ダンジョンに蟲使いが現れるのは間違っているだろうか。 作:珊瑚宮出身イマジン
前回の投稿から日がかなり空いてしまい申し訳ないです…_|\○_
リアルがそこそこ忙しかったのもありますが、難産気味で色々調べ回っていたのと息抜きで書き始めた小説のが早く書けてしまったというのがありました。
あくまでこちらがメインですしなるべく早めに投稿できるようにしていこうとは思います。
それと、評価に赤線が入っててめっちゃびっくりしました…評価してくれた方本当にありがとうございます!!嬉し過ぎてこれを見た日に手元に持っていたコーラ振り回しちゃってぶちまけました。
これからも面白い話が書けるように精進していきますので、よろしくお願いします!!
、投票は次話を書く前に締め切ろうかと思います。たくさんの投票ありがとうございます!結果発表は次回に。
追記:感想の方で言われて、ステイタスの成長速度を改めて見直したらおかしいことがわかったので修正しました!今後こういったことがなるべくないように気をつけていきます。
あれから朝を迎え、予定通りに動き出すトミーロッドとファミリアの人達。
前日は本来の予定とは少し…いやだいぶ違ったことになってしまったが、それでも一応は目的は達成した、ということでレグリオ達は納得することにした。するしかなかった。
そして、そのまま予定通りベルはアフテクと勉強会を、ディニエルは家事と買い物をしてからソロでダンジョン潜りを、パーポスは製作していたアイテムの最後の点検の後、試運転を行うのだとか。
そして、トミーロッドは元の世界の包丁と似たのを作れるかを聞くため、この世界の鍛冶師が集まっていると聞く【ヘファイストス・ファミリア】の鍛冶場に向かうことになった。
そして、その案内役としてまたもやレグリオが抜擢された。
レグリオ自身の武器の整備もあるためちょうど良いのだが、本人は「なぜだ…」と小声で少し恨めしそうな声を出していた。
蟲を遠慮なく出していき、周りへの迷惑などを一切考慮しないトミーロッドへの反応と後始末の量に疲れている、というのは本人のみぞ知ることだ。
それ以外にも疲れる要素はあったのだが…
それはさておき、早速二人はヘファイストス・ファミリアが経営しているというバベルに向かう。のだが…
「お前、なんか嬉しいことでもあったのか?」
「んー?どうしてそう思ったのかな?」
「いや、口角上がってるぞ…」
「おっと、これは失礼…フフ。」
「(笑顔こっわ…なーに考えてんだか……)」
このように、トミーロッドは笑みを隠しきれていない様子だった。
元々の顔つきもあって、その笑みは他者から見れば不気味なものだが。当然レグリオも引いていた。
その笑みの理由は、昨日にまで遡る……
▶▶▶
昨日のこと……
ガララワニのステーキを食べた後、トミーロッドが見守る中ベルはヴァーリにステイタスの更新をしてもらっていた。のだが…
「……ベルくん?何ですかこれ?」
「僕に聞かれても……」
「ま、グルメ細胞の成長なんてこんなもんだろ」
「こんなもんだろ、じゃないでしょうぅぅぅ!!?!?とんでもない伸び方してるよ!!?これ私が力使ったって疑われるじゃんんんんんんん!!!」
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ベル・クラネル
Lv.1
力:I 0 → S 900
耐久:I 0 → S 900
器用:I 0 → S 900
敏捷:I 0 → S 900
魔力:I 0 → E 400
グルメ細胞:I 狩人:SS 対異常:EX 憤怒:?
