宇宙戦争記   作:阿鬼羅

2 / 10
短編から纏めることにしました


宇宙戦争記航路の戦い

宙歴124年4月のエウリアの戦いの結果同盟はエウリアの拠点化を急いでいた同盟の物資集積拠点であるアルペーニャからエウリアまでは約12日かかるこの長く険しい航路を同盟船団は航行していた

 

 

 

7月8日10時8分

 

アルペーニャ~エウリア間の航路上エウリアまで4日の位置同盟第38輸送船団この船団は嚮導型巡洋艦1巡洋艦7空母2駆逐艦20隻で構成された第21巡航艦隊と10万トン級輸送船300隻エネルギータンカー40隻兵員輸送船20隻パトロール艦5護衛艦15隻で構成されている第38輸送隊で構成されていた

 

 

 

船団旗艦嚮導巡洋艦アドラス艦橋

 

「あと四日か、レーダー員今のところ異常はないか」

 

「異常ありませんマルトス少将」

 

「ならばいいが、警戒は厳重に頼む」

 

「通信士哨戒中の機から何か報告はあるか」

 

「ありません提督」

 

「そうか、ならばいいが」

 

エウリア制圧後3ヶ月間で7つの輸送船団が襲撃を受け壊滅していた

 

 

 

ところ代わり同盟船団後方帝国第2高速襲撃艦隊この艦隊は高速戦艦4高速空母1巡洋艦5駆逐艦10隻で構成されていた

 

艦隊旗艦高速戦艦バルバロッサ艦橋

 

「頃合いかな、さてとそろそろ噛みつくか、参謀長仕掛けるぞ」

 

「sirーyesーsir、アルトマン少将」

 

「全艦前進目の前の船団を食うユウバリを先頭に突っ込むぞ」

 

 

 

11時42分同盟船団最後方駆逐艦パトロ艦橋

 

「艦長後方から接近する艦隊があります」

 

「どこの部隊だ問い合わせろ、よもや敵ではないと思うが、旗艦にこの事を伝えろ」

 

「此方第21巡航艦隊所属駆逐艦パトロ接近中の艦隊所属を明らかにされたし繰り返す所属を明らかにされたし」

 

「エネルギー波接近、後方の艦隊はて、敵です」

 

「なに、回避だ回避」

 

 

 

船団旗艦アドラス艦橋

 

「敵だと巡航艦隊全艦反転迎撃する、艦載機を上げろそれと近隣の友軍に救援を要請、船団は少数の集団に別れてエウリアに向かわせろ、それと船団付属護衛隊にも迎撃を要請してくれ」

 

 

 

護衛隊旗艦パトロール艦シャウト12号

 

「アドラスは何といっている、」

 

「船団は少数の集団に別れてエウリアに急行、護衛隊は敵艦隊と交戦せよとのことであります、トーマス大佐」

 

「仕方ない、全艦反転砲撃用意、輸送船を1隻でも逃がせ」

 

 

 

11時53分

 

帝国巡洋艦ユウバリ艦橋

 

「砲撃開始、1隻づつ仕留めろ、焦るなよ焦れば負けるぞ」

 

「正面距離1800にパトロール艦」

 

「よし、主砲斉射叩き沈めてやれ」

 

 

 

パトロール艦シャウト12号艦橋

 

「直撃来ます」

 

「回避だ」

 

「間に合いません」

 

 

 

教導巡洋艦アドラス艦橋

 

「シャウト12号が沈んだだと、護衛隊司令のトーマス大佐は脱出したのか」

 

「不明です、僚艦のシャウト13号は脱出艇確認していないとのこと」

 

「なんいうことだ、で護衛隊は誰が指揮を執っている、次席指揮官のマドライ中佐か?」

 

「不明です、マドライ中佐乗艦のアマリス7号も確認出来ませんので」

 

「では、護衛隊の指揮は誰が執っているのだ?」

 

「不明です、予定ではモルト少佐が指揮をする予定です」

 

「モルト少佐に通信を繋げ、それと友軍の救援部隊はまだ来ないか?」

 

「救援部隊は確認できず」

 

「パトロール艦アマリス2号応答願います、提督通信繋がりました」

 

「モルト少佐、マドライ中佐のアマリス7号は確認できるか?」

 

≪いえ、確認できません、そちらでも確認は出来ていないのですか?≫

 

「確認出来ていない、よって護衛隊の指揮は貴官がとれ」

 

≪承知いたしました、小官が指揮をとります≫

 

「頼む、1隻でも輸送船を逃がすのだ」

 

≪了解≫

 

「参謀長ここが死地かな」

 

「かもしれませんな」

 

「なら、一人でも多くの敵を共につれていこうかね」

 

 

 

12時12分

 

帝国高速戦艦バルバロッサ艦橋

 

「提督同盟船団が小集団に分かれエウリア方面に遁走しております」

 

「構うな、抵抗してる連中を叩きのめせ、どうせエウリアに着くことなどないのだからな、参謀長例の隊は展開しているな、」

 

