アンケート完全に忘れててさっき見たところ結果がえらいことになっていた件。半分くらい冗談でやったのにまさかここまでとはw
たくさん参加してくれてありがとうございますm(_ _)mペコリーヌ
----------あれから魔術競技祭までの日数は瞬く間に過ぎていきついに本番前日を迎えた。途中、なんやかんやあってハーレイ先生率いる1組と優勝目指して勝負することになったが、負けた時のデメリットはグレン先生の給料3ヶ月分だけなので問題はない。頑張って生きてくれグレン先生。
ついでに俺が出場する種目はない。補欠……というよりは準備の手伝いを主にしていた。歌姫専用のステージは既に完成されていたので機材の運搬やスケジュール表の確認と調整。競技祭にエントリーするクラスの生徒達の補助などやること多すぎて過労死するかと思った。俺が社会人だったら労災請求してやる。
「で? 給料全部スッて食費もないから【
歌姫が使用する予定の休憩室にて。グレン先生はこれ以上ないほど鬼気迫る様子で土下座していた。
「頼むっ! というか一生のお願いッ!! 何でもいいから金になるものを恵んで下さいッ! じゃないとボク、本気で餓死しちゃうから!」
この休憩室には幸い俺達以外に誰もいないが、よくもまぁ一切の抵抗もなくやるもんだと感心する。
必要なものを設置したり部屋の装飾を変えたりとあれこれ人が忙しく働いてた時にこれだ。勘弁してくれ。
それに、グレン先生の要求も漠然としていて金塊とか宝石とかなら出せるけど、それでは高額すぎて話にならない。丁度いいものが思い付かないしこちらとしても困る。
「金になるものって言われてもな……」
「マジでなんでもいいんですお願いします金塊とか宝石を10個くらいでいいんで生成してくれませんかね?」
「金儲けする気満々じゃねぇか。ていうか人に頼む
へっへっへ、という変な笑い声を上げてゴマを擦りながら悪徳商人のような顔をするグレン先生。デート・ア・ライブのダメ人間筆頭、
「はぁ……アルフォネア教授には相談したんですか? 彼女なら多少は力になってくれるとは思いますけど」
結果はわかりきっているが一応聞くだけ聞いてみる。はぁ……なんだか最近、グレン先生のせいで丁寧語が崩れてきている気がする。いや、もうなくてもいいかな。
そんな事を考えているとグレン先生が土下座から即座に立ち上がりやれやれと言った感じで愚痴を言った。
「そうなんだよ、聞いてくれ。セリカの奴がさぁ? 最近になって突然、自分の食費くらい自分で出せとか言い出すからさー?」
「当たり前の事を言ってるようにしか聞こえないのは俺だけなのか…?」
本気で言ってる様子に俺は少し困惑しながらグレン先生に聞くが、当の本人は華麗にスルーした。
ギャンブルさえしなければ講師の給料で普通に生活できるだろうに。むしろ少しくらい贅沢できると思うぞ。
「人助けだと思って頼むっ! じゃないと俺という種が絶滅しちゃうだろ!? 俺は世界に一匹しかいない絶滅危惧種なんだぞ!?」
「そんな種は絶滅してしまえ」
「セリカと同じこと言うんじゃねー!?」
「むしろアルフォネア教授なら自ら根絶しそうだけどな」
だが俺とて人間ではなくとも悪魔ではない。魔術競技祭前日以降なら断っていたが、今日は競技祭の前日だ。明日には頑張って王室親衛隊と戦ってもらわなければならないので金になるものではなく食料を提供するつもり。
それに俺は明日、それほど自由に動ける立場にないから是非ともグレン先生には頑張って欲しい。
「グレン先生、シロッテの枝はありますか?」
「おっ、遂に金塊とか宝石作ってくれる気になったのか? ふっ、早くそうしていればいいものを……」
「偉そうに言ってるのが心底腹立つが……まぁいいか。とにかくそんな高価な物を与えてもロクなことにならないし、そんなつもりもないですよ」