《スキル》
【グルメ細胞の食欲】
・超早熟する。
・食欲が続く限り効果持続&食欲が上がる。
・未知なる食材への好奇心の丈により効果向上。
・身体能力の大幅向上。
・損失した体の各部分の再生可能。
・(new)特定の条件達成時、一度だけオートファジーの発動が可能。
【
・グルメ細胞が成長の壁にぶつかった時かつ瀕死時、または極限まで怒った時かつ瀕死時、一度だけ発動可能。
・自身の体中の細胞を食い尽くし、全回復する。
・時間制限は5分。それを超えると、死に至る。
・5分以内にグルメ食材を食すと、限界を超え更に大きな成長を迎える。
【
・グルメ細胞に宿る。
・音の悪魔の力を行使可能。
・聴覚超向上。
・カロリーを消費して食欲のエネルギー放出可能。
・威嚇行動可能。
・(new)本人の意識とは別に、一定時間潜在意識が悪魔の形で顕現可能。本人のみ抑制可能。
【英雄決意】
・能動的行動に対するチャージ実行権。
【美食を追い求めし者(小)】
・グルメ食材と相対した時、全アビリティに小補正。
・好奇心の丈により向上可能。
《魔法》
・
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思わず敬語になって問いかける主神のヴァーリと返答に困るベル。
そして異常という言葉では済まない程の速度の成長に対して、当然のように答えるトミーロッドに本気で頭を抱えながらブンブンと首を横に振るヴァーリの姿がそこにあった。
ステイタスの上昇量。特に魔法を使ってないにも関わらず上昇している魔力。ランクアップもせずに発展アビリティの発現。追加で狩人と対異常は最高ランクに、憤怒に至っては測定不明が。更にはスキル効果の追加に新スキル。もはや本来のステイタスの常識という常識を根本から破壊し尽くした内容であった。
この異常という言葉に収まり切らないこの内容に対してヴァーリは、
「(…私にはわからなさ過ぎる!!あまり気が進まないけど、アフテクとレグリオに後は任せよう、うんそうしよう!)」
投げた。それはもう綺麗さっぱりに。
普段は役割を投げ出すことなくしっかりこなす彼女だが、今回ばかりはお手上げだった。
まあ、普通ならばこんな結果を見せられては無理もないのだが…
そしてそのまま窶れたかのようにげんなりとしているヴァーリの傍らで、本来のステイタスの伸び方を知らないためステイタスの用紙を見ながら「おおー」と感嘆の声をもらすベルと、無表情でベルの持つステイタス用紙を覗きながらスキル効果の確認とそれに合うメニューの考察を始めたトミーロッドがそこにいたのだった…。
ちなみにその後、座学内容と訓練内容を考えるためにとアフテクとレグリオがベルのステイタス用紙を受け取り読み始めたのだが、読み進めるごとに表情が青ざめ読み終えると現実逃避するが如く遠目になり
「「(対人経験とか場数とかを踏ませとけば後は適当でいいかなぁ…)」」
とだいぶ投げやりになっていたのだが、それはまた別の話。
◀◀◀
そんなわけで、現在アフテクはベルに座学を教えながらも内心では頭を抱え、別行動をしているレグリオもまた悩んでいたのだった。
そしてトミーロッドはというと…
「(まだ成長が足りないってとこか…だが、伸び代はしっかりある。今回はガララワニだったから物足りないだろうし、次はもうちょっとまともなグルメ食材でも狙おうかね…フフフ)」
「(だが、やはりわからない。なぜダンジョン内に猛獣が現れた…?下層へ偵察に出した蟲も戻ってこないようだし、そっちにも気を付けねば、か…)」
この通り成長量に少し物足りなさを感じながらも、ベルに素質があることを喜んでいたのだ。
その一方で、ガララワニが現れた理由を掴めていないことに歯痒さを感じていた。
ガララワニ戦の前にさりげなく出していた蟲。それは、トミーロッドがこの猛獣出現の原因を探るためにダンジョンの下層へと向かわせたものだったのだ。
翌日までに何かその仮説を裏付けると思えるものを発見し次第即持ち帰るようにと指示を出していたのだが、結果は未生還。
よって、ここで考えられることは2つとなった。
「(
という結論に至っていた。
前者にしろ後者にしろ、トミーロッドにとっては退屈しないで済みそうだという安堵と、どんなやつが待ち構えているのかという期待で思わず口角が上がっていたのである。
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「ほら、そろそろ着くぞ」
そうこうしている内にレグリオの案内で一つの鍛冶場に着いたトミーロッドだが、レグリオが中にいる人物を呼ぶため声を出そうとすると、発する前から目の前の鍛冶場の扉が開き中から黒髪と褐色肌の巨体、更には豊満な胸と左目の眼帯が特徴の女性が出てきた。
そしてその勢いでレグリオに抱きつこうとしていたのだが、レグリオははぁ…とため息を軽くついてから少し横に移動して抱きつきを回避した。
回避されたその女性はそのまま顔からズザァァっと地面を滑る…ということはなく、わかっていたかのように軽く受け身をしつつとても軽いノリで話すかのように口を開いた。
「何だ何だ、久しぶりにやってきおったから抱きつこうとしたというのに、拒否するとは酷いぞ。」
「うるせぇ、いい加減その癖をやめろ椿。気持ち悪くて敵わん。」
「良いではないかー!減るものでもあるまいし」
そう、この女性の名は椿・コルブランド。ヘファイストス・ファミリアの団長であり、レベルは5。更には「単眼の巨師(キュクロプス)」という二つ名を持つオラリオ都市最高の鍛冶の腕と第一級冒険者としての実力を持つ凄腕の者なのだ。
そして、彼女は工房に長く籠もっていると人肌が恋しくなる、という理由での抱きつき癖持ちでもある。
