒髪に切れ長の眼をした長身痩躯の青年。数ある流派の中でも特に歴史の長い古流剣術を伝える家系の出で、剣術の大会でも何度か顔を合わせたことのある相手だ。

 

「なんや、誰か思たら修次くんやあらへんか」

 

 修次の呼び掛けに、振り返った煉は儚げな笑みを浮かべる。

 数年ぶりに見た顔馴染みの姿に一瞬だけ硬直していた修次は、追いついてきた摩利の声で我に返った。

 

「シュウ、誰か居たのか――っ、こいつは!」

 

 修次の隣に並んだ摩利は、煉の顔を見るなり臨戦態勢を取った。

 忘れるはずもない。以前はまともに対抗することもできず倒されたのだ。

 

「摩利、この人を知っているのか?」

 

「ああ。春に一高(うち)を襲った連中の一人だ」

 

 摩利の返答を受け、修次から表情が消える。

 ブランシュによる一高襲撃のあらましは知っていて、そこで何が起きたのか、修次は摩利の口から聞いていた。

 

「こないだはすまへんな。急いどったもんやさかい、不意打ちみたいになってもうて」

 

「気にするな。対処できなかったあたしの落ち度だ」

 

 飄々とした態度を崩さない煉を摩利は油断なく見据えていた。

 手首のCADに指を添え、いつでも魔法を放てる態勢を整える。焦りも驕りも見せることはなく、研ぎ澄まされた戦意は一流の実戦魔法師にも劣らない。

 

 高校生の摩利が冷静に構えている一方、隣の修次は普段の彼らしからぬ反応を示した。

 

「つまり彼は一高に押し入ったテロリストの仲間で、背後から摩利を襲ったのも彼だった。そういうことだね?」

 

 意図的に押し殺された声が修次の怒りを物語っていた。

 表情の消えた顔の中で唯一鋭い眼だけが烈火の如く揺れ、右手にはいつの間にか長めの柄を持つナイフが握られている。

 

 今にも斬り掛からんばかりの修次。

 けれど煉の態度は変わらず、まるで親戚の子どもを揶揄うような口調で呟いた。

 

「修次くんがお熱なん、その子のことやったんや。えらい怖いわぁ」

 

 あからさまな挑発に修次の手が揺れる。

 ほんの僅か前傾した修次はしかし、摩利が進み出るのを目にして留まった。

 

「勝手に出しにしないでもらいたいな」

 

 ため息を装って恋人を宥めた摩利はそのまま煉の傍の扉を示して続ける。

 二人分の剣気を間近に浴びて尚臆することのない摩利に、煉は感心と興味の眼差しを向けた。

 

「あたしたちはそこの病室に用がある。中で何をしているのか知らないが、通してもらうぞ」

 

「かんにんえ。そないなわけにはいかへんねん」

 

「だろうな。なら、こちらも押し通るしかあるまい」

 

 人払いの結界が千秋の病室を基点に張られている以上、確認するまでもない問いだ。

 それでもこうしたやり取りをする間に修次は怒りを頭から切り離すことが出来、冷静さを取り戻した彼は再び摩利の前に出る。

 

「摩利は後ろに」

 

「わかった」

 

 返事を聞くや否や、修次が目にも留まらぬ速さで飛び出した。

 自己加速を交えた歩法で距離を詰め、大刀の間合いに入るなり手にしたナイフを袈裟掛けに斬り下ろす。

 

 刃渡り15cmほどの短刀から生み出された、大刀の間合いを捉える不可視の刃。

 『幻影刀(イリュージョン・ブレード)』と称される修次の(いち)の太刀――《圧斬(へしき)り》。

 短刀を基点に伸びた斥力の刃は決して届かぬはずの間隙を切り裂き、煉の左肩へと迫る。

 

 しかし――。

 

「危ない危ない。前よりも鋭なってるわぁ」

 

 一瞬の内に振り下ろされた刃を、煉は事も無げに避けて見せた。

 きっかり二歩だけ後退した相手を前に、修次は追撃を止めて摩利の隣へと戻る。

 悠然と立つ煉の手には杖に偽装した仕込み刀が握られていて、初太刀を見切られた以上無策で挑むのは危うく思われた。

 

(偶然の避け方ではなかった。まさか、初めから知っていたのか?)

