ソードアート・オンライン ラフコフ完全勝利チャートRTA 2年8ヶ月10日11時間45分14秒(WR)   作:TE勢残党

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 インタビュー形式は初めて書くので初投稿です。
 走者よ、お前の(好感度)ガバを数えろ。


日常回⑦

 アルゴ、アレックス、リズベットの三人は、ハシゴした飲み屋ですっかり出来上がっていた。アルコールの類はNPCショップに売られていないし、第一三人とも未成年なので、いわゆる場酔いである。

 

「5層のボスに腕潰されてナ、もうダメだ~って思った時にカーくんが来てくれたんだヨ!!」

 

 そんな惚気を繰り返すアルゴに、どことなくしっとりした馴れ初めを語るリズベット。アレックスなどは先ほどまで、かなりどぎつい内容を含めて性生活を公開していた。この場はすっかり、暴露大会の様相を呈していたのである。

 

『んで、リズはなんでカラードに惚れたんだ?』

 

 ことの発端は、アレックスのこの言葉。

 

 アルゴの惚気から逃れるため、全員で恋バナする方向に修正したからだ。

 

 

~Case1:リズベットの場合~

 

――え、あたしから!?

 

 分かったわよ。好きになった理由だっけ?

 

 色々あるけど……一番は「見ててくれるから」、かな。

 

 あたしね、カラードにスカウトされていきなり幹部になったけど、元は引きこもり組だったのよ。まあ、広報とかで散々擦られてるから皆知ってるとは思うけど。

 

 戦う戦わない以前に、あたしの命が「ゲームのセーブデータ」なんて不確かなものの一部になったのが怖くて、今更何やっても無駄な気がして、3週間くらい何もする気が起こらなかった。

 

 初期コルはメイスとポーションに全部変えちゃってたから、手持ちのお金が1週間で無くなってさ。お腹は減るけど体は動かなくて、いよいよどうしようもなくなってきた時に、あいつが炊き出しをしてくれた。

 

 カラードはスカウトの時が初対面だと思ってるけど、ホントはこの時会って、黒パンを渡してくれてるんだ。ついでに、毎日同じ時間にパンを配るとも言ってくれた。SAOに閉じ込められてから初めて、心配事の数が減ったの。

 

 ――1コルの黒パンがあんなに美味しいとは思わなかったわ。

 

 え? もう落ちてる? いや……えーっと……しょ、しょうがないでしょ! 一番欲しい時に一番欲しいもの貰ったんだから! この時はまだリーテンともつきあいなかったし、こっちで初めて優しくしてもらったの! 勘違いくらいするわよ!!

 

 ……けどこの時は、一回諦めた。だってもう見るからに雲の上じゃない? あたしが死んだ目で黒パン齧ってる間に、あいつはどんどんMTDを大きくしてたから。街開きでも最前列にいたしね、あいつ。

 

 それが何? しばらく後にあたしが鍛冶修行始めたら、どっからか出てきて開口一番「我々MTDは、君を必要としている」よ?

 

 手の届かないとこにいると思ってた超すごい恩人がさぁ、あたしがこっちに来て初めて頑張ったことを見ててくれて、認めてくれて、「候補はいくらか居たが、リズベットを選んだのは俺だ」って、はっきり言ってくれた。

 

 あいつは、居場所をくれたの。ただ黒パンを食べて、「何もしない」ことも出来なくなって鍛冶をやってただけのあたしを、アインクラッドの……MTDの住人にしてくれた。……誰でも落ちるっての。

 

 きっかけはそれ。だから初めは、近くに置いてくれてるだけで満足してた。あいつに喜んでほしくて……や、それより、昔の何もないあたしに戻るのが怖くて、死ぬ気で鍛冶の練習してたわ。

 

 カラードは、黙って見ててくれた。でも放っとかれた訳じゃなくて、スキルに合わせて仕事持って来てくれてたし、本気で倒れそうな時だけ、差し入れ持って来て無理矢理休まされた。なんていうか、厳しいお父さんみたいだったわ。

