リライブダンガンロンパ 絶望の南国修学旅行   作:ユキミス

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Chapter6 断鎖-burst-
非日常編


 

 

 

 僕は白い、真っ白い空間に取り残されていた。

 

柏「ここは、あの世?」

 

 

 

『違う。ここはゲーム空間の中だ』

 

柏「その声……!安藤クン!?」

 

安藤「ああ。久しぶりだ」

 

 姿はないが安藤クンの声がした。

 

柏「なんで君が……」

 

安藤「私は本体が破壊される前にバックアップデータを逐次残していた。それを曲原クンがネットに繋いでくれたんだ」

 

柏「い、意味が分からない」

 

安藤「ともかく、私はハッキングしてこの世界に入り、おしおきを中止させたんだ」

 

柏「は?え?」

 

安藤「単刀直入に言えばこの世界はゲームの世界だ」

 

柏「え?あ……はいぃぃぃ!?」

 

 ゲームの世界!?そんなことがありえるのか?

 

安藤「詳しいことはわからない。しかし、わかっているのは君たちの中に黒幕がいるということだ」

 

柏「黒幕!?」

 

安藤「色々いきなりですまないが、黒幕にバレないように君が動いてくれないか?」

 

柏「でも何をどうすれば良いんだ?ここ、何もないし」

 

安藤「大丈夫だ、真っ直ぐ進めば良い。そして、自ずとやるべきことがわかるはず」

 

柏「真っ直ぐ……」

 

 

 

 

 安藤クンの言う通りに真っ直ぐ進んでみる、すると……

 

 

 

 

柏「みんな!」

 

曲原「……柏……」

 

羽川「わー!みんなー!会いたかったよー!」

 

霊山「ここは……あの世じゃないのか」

 

囲井「どうして私が……」

 

 

 

 

 

神道「ついに来たのね、この時が」

 

柏「神道さん?」

 

 神道さん、前みたいに……。

 

神道「安藤から話は受けているでしょうけど、この世界はゲームなの」

 

曲原「なぜお前がそんなことを知っている?」

 

神道「私は超高校級の巫女、神の使い。私は何度もこのゲームを何度も経験してる」

 

 

 

 

 

モノクマ「コラー!!」

 

 

 

 

柏「モノクマ!?」

 

モノクマ「僕の世界をめちゃくちゃにして!」

 

曲原「これは一体どういうことだ?」

 

モノクマ「はぁ、今回の『ダンガンロンパ』は失敗か」

 

柏「僕らをどうしたいんだ!?」

 

モノクマ「あのさー、なんでも聞いてばっかじゃなくて少しは考えるたら?」

 

柏「っ……!」

 

モノクマ「そうだ!まだ終ってない!いーこと考えた」

 

 そう言いながらモノクマは踊り出していた。

 

モノクマ「この中に全て仕組んだ黒幕がいます。というわけで捜査時間を上げるから黒幕を指摘してよ」

 

柏「は?」

 

モノクマ「その黒幕を指摘できなければオマエラ全員がおしおき、もし黒幕を指摘できたら僕ら、黒幕がおしおきでこのゲームから出してあげるよ」

 

柏「何……!?」

 

モノクマ「これは盛り上がってきたぁー!じゃーね」

 

 モノクマがそう言うと元の学級裁判場に戻って来ていた。

 

 

 

柏「わけわかんないよ、安藤クンとかモノクマとか」

 

曲原「……しかし俺たちのおしおきは免除された。俺たちが全力で黒幕を探さなければならない」

 

羽川「でもそれって……あたしたちが疑い合うってこと……」

 

霊山「この中に黒幕が……」

 

囲井「……」

 

柏「どうしたの?囲井さん?」

 

囲井「私は……私はみんなを騙したんだよ!?あんたら……それでいいの?」

 

曲原「それを言うなら俺は一華を殺すことになった発端だ。それに俺は元から殺そうとしている」

 

霊山「拓也のこともあるし、僕が言えることじゃない」

 

柏「全てはモノクマが悪いんだよ」

 

囲井「みんな……」

 

 

 

 

神道「話はまとまったかしら?」

 

 

 

曲原「……神道、お前は何者なんだ?」

 

神道「超高校級の巫女。予め言っておくけどこのゲームは繰り返されている」

 

曲原「どう繰り返されているんだ?どこまで知っている?」

 

神道「柏祐一を除く、霊山拓也もいれた16人のメンバーでこのコロシアイがずっと続いていたのよ」

 

拓也「はぁ!?どういう意味だよ!?」

 

神道「それはこっちが知りたいわ」

 

柏「神道さん、それは一体どういうことなんだ?僕のことを知ってるの?何よりそんなに知っていてなんで言わなかったの!?」

 

神道「言わなかったんじゃない、『言えなかった』のよ」

 

柏「言えなかった……?」

 

曲原「神道には言葉が制限されていた。もし必要以上に話せばモノクマ、黒幕に殺される……そんなところか?」

 

柏「え……」

 

曲原「俺は安藤とコンタクトを取っていた。だからこの世界がゲームだということを知っていた」

 

柏「曲原クン!」

 

曲原「だが、今は真剣に黒幕を探さなければいけない」

 

柏「でもどうするの?」

 

曲原「手掛かりがあるかもしれない、とりあえず探索だ」

 

 探索か…探索と言っても何をすれば……。

 

 

 

 

捜査開始

 

 

曲原「神道と柏はこっちに来い」

 

柏「え……」

 

神道「……」

 

 

曲原「お前たちは黒幕ではないと信頼して話す。安藤の話では安藤が破壊された後すぐに部屋の安藤のバックアップデータが破壊されたらしい」

 

柏「え?どういうこと?」

 

曲原「……端的に言えば黒幕が確実に安藤の息の根を止めようとしたんだ」

 

柏「それがなんで黒幕になるの!?」

 

曲原「モノクマは校則違反とおしおき以外では手は出せない。それで動いたのは黒幕本人。黒幕は生徒として扱われるから直接、殺したというわけだ」

 

 

コトダマ 曲原の証言

 

 

柏「つまり安藤クンが殺されてからのアリバイがない人か……」

 

 

コトダマ 曲原の見張り

コトダマ 柏、霊山、別技、神道のアリバイ

コトダマ 囲井、羽川のアリバイ

 

 

 

神道「これを目標に調べれば良い…というわけね」

 

 

 

 と言われてもなぁ、手当たり次第というわけだろうけど……。

 

 

 しかし時はあっと間にすぎ……

 

 

モノクマ「はーい、捜査時間終了でーす」

 

柏「もう終わり!?」

 

モノクマ「うぷぷぷ……黒幕の手掛かり見つかったかな?」

 

 見つけさせる気ないじゃん!

 

柏「こんなの、どうすれば……」

 

曲原「それでも、やるしかない」

 

神道「そうね」

 

柏「神道さん、ずっとコロシアイを見て来たんでしょ?何か知ってるんじゃないの?」

 

神道「残念だけど、黒幕は毎回違うのよ。あなたが最後の砦」

 

柏「え?」

 

神道「あなたが、あなたのようなイレギュラーが全てを変えてくれると信じているわ」

 

 

 

 


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