 

 驚きを滲ませる摩利に目を配る余裕もなく、修次は考えを巡らせる。

 

 以前、剣術の大会で刃を交えた際は当然ながら《圧斬り》を使うことはなかった。長兄や門下の高弟たちも同様、公の場でこの技を用いることはない。

 《圧斬り》という魔法自体は『魔法大全(インデックス)』にも記載されている。だが刀身を延長するように斥力場を作る運用法までは所縁の人間以外知り得ないはずだ。

 

 にもかかわらず、煉は初めて見るはずの技を的確に避け、返し技の構えすら取っていた。

 

「そないに睨まんといて。僕も剣術家やさかい。はっきりとちゃうくても判ることぐらいあんで」

 

 本当にそうだろうかと修次は眉を寄せる。

 たとえ《圧斬り》を知っていたとして、都度変化する間合いを事前に把握することは不可能だ。剣を振るう修次だけが判るはずで、だからこそ彼は世界屈指の剣士として名を馳せている。

 

 だが事実として煉は二歩だけ、ちょうど間合いの一歩外へと後退した。

 ()()()()()()()()()()()()()()()取り得ない行動だ。

 

「シュウ!」

 

 再度の接近を図る前に摩利の声が響く。

 意図を察した修次はすぐさま壁側に身を逸らし、投じられた炭素粉末は噴霧のように煉へと降りかかる。

 

 咄嗟に顔を庇った煉の周りで粉末が燃焼する。

 熱と光の発生を抑え酸化のみに結果を絞った吸収系魔法が周囲の酸素を喰らい尽くし、局所的な低酸素状態を作り出した。

 二酸化炭素で満たされた空間は対象に酸欠を強い、戦闘継続を困難にさせる。そのはずだった。

 

「じゃまくさいなぁ」

 

 しかし、煉は酸素不足に喘ぐ様子もなく呟いた。

 平然と立ち続ける煉に修次が斬り掛かる。横薙ぎに振り切られた《圧斬り》は今度こそ煉の身体を捉え、けれどその実体は霞のように空気へと溶けていった。

 

「消えた……?」

 

「久沙凪は古式の技を伝える家系。恐らくは隠形の一種だ。居なくなったわけじゃない」

 

 唖然とした声を漏らす摩利を修次が叱咤する。

 斯く言う修次もこれほどの隠形を目の当たりにするのは初めてで、焦る気持ちを抑えながらも懸命に気配を探っていた。

 極限まで集中力を高めることで僅かな音や空気の流れといった情報を集め、直感の鳴らす警鐘に従ってナイフを振るう。

 

 何もない空間に《圧斬り》の刃がぶつかった。

 金属同士の衝突にも似た高音が響き、動揺からか煉の気配が一瞬だけ浮かび上がる。修次は返す刀で気配の滲む先を斬るも、刃はまたしても煉を捉えることなく素通りした。

 

「っ、だったら……!」

 

 修次ほどの感覚はないと自認する摩利は、すぐに別の手段を講じた。

 先程と同様に炭素の粉末を振り撒き、燃焼させることなく辺りへ広げる。周囲へ薄く飛び散った粉末は煤の舞う様にも似て、見えないはずのものを隙間として浮かび上がらせた。

 

「――そこだ!」

 

 摩利の左手が伸びる。

 展開された魔法式が陽炎の刃を生み出し、頭上から人型の空間へ襲い掛かった。

 

 刃の正体は断熱圧縮により形成された高温の圧縮空気だ。

 煉の影は即座に回避へ動いたものの、斧状に模られた圧縮空気は床へと落ちる直前、溜め込んだ圧力を解放した。

 

 堪らず床を転がされる煉。

 身体を起こした時にはもう修次のナイフが喉に突き付けられていて、膝を突いたまま観念したように両手を挙げた。

 

「……僕のおるとこを探すんやなく、僕のおらへんとこを塗り潰したんか。えらい賢いなぁ」

 

 感心を漏らす煉。

 修次の隣へ並んだ摩利が煉を拘束しようと手を伸ばして――。

 

「摩利っ!」

 

 瞬間、ハッと何かに気付いた修次が傍に来た摩利を押し倒した。

 突然の行動に反応する間もなく倒れ込んだ摩利は、起き上がるなり驚愕に目を見開く。

 