 

 それが、そのうちカラードの剣とか鎧とか任されるようになって、あたしのスキルもカラードの装備じゃないとまともに上がらなくなって専属みたいになった訳だけど……そのうち、帰ってきてはアタシが装備のメンテする、みたいになって。

 

 会うことが増えて分かったけど……あいつ、自慢しないじゃない? でっかいギルド回して、最前線でガンガンボス攻略して、人助けまで。なのに全然自慢とかしてこないのよね。あれだけ働いてたら、もうちょっと偉ぶってもいいモンなのに。

 

 それで助けられた人がお礼を言いに来ても、「やるべきと思ったからやったまでだ」とか言っちゃう。あのストイックな態度ズルいわよね。あいつの背中がカッコよく見えて、何とかして支えてあげたいって思っちゃう。

 

 ……ええ、そうよ! 昨日言われたのよあたしが! 悪い!?

 

 ともかく! 雲の上の人と思ってたのに、ずーっとあたしのこと気にかけてくれて、いつも欲しい時に欲しいものをくれるの、あいつは。

 

 今のあたしの立場も、居場所も、この鍛冶の腕だって、あいつが認めてくれたから……必要だって言ってくれたから、ここにあるの。

 

 だから、あたしも返したい。

 

 

 

~Case2:アレックスの場合~

 

 じゃ、次は言い出しっぺのアタシだな!

 

 デカくて強くて……えーっとそう、「たくましい」って言うんだ、カラードに教えてもらった! そういうとこが好きだぞ!

 

 リズといっしょで、アタシもカラードに拾ってもらった。毎週やってる大会あるだろ? アレ最初の1回はカラードが優勝したの知ってるよな。アタシはそんとき、いちばん前で見てたんだ。

 

 だから分かった。カラードは口じゃ真面目に戦ってたみたいに言うけど、剣見ればわかる。あいつ手ぇ抜きまくってて、あの強さなんだ。3回目にキリトとやって負けた時でもそうだった!

 

 あいつ、最後に4連が来るの分かってて防御すんの遅らせてたんだ! 誰も信じてくれねえけど、アタシは知ってる!

 

 βテストん時から今までいろんなヤツとタイマンしたけど、パっと見でどんくらい強いか分かんなかったのはあいつだけ。だからアタシも、一目惚れみたいなモンだ!

 

 それからいつか戦ってみたくて、めっちゃ練習した。アタシ、βの頃は片手剣使ってたけど、カラード見てすぐ両手剣に替えたんだぜ? ちょっとでも近づきたかったからさ。

 

 そんで大会で優勝したら、あいつが1対1で稽古つけてくれることになった。そんで、直に戦って()()()()()()んだよ。あいつはアタシより強くて、どんなにしてもアタシは抵抗できないんだって♡

 

 それ気づいたら、もうダメだよな。どうしてもあいつのモノになりたくなった。マジ惚れになったのはそん時だな♡

 

 一緒に戦うようになってからも、あいつはずっと強かった。周りのヤツらも強い強い言ってっけど、あいつらの知ってる「強いカラード」は、テキトーに手抜いてる時のカラードなんだぜ。リズも言ってたろ、鎧の耐久度がキントーだって。

 

 へへ、きっとカラードの本当の強さを知ってるのはアタシだけだ。あいつが本気出したのは、アタシが本気の本気でかかった時だけだからな。5層のボスの後だって、あいつ疲れちゃいたけどまだ何か残してる感じしてたろ。

 

 アタシだけ。あんときだけは、いつものつまんなそうな、流れ作業みてぇな剣じゃなかったんだ! ホンキで、アタシをモノにしようとしてくれた♡

 

 いつもスカしてるあいつが、アタシの前でだけマジになってくれんだよ♡ これ以上嬉しいことってあるか?