「あ、悪魔かお前は…ッ!? 俺はただ、明日生きていけるだけの些細な食料を求めていただけなのに!?」
カタカタと体を震わせて絶望した表情になるグレン先生。
「些細な食料を求めてる奴は金塊とか宝石なんか要求しないから」
とっととグレン先生からシロッテの枝を回収し、くるくると指で枝を弄びながら指先に霊力を集中させる。
「まぁ、食料くらいなら物質変化でなんとかしますよ」
「お、おぉっ! あざます! マジで感謝ッ!!」
「こういう時だけ調子のいいことを……【
天使の名を呼ぶと、指先でつまんでいたシロッテの枝が光に包まれる。そしてその輪郭が変わって光がやむと、そこには見事に変化したシロッテの枝の姿があった。
色とりどりの果物にひんやりと冷たいアイス。そしてその上からシロッテの蜜がかけられており、その周囲からはほんのりと甘い香りが漂っている。見事なフルーツパフェの完成だ。
俺はできあがったフルーツパフェをグレン先生に差し出す。
「ほれ、フルーツパフェ」
「肉が食いてぇ」
「人に作らせておいて言うことそれかよ腹立つな」
思わず殴るところだった。俺じゃなきゃ殴ってるか魔術撃ってるね。
「そういやお前、ここの準備一人でやってるのか?」
グレン先生が部屋の内装を見ながら聞いてくる。
「ええ、そうですよ。皆忙しくて手の空いてる人員がいないんです」
「ふーん、そんなもんか」
「暇なら少しくらい手伝って下さいよ」
「いや、俺生徒の指導あるから」
「驚きました。ちゃんと仕事してたんですね……」
「おま、俺をなんだと思ってんだよ」
「ロクでなし講師ってもう一度言われたいですか?」
「相変わらずひでぇ!?」
「ほらほら、そんな事よりここでフルーツパフェとか食わないで下さいよ。食べるなら出てって下さい、汚されたら堪らないんで」
「あ、お、おい------------」
グレン先生の悲痛な叫びを無視し、俺はグレン先生の背中を押して彼を部屋から追い出した。ドアの鍵もきっちりと掛ける。
「ふぅ……」
安堵からのため息が漏れる。
……危なかった。とある計画を実行段階に移そうとしていた所でグレン先生がいきなりこの部屋に入ってきた時は心臓が止まるかと思った。鍵を掛けてなかった俺も俺だけどノックもなしに入ってこないで欲しい。
「うむ、今のは我も焦ったぞ。まったく、あやつの行動を予測するなどかなり難易度が高いのではないか?」
この部屋の中で、俺の声が別の方向から聞こえた。
「出やがったな。四天王の一人、厨二病の俺っ!」
そう言いながら声の聞こえた方へ視線を向けると、そこには少し容姿は違えど俺と瓜二つの顔をした人物がいた……というか俺そのものである。
【
原作のものは自分の過去を切り取って分身体を生成するが、こちらのものは分身体を生成するまでは同じだが何故か性格や容姿などがランダムになる。
なるほど、これなら厨二病なんてなったことないのにこんな分身体がいるのも納得━━━なんてできるかバカ野郎。
いや、ほんと誰得だよ。くじ引きとかじゃないんだからさ、もうちょっとなんとかならないのかよ。
過去に俺がどれだけ悩まされたことか。俺の分身体の中で中距離~遠距離攻撃が一番上手いので使うことはあるが、こいつは人前に出したくない。
俺という本体とこの分身体の性格は無関係(であって欲しいところ)だが、こいつが厨二病発揮する度に俺が恥ずかしくなるのだ。この分身体が中距離~遠距離攻撃に特化してて良かったと心底思う。
「出やがった、とは失礼な。我とて好きでこのような姿をしている訳ではないぞ」
「嘘つけ嘘を……」
漆黒のロングコート(背中に銀の十字架の
……【
「んで、そんな事より他の三人はどうしたんだ?」
「ふっ、案ずるな。皆、元気にしている」