「いつの間に……」

 

 先程まで膝を突いていた場所に煉は居らず、二人の立っていた場所の後ろ――千秋の病室の前に煉の姿はあった。

 二人が倒れ込んだ一瞬で移動したとは到底思えず、修次が摩利を庇ったのも、後ろからの一太刀に気付いたからだった。

 

「ぐっ……う……」

 

 呻き声を漏らす修次の背中に傷は見当たらない。以前の襲撃で摩利が受けた一撃と同様、傷の残らない斬撃だったのだろう。痛みだけを鮮明に刻む煉の剣技は、受けたことのある摩利だからこそ恐ろしさが理解できた。

 

(どうやって背後へ回り込んだ? いや、そもそもあたしは観念したこいつから目を離してはいなかったはずだ)

 

 幻覚でも見せられていたのだろうか。

 術の正体が判らず奥歯を噛み締める摩利へ、煉が不気味なほど穏やかに語り掛ける。

 

「修次くんもお嬢ちゃんも、君らはよう頑張ったわ」

 

 おざなりに拍手までし始めた煉に摩利は精一杯の眼光を向けるものの、まるで堪えた様子はなかった。

 未だ立ち上がれずにいる修次を放っておくことも出来ず、恋人を抱えたまま摩利はじっと煉を見上げることしかできない。

 

 睨み合う二人の間を、警報の音だけが変わらず響き渡る。

 十秒ほどの沈黙が続いた後、煉は徐に刀を元の杖へと収めた。

 

「もうちょい相手したってもええんやけど、残念、時間切れやな」

 

 言葉だけは残念そうに煉がそう言った瞬間、病室の扉が開く。

 二十代と思しきスーツ姿の青年が現れ、振り返った煉の隣に並んだ。

 

「先生、もう終わったん?」

 

「ええ。こちらは滞りなく。そちらはお客様ですか?」

 

 男の目が摩利へと向く。

 貴公子然とした男は微笑こそ湛えていたものの、眼差しは身の竦むほど冷たく路傍の石を眺めるかのようだった。

 

「なんやここにおる子に用があったらしおすえ。しゃべれへんようにしときまひょか?」

 

 煉はまるで何でもないことのように口封じ――二人の殺害を提案した。

 

 鳩尾の縮み上がる恐怖に息が詰まり、恋人を抱く力が強まる。

 修次を抱えて逃げるための算段を組み上げ、逃げ果せる展望の難しさに自ずと眉が寄った。隙を窺うように二人を見据えながら、修次の肩の下でCADに触れる。

 

 そんな摩利の行動を知ってか知らずか、男はふっと笑みを深めて煉の提案を却下した。

 

「必要ありませんよ。ぐずぐずしている暇もありませんし、骸を処理する用意もないですから」

 

 冷淡というのも生温い、無関心とでも言うべき理由だった。

 二人のことなどまるで意に介していない台詞に、けれど摩利は何も応じることなく睨み続ける。

 

「我々の用は済みましたので、これで失礼いたします」

 

 それだけを言い残して、男と煉は警報の鳴り響く中を悠然と去っていく。

 後には意識の混濁した修次と、悔しさに口を歪める摩利だけが残された。

 

 

 

 

 

 

 その後、駆け付けた警察に発見された修次はすぐに治療室へと運ばれた。

 幸い命に別状はなく、精神へのダメージに引っ張られて出来たミミズ腫れの他、外傷は見られなかった。

 目覚めた修次は摩利を守れず戦闘不能になったことを酷く悔やんでいたものの、十数分掛けて宥めたことでどうにか落ち着きを取り戻した。

 

 病室から出てきた男については、素性はおろか外見もはっきりとは記録されていなかった。監視カメラには遠間からの姿しか映っておらず、病室近くのものは破壊されていた。

 

 

 

 また、病室にいた平河千秋はこの日の一件について何も覚えていなかった。

 

 病室を訪ねた人間のことも、自分が抱いていた衝動が激化した理由も、何一つとして覚えていなかった。

 

 摩利が問い詰めようとしていた事柄は全て千秋の記憶から消失していて、結果、この日知り得たのは煉の底知れない実力と、謎の男が関与しているという主観的な記憶だけだった。

 

 

 

 

 




 
 
 
 
 
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