世の男の大半にとっては豊満な胸を持つ者に抱きつかれるというのはご褒美に等しいものなのだが、全てがそうではないのだ。現在で言うならば、レグリオがまさにその部類に含まれる。
「むぅ〜……ところで、今日はどういった用だ?」
「いつもの整備だ、代金もいつも通りな。」
「ふむ?それは構わぬのだが…そこの者は誰だ?手前に何かあるのか?」
「トミーロッドってんだ。詳細は本人から聞け。」
そうしてそのまま流れるようにトミーロッドは説明に入った。
面倒くさくて早く終わらせたいのか、所々省略して簡潔に説明していたが……。
要は、「この鍛冶場で特別な包丁を作れるか」ということである。
「ほう……ちょう…?まさかとは思うが、料理などで使うあの包丁のことか?」
「あぁそうさ。聞けばこの世界では特殊な剣が作れるそうじゃないか。ならば、その技術で包丁を作るのくらい訳はないだろう?」
椿は聞き慣れない単語を聞いて思わず確認のために再度聞き、それに対してトミーロッドはまだわからないのか、というような表情を見せつつ話を続けた。
かつてトミーロッドがいた世界では、剣や斧などといった武器の代わりに料理人が使用する武器があった。それが包丁である。
普通ならば、包丁というのは料理をするために使われるものであり人を切るなどといった武器として扱うことは本来絶対あり得ない物。
だが、トミーロッドのいた世界ではメルク包丁や蘇生包丁といった下手をすればどんな武器や道具よりも強力な包丁が存在していたのだ。
特にメルク包丁は様々な特殊調理食材などに合わせた包丁だけでなく、猛獣を狩る時などの戦闘用に使う物などもあり物次第では免許が必要なほど切れ味が鋭すぎて危険なものもあるという代物である。
だがメルク包丁という名の通り、製作者はメルクのみ。
実際に同じものを用意するには、メルク本人に頼まなければならないのだ。
しかし、トミーロッドが今いる世界はかつての世界ではない。よって、蘇生包丁はおろか製作者がメルクのみというメルク包丁は作れないということだ。
そして、それはトミーロッドもわかっている。
なので、トミーロッドが求めているのは「この世界での特殊な武器の作り方を包丁に適用できないか」ということなのだ。
「えっと……つまり、彼奴が求めているのは例えば
「俺に聞くな……まあ多分そういうことだろうよ」
「ううむ……初めて聞く注文よのお…どうしたものか…」
さしもの都市最高の腕を持つ椿といえど、このような注文は初めてな上いまいち理解できなかった部分があったため、近くにいるレグリオに聞くことで確認をとっていた。
レグリオは聞かれたくないかのようにうんざりとした顔で答えていた。
「ふむぅ…挑戦したことがない物故できると確証を持っては言えぬが、整備のついでがてら少し模索してみるとしようか。恐らくできるとは思うが、何せ付与するのは武器ではなく包丁ときた。同じやり方では良くないのかもしれぬからな。」
「そうか。」
「なんか…悪いな。となると代金はどーすんだ?」
「そんなもん後からで良い。まだできると決まったわけではないからな、また来てくれ!」
しばらく考えた後にそう椿が発言し、トミーロッドはそれにただ一言のみ反応。
そしてレグリオはどこか罪悪感を感じて謝りつつも代金についての確認をするが、椿はそれを後回し。また来てくれ!と言葉を残してそのまま自身の鍛冶場に戻っていく。
それを見てから、トミーロッドとレグリオは踵を返して館へ歩き出していた。
その途中、複数の謎の足音を聞いた二人。
それを聞き取ったトミーロッドは、一瞬止まってから人気の少ない裏路地へと入って行った。レグリオも辺りを警戒しながら同じように裏路地に入って行く。
「……刺客、ってとこか?」
「ふん、どれも雑魚の気配しかしないじゃないか。バレてんだからさっさと来いよ、ゴミ共。」
レグリオのまるで慣れたかのような反応とは別にトミーロッドのその言葉が頭にきたのか、その直後に周囲一帯から黒一色の仮面と服装を付けた獣人族と思われる銀の槍持ち一人と、それぞれ槍、大槌、大戦斧、大剣を持った背丈の低い四人組、そしてそれに続くかのように全身黒ずくめで姿を隠した様々な武器を持った者達が二人に襲いかかっていた。
ここまで読んでくださりありがとうございます!よろしければ感想や評価などよろしくお願いします!_|\○_
さて、今回も軽く補足していきます。
・ベルのステイタス
個人的にキリのいい数字が良いってのが含まれちゃってこうなりましたが、今回はガララワニなのでグルメ細胞が馴染んだのもあってこんな感じかなと思いこの数値やスキル、発展アビリティを入れました。不自然だ、とかありましたら教えてください。
・特殊な包丁
ダンまちの世界的に、一振りで山を割ったり形状変化する包丁といったのはできないと思うのですがそれに近いのは出そうかなと思ってるので今回この描写を出しました。いつか使うかも…?
・刺客
あれーおかしいねどこかで見た事あるような見た目だね(すっとぼけ)
こんな感じですね。
次回はベル側とトミーロッド側両方になる予定です。
トリコ側の話を入れる際、入れて欲しいのがあれば教えてください!(ちなみに話の展開の都合上グルメピラミッド編は確定しています。)
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グルメカジノ編
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サンサングラミー編
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食林寺編
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全部!!