 

 それにあいつ体もデカいし、頭もいいし、あっちもエグいからな。アタシの乳で■■■■しても■■■余ってたから相当だぞ。5回も6回もいけるし。……何? リズん時は優しかった? おまえそりゃ気ぃ使われてんだよ♡

 

 ヤるなら思いっきりぎゅってされるの好きだな。力尽くなのがいいんだ。こう、抵抗できない感じがさ、アタシカラードのモノになれてるんだな~って感じがして。

 

 

~Case3:アルゴの場合~

 

 一緒にやってるうちに好きになってたから、ここがどうって感じじゃないナ。強いて言うなら全部好きダ。

 

 こん中だと、カーくんとはオレっちが最初に知り合ってるからナ。ずっと一緒に冒険して……いつも、守ってもらってタ。

 

 今流してるWeekly Argoにも、デスゲーム最序盤の情報が足りてない時、タダで大量の情報持って来てくれタ。あいつ、本当に最初の頃からプレイヤーのために動いてたからナ。

 

 2層でネズハが処刑された時も、5層でボスに殺されかけた時も、25層でALSが壊滅した時も、カーくんはいつも一番前で、攻略組全体を、できるだけ対立させないように必死で動いてた。

 

 オレっちは、そんなカーくんを助けたくて、情報をかき集めてたんダ。攻略組なんかどうでもいイ。ただ、頑張ってるカーくんの役に立ちたかったんダ。

 

 カーくん、ズルいよナ。頼り甲斐あるっていうカ、リズも言ってたけど、欲しい時に欲しい言葉とかモノをくれるんだヨ。正直オレっちはもう、カーくんなしじゃ生きて行けないと思ウ。

 

 オレっち最初口下手だと思ってたけど、無口なだけでむしろ女たらしだけど……照れてたり、焦ってたりすると言葉が難しくなるよナ。

 

 「なんで女増やすんダ? オレっちじゃダメか? 嫌いなとこあるなら言ってくれヨ、頑張って直すかラ」みたいなこと言った時は、「俺は今のアルゴに十分魅力を感じているので、改善の必要は認められない」とか返ってきタ。

 

 許したのかっテ? ……リズと普通に話してるのが答えだヨ。言わせんナ。

 

 オレっちに対してだけだと思ってたら三人も落としてくるシ。オイラ、本当に捨てられるかと思ったんだからナ? 責任取れってノ。

 

――――――――

――――

 

「……あたしら、何してんだろ」

「聞くナ」

 

 ヒートアップして散々話した後には、謎の倦怠感と連帯感だけが残っていたそうである。

 

 ただ、他二人のえげつないプレイ内容に汚染され、リズベットの夜の生活が少々過激さを増したそうだが、それは別の話だ。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 ほぼ同時刻。カラードは行きつけのラーメン屋でヒースクリフに遭遇していた。

 

 今日は特に客が少ない。店内にいるのはNPC店員を除き、彼ら二人だけだ。

 

「奇遇だな」

「ああ」

 

 カウンター席の隣同士、注文したのも同じチャーシューメン。

 

「ここのラーメンは、横浜のとある名店のものとほぼ同じ味覚パラメータが再現されている。私はリアルでもこの店が気に入っていてね」

「……家系の味はそれでか」

 

 お互い、特に喋る内容がある訳でもない。

 

「よく来るのかね」

「週2程度は」

「私も概ねその程度だ」

 

 ここからラーメンが来るまでにかわされた会話は、これで全てだ。

 

 学者肌のヒースクリフと、普段は無口なカラード。会話はまるで弾まなかったが、お互い気まずさはあまりないようだ。

 

「……ふむ。良ければ1つ、質問してもいいかね?」

 

 不躾だったが、それは普段のカラードも同じ。了承すると、本当に唐突な質問が飛んできた。

 

「君はこのゲームに、何を見出している?」

 

 ヒースクリフの方を見やる。普段何に対しても無関心な男が、珍しく興味深そうにカラードの方を見ていた。

 

「特に、何も」

 

