宙歴125年1月カイザーつかさの大親征は同盟主力艦隊の壊滅とポト星域全域の制宙権が帝国軍が得たことを意味したポト星域の最も帝国側にあるポト・ランデン星系は帝国艦隊の対地攻撃により守備に当たる6個歩兵師団の内1個師団が司令部共々壊滅残る師団も多数の戦死を出し充足率は8割程度となっていた。また他の戦車連隊や砲兵連隊も大被害を受けた特に対空設備の8割と6箇所飛行場の内帝国軍の上陸地点近郊の飛行場以外の5箇所は基礎すら残されず破壊されていたポト・ランデン星系守備隊司令部は同盟艦隊の反抗作戦までこの星を維持しつつ帝国軍の損耗をさせると決定し来るはずのない来援を待ちながら命を散らしていった
宙歴125年1月29日ポト・ランデン本星同盟軍パテラ地方防衛司令部
「最前線の第58歩兵連隊から報告です」
「何と言ってきている」
「帝国軍接近とのこと」
「敵の数はどの程度かね」
「歩兵約2個連隊に戦車が大隊規模であります」
「防衛は厳しいか」
「そうかと思われます、何せ対戦車兵装が不足しておりますので」
「どのくらい配備してあるかなそれと連隊の兵力はどうなっておる」
「75㎜対戦車砲が12門と対物ライフルが60丁それに対戦車ミサイル発射機が2基ミサイル6発であります」
「兵力は2271名で2本の街道を800名ずつが守備しております、また連隊本部は後方10kmの港町に展開しております」
「それだけか、それに街道以外はどうなっておる畦道程度ならいくら有ろう」
「兵力が足らず、早期警戒要員しかいないと」
「そんな馬鹿なことがあるか、早期警戒部隊だけで守れるわけないだろここから増援を出す、動ける兵力はどの程度か」
「残念ながら余剰な部隊は司令部の警備隊程度しか居りません」
「なんだと、たったそれだけしか余剰部隊がおらんのか」
「はい」
「戦車部隊はどうした確か1個大隊展開していたはずだろう、まさか先の空襲で」
「はい、戦車隊は稼働車両4台となっております」
「なんということだこれで前線を維持しろと言うのか」
「そうなります」
「閣下しかし防衛距離が長いといえ実際は2ヶ所の街道ですのでどうにかなるかと」
「しかしな、浸透戦術でも取られればどうする少数でも補給線や後方拠点をやられればどうなるかわかるだろう。防衛隊司令部は何といっているのか」
「現有戦力をもって臨機応変に防衛せよと」
「臨機応変にだと1兵も寄越さずにかね」
「そうなります」
「防衛陣を捨てて港町に兵を集めよ、敵戦車部隊は2本の幹線道路を進むしかない、ならば両方の道の交差するこの港町に来るしかないんだ」
「ですが防衛隊司令部は防衛せよと」
「臨機応変にだつまりある程度は動いていいわけだ」
「了解しました」
「後戦車隊も前進させろ、港町の付近に穴掘って砲塔だけだして埋めておけ」
「了解」
(これでどうにかなればいいが)
同盟最前線守備第58歩兵連隊第1大隊第2中隊塹壕
「急げ、遅れれば死ぬぞ、なんとしても後15分で撤収するのだ」
「中隊長第1中隊壕は後退できたようです」
「うちの中隊はどうだもう行けるか?」
「点呼を今小隊単位でとっております」
「全小隊準備完了です」
「よし中隊出発だ」
「これでよかったのですかな中隊長」
「なにがだ中尉」
「いえ、折角の塹壕などを捨てて港町に引きこもってししまうのは」
「敵の規模からすればここの塹壕など障害にもならんのさ」
「なるほど」
メトロマレウス市同盟軍第58歩兵連隊本部
「全隊本町に集合しました、現在塹壕掘りと障害物の製作をしております」
「そうか、前線司令部からの援軍が来ておるぞ装甲車中隊が1個と戦車小隊が1個だがな」
「それでこの街を守れと」
「そうだここが落ちねば敵は前進できんからな、ここで時間を稼いで戦線を立て直すのだろう」
「我々は捨て駒ですか」
「そうは言っておらん、3日耐えれば降伏していいらしい」
「3日、3日持ちこたえろと此処に居るのは2400名少々に戦車1個小隊と装甲車3個中隊それに75㎜対戦車砲が12門と対物ライフルが60丁それに対戦車ミサイル発射機が2基ミサイル6発他にも対戦車擲弾投射器が各小隊に1器だけですぞ」
「やるしかあるまい、取り敢えず敵の侵攻を遅らせる策はすでに行った」
「策ですか、何を?」
「ダウベラ川に架かる橋の破壊だよ、此処に来るまでの橋を幾つか落としたからな、ただ全部落とせてないから時間を稼ぐことしかできてない」