「そうじゃなくて……ちゃんとやる事やってるんだろうな? お前たちの行動次第で俺の今後に影響するんだけど……」
俺が疑いの目を向けると分身体はかっこつけたポーズを取り、不適な笑みを浮かべた。
「愚問だな。我ら四天王はヌシが不利になるような事は絶対にしない。我らとヌシは同一人物であり、運命共同体だからな!」
(こんな奴らと同じなんて嫌だー)
思わず嘆きたくなった。
それに、四天王だ。こいつの他に三人もキャラの濃い奴がいるのだ。それぞれ爽やか王子系、ショタ系、女装系の属性を持つ三人が……マジで勘弁して欲しい。
基本的に無害な奴らだが、肝心な所でやらかすからなぁ……案ずるもなにも心配しかない。そして一番マシなのが四天王に入っていない青年ヒキニート系だが……あいつは今頃どっかの宿屋で引きこもりしているに違いない。
(こうしてよくよく考えてみると、全然情報共有できてないという事実に悲しくなるな……)
自嘲気味に内心でため息をつく。
分身体の数は少ないとはいえ、それらと意識共有をすれば脳の処理が大変になる。しかも数が増えれば増えるほど脳への負荷が大きくなり、やがて許容範囲を超えて……いや、やめよう。意識共有なんてする気は毛頭ないがこれ以上は考えたくない。
だったら分身体を呼んで情報共有すればいいじゃないかと誰もが思うだろうが、こればっかりは自分の問題だ。分身体と情報共有する……つまり、あのキャラが濃い上に厄介な分身体と会う必要がある。マジで勘弁してくれ。
「さて、こっちの準備は終わったしお前もそろそろ戻ったらどうだ?」
「うむ、そうだな。これでも我は忙しい身。気遣い感謝するぞ」
早急に話を切り上げて影の中に帰ろうとする厨二病に俺は「そういえば……」と思い出したように言葉を紡ぐ。
「やっぱ待て、ちょっと聞きたいことがあるんだがいいか?」
「む? 聞きたいこと、とは?」
「ああ、ショタ系に情報収集を任せているのは知っているよな?」
「それはもちろん存じておるが……ヌシは何が言いたいのだ?」
眉を寄せて不思議そうな表情をする厨二病。
「いや、なに。俺が魔術学院に入学してからあいつに金銭などの管理も任せるようになったんだが、最近はどうも用途不明の金銭があるようでな。何か知らないか?」
「……我は帰らせてもらうぞ」
「待てコラ。テメーが犯人か! 大事な資金を何に使ってるのか白状してもらうぞっ! さあ吐け! キリキリと吐きやがれっ!」
目を逸らしてすぐ影の中に逃げようとする厨二病の襟首を掴み、逃がさないように確保する。
「は、放せ! 放すのだっ! 我は何も知らぬ!」
「嘘つけ! おもっきし目ぇ逸らしてんじゃねぇか! 絶対心当たりあるだろ!?」
「ヌシよ、分身体である我が信じられぬのか!?」
「わかりやす過ぎる反応されて信じるもなにもあるか!」
影の中にから無理やり引っ張り出しポケットに入っていたハンカチを【
「うぅ……われ、おうちかえるぅ……」
「黙らっしゃい。そんな泣き顔しても俺は一切容赦せんからな」
分身体だからといって無条件で信用されると思ったら大間違いだ。
俺は様々な拷問(例:嫌いな食べ物を口いっぱいに詰めるなど)をし、30分で屈した厨二病から全て聞き出した。もう少し頑張っても良かったのに。
んで、用途不明の資金はどうやら本に使っていたようだ。しかも他の四天王と青年ニート系と協力して金を稼ぎ家まで買ったらしい。いや、本体のあずかり知らぬ所で何やってんだよまったく……。報連相は社会の基本だというのに。
そしていくつ本を買う予定なのか聞いたところ、奴は「ふっ…」と鼻で笑いドヤ顔で10万3000冊と答えたので締め上げておいた。貴様はどこのシスターだ。
【システィーナ=フィーベルの特技:その1】
・縛り上げ。どうやらシラヌイを捕まえる過程で身に付けたようだ。
効果:シラヌイは必ず束縛される。