 カラードはそれを分かった上で、臆面もなくそう断言する。

 

「俺の意識がここにあるなら、ここが現実だ。それ以上でも、それ以下でもない」

「『我思う、ゆえに我あり』という訳か。なるほど興味深い」

 

 得心が行った、という様子のヒースクリフ。

 

「何故、急に?」

「いや何、普段私は理詰めでものを考える方でね。文系の視点が欲しくなったまでのことだ」

「そうか。なら逆に、俺からもいくつか、聞きたいことがある」

「何かね?」

 

 ラーメンはまだ、届いたばかりだ。話を止めるには早い。

 

「主催者……茅場晶彦は、この件をどう終わらせる気だと思う?」

 

 ――二人の表情は変わらない。口調や態度が変わった訳でもない。

 

 だがほんの少し。空気が変わった気がする。

 

「ふむ。主催者は100層まで踏破しろと言ったのだろう? その言葉に嘘はないと思うがね」

「そこは俺も疑っていない。聞きたいのは、その時の()()()()()()だ」

「……続けてくれ」

「あの時。茅場は鑑賞するためにのみこの世界を作ったと言った」

「ああ」

 

 短い肯定。その姿勢に、動揺は見られない。

 

「アインクラッドの全体像は、横の広がりを空間、縦の広がりが時間を表していると、インタビュー記事に書かれていたそうだな」

 

「うむ」

 

「アインクラッドは、先細りの構造だ。この世界は時間と共に先細りになり、やがて収束・消滅することが運命づけられていると言える」

 

「だとすると……世界の鑑賞は、その終焉、つまりゲームクリアによって完了されるだろう。ではプレイヤーは。生物の鑑賞は、()によって完了される?」

 

「なるほど。そういうことか」

 

 ヒースクリフが、今日初めて笑みを見せる。

 

「答えは『死』だろう。()()()()、私が鑑賞者であるならば。生物の物語はやはり、その死によって締めくくられるべきと考える」

 

「俺もそう考えた。……創作物に、本人も知らないうちに作者の心理状態が反映されることは珍しくない。そこでもう一つ、質問がある」

 

「聞かせたまえ」

 

「鑑賞の対象には、茅場本人も含まれる。是か否か?」

 

 ヒースクリフは一瞬驚いた顔をした後、満足気に頷いた。

 

「是だろう。これほどの世界を創造しておきながら、創造者自身が部外者の立場に甘んじるとは考えにくい。そして世界の一部となったなら、それすなわち鑑賞の対象だ」

 

 つまり、茅場晶彦はすでに、自らの世界と運命を共にするつもりだということ。

 

「それを踏まえて、本題だ。茅場はこのゲームから、()()生かして返す気があると思う?」

 

 カラードの鋭い眼光に、ヒースクリフは動じない。

 

「君自身は、どう考えているのかね?」

 

 まるで生徒に難しい問題を問いかける大学教授のような気配を纏っている。

 

「……理想として、『10人』。だが実際にはもっと多く、数百人程度。そう考えるべきだ」

 

「根拠は?」

 

「ゲームシステム。ゲーム側が想定している攻略人数の割にリソースが少なく、同時に強力な個人が戦場に与える影響が大きすぎる。恐らく現時点で、攻略組の上から12人とそれ以下80人強の戦力は互角だろう。はっきり言って、興行的には欠陥でしかない」

 

「――だが、SAOにいる大量のプレイヤーを()()()()()()と見るなら別だ」

 

「ほう?」

 

「資本主義では、自由競争に近づくほど貧富の格差が激しくなる。それと同じで、プレイヤー間のリソース争奪が激しいほど、強さの差は極端になる」

 

「今のペースが続いたと仮定した場合。俺の見立てでは……9()0()()()()()()1()0()()()()の突出したプレイヤーが自然と選び抜かれるはずだ」

 

 ヒースクリフは何も答えない。だが表情が、その心情を物語っていた。

 

