ダンジョンに蟲使いが現れるのは間違っているだろうか。 作:珊瑚宮出身イマジン
いつの間にかUA5000突破してました!本当にありがとうございます!!頑張っていいのを書けるようにしたいと思います!
今回無駄に長いです!!削りたかったんですが、どこも必要そうな気がして削れなかったのでこのままになってます。すいません許してください!トリコバーガーの回いつか書きますから!
ではどうぞ。
side レグリオ
ドガンボゴゴゴゴォォォォン……!!!
ン゙ン゙ッ…新入りの前では既に自己紹介しているが改めてやっておこう。俺はレグリオ、レグリオ・ガルムだ。【ヴァーリ・ファミリア】の副団長をさせてもらっている。
ズズゥゥゥゥゥゥンブゥゥンブブブゥゥゥンピピッピーードガガガ!!!!!!!
今日は新入り(と言ってもトミーロッドはなんか見ない方がいいし本命はベルの方だけだが。)の実力を見るついでに、ダンジョンについて頭より体で知ってもらいたいと思って連れてきたんだ。説明するよりかは俺が着いていく形で実際に見てもらった方が早いしな。上層程度ならなんてことないんだ。ほんとになんてことないんだ。
……そろそろ現実逃避はやめるか。
「ギャァッハハハハハハハハハハ!!!ダンジョンってのはこんなにも脆いのかぁ??えぇ!!スイッチオーン!!」
ザシュッ…ピーードガガガガガガガガガガ!!!!!!!ガラガラガラズズゥゥゥゥゥゥン…
「さぁてと、さっさと降りようか…深層とやらにね……フフ…」
「トミーロッドさん〜〜〜〜!!!いい加減止まってください〜〜〜!!!!」
どうしてこうなった…よくわからん虫?を出しながらダンジョンを階層ごと破壊しながら進むとか常識知らずにも程があるだろうが!!
さっきまで「頑張ります!」って息巻いてたのが嘘のように泣きじゃくっているベルを片手で持ち上げ羽で飛びながら降りていくトミーロッドを追いつつ、何故こうなったかを思い出すためにも俺は2時間ほど前まで記憶を遡ることにした…
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2時間前…
side レグリオ
朝にベルとかいう新入りのあまりにも異常なステイタスを見て固まっていた俺達は、この事を絶対に誰にも明かしてはならないという旨をベルに伝えた。第一級冒険者の俺達ですら見たことも聞いたこともないスキルだらけのこれを他のクソッタレな神々共が知れば、まず間違いなく奪いに来るだろう。
そして、奴らなら絶対気が済むまで玩具にしてしまうという確信すらあった。
幸いなことにうちの主神はこちらの考えを読み取ったのか、少し目線を向けると任せろといった様子で親指を立ててきた。
あんな自己満足のためなら誰がどうなろうとも一切気にも止めない
そして少し話し合った結果、今後はアフテクと俺が1日おきに交代でベルの訓練と座学に付き合うことになった。
俺は人にものを教えれるほど理解しているわけではないから、ベルと戦闘スタイルが少し似ているというのもあって基本的には体を使った訓練を俺が、座学をアフテクが担当することになった。今はないだろうけど、この先仮に魔法を習得するようなことがあれば、その訓練や鍛錬はアフテクメインになるがまた俺達がやることになるだろう。
あり得もしない話だがこんなことを話してしまう辺り、俺もアフテクの奴もあいつにそれなりの期待をしちまったのかもな…
トミーロッドの奴が既にベルに強くしてやると決めていたようで少し言い合いになったが、結局お互いが邪魔しない範囲でなら勝手にやっとこうということで一応収まった。トミーロッド自身面倒くさがりなようで、メニューだけ渡して自分でこなせという形式にする予定だというのを聞いたので内容次第で組み込めると思いメニューを見せてもらったが……なんというか…ベル、頑張れよ。と思わず心の中でベルに同情してしまった。
