シラノちゃんは設定年齢11歳   作:しずくまい

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はい、でっちあげ最後のです。
でっちあげだから嘘ですからね? 本気にしないように。



~番外 本編の『玲子さんの汚点』でっちあげ後編~

……それからというもの、バイクに乗ると……

 

「いたぞ! 例の女だー」

 

……どこからともなく暴走族の人たちと鉢合わせになることが増えた。

 追いかけるようについてまわる。どうにか路地に入り、やり過ごし、全力で逃げる。

 おかげでバードウォッチができていないことにも気づいてしまった。

 

 

 謎の女の話も少しだけ耳に入るようになった。

学校で……

 平塚市、特に六泉ヶ丘高校ではそっち系にも耳聡い人がいるらしい。

 

「謎の女総長が爆誕したって」

「なんだそれ? 暴走族情報?」

「ほら、最近暴走族のヘッドが一人の女性にご執心だって話あったじゃないか」

 

 主に男子が噂話をしている。手元にバイクの雑誌を広げて脚を組みながら話しているのが耳に入る。彼ら声大きいから聞き耳する必要もない。

 

 本を読みながら、助けてくれた謎の女のバイク乗りを思い出す。もしかすると王子様なのかもしれない。と考えながらも……

 

 お婆様が手ほどきした人かもしれない。そうだとすると、迷惑もかけている可能性もある。できれば話をしたいものだけど……

 

「青いバイクに乗っている人を中心に暴走族が群がっているの、みたことね?」

「あー知ってる知ってる。アレか。謎の女総長」

(青?)

 

 あの謎の人のバイクは外側が黒の、内側を暗緑系のバイクではなかったか?

 いやまさかね? と思いながら聞き耳を立てている。

 

「ほら、この前就任したあそこのヘッドが猛烈アタックしてるって話」

「謎の女も最近目撃情報少ないって話だったよな」

「こんなこともあろうかと」

 

 懐に何かを隠して出てくる眼鏡の男子生徒。名前は知らない。

 

「写真部!」

「こういうものを用意致しました」

 

 写真を数枚。ズバッと出しておぉーと歓声を上げる。

 

「証拠写真キター」

 

 少し見てみたいが、さすがにそういうキャラではない。

 

「へぇ、これが?」

「焼き増しは? というかこの碧のヘルメット、色塗ってるのか?」

 

 碧? あれ?

 

「バイクは特定できそうだが、改造は、最低限かな?」

「いや、これ、スタイルだけでも特定可能じゃね?」

 

 は? 今不思議なことを……

 

「これだけだとかなりスタイルがいい。誰か各高校のスタイルと可愛・美人辞典作ってただろ?」

「……いや、同年代とはかぎらないだろう? 歴代のをもってこーい」

「資料だ、資料をもってこーい」

「いや、俺が、俺たちが資料だ!」

 

……駄目だ、この男子高校生。早く何とかしないと……

 風が吹く。男性の悲鳴が上がる。数枚の写真が飛ばされた。その写真の一枚が玲子の机のそばに落ちる。

 拾い上げようとして、体が硬直する。

 

「あ、青島さんありがとう」

「え、ええ……」

 

 そこにはフルフェイスで顔を隠したライダースーツの人と群青色のバイクと数台の暴走族が乗るバイクが写っていた。

 

 

(待って待って待って? 総長って私のことなの?)

 今日はもう帰る。なんかもう頭がぐるぐるしていけない。授業も頭に入ってこない。

 

 

 総長と呼ばれるようなことは一切していない。鉄パイプもってAKIRA? の真似したり、日本刀もって暴れたりとかしていない。そんな乱暴なこともしていない。ただ全力で逃げていただけ……全力……法定速度違反! 信号無視!

 

 いや、大丈夫大丈夫。カメラや警察の前ではしていない。大丈夫。バレていない、バレてなんか……

 

「青島さん? 聞いてる?」

 

 さすがにそれはない。いや、これ身バレの危険性? スタイルで判別可能な変態がいるのなら?

 本当にバレる可能性だって。いやヘルメットはとっていない。大丈夫、セーフなはず。

 

いやいつ写真とられるかわかったものじゃ……

財布的にもヤバいしガソリン代高いから、しばらく自粛もしくはやめておかないと……

 

「聞いてないね? 仕方がないな」

 

 不意に肩を掴まれ強引に振り向かせられる。何事?

壁にドンとされる。長身の、カッコいい? 女性がいた。

同じクラスの、不登校の人。何度か見たことあるけど、確か星野……?

 

「総長玲子だね?」

 

 耳元で囁かれる。頬が赤くなっている自覚が出る。これが噂に聞く王子様か~! 脳内がフルスピードで今の描写ってどうなっているのかと拍車がかかる。

 

「ちが、違います!」

 

 かろうじて出た言葉。だけどこれじゃ半ば自白したような反応じゃない? 待って待って。

 思わず周りを確認する。幸いにも人はいなかった、ように見える。

 

「違った? 君があのバイク乗りだと思ったから」

 

 ハンドサインで先に行けをされる。

 

「違、いま……え?」

「まぁいいけど。少し手伝ってほしい。主に勉強関連で」

 

 それが星野理也との出会いだった。

それからというもの何かとサボりがちな彼女をサポートすることに。

断ろうとすると……決まってこういうのだ。

「総長ーおねがい」

「だからなんで総長なのよ!」

 

 

……奈々乃は見ていた。

 

「総長? 暴走族? まって? あの優等生が暴走族のトップ? じゃ、それって?」

――勘違いが加速する。

 

 

……ヒカリは知っていた。

 

「あの写真よくとれてるよね? でも口外は駄目かな~?」

――ヒカリの人心掌握術が炸裂する。

 

 

……静は噂を聞いていた。

 

「? 総長玲子? 似合いそうだけど優等生なんでしょ?」

――静の気配りがほんわか包む。

 

……いちごは――

「なにそれ、初めて聞いたー」

――無知は時に人を救う。 

 




はい、そういうわけで『でっち上げた玲子さんの汚点』とは
『バイクに乗っていたこと』と『総長と噂されていた本人』の二つです。

いや普通にありえない妄想です。
でも暴走族のトップに黒髪ロングの美人さん、日本刀を振り回したりするとかかっこよくないです? 

バイクで追いかけられて警察にパクられそうになるとか描写も考えましたがさすがにできませんでした。

discordにいる人たちにバイクとかイメージカラーとか聞いてとりあえず完成です。

バイクの表現は最低ですが、私個人バイクに乗らないのでイメージで書いてます。経験がないといけませんね。

玲子さんが乗っていたイメージはレブル250。反逆の名を持つので荒れていたであろう一年生時代にはありかなという感じ。ヘルメットは碧色。

理也さんは外側が黒で、内側を暗緑系のCBR250RR。改造してますが速さにこだわっているイメージですね。

男子高校生たちが変態ですが、気にしてはいけません。
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