数時間後、大会実行委員会より追加で、Poppin’Partyの本戦出場も認められた
まあ、上位2グループとはいえ同点1位が出るとは思わなかったから、落選したバンドからの異議は無いだろう
「やったー!!ポピパさんと同じ大会に出れるなんて…夢みたいや…」
ポピパヲタのロックは泣いて喜んだ
憧れてた人達と武道館で対バンなんて、そりゃ泣くほど嬉しいよな、良かったなロック…
1週間、みんなはスタジオに篭もりきった
本番で聞いて欲しいからと言われ、俺はスタジオはおろか、リビング、自室以外に行っては行けないという若干の軟禁状態に陥った(自室にトイレがあった事には感謝しかない)
リビングに戻ってくるのは食事の時のみ
「だ、大丈夫か…??」
「…わりぃ、今は話しかけないでくれ…ください…」
「あのますきが敬語だと…ろ、ロックちゃ」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「いや、こっちがごめんなさい…れ、レイヤ、喉はだいじょ」
「ぅん…大丈夫…ぎにじなぃで」
「ほ、本番大丈夫…????」
本番が心配になるくらい疲れ切っていて…パレオに関しては今まで見た事のないような顔でこっちを見てきた(恐らく話しかけたら〇すと目で訴えている)ので声をかけられないくらいの状態だった
正直焦っていた
Poppin’Partyのみなさんも本戦出場する事になったから
私たちは知っている、Poppin’Partyさんの底力を
どんな状況でも逆転出来るような絆の力を
音楽だけを追い続けていた友希那さんすら変えてしまった不思議な力を、彼女たちは持っている
1番怖いのはRASじゃなく、彼女たちなのかもしれない
みんな、考えていることは同じだった
毎日circleに集まって、まりなさんにお願いをして営業時間ギリギリまでスタジオを貸してもらった
「疲れた…」
「なんも喋りたくない…」
「もう少し…頑張りましょう…」
「私たちに休んでる暇なんてないわ…」
それでも私たちは負けない
私たちはこの中で一番成長していると言える自信があるから
「もう1回…合わせましょう!!」
BanG Dream当日
ー武道館ー
「でっけえ…」
「ほんとに私たち、ここでライブを…」
「まあ、私たちRAISE A SUILENが最強だと証明するに相応しい舞台ね…ブドウカン」
「イントネーションがおかしいんだよ…」
俺たちはリハ前、機材をセットしている様子を客席から見つめていた
「あー!!蒼さんだ!!」
後ろを振り向くとポピパの面々がいた
「あれ???君ー、あんた達なんてぶっ潰してやるー!みたいなこと言ってた子だよね??」
「…お前何言ってんだ…」
「うるっさいわね!!ほんとのことよ!!!今日覚悟しておきなさい!!!」
頬を髪の色以上に真っ赤に染め上げたチュチュが声を張り上げる…そんな時期もあったなぁこいつ…
「あれ??蒼さんRoseliaさんと一緒じゃないんですね???」
「あー、まー色々ありまして」
「今日だけうちのマネージャーなのよ」
「???ふーん、あ!!友希那さんだー!」
「あら、お揃いのようね」
「ようやく来たわね…練習はしっかりしてきたのかしら?」
「当然よ…私たちが優勝するわ」
「前回と同じ結果にしてあげるわ」
「何だかよくわかんないけど、私たちだってここに来たからには絶対優勝します!」
おお、なんかすげえ、最終決戦感…!!!!
主人公感やばいポピパ
そのライバルっぽいRoselia
真のラスボス感満載のRAS
これはもう、最終決戦といっても、いいんじゃないでしょうか…
俺は今日までRASのマネージャーということで、RASの控え室にきていた
「緊張は?大丈夫か?」
「全くしてないわ、私たちはもっと大きなステージでライブする、今から緊張してたら笑いものよ」
「私は少し…」
「ロック!!!シャキッとしなさい!!!」
「まー楽しもうぜ!!」
「うん、私たちの音楽を」
「いつも通り!です!」
「お、始まりそうだな…じゃあ、俺は関係者席に行くから」
「あ、待ってください!円陣しませんか??」
「え?俺も???」
「はい、蒼さんもまだRASのメンバーですから!」
「はいはい」
「…私はするなんて言ってないわよ」
「「「「「………」」」」」
「…わかったわよ!!!早くしなさい!!!」
「こういう時ってなんて言うんだ?」
「チュチュ様がリーダーですから、どうぞ!」
「え、ちょ、what!?え、えぇ…頑張るぞー!!」
「「「「「「お、おおー!!」」」」」」
1番最初はPoppin’Partyだ
楽しげな曲調で、会場の温度を上げていく
本人たちも楽しそうにライブをしている、緊張しているだろうが、今このときを本気で楽しんでいる
いいバンドだな…
さて、次だ
Roseliaが出てくる
ポピパが上げてくれた熱を冷ますような曲調
だが、決して雰囲気を変えない、冷ましすぎない絶妙なバランスで演奏している
ふと、あの日を思い出した
リサに誘われ初めて行ったRoseliaのライブ、そこでみた淡雪のような、燐子さんの表情、演奏
俺はやっぱりRoseliaが好きだ
そしてRAISE A SUILEN
こいつら、特にチュチュには本当に振り回された
だが、今思えば楽しかったのかもしれない
Roseliaのみんなにはこんなこと思ってたら怒られそうだけど
人として、マネージャーとして成長できた気がするのはこいつらのお陰だ
いつも聴いていた曲だが、力強さと精度が圧倒的に違う
そしてなにより、楽しそうに演奏をしている
こいつらなら間違いなく、世界に飛び出していくようなバンドになれる、そんな気がする演奏だった
「これより結果発表を行います」
実行委員会代表としてまりなさんがステージに立ち、そう言った
「グランプリは…」
お待たせしました、次回、最終回になります
明日更新します(絶対に)
下手くそな文面ではありますが、最後までお楽しみにしていただければ幸いです