訓練室で弦十郎と奏が組み手をしていた。
「はあぁぁぁぁぁ!」
奏は最小限の動きで躱そうとするが弦十郎の拳圧により生まれた衝撃波に吹き飛ばされてしまう。
「うおぉ!?本当に人間かあんた!!」
「ハッ!このぐらい鍛えれば誰でもできる!!」
「できるかぁ!!」
空中で体制を整え、壁を蹴って弦十郎の目の前へと一瞬で移動する。
「おらぁ!!」
そのま太ももで弦十郎の頭を挟み、高くバク転をする。
「くらえええ!」
「ぬおおおおぉ!!」
そのまま、弦十郎を頭から地面にたたきつける。
「ヘッドクラッシャー!!」
ドン!!!
訓練室が大きく揺れ、砂煙が飛ぶ。
距離を取り、地面に突き刺さる弦十郎を警戒する。
ボコッ!
地面から頭を抜いた弦十郎は、首を軽くほぐしながら歩いてくる。
「おぉ、今のは俺じゃなければ危なかったな」
「やっぱあんた人間じゃないだろ」
「人間だっての。組手は此処までだな、ちと暴れすぎた」
二人の超人的な戦闘により、訓練室はボロボロだった。
「奏くん、君はまだ身体能力でゴリ押しているに過ぎない。もっと技術を磨くんだ」
「わかってる」
バン!!
訓練室へと了子が飛び込んでくる。
「弦十郎君!!大変よ、軍事基地からの通信が途絶えたらしいの!!・・・って!なによこれ!!」
了子は訓練室の惨状を見て絶叫する。
「すまないな。それより通信が途絶えてどのくらいだ?」
「・・・はぁ、1日よ」
「ごめんなさい、了子さん。宇宙人の仕業ですか?」
「分からないけれど、私はそうだと考えてる」
「ふむ、奏くん行ってくれるか?ウルトラマンが居れんば、宇宙人の仕業かどうかすぐにわかるだろう」
「了解、行ってくる」
「此処が通信の途絶えたっていう軍事施設か・・・おっ!人いるじゃん!!」
施設の入り口、検問所の中に軍人が居た。
「おーい!聞こえてる?」
奏が顔を覗き込むも、軍人は動かず瞬きもしない。
「!?マジかよ」
『奏気を付けろ、この現象見たことがある』
「敵はなんだ?」
『恐らく・・・宇宙忍者、バルタン星人だ』
「バルタン・・・星人」
『奴らは相手を停止させる技を持っている』
「了解・・・行くぞ!」
施設の最深部へと辿り着いた奏の前へとバルタン星人が現れた。
「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ。来たなウルトラマン」
爪を奏へと向ける。
「貴様、俺を呼び出すためにこんなことを」
「そうだ!貴様に殺された我が同胞の仇。そしてこの世界の地球を手に入れるためにな!!」
「バルタン!!」
「来るか!」
「ハァッ!」
バルタンへと一瞬で距離をつめ殴り飛ばす。
だが、吹っ飛んでいったはずのバルタンが背後に現れる。
「!?」
「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」
爪によって殴り飛ばされるてしまい、受け身を取るが既に後ろに回られており蹴り飛ばされる。
「ぐぅ!」
「ブザマだなウルトラマン」
「貴様に殺された同法の恨み」
「この程度では終わらんぞ」
ばらばらの位置から声が聞こえてくる。
『相棒!どうなってんだ!?』
『恐らく奴は一人ではない』
『何!?』
『思い出せ奏。殴ってきたバルタンは普通だったが、蹴ってきた奴は殴った後が付いていた』
「くらえ!ウルトラマン!!」
前から走ってくるバルタン。だが、攻撃を仕掛けてくる直前で消える。
『相棒!』
「分かっている!そこだ!!」
「!?」
バルタンの攻撃を読んでいたウルトラマンは、後ろから現れたバルタンを回し蹴りで吹き飛ばす。
「3体か・・・」
『まずいな』
『どうした相棒?』
『体の主導権が戻る。いいか奏、戦うな』
『なんでだよ!?』
『お前では勝てない』
「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」
「その人間のおかげで貴様を倒すことが出来る」
「感謝するぞ人間」
「くそぉ!」
バルタン3人から逃げ出そうと隙を探すが見つからない。
「死ねぇ!!」
「くぅッ!」
奏にバルタン星人の攻撃が当たるその瞬間、バルタンの動きが止まった。
「どうした!?」
「なぜ止める!?」
「違う!!体が動かない!!」