ちなみにトミーロッドは恩恵を頑なに拒否していた。そこにも驚きだったが、
「ボクはこれ以上強くなる必要なんてないさ、それじゃ意味がないしね。
それに、恩恵なんて首輪みたいなものを受けたら自由に動けないじゃないか。
あー、勘違いしなくともボクはここで特別悪さをするつもりなんてないさ。ボクはボクでやりたいようにやるだけさ…フフ。」
と言っていた。何をしでかすつもりかわからん上に胡散臭さも少し感じ、ヴァーリを少し見たが小さく首を横に振った。嘘ではないということだろう。
…まぁ、悔しいが俺達では足元にも届かないくらいの実力があるならば、単独になろうが死ぬこともないか…と早めに思考を切り替えることにした。
ディニエルの奴は変わらずの同じ眷族への過保護で「貴方は死ぬ気ですか!?」やら「いくら強かろうが自殺行為にも等しいのわかってます!?!」とかなんとか言っていたが、結局俺と同じ考えに至っていたっぽいアフテクに諭され諦めていた。
そうして忘れかけていた朝食を食べ、一応ダンジョンへの付き添い兼トミーロッドの監視ということで俺が、あとギルドに用があるついでに冒険者登録の手続きを手伝うためとアフテクが、それとベルとトミーロッドの4人でギルドへ向かうことになった。アフテクの奴もなんだかんだで過保護なとこあるんだよな…ディニエルに移ってるしどっかの副団長に似てるなんて言ったらぶっ殺されかける(経験談)から言わないけど。
ちなみにパーポスは相変わらずアイテム製作、ディニエルとヴァーリは家事兼いつもの
そんなこんなで俺達はギルドに着いた。
相変わらずの人だかりで俺には少し苦手だったが、今回俺はここに用がない。
俺は話に関わらないように後ろに控えつつ、話だけは聞いておくことにした。
冒険者登録を済ませた後、さっきまで応対していた男の職員がベルの元に1人の女性を連れてやってきた。エイナというハーフエルフらしい。前に一度見かけたことあった。
どうやらベルの担当アドバイザーとやらはそのエイナが務めることになったという。
トミーロッドの奴にも付くみたいだが、本人はまるで相手にしていなかった。それどころか話を全面的に無視し始めていた。あんまりな態度に飛び出しそうな雰囲気を露わにしそうになるところを必死に堪えているのか、エイナはその額に青筋を浮かべつつさっきまで話についていけず呆然と立ち尽くしていたベルの腕を掴んでそのまま個室に引き摺るように移動していた。その際なぜか同じ個室に向かおうとしているトミーロッドの腕も掴もうとしていたが、その度に最低限の動作で躱していたため結局エイナの方が先に諦めてそのまま個室に入っていった。後に続くようにベルも、そしてトミーロッド、ため息をつきながらアフテクも入っていった。
俺は入る必要がないため、そのまま近くにあるギルドの共有スペースのソファーに座ってのんびりと待つことにした。
……周りの視線に紛れて明らかに感じたことのある敵意を向けている視線の持ち主が数人いたが、今はどうでも良かった上に対した強さでもなさそうなので無視しておくに限る。
それから1時間くらい経っただろうか。何もないまま適当にソファーでくつろいでいると個室から4人が出てきた。
ベルとエイナの顔にはわかりやすいくらいにげんなりしている様子が見えて、トミーロッドは変わらず仏頂面、アフテクは面倒ごとが増えたと言わんばかりに暗い顔をしながらブツブツと独り言を言っていた。…今度仕事手伝うか。
だが話の方はしっかりまとまったらしく、ギルドで新規冒険者にあるという初心者講座も受けたとのことだ。ただ、これ以降のダンジョンについての講座はこちらでアフテクが担当すると昨日の時点で決まっているのでギルドでの講座はこれっきりだ。アフテクから伝えられていたらしく、少し安心した。
