座礁する方舟 作:一般トランスポーター
「ここでいいか」
「ありがとよ。いつも助かるぜ」
背負った背負子に身の丈以上の荷物を積み上げて
毎度毎度どうやって無事に荷物を持ってくるんだか、関心と興味を半分抱きながらロドスアイランドの備品整備を生業とするオペレーターは彼がおろした荷物を台車に積み上げる。
「しっかしこれだけいい腕してるんだ。あんたは引く手数多なんじゃねぇのか?サム」
「あいにくだな。俺は一人の方が性に合う」
運搬で固まった肩をほぐしながらぶっきらぼうにサムは言う。
彼はいつもこうだ。
物理的な接触も、精神的な繋がりも、サムは積極的に避ける傾向がある。
ならば何故彼はトランスポーターなんてものをやっているのだろうか。
サムが使うあの摩訶不思議なアーツならば、孤独にトランスポーターを続けなくてももっと稼げるだろうに。
「
「あるにはあるが……休まなくていいのか?」
かなり長い沈黙の後にサムは口を開いた。
「それもそうだな。狭くてもいい。誰もいないところを頼めるか」
「だろうと思って一室取っておいたぞ。位置はあんたのマップに転送しておいた」
「……世話になる」
ため息一つついてサムは手首に巻いた通信器で所定の場所を確認して、少しおぼつかない足取りで奥の扉へと向かって行った。
どこか哀愁漂うサムの背中を見送った備品整備のオペレーターもまた息を吐き、次の業務の確認を急いだ。
基礎情報
【コードネーム】サム
【性別】男
【戦闘経験】非公開
【出身地】不明
【誕生日】11月8日
【種族】■■■■■
【身長】178cm
【鉱石病感染状況】
メディカルチェックの結果、非感染者に認定。
しかし彼の身体組成は非常に特質的であるため、更なる臨床研究の実施を推奨。
能力測定
【物理強度】標準
【戦場機動】普通
【生理的耐性】卓越
【戦術立案】標準
【戦闘技術】優秀
【アーツ適正】■■
個人履歴
サムはトランスポーターとして活動し始める以前の経歴が不明であり、出身もわかっていない。
およそ不可能と思われる配達を幾度となく達成してきたために【伝説の配達人】の異名を持つが、本人はあまりその称号に頓着していない。
オペレーターとしてロドスに協力することはないが、託された荷物を運ぶためであればドクターの指揮下に入ることを躊躇うことはない。
この場合は彼を特殊オペレーターにカテゴライズする。
健康診断
造影検査の結果、臓器の輪郭は明瞭で異常陰影も認められない。
循環器系源石顆粒検査においても、同じく鉱石病の兆候は認められない。
以上の結果から、現時点では鉱石病未感染と判定。
【源石融合率】0%
サムには鉱石病の兆候は確認されなかった。
【血液中源石密度】0.18u/L
源石の成分を含む物資を運送することもあるが、現状まだ感染に至ってはいない。
サムはどの検査項目結果も正常レベルだった。
が、それにしては不明瞭な点が多い。彼が一度だけ使った大規模なアーツの爪跡、便宜上
検査が終わり次第、彼の関係調査と個人資料は私が引き継ぐ。
以前の君ならともかく、今の君では藪蛇になりかねない。
──ケルシー
【人物紹介】
備品整備のオペレーター
→ロドスで荷物の搬入出の管理をする場所で働いている。現時点で唯一サムとそこそこ気心の知れた仲。
サム
→皆様ご存知サム・ポーター。わけあってテラにストランディングしてきた。
巷では伝説の配達人と呼ばれており、よくペンギン急便と比較される。
配達速度はペンギン急便に譲るが、荷物を確実に運んでくれるのはサムというのが通説。
酸性雨を降らせるアーツや地面を液状化させるアーツを使うらしいが真偽の程は不明。