座礁する方舟   作:一般トランスポーター

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続いた。

嬉しいね。

でもチカレタ……。


色々考えてたら文字数ちょっと増えちゃった。



騎兵と狩人。それと運び屋 ⑤

「おー、色々持ってるね。これは?」

 

「開けるなよ。そいつはダミーの荷物だ」

 

「これは銃?でもサンクタ族じゃない……ですよね?」

 

「それはボーラガンだ。ただの銃とはちょっと違う。おい、品評会してる場合じゃないだろう」

 

サムが背負ってきた装備がもの珍しかったのか、クランタの二人は興味津々に彼の荷物を漁っている。

痺れを切らしたサムが早くしてくれと催促すると名残惜しそうに彼女たちは立ち上がった。

 

「んー、それじゃあ行こうか。でも今ここから飛び出していくのは危ない感じがするなぁ」

 

「袋叩きにされるのがオチだろうな。なあ村長さん、どこか抜け道とかないのか?」

 

しかし彼女の返答はない。怪訝に思ったサムが彼女を見る。

が、サムも彼女が押し黙ってしまった理由を察してしまった。

 

「──おいおい、本当に人間かアレ」

 

「どうしたのさ二人して。あっ」

 

三人の視線はキャロルではなく、彼女が向いている方の景色に注がれている。

 

 

荒れ果てた大地のど真ん中、人の形をした猛威が剣を振るっていた。

 

一振が大地を抉り裂き、二振で人をボールの如く村の外へ場外ホームランにしていく。

 

体躯からは想像もできないほどの膂力。それを遺憾無く発揮して大剣を振るい、賞金稼ぎたちを四方八方に吹き飛ばす。

 

そうして賞金稼ぎとオリジムシだったものが彼女の周り一面に散らばっていく。

 

一つ息つく様子すらなく涼し気な表情をしているが、彼女にとって飛び回る羽虫を弾く程度の鬱陶しさはあるようだ。

 

厄星、凶星、厄災。

 

彼女を語る言葉は数多くあれど、結局のところその意は一つに集約される。

要するに、身も蓋もない言い方をすれば、彼女はハチャメチャに強いというわけだ。

 

 

「スカジ……」

 

「知り合いか?」

 

「うん。あたしの同僚」

 

スカジはロドスに雇用されている前衛オペレーターであり、バウンティハンターだ。

バウンティハンター以前の彼女の履歴は無いが、殲滅戦や堅塁攻撃戦などのチームプレイではなく個々人の実力が重視される戦場において優れた戦果を挙げたという。

ロドスに加入した現在もそれは変わりなく、文字通り一騎当千の活躍をしているとか。

 

しかしニアールの手紙によればスカジはロドスの任務ではなく、無断で滴水村に向かいその力を奮っている。

彼女の目的が読み取れない上、ニアールがサムに頼んで警告までしたことからグラニは彼女に連絡を取るのは得策ではないと考えた。

 

「無理に接触しないのが身のためかな。目的もわからないし、ニアールさんから警告もされて、ついでにサムに実質あたしの監督が依頼されてるわけだし」

 

「俺はついでかよ。で、どうする」

 

「賞金稼ぎの目がスカジに集中してるうちに出発しよう」

 

 

一先ず最初の目的地であるタラート山に向けて一行は行動を開始した。

今一度賞金稼ぎたちがこちらに気がついていないことを確認。それから村の外周をなぞるようなルートで出発する。

 

「あの、サム……さん」

 

「なんだ」

 

目標の半分ほど歩いたところでキャロルがサムにおずおずと切り出した。

対してサムは伏し目がちのキャロルに一瞥もくれることなく返事をする。

サムでいいと彼は言ったがまだキャロルにはハードルが高かったようだ。

 

「あなたは自分のことを運び屋だって言いました。ならなぜ今回の依頼を……?」

 

断っても良かったのではないか、とキャロルは言外に告げていた。

キャロルからしてみればサムは手紙を届けに来ただけなのにとばっちりを受けたようにしか見えなかった。

物々しい装備を持ってはいるが、それは全て自衛のためであり、自ら危険な地に打って出るためのものではないのではと彼女は思ったのだ。

 

「確かに俺がニアールの依頼を断ってもグラニなら一人でもやり遂げただろうな。村長さんが思うより、あいつはかなりの実力者だ」

 

先頭を歩くグラニのしっぽと耳がピクピクと揺れる。

それに構わずサムは続けた。

 

「だがそれと同時に、グラニを心配する仲間の気持ちも俺なりに理解しているつもりだ。だから受けた。もう繋がりをなくした俺だが────」

 

そこまで言ってサムは口を噤ぎ、もどかしそうな表情をして「すまない、忘れてくれ」と絞るように言葉を吐いた。

 

「ともかく、俺は依頼を簡単に投げ捨てたりしないし、今回も……不本意ではあるが納得して引き受けた。だから……その、なんだ、安心してくれると……」

 

キャロルの不安を感じ取ったのか、サムは言葉に詰まりながらもどうにか話を紡ぐことができた。

 

「……信じていいんですね?」

 

「任せろ」

 

短く告げたサムの一言には、配達人としての矜恃と、確かな重みがあった。

 

 

「ところでサム、君って戦える?」

 

「なんだ藪から棒に。テロリストの野営地にバイクで突っ込むくらいしかできないぞ」

 

「十分過ぎない?それはそれとして……」

 

グラニは彼女の靴に引っかかったピアノ線のような紐を示して、背後を指さした。

 

「そこまであたしを買ってくれてるとは思わなくて、ちょっと油断しちゃって……タハハ」

 

指の先にはカゴから放たれたオリジムシとアシッドムシが群れをなしてこちらに向かってきていた。

 

「……減給だな」

 

「それは困るよ!?」

 

「それが嫌ならこの事態に収集をつけるぞ。村長さんは下がっててくれ」

 

サムは背面ポーチからいくつか物を取り出し、グラニは愛用の槍を構える。

 

滴水村におけるサムとグラニの初陣の幕が切って落とされた──!

 

 




スカジ
→露出した内ももが眩しい。えっちすぎますわよ本当に。
STR99 SAN値99のリアルクトゥルフ探索者系前衛オペレーター。
もう全部彼女一人でいいんじゃないかな?

〜だったものが彼女周り一面に散らばっていく。
→【ALPHA】

「……アマゾン」

【BLOOD・AND・WILD!!W・W・W・WILD!!】

オリジムシ
→雑魚敵。集団で来たら単芝()ちゃんで『三つ数える間に、投降のチャンスをあげる。さぁ~ん♪』してあげよう。

アシッドムシ
→ウ=ス異本御用達のムシ。なお防具すら溶かすので人間の肌などひとたまりもない模様。グロ画像不可避。悲しいね。


なんでサムのクロスオーバーものが少ないのか最近わかった(IQ200)

彼の接触恐怖症がかなり扱いにくいのと、口数が少なすぎて対人で何を話させたらいいかわかんなくなるんですわ。

一人なら喋るんですけどね、一人なら……。

だから私は私の脳内に住んでいるリトルサムが言いそうなことを書いてます。やっぱりお話書くのは難しいなぁ。

騎兵と狩人終えたらオペレーターとサムの絡みを書こうと思いますけど何書きましょうかね。

  • 配送帰りにモスティマに出会う話
  • ハイビスキッチンで卒倒する話
  • ワルファリンに体の隅々まで調べられる話
  • エンペラーからペンギン急便に誘われる話
  • サムがウルサスに赴く話(過去編)
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