「「何だと!?」」
「影縫いです、良かった間に合って」
バルタン星人たちの後ろの通路から緒川慎次が歩いてくる。
「緒川さん!」
「人間め!!」
バルタン星人の一人が慎次に飛び掛かるが、慎次はバルタンを飛び越えて蹴り飛ばす。
「馬鹿な!?ただの人間に!」
「人間・・・舐めないでください」
「緒川さん!手伝うぜ」
奏が一体、慎次が一体、そして影縫いにより動けない一体、各個撃破で作戦は決まった。
「おらぁ!」
「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」
奏がバルタンに殴りかかるも当たらない
「弱いな人間」
「くそぉ!」
「貴様をすぐに倒し、同胞を助けねば」
慎次と戦っている仲間を見ながら言う。
「よそ見すんな!!」
『落ち着け奏!むやみに攻撃してもかわされるだけだ』
「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」
「人間・・・」
「行きますよ!」
姿勢を低くしたままバルタンへと駆ける慎次。
慎次を殴ろうと腕を振るが慎次はスライディングして躱す。
「隙だらけです」
スライディングから地面から手で跳ねて、バルタンの顔を蹴る。そのまま体をひねって横蹴りからの踵落としを叩き込む。
「人間がぁ!」
バルタンは慎次の足を爪で挟み、壁へと叩きつける。
「!?」
叩きつけられたと思われた慎次は、バルタンの後ろにいた。
「馬鹿な!!」
「残像です・・・忍びですので」
「ならば!」
バルタンは分身をした。
「分身ですか、なら」
慎次もまた分身しバルタンのと戦う。
「まずい!あの人間強い!!」
奏の相手をしていたバルタンは慎次の強さを見て焦る。
「どこ見てる!」
「!?」
バルタンの隙をついて懐に入った奏はバルタンをアッパーで打ち上げる。
『力借りるぜ、ライダー』
アッパーで意識が一瞬飛んでいたバルタン、意識が戻ったその時すでに奏の太ももに挟まれて頭から地面へと落下させられていた。
「ヘッドクラッシャアアアァァァッァァあ!」
ドオオオォン!!!
「どうだ、人間の技は。いてぇだろ」
バルタンには振り向かず歩き出す奏、その後ろではバルタンが爆散していた。
「馬鹿な!?同法があんな人間に!」
「彼女は我々の自慢の仲間です!」
慎次はバルタンを上に蹴り飛ばす。
「そして最初に言いましたよね?人間を舐めるなと」
空高く飛ばされたバルタンの背後に現れた慎次は、バルタンを後ろから拘束し高速回転しながら地面へと落ちていく。
「これが!あなた方が馬鹿にした人間の技です!!」
「!?」
「飯綱落とし!!」
ドオオオォン!!!!
「あと一体ですね」
慎次は確認することなく残りの一体へと向かう。
「同胞が・・・人間に?馬鹿な・・・」
「お前もここまでだ」
「奏さん気を抜かずに」
「許さん!許さん!!」
バルタン星人が巨大化していく。
「奏さん!ウルトラマンさん!お任せします!!」
「おう!」
『行くぞ相棒!』
『ああ!』
ベータカプセルを輝かせる。
「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」
「ヘアッ!」
ウルトラマンがバルタンを殴る、追撃を入れる直前でバルタンが消える。
「ホ・ホ・ホ・ホ・ホ」
声だけが聞こえる。周囲を見回し、感覚をとがらせる。
「シャアッ!」
「!?」
バルタンが出現したと同時にその場へと攻撃する。
バルタンは焦ってウルトラマンへと飛び掛かる。
「ヘアッ!」
八つ裂き光輪で真っ二つにした。落ちる前に、切り裂いた体をスペシウム光線で爆散させる。
バルタンが倒されたことで停止させられていた軍人たちが元に戻りすべてが解決した。
「ありがとう奏くん、慎次」
「いえ、僕は当然のことをしたまでですから」
「あたしもだ」
「そういえば、奏さんお使っていたあの技は?」
「ああ、あれはウルトラマンと一緒に戦ったことのある戦士の、技の一つだ」
「ほう、どんな戦士か聞かせてくれないか?」
「だってよ相棒」
『いいとも!彼はね』
ウルトラマンは嬉しそうに語る。
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