人間に戻りたい狐。現在、奮闘中ッ!!   作:マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄)

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……2001年にあった星のカ〇ビィのアニメが地味に凄い。


狐、現在おさんどん中ッ!

 1時間後……マリアさんが切歌って子を叱っている間、俺はしばらくの間調って子に撫でもらいながらその様子を見ていたのだが、あの状況で結構追い込まれてしまった時はぶっちゃけかなり危なかった。

 あの時はもし、バレてしまえば今後の俺の未来が真っ暗だと分かっていたのでヒヤヒヤしたものだが、あの子が天然……なのかは知らないがそのお陰で助かったので良かったが、今後はあの切歌って子に注意しながら情報を集めよう。

 

「いい切歌?確かにわたあめがそんな奇行をしたら誰だって勘違いをするかもしれないけど、この子は今は私の家族なのよッ!」

 

「うぅ……で、でもデスね……」

 

「そもそもわたあめは狐なのよ?そんな人間みたいなこと出来る訳ないじゃない。きっと、遊んでたに違いないわ」

 

(……すいません。俺、人間です)

 

 俺は何故かマリアさんが切歌を叱り続ける様子を見て、だんだんあの子に対して罪悪感が芽生えてきた。

 よくよく考えてみれば、悪いのは俺であってあの子ではないので、これは俺が自分で始末をつけなければならないと感じて、調って子から抜け出して切歌って子の方に向かう。

 

「いい切歌、貴方は……ってわたあめ?」

 

「デス?どうしたデ……ってわひゃあッ!く、くすぐったいデスよぉ〜ッ!」

 

「キュー、キュー」(女性の顔を舐めるのはちょっと絵面的には大丈夫だけど何故だろう、俺のプライドがなくなって……い、いやッ!この子の為だ。恥をすてるんだ)

 

「ちょ、ちょっとわたあめッ!……もう」

 

「そ、そんなにぺろぺろしないで欲しいデスよ〜ッ!」

 

(この子はアイスクリーム、アイスクリーム……)

 

「……マリア?」

 

「……今回はこれで許してあげましょうか」

 

 

 あの後、切歌って子はマリアさんに最終的にはちゃんと許してもらうことが出来た……のだが、とても面倒なことになってしまった。

 まぁ、俺がもう疑われるような素振りはなくなって万々歳だったが──

 

「わたあめはふわふわで可愛いデース♡」

 

「ちょっと切歌。そろそろわたあめのブラッシングをするんだから、わたあめを離しなさい」

 

「あたしがわたあめにブラッシングをしたいデスッ!マリア、そのブラシを貸して欲しいデスッ!」

 

「ダメよッ!わたあめにブラッシングをするのは私だけの特権なのよッ!そうやすやすとこのブラシは渡せないわッ!」

 

「ならあたしもわたあめを渡せないデスッ!」

 

 切歌さんにめちゃくちゃ懐かれました。

 まさかここまで懐かれるとは思っていなかったのだが、正直今はこの2人がとても面倒くさく思えてきた。

 マリアさんの家に来たこの2人の女の子達はどうやら暁切歌と月読調って名前の子達で、さっき今更ながら自己紹介をされたのだが、俺は狐だからとりあえず切歌さんと調さんって呼ぶようにはしていた……のだが、その内の1人の切歌が思った以上に俺に対しての甘えっぷりが凄くて現在までに至る。

 ……お腹が空いてきたな……ってなんかいい匂いが──

 

「キュ」(よっこいしょっと)

 

「あッ!わたあめ待つデスッ!」

 

「よくやったわ、わたあめッ!……ってわたあめ?」

 

「クンクン……」(いい匂いだ……)

 

 俺はいい匂いに釣られて、そのままリビングの方に向かって行く。

 最近、狐の体になってから狐の本能が反応することが多くなっていて、正直かなり困っているが、いい匂いがするから仕方ないのだ。

 

「……マリア、どうするデスか?」

 

「今は調が料理を作っている筈だからその匂いに釣られたんだわ。わたあめはお腹が空いてるのね……切歌、ブラッシングは後で2人でやりましょう」

 

「分かったデスッ!」

 

 少しだけ歩いて、俺は料理している最中の調さんを見つけると、そのまま俺はジーッと調理している様子を見ていたのだが、とてもいい匂いがする。

 これはしゃぶしゃぶだろうか?

 

「キュー……」(美味そう……)

 

「〜♪……ん?わたあめ、どうしたの?」

 

「キュ」(お腹が空きました)

 

「……食べたい?」

 

「キューッ!」(えッ!くれるのッ!)

 

「はい、どうぞ」

 

 すると、調さんがお皿に乗せて床に置いたのはお湯できちんと茹でられた豚肉だった。

 俺はお腹が空いていたので、その豚肉を味わうように食べると……美味かった、めちゃくちゃ美味しかったのである。

 思えば、マリアさんとの生活の中で俺は、キャットフードしか食べていなかったので、久しぶりの人間が食べれる物を口の中に入れて感動していた。

 

「キュ〜」(これが……豚肉の味。うめぇ……うめぇよ……)

 

「どう、美味しい?」

 

「キューッ!」(最高です調さんッ!)

 

「よしよし」

 

「キュ〜」(あ〜、調さん素敵なんですわぁ〜)

 

 その後、俺は豚肉を食べ終わった後に今度は3人と俺でご飯を食べたのだが、今回で1番思ったのは……調さんが素敵な女性になれると思ったことだった。

 きっと、調さんはアレなのだろう……対狐特攻でもありそうだ。

 

「キュ、キュ〜」(あ、そこ気持ちいいです……)

 

「もふもふ、ふわふわ……ねぇ、マリア」

 

「何、調?」

 

「私達がわたあめを飼ったらダメ?」

 

「……ダメよ」




次回狐、現在可愛がられ中ッ!
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