「あこちゃん」
「はい…」
「わかってるね」
「もちろんです…」
寒かった季節も懐かしく感じる
季節は夏真っ盛り。例年より寒かった年は例年より暑い年になった
なんか毎年毎年、過去最高の暑さー寒さーって言ってる要な気がするけどね…
そんな前置きは置いといて
おれはあこちゃんとファミレスに来ていた
お前白金さんはどうしたってなるかもしれないが落ち着いてくれ、その白金さんの事である
初デート(?)をしてから4ヶ月
あれ以降白金さんとデート(?)をしていない
というより避けられてる気がする
話しかけても以前よりぎこちなく、そそくさと会話を終わらせてしまう
さすがに俺も空気の読めないやつでは無いので、しつこく話しかけたりはしないが
正直不安で仕方ない、何かしただろうか…嫌われただろうか…
耐えられなくなった俺は白金さんと1番仲が良いであろうあこちゃんにチャットで相談し、作戦会議と題して今ここにいるわけだ
「俺嫌われたかな…」
「そ、そんなことないですよ…大丈夫ですって…」
みなさん初めまして、聖堕天使あこ姫の心の声です
今私は困っています
4ヶ月前
ーーー
「りんりーん、どうだった?初デート!」
「…あこちゃん…」
通話で今日の話を聞こうとしたんだけど、りんりん泣き出しちゃって
「り、りんりん!!どうしたの!?」
「私…私…」
りんりんからリサ姉との会話の内容を聞いて
正直いってつらかった
りんりんを応援しようと思ってたけど、身近な人が蒼さんを好きでいた、りんりんよりもっともっと前から
りんりんはあこよりもっと辛かったと思う、そして自分より人のことを優先するりんりんは、きっと…
思った通りりんりんは、私はもう諦める、奪うみたいなことできないって言い出して
蒼さんはリサ姉のこと好きって言ってないんでしょって聞いても、でも絶対好き、私なんかよりなんでもできる今井さんの方がって、ずっとそればっかりで
4ヶ月もたってしまった
でも、リサ姉が蒼さんのこと好きだから諦めようとしてるんですなんて、蒼さん本人には絶対に言えない
誰も悪くない問題だと思う
好きになるのは人の自由だって思うから
だからこそすれ違いがもどかしい、あこには難しいよ…どうしたらいいんだろう…
「そうだ!!!」
「あこちゃん…!!なにかいい案が!!!」
「蒼さん、Roseliaのみんなをここに呼ぼう!!」
「え、急にどうし」
「いいからいいから!!」
Roseliaのメンバーに連絡して来て貰えることになった
待ってる間に作戦を話す
「な、夏の合宿=恋愛成就の法則…??」
「そう!!Roseliaで合宿という名のバカンスをして、距離を詰めて夜の砂浜で告白!これはめちゃくちゃフラグなんだよ!!確定演出なんだよ!!!」
やっぱりあこは、りんりんの恋を応援したい…
だって両想いなのに、離れちゃうなんてもったいないよ…!!
ーーー
あこちゃんに言われた作戦は正直いまいちピンと来なかった…
そ、そんなもんなのか…でも、たしかに距離は深まるかもしれない…!
ーー
「で、どーしたの急にみんな集めてさー」
全員が揃ったところでリサが話す
あこちゃんがさっき言ったことを恋愛部分を隠して話す
「合宿いいね!楽しそうじゃん!!」
「わ、私はあこちゃんがやりたいなら…」
「確かに練習はいいですけど、海に行く必要は無いのでは?遊びが中心になるでしょう」
それぞれがそれぞれらしい反応をする
こうなることは見えてたし、あとは友希那次第だけど…
「いいんじゃないかしら」
「…湊さん、最近少し遊びすぎじゃ」
「紗夜、あなただって最近のバンドとしての成長、気づいてるんじゃないかしら」
「…それは」
「これくらいがいいのよ、もちろん練習はしっかりするわ。そこは忘れないように」
はーい!!と元気よく返事をするあこちゃんとリサ
それからは合宿の日程などを詳しく話し、気づけば夕方になっていた
「ある程度日程は決まりましたし、そろそろ帰りますか」
「そうね、明日は練習だから遅れないように」
「はーい…あ、蒼!一緒に帰
「白金さん、ちょっといいですか…?」
「あ、あの…ごめんなさい、失礼します…」
「っ…白金さん!」
「あ!!待ってよりんりん蒼さん!!」
「…白金さんと白雪さんは最近喧嘩してるんですか?」
「…わかんない、どうなんだろうね、帰ろっか」
「ええ、それでは失礼します」
「…リサ、ちょっといいかしら。」
「…うん」
ーーー
「白金さん!」
しつこくしないように
そんなことわかってる
でも、あまりにも避けられるのがつらくて、追いかけて、手を掴んでしまった
「っ…離してください…」
「離しません…なんでそんなに避けるんですか?俺なにかしましたか?」
「してません…私が悪いんです」
「悪いって何がです…」
白金さんは
泣いていた
「っ…ごめんなさい…しばらく…ほっといて下さい!」
手を振り払い白金さんは走っていく
「あっ、りんりん!」
気づいたら追いついていたあこちゃんがそう声をかける
「ごめんあこちゃん…俺クソだな」
「…ううん、蒼さんは悪くないよ…少し落ち着こう?」
「うん、ごめん…」
「今急いでもなんもいい事ないよ、りんりんの言ってた通り、今は距離を置いて…きっと大丈夫だから!」
「そうだよな…俺、決めたよ」
ーーー
ー公園ー
「…気づいてるんでしょ」
「なにが?」
「アタシがさ、蒼のこと好きだって」
「…最近、妙になんとも言えない顔をすることが多くなった」
「それは燐子と蒼が出会ってから、そう思ったわ」
「そして毎回2人をみてる時に、その表情をしていることに気づいて、確信した」
「…全部アタシのせいなんだ、燐子と蒼がああなったのも」
「アタシが燐子に、蒼のことが好きで告白するつもりって言ったから、避けてるんだと思う…燐子が蒼のこと好きだって知ってたから言った、蒼も燐子のことが好きだろうから、付き合うのは時間の問題だって思って、怖かった」
「友希那にすら言えないくらいひどい感情を持ってるの、でも諦められないの、好きなの!!蒼の事誰にも渡したくない!!!」
「…人を好きになることは悪くないわ」
「正々堂々としているのなら、それでいいんじゃないかしら、告白するなと言う権利は、燐子には無いわ、逆にあなたも、燐子に告白するなという権利はない…もし告白して振られても、しっかり受け入れる、その覚悟があるのなら私は止めないわ」
「…ありがとう、正々堂々…そうだよね…合宿ね、ラッキーだって思った、アタシの最初で最後のチャンスはここしかないって」
ーーー
夏の合宿は3日間を予定していた
高校最後の夏休み
短いようで長い、めまいがするような濃密な出来事の連続だった
この話を物語として語るくらいだから…題名は…
「俺は」
「私は」
「「合宿最終日の夜に」」
「白金さんに」
「蒼に」
「「告白する」」
合宿=恋愛成就の法則編とでも呼ぼうかな…
ということで物語の舞台は夏の合宿へ移ります!少し長くなる予定ですので、皆様もこの季節外れの夏の合宿を楽しんでいただければ幸いです
たくさんの感想、お気に入り、評価ありがとうございます!引き続きの感想、お気に入り、評価ドシドシ募集中ですので、よろしくお願いいたします!!