「はい、問題なく展開しております」

 

「ならいい、では我々は抵抗してる同盟艦隊を殲滅するだけだ、それと戦艦ペータートラスに通信を繋げ」

 

「了解、ペータートラス応答せよ、繋がりました」

 

≪御用ですかな、提督≫

 

「そうだ、ペータートラスは逃げる同盟船団を追う振りをしてくれ」

 

≪振りですか≫

 

「そうだ振りだ、頼むぞ」

 

≪了解≫

 

 

 

12時25分

 

同盟嚮導型巡洋艦アドラス艦橋

 

「提督敵戦艦1船団に向かいます」

 

「なんだと、行かせるな、巡洋艦ポートリアとポートランドを迎撃に向かわせるんだ」

 

 

 

12時29分

 

戦艦ペータートラス艦橋

 

「敵巡洋艦2此方に向かってきます、どういたしますかエリフマン艦長」

 

「決まってるだろ、艦を時計回りに転回しろ、巡洋艦を2隻とも喰ってやろう」

 

 

 

同盟巡洋艦ポートランド艦橋

 

「敵戦艦進路反転此方に向かってきます」

 

「なに、やるしかないか、ポートリアと共同して沈めるぞ」

 

「了解」

 

「だめです、直撃来ます」

 

 

 

巡洋艦ポートリア艦橋

 

「ポートランド轟沈」

 

「なんということだ」

 

「敵弾命中、機関出力低下、シールド消滅」

 

「仕方あるまい、総員退艦、艦を放棄する」

 

 

 

戦艦ペータートラス艦橋

 

「敵艦から脱出艇が、どうなさいますか?」

 

「救助してやれ、旗艦に報告」

 

「了解」

 

 

 

同盟嚮導型巡洋艦アドラス艦橋

 

「巡洋艦ポートリアにポートランドがやられただと」

 

「はい、ポートランドが轟沈、ポートリアが総員退艦です」

 

「船団はどのくらい脱出できたのか?それと残存する艦数は?」

 

「脱出できたのは全体の6割ほどかと、残存艦は23隻です」

 

「そうか、船団の残りはどうなった?」

 

「反応がほぼありません、沈んだものかと」

 

「これ以上の交戦は無意味だな、帝国軍に降伏を打診したまえ」

 

「提督、了解しました、此方同盟艦隊旗艦嚮導型巡洋艦アドラス帝国軍に降伏を打診する繰り返す降伏を打診する」

 

 

 

帝国高速戦艦バルバロッサ艦橋

 

「提督同盟艦隊が降伏をしたいと」

 

「了承したと伝えろ、全艦攻撃中止」

 

「例の隊にはどう伝えましょうか?」

 

「敵護衛部隊が降伏したと伝えろ、それと残存する船団は殲滅するように伝えろ」

 

「了解」

 

 

 

同盟軍脱出船団最先頭前方宙域

 

帝国軍第17艦隊旗艦型戦艦ワルチャー艦橋

 

「敵船団確認」

 

「さてと来たか、全艦戦闘用意、1隻足りと通すでないぞ」

 

「了解ですアルバス中将」

 

「分艦隊はどうなっているか参謀長」

 

「カトリーネン少将の隊は左翼に展開バルトマン少将の隊は右翼に展開しております」

 

「ならいい、全艦砲撃始め1隻も通すな」

 

 

 

同盟船団臨時旗艦輸送船バルトリエ3号艦橋

 

「前方帝国艦隊確認数約100」

 

「間違いはないのだな?」

 

「間違いありませんどうしますかマート大尉」

 

「降伏する」

 

「しかし」

 

「武装の無い輸送船では勝てんのだ、これ以上の戦死者は無意味だ」

 

「了解しました、此方同盟船団臨時旗艦輸送船バルトリエ3号本隊は帝国艦隊に降伏を打診する繰り返す降伏を打診する」

 

 

 

帝国旗艦級戦艦ワルチャー艦橋

 

「提督同盟船団が降伏をもうしこんでいます」

 

「降伏を受け入れると伝えよ、ふう終わったな」

 

 

 

16時38分同盟艦隊の大規模な抵抗降伏は終わった以後少数の集団に別れた輸送船団が幾つも撃滅された

 

結局エウリアにたどり着いたのは1割以下の27隻だった

 

この戦闘は同盟の補給線に大規模な影響を与えた

 

同盟がこの方面に置いている優良船舶の2割りをこの一戦で消失エウリア制圧後からこの一戦までの優良船舶の損耗は方面輸送船団の6割弱にまで達していた

 

この一戦の後帝国軍上層部は皇帝つかさⅠ世から勅令を受けた[エウリア方面の航路破壊戦に更なる艦隊を送るようにと、]これを受け八代上級大将を司令官としたエウリア方面艦隊を組織これをもって同盟優良船舶の殲滅を図った。

 

 

 

後世の歴史家は語るこの一戦はエウリア方面における同盟軍の崩壊を決定付けたと


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。