「それは、そんなことをしてよかったのでしょうか、反抗作戦時に問題が出るのでは」
「なに、敵が直すだろう」
コンコン
「入れ」
カチャン
「失礼します、偵察隊からの報告です」
「そこに置いておきたまえ」
「はい、失礼します」
カチャン
「さて報告を読むかね、参謀長」
「そうですな」
「敵は橋までたどり着いたようだな」
「予想より速く近づいてきておりますな」
「まあ、橋の修復には1日はかかるであろうな、設営を急がせろよ」
「了解しました」
1月30日8時丁度ダウベラ川
「連隊長橋の修復完了しました」
「よし、橋渡って進撃するぞ、敵の位置はわかってるな」
「港町に展開しております」
「じゃあ進むか連隊前進町の近郊に布陣するぞ」
「「「了解」」」
15時51分メトロマレウス市同盟外苑陣
「来ませんね敵」
「もう来るだろうな、警戒を怠るなよ軍曹」
「了解です、大尉」
「大尉殿敵です、数は戦車が40位と歩兵です」
「連隊本部に報告我敵ト接触セリ」
「了解」
第58連隊本部
「ついに来やがったか、戦闘用意、それと防衛司令部に報告」
「「「了解」」」
(さて何日もつかね)
最前線
ヒュードカン
ヒュードカン
「派手にやりやがって、帝国の奴等腐るほど弾薬を持ち込んでやがるのか」
「隊長うちの砲兵は撃ち返さないんですか」
「弾がねーんだとよ」
「そんなことあります」
「隊長敵が来てます」
「無駄話は終わりだな全員構えろ」
「「「了解」」」
タタタンタタタン
パーンパーン
タタタンタタタン
タタタンタタタン
「隊長敵が多すぎますこのままじゃ」
「泣き言を言うなルーキー、そんな暇があるなら敵を殺せ」
ドカン
「クソッタレが」
「隊長第3中隊が殺られました」
「奴等の弾薬は底無しか」
「敵戦車来ます」
「擲弾用意」
「照準よし」
「撃て」
シュポ
ドカン
「命中」
「やったな、敵戦車撃破だ」
「敵が後退していきます」
18時30分同盟軍第58連隊本部
「被害はどうなっている」
「戦死傷者451名装甲車など車輌を27台が破壊されました」
「対戦車障害物ですが全体の2割が破壊されました」
「いやだね、たった数時間でこれだけの被害か、とにかくだ明日1日は持たせてくれ、そうすれば降伏も考える」
「了解」
(できれば2日持たせたいがまあ無理だろうな)
同時刻帝国軍第3師団第8連隊本部
「さて小手調べは終わったな、明日から本格的にやるぞ」
「了解」
翌31日帝国軍は合流した砲兵連隊の155㎜砲120門が6時間にわたるもう砲撃を加えた
ドカンドカンドカン
同盟陣地
「クソッタレ野郎町毎耕す気か」
「ひいぃぃぃ」
「落ち着けルーキー、頭出すなよいいな」
「はい」
ドカン
「トーチカが殺られたか」
「砲撃がやんだのか」
「敵が来るぞ戦闘用意」
「「「了解」」」
14時丁度帝国軍の突撃が敢行された、突撃してきたのは第8連隊の第1第2大隊と合流した第9連隊であったこの攻撃は同盟の第1線壕を越え第2線に取りつきかけていた
同盟第58連隊本部
「このままでは突破されますぞ」
「なんとか持たせろ日が暮れるまで戦線を維持しろ」
「そんな無茶な」
「本部直属の歩兵隊、装甲車隊もすべて戦線に投入しろ」
15時27分帝国軍指揮所
「敵の抵抗が苛烈で前進は困難か、さてどうしたもんかね」
「明日に攻撃を変更し今日は砲撃のみにしますか?」
「それも手かね」
「戦死者をあまり出すわけにもいけませんからな」
「よし、部隊後退、後退後砲撃に切り替える」
16時34分帝国軍は歩兵による直接攻撃から砲兵による間接攻撃に切り替えたこの攻撃は第58連隊副連隊長を含む数名の幕僚戦死させた
19時48分同盟軍第58連隊本部
「降伏やむ無しか」
「しかし連隊長」
「本部からだ読みたまえ」
「なんですかこの命令は」
内容は簡素的なものであった<全兵戦死するまで徹底抗戦せよ>いわゆる玉砕命令であった
「降伏する、武装解除の支度をしろ、それと軍使を派遣しろ」
21時丁度同盟軍第58連隊は帝国軍に降伏したこの戦闘の死者は同盟1761名帝国2071名であったこの結果を受け同盟軍はパテラ地方放棄を決定部隊の再編と陣の再構築のための時間稼ぎとしてパテラ地方最西部アゲラメル地方との境界上にあり中央海と北方海に挟まれた狭い陸地アストラベル地峡に陣を構えることとなったこれに対して帝国は第2歩兵師団を先頭に進撃を再開2月中にポト・ランデン本星制圧を決定した