そうして予定通りアフテクとは別れ、俺とベル、そしてトミーロッドの3人でダンジョンに行くことにした。
正直上層ちらっと見るだけの予定なのに過保護な気もするが、パーポスやディニエルのレベル上げの時も同じようなことをしていたし今更変わらんか…とそんなことを考えながら、俺達は螺旋階段を降りながらバベルの地下にあるダンジョンの入り口へ入る。
途中トミーロッドが露骨に面倒くさそうな顔をしていたのが少し見えて、何かしでかすのだろうか…と少し不安になったのを覚えている。結局ダンジョンに着くまで何もしてはいなかったのでひとまず安心だ。
……まだ気を抜けないが。
第1階層。
『始まりの道』の別名の通り、どの冒険者もここからダンジョン攻略もとい冒険を始めていく。
その例に漏れずベルもここから始めるが、何せ講座を受けていたとはいえダンジョンについてまだ知識がほぼ皆無の状態で連れてきたのだ。通常時より危険度が高い。
だが、座学ばかりだとうんざりして抜け出しそのままこっそりダンジョンに潜り、そこで致命傷を負う又は死んでいくといったことが少なくない……とうちのアイテムを買いに来たファミリアの団員から聞いた。
ならば付き添いでいいから一度だけダンジョンの怖さを味わってもらうために共に潜り、その実体験を以て座学の内容を頭に叩き込みやすくする、というのが今回の狙いだ。
ベルは初っ端からとんでもないスキルを持っている為恐らく上層どころか中層でも初見だろうが勝てそうというのが率直な意見なのだが、さっきも言ったようにベルは知識もダンジョン経験も皆無なのだ。
いつかは冒険しなければならないとはいえ、最初くらいは慎重に行っても何も問題はないだろう。
早速ギルドの受付嬢がよく言っている「冒険者は冒険してはいけない」に違反することになるから、怒られるんだろうな…とかちょっと思ったが些細なことなので気にしないでおく。
余談だが、ここはまだまだ狭い方でダンジョンは円錐構造になっている。
下に降りれば降りるほど面積が広がるという少し特殊な仕組みになっているのだ。
そんなこんなでどうするかを考えていると、少し遠くの位置からボゴッという音と共に壁から1匹のモンスターが産み出された。あれはゴブリンか。
ベルの実力を見るためにもちょっとばかし狙わせてもらおうかね。
ベルも俺と同じタイミングでモンスターの出現に気付いたのか、同じ方向を見ていた。
「お、ちょうどいい。ベル、あいつを狙ってみろ。」
「はい!頑張ります!」
そう元気良く応えては、バッという音と共にゴブリンに向かって地を蹴りだした。
そしてそのままナイフを構え、手慣れたかのようにすれ違いざまに首と胴体を両断した。
「グギャァッ!?」
一瞬のうちに行われた動作にゴブリンは反応することすら叶わず、そのまま魔石を残して灰となっていく。
普通の初心者ならば複数相手はともかく、一体相手なら苦戦することはなくともだいたい出鱈目な攻撃が多く、魔石を砕いてしまったりそうでなくとも欠けさせてしまったりと全体的に荒っぽい動きになることが多い……というのをよく聞く。
だが、ベルは既に知っているからそんなことないと言わんばかりに魔石を欠けさせることなく綺麗に両断したのだ。
薄々察してはいたが、さすがに気になったので俺はベルに少し聞いてみることにした。
「おいベル、お前ここに来る前にこいつらと戦ったことあるのか?妙に手慣れている感じがしたが」
「あぁ、それは僕が住んでいた村では時々モンスターの襲撃があったので、鍛錬の一環としてゴブリンだけじゃなくここで言う上層のモンスターのほとんどを狩ってましたよ。」
なるほど、村に襲いに来るやつで既に慣れていたということか。
オラリオの外ではまだそんな物騒なことがあるのかとも少し思ったが、今はそれよりm「ブブブブゥゥゥゥンンザシュジャクバギッドゴッグシャ」
……なんだこの音は?
