人間に戻りたい狐。現在、奮闘中ッ!! 作:マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄)
「キュー……キューッ!キューッ!」(狐だ……いや狐なんだけどさッ!こう、なんか違うんだよッ!)
俺は現在、何故自分が狐になっているのか、どうして湖にいるのか色々考えたいことは確かにあった。
だが、そんなことを考えるとどう考えてもあのローブの男達が1番の原因であることは分かっていたので、あまり深く考えなかった。
しかし、俺にとってはそんなことよりも別のことを考えていた。
何故なら、俺は……
「キューッ!キューッ!」(なんで俺が狐になってんだよッ!おかしいじゃんッ!)
まだ、俺は自分が狐になってしまった現実を受け止めきれていなかったからである。
その結果──
「キュ、キュー……キューッ!キューッ!」(確かに俺は動物が好きだよ。実際に犬とか猫だって大好きだし、他の動物だって好きだ。……だけど、自分が動物になるのは違うんだよッ!いや、もし自分が人間だったらめちゃくちゃ今の体……いや自分だけど、もふもふしてる自信があるぞッ!)
もう自分が何を言っているのかが分からなくなっていた。
よくよく考えてみれば、俺は巻き込まれた側の人間で……いや、今はもう人間ではなく狐なのだが、このままでは今後の未来が一生狐として過ごす人生となってしまう。
「キュー……キュ」(実際、もし今の俺が捕まったら絶対に殺処分確定だし……よし)
俺は少しだけ考えた後、すくっと立ち上がって湖とは向かい側の方に歩き始めた。
とにかく、今は──
「キュー」(道路を探す所から始めよう)
情報を集めなければ……。
♬
……とは言っても。
(ゼェ、ハァ……け、けもの道つらい。しかも慣れない四足歩行とこの体だと体がもたない)
あれから俺は、湖を離れてから少し先にある森の中に入り、偶然見つけたけもの道を進みながら道路を探していた。
だが、しばらくこの体で歩いていると分かったことが2つあったのだ。
まず、今の体の大きさである。
普通の狐ならば体の大きさはそこそこあるのだが、俺の予想だと大きさまではハッキリは分からないが、成人した猫よりちょっとだけ大きいぐらいだろう。
そして、もう一つ分かっていること……それは──
「キュー……」(お腹空いた……)
お腹が空いたのだ。
考えてみれば、晩御飯も食べずに拉致られて、何日経過したかは知らないが何も飲ます食わずをしていればお腹が空くだろう。
湖の近くにいた時に水を飲めばよかった……
「キュ、キュー……キュー……」(つ、つらい……でも後少しで……)
俺はもう少しだけ頑張ってけもの道を歩く。
すると、草や木で見えなかった光が奥の方に見えたような気がした。
そして──
「キュー……キュー♪」(車の走る音……道路だッ!)
奥の方からは車の走る音が聞こえ、俺は最後の力を振り絞ってけもの道を抜けた。
そして、そこに広がっていた景色は……
「キューッ!……キュー?……キュー」(出口だぁッ!……ってあれ?ここって……パーキングエリアじゃん)
俺がけもの道を抜けた先には、なんと無人のパーキングエリアに着いたのだった。
しかも、俺はそのパーキングエリアを知っており、昔よく出かける際に必ずトイレで寄っていた場所だったからだ。
そこから考えると、俺は湖からこのパーキングエリアまでかなり歩いてきたことが分かった……が、やはり限界が近づいていた。
「キュ、キュー……」(あ、ダメだ。最後の力を振り絞ったから……もう)
俺は何とかよろけながら近くにあったベンチに座り、飢えをひたすら耐えるように眠る。
そうでもしないとこれ以上動けないからだ。
「キュー」(今日はもう頑張った。明日……頑張ろぅ)
「ふわふわしてるわね?何かしらこれ……」
狐、現在散策中ッ!