人間に戻りたい狐。現在、奮闘中ッ!! 作:マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄)
(さて、どうしよう……)
俺はこのエルフナインって子に枕にされてから30分が経過したのだか、この後どうしようかとずっと悩んでいた。
いくら狐の体だからと言っても、抱きつくならまだ負担が軽いのだが、枕にされると動けないので、体に負担が掛かって痛いのだ。
なので、俺はなるべく早くこのエルフナインって子から抜け出したかった。
(あそこにちょうどいいクッションがあるからあれを身代わりにすれば大丈夫だけど……書類の山に色々な何かの機械の部品が散らかってるんだよな)
「……皆、さん……」
(熟睡してるなぁー……よいしょっと)
俺はすぐにエルフナインって子から何とか抜け出して、枕の変わりのクッションを取ってきて顔をそのクッションに乗せる。
その子は幸せそうな顔をしながら眠っていたので、ゆっくりと部屋を出て情報を集めようと思ったのだが──
(……めっちゃ気になる)
周囲を見渡せば、その部屋は生活の一部のような散らかりっぷりを見せており、どうにも俺はそれが気になっていた。
元々は、俺は潔癖症まではいかないが綺麗好きなのですぐに片付けようと考えたのだが、今は狐である。
人間の状態なら15分程度で済むのだが、今この狐の体で片付けを始めると大体1時間以上は掛かってしまうのだ。
俺は片付けを諦めて情報を探しに行こうとドアの方に向かおうとして歩き始めた……が──
(……やっぱ汚い。一応、二足歩行は大分出来るようにはなって片付けは出来るけど、それでもは時間が掛かるしなぁ〜……)
「……えへへ、わたあめさん……」
(…………)
♬
──ガサゴソ……ガサゴソ
(えっと……書類はここにまとめて、ネジや部品とかはその種類の箱にいれて、10秒チャージのアレとカロリーメイトは燃えるゴミで、エナジードリンクはこの袋に入れて……よし)
結局、俺はせっかく謎のローブの男の情報を探すチャンスを諦めて片付けをすることした。
実際はやっぱり散らかった物が気になったって理由が1番だったのだが、それよりもこのエルフナインって子がこれからもこの部屋を使うとなるとかなり衛生面が心配だったので、そちらを優先して行った。
「キュウ〜」(ふぅ〜……まぁ、こんなもんか)
「スゥ……スゥ……」
「キュ」(流石に二徹はきつかっただろうからよく寝てるな)
俺はやっとこの部屋の片付けが済んで、残りのゴミ袋を端に寄せる為にゴミ袋を前足で全力で押し始める。
今回の件で、俺は二足歩行の練習をしていて正解だと改めて感じた。
そのお陰で細かいネジや部品の仕分けやゴミ袋を結ぶことが出来たので、その点では練習をしておいて正解だったと感じる。
やがて、ゴミ袋を端に移動させた後に少し疲れたのでゆっくりとその場に座って休憩しようとする……筈だったのだが──
(やっぱりこの体だと時間が掛かったな……あっ、あそこにネジがあんじゃん。えっと……これを拾って、さっきの箱に──)
──ウィーン
「エルフナイン今大丈……夫、か」
「キュ」(え?あ、やべ……)
「どうしたのクリスちゃん?って狐?……でも、狐って白かったかな未来?」
「うーん……私はあまり知らないかな。でも、この狐……ネジを持ってて可愛いね♪」
「いや、気になる所そこじゃねぇだろッ!た、確かに可愛いけどよぉ……普通わたあめがここにいること自体がおかしいだろ。普通ならマリアが──」
「えッ!もしかして翼さんが言ってたマリアさんが飼っている子ってこの白い狐のことなんだッ!うわぁ〜雪見たいだッ!」
「響、落ち着いて。さっきから立ったまま固まってるからあまり困らせないの」
「えぇ〜……でも〜」
「……と、とにかくッ!あたしがわたあめを抱っこするからなッ!」
「あッ!ずるいクリスちゃんッ!私も抱っこしたいッ!」
俺は一瞬狐の姿で二足歩行をしていることがバレたかと思ったが、どうやらあの響って子のお陰でまだバレていないことにホッとしたのだが、なんだこの状況。
とにかく──
「キュ、キュ〜……」(よ、よかった〜バレなくて……焦ったぁ〜……)
俺はバレなかったことに心底安心した。
次回狐、現在たわわ中ッ!