淡雪のような   作:病弱ニートくん

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最近めちゃくちゃお気に入り増えてきて感謝です、ひと山終わったのがきっかけかな…
これからも楽しんでいただけるように頑張ります、引き続き感想や評価いただけると嬉しいです


敗北

暦の上では秋に差し掛かるがまだ暑さが続く夕方

それでも空の色は秋を感じさせる夕焼け

ライブハウス「circle」の道沿いで灰髪(はいはつ)の少女は声をかけられた

 

RAISE A SUILEN(レイズ ア スイレン)??」

「そう、最強の音楽を奏でる最強のバンド…Roseliaの湊友希那、あなたたちよりも技術もなにもかも上のバンドよ」

「そのプロデューサーがなんの用かしら」

「単刀直入に言うわ…Roseliaのプロデュースをしてあげるわ、私と一緒なら最強の音楽を奏でられる、あなたと私ならね」

「単刀直入にお断りするわ、私たちは私たちの音楽でトップを目指す、プロデューサーなんて必要ないわ、話はもういいかしら?」

「ちょ、Wait(待って)!!待ちなさいよ!!」

 

スタスタと歩いていく湊友希那を呆然と見つめる猫のヘッドホンを付けた少女はつぶやいた

 

「信じられない…私の誘いを断るなんて…絶対に許さない…」

 

あの猫のヘッドホンはどこに売ってるのかしら

そんなことを思われてるとはつゆ知らず、湊友希那はその事ばかりを頭に思い浮かべていたのだった

 

 

ーー

キスをしていた所を見られて恥ずかしがってから燐子さんはそそくさと帰ってしまった

いや、いいんだけどさそういうの目当てじゃないし…でも期待するじゃん少しは。健全な男ならするじゃん、こっからあんなことやこんなことするのかなって、期待して当たり前じゃん

はぁぁぁとため息をつくと、ウタイが太ももに乗ってくる

 

「ウタイー…男としてガツガツ行ったほうがよかったのかなぁ…」

「知るかそんなこと」

 

と、今にも聞こえてきそうな顔でこちらを見る、なんかモヤっとしたので頭を人差し指と中指で撫でると心地よさそうに目を瞑る

くそう…次こそ頑張ろ…

 

ーーー

次の日は久々のバンド練習だった

燐子さんら意識してしまったのかすごく恥ずかしそうにしていたが、リサはもう気にしていなさそうだった

でもバンド練習はしっかり集中できていたみたいでよかった

 

「久々にファミレスでも行かない?」

「いいですねー!!蒼さんもりんりんも行こうよ!」

「うん…そうだね…」

「氷川さん、ポテト食べに行きましょ」

「ポテ…ま、まあ反省会も兼ねて行きましょうか」

 

Hello(こんにちは)!Roseliaのみなさん」

「んー?誰あの子、誰か知り合い?」

「ん、あれ、あいつ」

「またあなた?もう話は終わってるはずよ」

「湊さん、彼女となにか?」

「ええ、少しね、でももう終わったことよ」

「終わってないわよ!!湊友希那、私の誘いを断るなん…て」

「ああ、お前やっぱりあの時の」

「っ…!!!」

 

あの時のクソガキ

と思い声をかけた瞬間

思い切り胸に飛び込んできた

 

「「「「「え」」」」」

「まあ!チュチュ様大胆ですこと!あ、申し遅れました私チュチュ様のお世話係兼RAISE A SUILENキーボード担当のパレオ…って私空気読めないタイミングで自己紹介しました??」

 

「あなた急に何をしているのですか!!」

「そ、そうだよ!!今すぐ離れて!!!」

Shut Up!!(黙って!!)私の白雪蒼に抱きついて何が悪いの!?」

「…私の?」

「離れろクソガキ!!!」

 

強引に引き剥がす

 

「いつお前のになった!!」

「あの時ノートを見てからよ!!!」

「は、はぁ!?そんだけでなんでお前のものにならなきゃダメなんだよ!!!」

「大体俺はな!!!燐子さんと付き合ってんだよ!!!」

 

