みんなが警戒したまま12日、13日目が経過してしまった。
14日目
このままじゃダメだ!
僕は朝食のためにレストランに向かった。みんな警戒してかこのところあまり揃わなかった。
僕がレストランに向かうと羽川さんと闘山クンがいた。この二人は信頼し合っているんだ。
羽川「あ、柏ちゃん、おはよう」
闘山「おはよう、柏」
柏「2人とも……。なんでみんなで揃わないの?そんなに100億円が怖い?」
羽川「……」
闘山「白状すると正直、その金が欲しいと思ったんだ」
柏「え」
羽川「闘山ちゃん!」
闘山「羽川だって少しは欲しいと思ったんだろ?だから……」
羽川「……」
闘山「俺の家族は大家族で、弟や妹が全員、大学に行けるのか、無理して進学しないなんてなったら……と思うとな」
羽川「闘山ちゃん!まさか!」
闘山「殺人なんかしたりしない!そんなことしたら弟たちに顔向け出来ない。だが、みんな家の事情は様々だろうと思って」
羽川「……」
柏「でも、そんな風に思わせることがモノクマの狙いなんだよ!」
羽川「分かってるよ、だけど……」
拓也「ま、それだけこいつらは信頼し合ってないってことだよ」
柏「霊山クン!?」
拓也「お前は記憶がないからそんな言い方できるんだ。記憶がなきゃ、貧乏かどうかも分からないしな」
羽川「霊山ちゃん!そんな言い方!」
拓也「だってそうだろ?お気楽な発想できるのは騙された経験がないから。そうやってバカにされた経験がないから出来るんだよ!」
柏「違う!!僕だって!僕だって!」
佐藤クンに……っ!!
拓也「あー、そうか佐藤に騙されてたんだな。記憶がなくて甘ちょろいせいで」
闘山「やめろ霊山拓也!!」
柏「それでも僕は!!みんなを信じたいんだ!!このまま疑い合って、殺される恐怖に耐えながら過ごすなんてそれこそ無理だよ。僕はみんなを信頼できない方が怖いんだ!!」
羽川「柏ちゃん……」
闘山「柏……」
霊山「あれ?ここレストラン?もう拓也ったら勝手に身体使わないでよ!」
柏「霊山クン?」
霊山「あ、な、なんか、あ、…ごめんね?」
柏「ううん、いいんだ」
羽川「ねぇ、みんなで資料館行こうよ!」
柏「うん」
霊山「僕はあんまり体調が良くないから休んでおくよ」
闘山「悪いが俺は途中で予定がある、が」
羽川「その予定までなら良いよね?よね?」
闘山「ああ」
羽川「ならなら!れっつらごーごー!」
魅才学園資料館
羽川「あれあれー、飛龍院ちゃん!いたんだね!」
飛龍院「な、何よ」
羽川「あたしたちと一緒に見て回らない?」
飛龍院「わたくしは1人でじっくりみたいの!あ、明日には一緒に見回ってもいいけど……」
羽川「ほんと?やたー!」
柏「ありがとう、飛龍院さん」
飛龍院「な、なんでお礼なんか言われなきゃならないの、全く」
羽川「いっぱい資料あるねー」
柏「僕らは77期生なんだね」
闘山「魅才学園の生徒のメダル獲得一覧だって!」
羽川「すごーい!あたしもこの中に入るんだねー」
確定事項か。すごい自信だ。
神道「……」
羽川「あ、神道ちゃん!」
柏「神道さんも資料館見てるの?」
神道さんはうなづいた。
柏「あの、神道さん」
羽川「闘山ちゃん!上いこー!」
闘山「おお!柏はどうする?」
柏「あ、まだ僕はここを見てる」
羽川「じゃーね」
柏「神道さん……あの」
神道「……」
柏「大丈夫だよ、絶対にみんなで脱出しよう!」
神道「……」
あれ、神道さん行っちゃった……。ちょっとかっこつけすぎたかな。
2F
柏「2階に入るのにも電子生徒手帳が必要なのか」
14:20 柏祐一 入室
柏「これは、学園名簿?」
77期生
安藤 露井戸 超高校級のアンドロイド
一華 撫子 超高校級の華道家
歌浦 ココネ 超高校級の歌手
演川 玲子 超高校級の女優
踊場 ジュリア 超高校級のダンサー
囲井 歩美 超高校級の囲碁棋士
曲原 瑛二 超高校級の作曲家
佐藤 雪也 超高校級のショコラティエ
神道 美雪 超高校級の巫女
釣谷 涼太 超高校級の釣り師
闘山 信弘 超高校級のラグビー選手
羽川 渚 超高校級のバドミントン選手
飛龍院 鏡花 超高校級の令嬢
別技 康介 超高校級のエンジニア
霊山 拓人 超高校級の霊媒師
霊山 拓也 超高校級のスケボー選手
やっぱりない、僕の記述が……。
柏「僕はやっぱり、この学園の生徒じゃないのかな……」
どれくらいの時間、放心していただろうか。
柏「いや、まだ何かあるはずだ」
僕は資料館を徹底的に調べた。
調べていたんだ。
ピンポンパンポーン
モノクマ「死体が発見されました!一定の捜査時間の後、『学級裁判』を開きます!」
は?
柏「え!?なんで!?」
どうして?こんなことに。
柏「死体ってどこなんだ!?」
一華「あ、柏さん」
柏「一華さん!今のアナウンスは……」
一華「こちらに来てください」
柏「え?ま、まさか……」
上に!?
一華「エレベーターは壊れているみたいなので階段で」
5F 廊下
一華「どうか覚悟を」
釣谷「来たんだね、かなり凄惨だよ」
神道「……」
柏「釣谷クン!神道さん!」
羽川「きゃああああああ!!」
柏「羽川さん!」
釣谷「僕と神道で見つけたんだ」
僕はゆっくりと歩みを進めると
焼け焦げた匂いを発しながら
大量に血を流した超高校級の令嬢、飛龍院鏡花の姿があった。
柏「うわあああああ!?」
そんな……飛龍院さん……。
柏「飛龍院さん、誰に……」
釣谷「みんなに知らせに行くね」
気が動転していて、頭が回らない。学級裁判をしなきゃいけないのに。
なんでこうなったか、理解出来なかった。
羽川「飛龍院ちゃん……うぅ……」
ピンポンパンポーン
モノクマ「死体が発見されました!一定の捜査時間の後、『学級裁判』を開きます!」
柏「え?」
また、流れた?
神道「……!」
一華「また流れましたわね」
柏「どうして……」
すると僕の電子生徒手帳から音がする。
柏「メール?」
至急 資料館裏に集合 曲原
柏「資料館裏……?」
一華「私にも届きました」
神道「……」
羽川「やだやだやだやだ!まさか!ねぇ!大丈夫だよね!」
柏「大丈夫だよ。行ってみよう」
僕らが行く頃にはみんなが集まっていた。
曲原「お前たちも死体を見たのか?」
柏「『も』って……」
霊山「霊気があの資料館にも感じるんだ。こんなことって……」
柏「まさか!」
僕がゆっくり歩くとそこには
真っ黒にこげた
超高校級のラグビー選手、闘山信弘の姿があった。