ベルは既に聞こえていたのか振り向いていたが、俺も音がする方へと振り向いた。
そこには、1階層に湧いたモンスターを他の人が狩っている分も含め全て、小さい虫?のような生物一匹が高速で飛び回り蹂躙している光景が広がっていた。
「ふーん…1階層とはいえ話にもならないな」
トミーロッドは、自分がやりましたと言わんばかりにそんな光景を顔色一つ変えずに平然と眺めていた。奥でこちらに向けて猛抗議している他の冒険者たちを完全無視し、いきなりこちらを見たかと思えば一瞬のうちにすぐ目の前まで移動し俺に質問を投げかけてきた。
「おい、ダンジョンってのは下の階層に行けば行くほど強い猛獣がいるんだよな?」
「(猛獣…?)あぁ、そうだが」
「そうか…」
そう言い少し顎に手を置いて考えている素振りを見せたが、すぐにそれを解きそのまま独り言のように呟いた。
「じゃあ、この階層の床ごとぶち抜いていけばいいってことだな?」
……は?いやいや、何を言ってるんだこいつは。
床ごとぶち抜くだと?何度脳内で聞き返しても正気の沙汰とは思えない発言だが、そんなことを考えている間にトミーロッドは口を大きく開けた。
「さぁ産まれてきな、
そう言い放った直後トミーロッドの口からカサカサと少し嫌な音がし、瞬間、機械にも思えるような見た目や青い触覚のような部分と、腹部が
あまりの出来事に驚愕している俺とベルを他所に、トミーロッドはさらにもう一匹の虫を出した。
それはさっきまでのとは違い、朱色で両目が飛び出しており鎌と思われる部分が異様に発達しているが、飛び回ることはせずただトミーロッドのすぐ近くで浮遊していただけの一見無害そうなやつだった。
そしてトミーロッドが自身の右手の指の爪を一瞬で伸ばすと
「フフフ……
瞬間、側を浮遊していた虫をその爪で縦に引き裂いた。
そしてそれに呼応するかのように、さっきまで張り付いたまま大人しかった爆虫と呼んでいた虫達の青く光る触覚と思われる部分が赤く光り、一斉に大爆発を引き起こした。
一階層のあらゆる場所から爆発音が聞こえ、たちまち足場が崩れ始めた。
ダンジョンの床に限ったことではないが、基本的にダンジョン全体はモンスター達の母胎となっている。
そのため壁や床、そして天井は決まった階層ごとに産まれてくるモンスターの大きさに合わせて全体的に層が厚いのだ。
そして、それは下の階層に行けば行くほどさらに厚くなっている。それだけ強く大きいモンスターが産まれる場所でもある、ということだ。
よってその大きなモンスターが産まれることがほぼない上層は、他と比べたら薄いのだ。
だがそれは他と比べたらの話であり、俺達からすれば十分厚い方なのだ。
それなのにも関わらず、トミーロッドは平気でそれを破壊してのけた。それどころか降りながらもまた新しい爆虫とさっき引き裂いていた虫を両方とも産み出していた。
「アッハハハハハハ!!!まだまだたっぷりあるからなぁ!!」
そうして冒頭に戻る……。
……うん、やっぱわからんわ。考えないほうが良さそうだ、俺はそう思った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そうして階層を爆破しながら降りていく俺達だが、12階層辺りだろうか?そこに着いた時にふとトミーロッドが止まりだした。
「やっっと止まったか……おいトミーロッド!お前何を危ないことして……あ?」
やっと文句の一つを言えると思い早々に言いに行ったが、言ってる最中に隣にいたベルに手をあげられた。文句の矛先をベルに変えようとした瞬間、
ベルは既に聞こえていたらしく、すっと耳を澄まして発生源を探し始めた。
俺も音を探ったが、遠いのか捕捉しづらくただ何か音がする、くらいにしか思えなかった。
そうして難航していると、トミーロッドが突然ダンジョンの奥に向かって無言で飛び始めた。俺と違って捕捉できたのか、ベルも同じ方向に向かい走り出した。
俺もほんの少し遅れたが、慌てて同じ方角に走り出した。
というわけでダンジョン初回から暴れまくりのトミーロッドでした!
今回も読んでくださりありがとうございます!
よろしければ感想や評価などをお願いします!あといつも感想やしおり等ありがとうございます!励みになります!
今回はちょっと書き方変えつつ軽く補足させていただきます。
・レグリオの「クソッタレな神々」
レグリオ(と今回は書いてないですが実はアフテクも)はとあることがあって以来ヴァーリと一部の神以外の神々(特に某二大最強派閥の神)をめっちゃ嫌っています。理由はいつか設定を出す時にでも。
・今回出した虫
ここの爆虫と起爆虫ですが、以前書いた通り本来の捕獲レベル×10〜程となっています。そのため元々の長所を更に伸ばした感じに表現してみました。
・何かの音
これは次回にわかります。何かの咀嚼音のような…?
次回はその音の原因(こっちメイン)と、書けたらディニエルやヴァーリ達の館側に訪れたファミリアについてもちらっと書きたいと思います!
書けなかったら、その次の回に必ず書きます!
ベルくん以外のキャラにグルメ細胞が入るのはあり?(悪魔が付くことはありません)
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あり
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なし