「この10人は、リソース的にもプレイヤースキル的にも、他の攻略組をすら超越した強さになる。この時点で、攻略組は彼らの補佐以外の役割をほぼ失っているだろう」

 

「そうなった時、この10人はいわば、SAOをクリアに導く英雄。()()だ。茅場は、それが自然と生まれ出るようにシステムを設計したのではないか」

 

「そう考えると、MMOでありながら不自然に『個』が重視されたリソースバランスにも納得がいく。初めから、この10人以外は引き立て役程度にしか考慮されていないのだろう」

 

 普段の印象とは打って変わり、饒舌に自説を披露するカラード。誰も知らないが、彼は余計なことを言わぬように無口を装っているのであって、本来は割と喋る方なのだ。

 

「興味深い仮説だ。つまりその10人以外を、主催者は生きて返す気がないと?」

 

「そう思う。だが恐らく、死んでもいいと判断しても、直接殺しには行かないはずだ。SAOのシステムは、これまでフェアネスを貫いている。今更ひっくり返しはすまい。あくまでゲーム内のイベントとして、弱者の淘汰を行うものと考えられる」

 

「故に、()()()1()0()()。だが実際にはもっと多く……恐らく数百人程度は生き残るだろう」

 

 カラードの仮説を聞いて、ヒースクリフは上機嫌だった。

 

「なるほど。そこまで考察されるなら、作者も喜んでいることだろう。故に私も、本気で答えることにする」

 

「――概ね同意見だが、一つ抜けている視点がある」

 

 したり顔のヒースクリフに答えを促すと、もったいぶらずにすぐ返ってきた。彼は存外語りたがりなのかもしれない。

 

()()()1()()()()()()()という点だ。周りの9人は勇者の仲間としてふさわしい人物ではあるが、魔王と戦うのはあくまで、最も優れたプレイヤーである勇者の定めなのだよ」

 

 即ち、理想とする生存者の数は。そして――

 

「ということは、魔王は」

「おっと、それを予想してしまうのは些か無粋というものではないかね?」

 

 事実上、答えを言っているようなもの。

 

 だが二人は、あくまで「予想」という建前を守った。

 

 方や、自分の世界を台無しにしないため。方や、この世界をこれからも楽しむため。

 

 彼らの思惑は一致していた。

 

「そうだな。さて茅場は、()()()()()()()()()()()()()()()()()()者がいたとして、その者……"イレギュラー"を嫌うかどうか」

 

 カラードがわざとらしく問い、

 

「嫌わないさ。自然淘汰の『自然』には、人間によるものも含まれる。茅場と言う男はこの世界を愛している。()()()()()()()()()()も同様だ」

 

 ヒースクリフが冗談めかして答える。

 

「……厄介な」

 

 そういうカラードは、しかし『計画』を言外に肯定されて悪い気はしないようだ。

 

「諦めたまえ。では、私から最後に質問だ。君はこの仮説に、いつ頃辿りついたのかね?」

 

「生かして返す気がない可能性自体は、初日に考えついていた。仮説としてまとまったのは1層の攻略後、リソース争奪の構造把握が済んだ後だ。もっとも、茅場の動向とパーソナリティを分析できたのは、26層の半ばからだが」

 

「流石だな。それでこそ、私も見込んだ甲斐があるというものだ。君が何を企て何を行ったとしても、それがこの世界の理に則ったものである限り、創造者がそれを否定することはないだろう」

 

「有意義な話し合いだった。どうかこの世界を存分に楽しんでくれたまえ」

 

 そう言い残し、ヒースクリフは店を出て行った。

 

 器はすっかり空である。かなり長い間、話し込んでしまった。混んでさえいなければいつまで居座っても怒られないのは、NPCショップ最大の利点だろう。

 

 話しているうちにまた腹が減ってきた。カラードは食事を仕切り直すことにして、店員にお替りを注文するのだった。




 筆が進まない時は偉大な先人たちの作品を読み返すに限るね。
 がおー氏の昼虎はいいぞ。

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