人間に戻りたい狐。現在、奮闘中ッ!! 作:マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄)
あれから少し経ち、全てのお皿に盛られていたものは全て平らげた後、俺はピンクの女性にさっきのようにタオルで巻きながら持ち上げられて何処かに連れて行かれていた。
「〜♪」
「クソ、なんであたしはあの時チョキを出しちまったんだ……」
「私のかっこいいチョキがまた敗れるとは……不覚」
俺は今何故かこの女性に連れて行かれているかは知らないが、後ろの2人がどうしてこんなにも悔しがっている理由は今の俺でもすぐに分かった。
最初はあまり話を聞いていなかったが、司令室に行くって言う話にはなった……しかし、俺を誰が連れて行くかでジャンケンで決めることになって、ジャンケンをした結果がこの女性が勝ったと言う訳だ。
……いや、分かるよ?この見た目すげぇ可愛いからもし人間だったら写真に保存してるし。
後、あの青髪の女性も何処かで見たことある気がしたが……かっこいいチョキがアレって……えぇ。
「ただいま戻りました叔父様」
「翼、話に聞いた狐は何処だ?」
「司令、この子が勝手についてきた子よ」
「キュー」(どうも)
俺が連れてこられた場所は、まるで研究施設のような凄い場所に連れて来られた。
そして、その場所にいた人物は名前は司令か叔父様しか聞いていないが、そのゴツゴツした筋肉質な男が偉い人物だって言うことは分かった。
「……確かに狐だが、白いな。見た目的にはホッキョクギツネに近いが……しっぽがこんなにふさふさした狐は見たことがないな」
「おっさん、それってまさか──」
「新しい狐……新種か突然変異と考えられるな」
その司令って人がそう言った瞬間、ここにいる人達が驚く。
……まぁ、それもそうだろう。
狐と言えば、日本ではキタキツネとホンドギツネが有名だが、白い狐と言うのは見たことがないのは当たり前だ。
それに、一応調べればホッキョクギツネと言う白い狐はいるだろうが、それは海外にいる狐であって日本で飼うのはかなり難しいだろう。
てか、なんでこの司令って人はホッキョクギツネのこと知ってるんだよ……まぁ、いっか。
その新種って言われてるこの俺は一応元人間なんだし……いや、そっちが大問題だったわ。
「おっさんそれって大発見じゃねぇかッ!」
「あぁ。しかも、この狐は見るからにまだ子供だ……このことが知られればそれなりにニュースにはなるだろう」
「叔父様、ならこの狐は……」
「そうだな……とりあえずまずは日本動物愛護協会に引き取ってもらうことになるな」
「司令、もしかしてこの子をその協会に渡すの?」
「あぁ、そこならしっかりした保護も受けられるから問題はないはずだからな」
「そう……」
話を聞いていると、どうやら俺を日本動物愛護協会に渡して保護すると言う話をしているようだ。
や、やばい……やばすぎる。
確かに、あの司令って人の判断は正しいだろう。
仮に俺を元の場所に戻すと言う判断はあるだろうが、仮にもからだは小狐であり、親が見つからなければ餓死するって考えているから言わなかったのだろう。
だか、逆にその保護する判断は俺にとってはただの牢獄としか思えなかった。
一応、保護されれば寝床と食事、きちんとした運動におやつと動物にとっては最高なのだが、俺の中身は人間だ。
人間に戻る為に街に戻ってきたというのにここで日本動物愛護協会に保護されてしまえば一生人間には戻れないどころか、謎のローブの男達を探すことも出来なくなってしまう。
「とにかく、この狐は俺が責任を持って届けよう」
「……そうね、それが一番ね。司令、このタオルごと持ってくれないかしら?」
「あぁ、分かった」
ま、まずいッ!今この女性から離れれば絶対にすぐに連れて行かれるッ!こ、こうなったら……
「キュ、キューッ!」(腕にしがみつくッ!)
「えッ!ちょ、ちょっとッ!離れなさいッ!」
「キュー……」(からの相手の目を見る……)
「なッ!だ、ダメよ。そんな目で見ないで……そんな目で見られると……」
「キュー……。キュー……」(日本動物愛護協会にだけは行きたくないんです。お願いしますッ!)
「そ、そんな風に鳴いてもダメよ……司令、おねが──」
「キューッ!キューッ!」(助けてぇぇぇぇぇッ!行きたくないぃぃぃぃッ!)
「ッ〜〜〜…………」(や、やめてッ!そんな目で見られると渡しにくくなるじゃないッ!)
「……仕方ない、無理矢理だが連れて行こう」
「キュウッ!」(やだぁッ!行ったら人間に戻れないッ!)
俺は無理矢理離さなかった女性の腕を引き離されて、司令って人に連れて行かれる。
何とか脱出を試みるが、その司令って人は俺を絶対に離さないでそのまま通路に向かって歩き始めた。
「では行こうか」
「キュウ……」(あ、終わったわ)
「待ってッ!」
次回狐、現在感謝中ッ!