人間に戻りたい狐。現在、奮闘中ッ!! 作:マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄)
「キュ、キュー……」(お、おぉー……久しぶりに街を歩いた)
「あまり離れるんじゃねぇぞ。たくっ……マリアも言うなら早く言えってんだ。まぁ、その分わたあめは大人しいからあたしは助かるがな」
俺がマリアさんに飼われ始めて1ヶ月が過ぎ、そろそろこの生活に慣れた頃、俺は狐として初めての散歩をクリスがマリアさんの代わりに行っていた。
本来ならば、マリアさんが散歩に連れていく筈だったのだが、どうやらマネージャー(緒川さん)にダメと言われたので、クリスとなったのだが……なんだかんだで楽しそうなんだよね……
「キュ」(やはり、外はいいよな……開放感があって最高だ。まぁ、首輪がなければの話だけど)
「……さっきから異様にあたし達に視線が集まってるような……まさかな」
クリスはこんなことを言っているが、どう考えても視線は完全に集まるだろう。
なにせ彼女は、美少女で銀髪のたわわ持ちというステータスを備わっていて最近分かったことだが、ハーフの女子高生だ。
そんな彼女が世にも珍しい白い狐をペットとして歩かせているのだからそりゃ注目も集まるのは仕方ないだろう。
「お、おい見ろよあの外国人の女の子。すげぇでけぇぞ……」
「しかも美少女で今は……狐と散歩中って所か。アイドルか何かか?」
「可能性は微レ存……俺らワンチャン行けんじゃね?」
「絶対ねぇ」
「ねぇ、あの子凄い可愛いくない?」
「え?あ、凄い可愛い……名前なんて言うのかな?」
「飼い主も可愛いけど、そのペットが狐って……なんか癒されるねッ!」
「……わ、わたあめ。公園に行くか」
(あ、やっぱり聞いてないフリをしてたんだな)
そして、俺は少しの間クリスと一緒に歩き続けると、公園が見えたので俺達はそのまま公園に向かった。
公園に着くと、その公園には様々な遊具があり、子供達が楽しそうに遊んでいた。
「意外と公園に人がいるんだな……」
「キュ、キュー」(確かに子供が結構いるけど、さっきからその袋が気になって仕方ないんだが……まさかそんな訳ないよな?)
「あそこ辺りが広そうだし……よしッ!あたしと遊ぶぞわたあめッ!」
(やっぱり遊ぶ用のおもちゃなんですね。分かります)
俺達は公園の少し広い場所に移動して、クリスは俺と遊ぶ準備を始める。
……実は、1番楽しみにしていたのはクリスな気がするんだけど……うん、めっちゃいい笑顔。
「最初は……ボールだなッ!わたあめ、取れッ!」
「キュッ!?」(いや、投げ方雑ぅッ!?)
「……結構、遠くに投げ過ぎたか?……ってわたあめ早くねぇかッ!」
俺はクリスがボールを遠い所まで投げたので、急いでそのボールを取ろうと全力で走る。
クリスが驚くのも仕方ないとは思うが、実際の狐の走る速度は約50kmで木登りや泳ぐのが得意なので、驚くのは仕方ないと思っていたが……正直俺もこんなに走れるとは思っていなかった。
「キュ」(はい、ボール)
「……わたあめ、お前すげぇんだな」
「キュッ!」(そりゃ狐ですから)
「……なら、あたしも手加減無しで相手してやるよッ!ちょせぇッ!」
「キュッ!?」(え、ちょ、休憩無しですかぁッ!?)
そして、クリスのボール投げはクリスがバテるまでずっと続いた。クリスも最初は楽しそうにしていたのだが、だんだん投げるのが疲れたのか、息を切らしながら投げるようになっていた。
……まぁ、人間じゃなく狐の俺は体があったまってちょうどいいぐらいの気持ちなのだが、最近は色々大変だったのでこんなボール遊びもなかなか楽しい。
「……ハァ、ハァ……わ、わたあめちょっと休憩……」
「キュ」(あ、ハイ)
……クリスって体力ないんだな。
「い、意外とハードだな……だが、あたしは諦めねぇッ!後輩がわたあめの面倒が見れるならあたしだってこれぐらいのことやってやんよッ!……ハァ、ハァ」
(……まだやるのね)
まだ、俺とクリスの遊びは終わらなさそうだ。
次回狐、現在お疲れ中ッ!