ありふれた殺し屋が現代最強 作:クロネコ
「どうして、前田君は泣かなかったの?」
殺せんせーを殺した一週間後だったか。矢田が聞いてきたことがある。
「ん?」
「だって、多分誰よりも殺せんせーのことが好きだったはずだよね?」
「ん〜。確かにそうだな」
俺は軽く頰をかく。誰よりも暗殺に関して積極的であり、暗殺試行回数が多いのが俺だった
「まぁ意地かな。俺って殺せんせーのことを好きだからこそ、泣けなかったような気がする。あの先生は、泣いている姿よりも笑っている姿の方が好きだったしな。少し前から決めてたんだよ。悲しくても嬉しくても、お別れの時には先生には笑顔を見せたかったから。それに、その後みんなが体調崩して卒業式に出られない方が、殺せんせーは気にするだろ?」
「…そうかも」
「それにどこか、お別れって気がしないんだよなぁ。ずっと見守っているって思っているし、アドバイスブックだってあるだろ?それに、雪村先生にやっと会えるんだなって思ったら不謹慎だけど、あそこで死ぬのが正解だったのかなって思ってな」
そういうと少しだけ苦笑しているような気がする。
「…なんか前田君らしいね。みんなと少し違うところ」
「ん?まぁ笑顔で死んだからな。先生自身俺たちに殺されて、悔いがないってことだろ?だから俺は泣きたくなかった。俺だって大好きだからこそ泣きたくなかった」
「そっか」
矢田は少しだけ優しい口調で答えていた。
その後しばらく話をした後俺は電話を切る。
そしてそれが、矢田と、いや、クラスメイトと連絡を絶つことになった最後の会話だった。
一晩があけ、大広間に集められた俺達は銀色のプレートを手にしていた。
早速訓練と座学が始まろうとしていたところで、先生役である、騎士団長のメルド・ロギンスが直々に説明を始めた。
「よし、全員に配り終わったな? このプレートは、ステータスプレートと呼ばれている。文字通り、自分の客観的なステータスを数値化して示してくれるものだ。最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても平気だからな、失くすなよ?」
と、説明を始めるメルド団長はフランクだ。その団長の言葉をまとめると、全員に配られたプレートを使って、ステータスプレートを作ってほしいのこと。いわゆる身分証明書を作ると言う事だ。その作る方法は、アーティファクトと呼ばれる神とその眷属によりできた道具で作れるらしい。このステータスプレートを作るには、血をたらして作ると説明された。
まぁそのくらいならと俺は手に針を刺すと浮き上がる血をこすりつける。
すると、
前田俊 17歳 男 レベル:1
天職:狙撃手
筋力:200
体力:200
耐性:50
敏捷:300
魔力:100
魔耐:50
技能:弓術・短剣術・体術・受け身・狙撃・鷹の目・気配感知・気配遮断・言語理解
狙撃手か。それも弓だけではなく短剣術はナイフってことだから、中学時代の名残だろう。
「全員見れたか? 説明するぞ? まず、最初に〝レベル〟があるだろう? それは各ステータスの上昇と共に上がる。上限は100でそれがその人間の限界を示す。つまりレベルは、その人間が到達できる領域の現在値を示していると思ってくれ。ステータスは日々の鍛錬で当然上昇するし、魔法や魔法具で上昇させることもできる。また、魔力の高い者は自然と他のステータスも高くなる。詳しいことはわかっていないが、魔力が身体のスペックを無意識に補助しているのではないかと考えられている」
なるほど、まぁ当たり前だ。ゲームみたいに現実はそんなに甘くないってことだ。
だけども、なんとも夢がないよな。天職だけで才能が決まるというのは。
「後は……各ステータスは見たままだ。大体レベル1の平均は10くらいだな。まぁ、お前達ならその数倍から数十倍は高いだろうがな! 全く羨ましい限りだ! あ、ステータスプレートの内容は報告してくれ。訓練内容の参考にしなきゃならんからな」
この世界のレベル1はかなり低いらしいな。まぁステータスが全てではないと思うが。
しかし後衛職か。まぁ安心かな。前衛よりかは十分やり易い。
そして、まず天之河がステータスを見せる。すると
天之河光輝 17歳 男 レベル:1
天職:勇者
筋力:100
体力:100
耐性:100
敏捷:100
魔力:100
魔耐:100
技能:全属性適性・全属性耐性・物理耐性・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解
と、表示されていた。
「ほお~、流石勇者様だな。レベル1で既に三桁か……技能も普通は二つ三つなんだがな……規格外な奴め! 頼もしい限りだ!」
「いや~、あはは……」
まぁ実際力はあるけど、その実力は測ってみないと分からない。
それが戦闘というものだから。
そして俺のステータスを見た瞬間…
「は?」
という反応になる。勇者よりも明らかに強いステータスに、メルドさんは驚いたような気がしていた
「狙撃手とは弓で敵を遠距離から狙うのだが」
「知ってます」
「そ、そうか。しかしだな。弓と呼ばれるのはあまり強くはないのだが」
「そうなんですか?」
「あぁ。普通は100mくらいしか狙撃手の適正を持った人がいないのが問題なのだ。それに一本ずつしか打てないぶん、魔法と比べると…」
なるほどな。まぁ弓はコストもかかるし、正直使い勝手がよくないので、今現代でもあまり優遇はされていない
ってことは洋弓の可能性が高いだろう。
「へぇ〜前田ってもしかして使い物にならないのか」
ニヤニヤと男子生徒が俺に悪意を向ける。実際こういった悪意は慣れているが、中学校よりはだいぶ楽なのでほっといても大丈夫だろう。
「使えるかはしらないけど、やってみないと分からないだろ?」
「じゃあさ、ちょっとステータス見せてみろよ。天職がショボイ分ステータスは高いんだよなぁ~?」
「ん、ほれ」
俺はステータスを隠蔽して渡すとするとその男子は俺のステータスを見る。だが隠蔽しているので見られないので、どこかイラついているようだ。
「は?何を隠蔽しているんだよ!!」
「ん。ステータスは生命線だろ?信用できないやつに見せるわけないだろ」
「……てめぇ舐めてんのか?いい加減にしないと殺すぞ」
殺すか。そっか殺すね。
そういや昔渚も同じことしてたよな
すると一瞬のウチに、周囲に立っていた男子の首元を、昔サバゲーで使用したインク付きのナイフで切る。
4つの青いインクが一瞬のうちに付着し、俺の顔に振った時に跳ねたインクがかかる。
「えっ?」
「よかったじゃん。これが本物のナイフだったら、お前ら全員……死んでたぞ」
俺は後から気づいたが、少しばかりキレていたのだと思う。
先生を殺さないといけない時、気付かされた気持ちを。
好きな人を殺さないといけない感情も。
それに、大事な人を守るために人を殺すことも。
全て何も知らないのに。経験した事ないのに。
冷気を支配しながら、俺は一言呟いた。
「人を殺したこともないくせに」
一瞬だけ殺気を解放させる。殺気で怯む4人組に呆れかかる
「……次南雲じゃないのか?」
「えっ?あっうん」
俺はそういうと隣の席の南雲に振る。俺のことはどうでもいい。
今はそんなことよりも、適当に誤魔化すための言い訳を考えていた。
ユエをヒロインに加えるか
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加える
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加えない