なんでちょっと話しただけのやつに抱きつかれなきゃならんのだ

しかも燐子さんの前で

俺は必死に、叫ぶように思いのたけをぶちまけた

 

「…燐子って誰…」

「わ、私です…」

「ふっ…白雪蒼、あなたこんなShy Girl(シャイガール)と付き合っているの?今すぐ別れて私のものになりなさい」

「…お前今なんつった」

 

普段全くイライラしないがさすがに癪に障った

 

「お前は燐子さんの…変わろうとしてる彼女の何を知ってるんだ」

「っ…な、なによ…あなたが悪いんじゃない!!あの日…」

 

夢を笑うようなことなんてしないよ

そうやって笑いかけてくれたのはあなたじゃない…

 

「それ以上うちのメンバーとマネージャーを貶すようなことを言うのはやめてもらえるかしら」

 

黙っていた友希那がそれだけを静かに放つ

 

「…マネージャー…?」

「白雪蒼はRoseliaのマネージャーよ」

「…なによそれ、聞いてないわよ…私の誘いを断ったRoseliaで私の白雪蒼がマネージャーをしていて、そこのメンバーと付き合ってる??」

「…Roselia、勝負しなさい…1ヶ月後、このライブハウスで対バンよ…もし私たちRAISE A SUILENが勝ったら、白雪蒼を寄越しなさい!」

「ち、ちょっと、蒼を物みたいに言わないでよ」

「そうです、失礼すぎます」

「そうだそうだ!!!」

 

「いや、いいんじゃないか?」

「白雪くん…?」

「Roseliaは負けない、だろ?もしRoseliaが勝ったら、俺のことは諦めろ」

「ええ、いいわよ、楽しみにしているわ」

 

そう言い放ちチュチュとその横の女の子は去っていった

 

急遽決まったことにも関わらず、Roseliaのみんなはめちゃくちゃ練習してくれた

1ヶ月はすぐ過ぎて、前日になった

予定通り対バンは組まれ、フライヤーも配るようになっていた

しかし問題は

あいつメンバー1人しかいないって言ってなかったか?フライヤーにもXって書いてるし、サポートメンバー借りるってことか?よほど自信があるんだな…

 

夜、燐子さんとチャットで話す

「私…白雪くんの事渡したくないです」

「大丈夫、Roseliaは絶対負けないし、もし負けたとしても絶対取り返してくれるでしょ?」

「…はい、私たち、絶対負けないです…」

「大好きです、燐子さん」

「私も白雪くんが大好きです」

 

Roseliaは負けない

絶対的な自信があった

 

次の日

circleはたくさんの人が来ていた

対バン勝負は200人限定ライブ、両方のライブを見てスマホで投票するというシステムだ

先攻はRoselia、後攻はRAISE A SUILEN 通称RAS

Roseliaはたくさんの実績があるためファンも多い、見に来たお客さんもRoselia目当てだろう

いつも以上の素晴らしい出来だった

後攻のRAS

イントロが流れた瞬間、一瞬で自信が不安に変わった

 

何だこの音楽

今までに聞いた事のないような力強さ

これは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くわよ、白雪蒼」

「…」

「白雪くん…」

「燐子さん…」

「私、私…」

「私の白雪蒼に…蒼に話しかけないで。行くわよ」

「最後くらい挨拶させろよ」

「…少しだけよ」

 

「あこちゃん、ごめんな…応援してくれたのにありがとう」

「蒼さん…最後なんて言わないでよ…」

「リサ、好きでいてくれてありがとう、こんな結果でごめん」

「謝んないでよ…」

「氷川さん、気にしすぎないでください」

「…私たちのせいです」

「友希那…あの事、任せた」

「…任されたわ」

「燐子さん…俺のことは待たないでください」

「え…」

「短い間だったけどありがとう」

「…行くぞチュチュ」

 

120-80

 

Roseliaは、負けた。




はい、負けました()
少しアニメの展開と合わせつつ、オリジナリティを出していこうかと思っております、一応最終章です
これからどうなって行くのか、もう少しだけお付き合い下さい
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