座礁する方舟   作:一般トランスポーター

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続いた。


今はほぼ日刊投稿ができてるけどたまたまです。

ご意見、ご指摘、ご感想、首を長くしてお待ちしております。
【いいね!】くらいでも構いませんので何卒……。




騎兵と狩人。それと運び屋 ⑦

「来たか」

 

指定された地点は外の喧騒と切り離されたように平穏な雰囲気が漂っている。

物理的な距離は近いにもかかわらずそう感じるのは、もしかすると騎士の財宝の力なのかもしれない。

 

木漏れ日差し込む木々の間に通信機を介した音に類似したくぐもった低い声が響いた。

宇宙服のようなゴツイスーツを着た男が足を踏み入れたサムたちへ顔の透明なところ(シールド)を向ける。

 

彼の足元には得物のチェーンソー、先ほど使ったスタングレネード、手榴弾。その他彼が現在持ちうる装備が無造作に地面の上で転がっている。

 

「さっきは本当にありがとう。おかげで助かったよ」

 

「それは何より。見ればわかると思うが私は君たちに危害を加えるつもりはない。ただ騎士の財宝について知りたいだけだ」

 

男は両手を上げ、再度敵意がないことを示す。

 

「実を言うと私も賞金稼ぎだ。が、さっきの能無しどもとは違う。君らと交渉するために私はこうしている。村長のお嬢さんを奪って一攫千金より、そうしたほうがよほど賢明だろう」

 

「交渉と言ったな。賞金稼ぎのあんたが、俺たちに何を出せる?」

 

「野外行動の指導、敵一団の行動把握、培った経験に基づく助言、暗号解読、トラップ看破、戦力の頭数に数えてもらっても構わない。今挙げたどれもが君たちには必要なはずだ」

 

それも可能な限り速やかに、と指折り数えて例を出した男は付け加えた。

 

 

彼の指摘の通りサムたちにはその中のほとんどが不足している。

野外行動に関してはサムもポーターとしての経験からアドバイスできることはあるが、それ以外は彼にとって管轄外の領域。彼を戦力の頭数として考えていいことも魅力的な提案だった。

 

だが彼は自分を賞金稼ぎだと口にした。

後から判明するよりも先に言っておいた方が良いと判断してのことだろう。自分の誠実さをアピールする思惑もあるかもしれない。

 

全てを鵜呑みにして考えることは不可能。しかし彼という存在はこの状況下において無視できないアドバンテージを見込めることもまた確かなことだった。

 

 

「……まず、君の名前を教えてくれる?」

 

「ビッグ・ボブと呼んでくれ」

 

「わかった。サム、悪いけど見張りを頼むよ。あたしは村長と相談するからちょっと待っててね」

 

グラニはキャロルを連れてボブの耳に入らない、サムの目が届くところまで下がり会議を始めた。

 

 

グラニから【依頼︰ビッグ・ボブを見張れ】を受注したサムは小さくため息を吐きながら業務を開始する。

 

「驚いたな、お嬢さんの警護は君が主体ではなかったのか」

 

「ついでだ。成行きでそうなったにすぎない」

 

「なるほど。ところで、聞き間違いじゃなければ槍使いの彼女は君のことを『サム』と呼んだかな?」

 

いまだ会議を続けるクランタ二人に視線を送りながらボブは質問する。

その意図がわからなかったサムは首を傾げながらは特に隠すこともなく答えた。

 

「……?そうだ。俺はサム、サム・ポーターだ」

 

「────ははは!あーいや、失礼。『伝説の配達人』をこんな辺境の地で見ることになるとは思わなかった。君の噂はよく耳にしているよ」

 

「よせ。俺はただのサムだ。そんな大層なもんじゃない」

 

「私は純粋に君の仕事を評価してそう言ったつもりだよ。ついでに言うならレユニオンの野営地のど真ん中をバイクで突っ切っていく君をこの目で見た」

 

「……その時はそれが最善だったからな」

 

「たとえ最善だったとしても、それを行動に移せるかどうかはトランスポーターによりけり。君はそれをできる側だ。……私はてっきり渾名から危険な依頼にばかり赴いていると思ったが──アレか?君は何かを運ぶことに関しては何でも受けるクチか?」

 

「俺だって依頼は選ぶ。……だが、やるからにはやり通すのが俺なりのスジというやつだ」

 

 

ちょうどサムが話を切り上げたところで男二人の後ろから土を踏む音が聞こえてくる。グラニとキャロルが戻ってきたようだ。

 

「さて、相談事は決まったかな?」

 

「うん、私たちはボブおじさんと共同戦線を張ることにした。……今更だけど、それでいいよねサム?」

 

「これはお前の依頼だ。二人がそう決めたなら、俺が挟む異論はない」

 

ほっと胸を撫で下ろす二人。

ボブはグラニから次なる指示を仰いだ。

 

「ではひとまず我々がどこに向かうか教えてくれるか?」

 

「うん。タラート山にできるだけ早くたどり着くルートは知ってる?」

 

それを聞いたボブは少し間を置いてから説明を始めた。

タラート山に向かうにはここから北方にある森林を踏破しなければならない。

しかしその地域一帯は賞金稼ぎたちの抗争が絶えない危険地帯でもある。潜伏中の敵の数も多いだろうと彼は予想する。

そんな場所ではあるがボブはなるべく安全に、そして迅速に行動可能なルートを案内できるという。

 

「ところでボブおじさん。あたしたちはこれから協力していくわけだけど、それには条件があるよ」

 

「もちろんだ、ちょうどそれについて私も話そうと思っていた。……そうだな、まずは報酬の内訳────財宝の取り分について教えてもらおうか」

 

 




ボブおじ
→やっと出てきて話した。エミュがちょっと難しい。
レユニオンにいた頃サムのダイナミック野営地縦断配達を目撃したことがある模様。

【依頼︰ビッグ・ボブを見張れ】
→グラニから押し付けられた受注した依頼。
まだ信用できないビッグ・ボブを自分たちが会議している間見張ることが依頼内容だ。
ため息をついたサムだが特に嫌がっているわけではない。
報酬はグラニがたまたま購買部で買った塩卵味チョコレート。食べたサムは顔をしかめた。ボブとキャロルは同情した。

『伝説の配達人』
→皆様ご存知サムのこと。彼の異名。
サムはテラに飛ばされてから長いことフリーのトランスポーターとして活動しており、万人から達成不可能と思われた依頼を幾度となくこなしてきたため各地でその異名が知られている。

・グラニ→『伝説の配達人』は聞いた事あるけどサムだとは知らない。
・キャロル→異名もサムのことも知らない。村が田舎だからね。仕方ないね。


ビッグ・ボブとの接点が生えました。今後もキャラごとにサムとの接点が生えたり生えなかったりします。

最初はボブおじに「サム、あんたスーパーセル(天災)の中にバイクで突っ込んでいかなかったか?」と言われせる予定でしたがさすがのサムでもそれはムリでしょと思ったのでやめました。

デススト本編ではどうにかなってもこっちは鉱石病(オリパシー)の温床だからねぇ……。

デスストのスーパーセルも巻き込まれたら戦場ビーチに強制ジャンプしてパパの部隊とライフルバトルレディーファイッ!するからこっちもこっちで危険には変わりないんですけどもね。


ついに今日ですね、青く燃ゆる心。
前回のイベントの頃の(ドクター)とオペレーターたちはどっちも弱々で、セイロン様を完凸することすらできませんでした。
ので、今回はその雪辱を果たしていこうと思います。


おいポンペイ、今回はイフリータとウタゲでBBQしてやるから覚悟しとけよ!!

騎兵と狩人終えたらオペレーターとサムの絡みを書こうと思いますけど何書きましょうかね。

  • 配送帰りにモスティマに出会う話
  • ハイビスキッチンで卒倒する話
  • ワルファリンに体の隅々まで調べられる話
  • エンペラーからペンギン急便に誘われる話
  • サムがウルサスに赴く話(過去編)
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