ありふれた職業がダークライダーなのはおかしい   作:LEGION ONE

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予兆

「だ〜見つかんねぇな…」

 

俺は図書館で古い歴史書を読んでいた。なぜかというと…あのクソジジイが言っていた『闇の戦士』達についてだ。

あの夢のことを考えもしかしてと思って探しているんだが…一向に見つからん。

 

「遥か昔…て言っていたからな…何も無いのも仕方ないのか…」

 

はぁ〜仕方ねぇな…ハジメの様子でも見に行くか…。俺はそう考えると席を立ちハジメのいる訓練所に向かった。

 

 

 

 

俺が訓練所に向かうと…ハジメが檜山達小物四人組にリンチにされていた。

 

「ッ!何をやっているんだ!!」

 

俺が檜山達に向かってそう言うと檜山達がこちらを向いた。

 

「なんだよ〜俺達はただ南雲の特訓に付き合ってやってるだけだぜぇ?」

 

「馬鹿なことを言ってんじゃねぇよ…大丈夫かハジメ」

 

「う…うん…何とか…」

 

「そうか…」

 

ハジメが無事だということを確認すると…俺は檜山達を睨みつけた。

 

「で?お前らはうちの親友に何をやっていたんだ?」

 

「だから〜俺達、南雲の特訓に付き合ってただけで……」

 

「一方的な特訓がある馬鹿野郎がそんなことも知らないのか?辞書で特訓でも引いて学習してこい」

 

「なんだとぉ!!」

 

俺の発言に檜山達は怒り俺を睨みつけた。

 

「舐めんじゃねぇぞ!日本にいた頃はお前にボロ負けしたがここでは俺たちの方が格上なんだよ!」

 

あ?コイツら… 『力』を得てその力を振りかざす事に酔いしれている。

 

「そうだ!!そうだ!!」

 

「なあ。折角だからよ、こいつにも特訓を付けてやろうぜ?」

 

「そりゃあいい! 感謝しろよ。俺達が直々に特訓に付き合ってやるよ」

 

歪んだ笑みを浮かべながら俺に手を向けてくる4人。不味いな…俺の後ろにはハジメもいる…俺はコイツらの魔法なんか楽勝で避けれるが…そうすれば…ハジメが…

 

「「ここに焼撃を望む――〝火球〟」」

 

「「ここに風撃を望む――〝風球〟」」

 

檜山達はそう詠唱すると俺に向けて魔法を放った。

 

チッ…どうする…

 

『おい、少年。俺に身体を貸せ』

 

はぁ?お前は一…

 

 

俺はいきなり頭の中に響いた声に驚き、誰か訪ねようとした瞬間…目の前が暗転した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォォォォ!!

 

 

「ハハハ…俺たちに舐めた口を聞いているから悪いんだよ!」

 

「何やってるの!?」

 

檜山達が一夜に魔法を直撃させ笑みを浮かべていた所に香織と雫がやってきた。その後ろには天之河と坂上もいた。

 

「いや、誤解しないで欲しいんだけど、俺達、南雲の特訓に付き合ってただけで……」

 

「こんな特訓が何処にあるの!!一夜と南雲君を巻き込んで!!」

 

「いやだから…ヘブっ!!」

 

雫が怒りを顕にしながら近藤に詰め寄った。近藤は笑いながら再度、誤魔化そうとした瞬間…何者かによって吹き飛ばされ、施設の壁に激突した。

 

「え?」

 

雫…いや、その場にいた全員が何事かと驚いた。

 

「いや〜かるーく蹴っただけなのにあそこまで吹き飛ぶなんてな〜」

 

近藤を吹き飛ばしたの檜山達の魔法を直撃した一夜だった。しかし…いつもの一夜ではなかった…声は一夜だがその見た目は白髪に赤色の瞳と容姿が大分変わっていた。その一夜はハジメを抱えながら吹き飛んだ近藤を見て笑っていた。

 

「南雲くん!」

 

一夜がハジメを地面にゆっくりと下ろすと香織がハジメに駆け寄った。

 

「お、お前…な、なんで…」

 

「あ?何がだい?」

 

「な、なんで…俺たちの魔法…をく、喰らって…ピンピンとしているんだよ…」

 

檜山達は一夜を見ながら震えていた。何故ならあの時…自分達が出せる最大出力の魔法を放ち、一夜に直撃したのに…怪我ひとつなくピンピンとしていたからだ。

 

「あ〜あのチンケな魔法ね〜。俺があんなのに怪我する訳ないだろ?」

 

そう言った瞬間…一夜が目にも留まらぬ速さで中野の腹部に膝蹴りを入れた。

 

「うぎゃっ!?」

 

「あーらよっとォ!!」

 

一夜は蹲る中野をボールのように蹴飛ばし、近藤と同じ所へ葬った。

 

「ッ!ここに焼──」

 

「遅せぇよ」

 

齋藤は一夜に目掛けて火球を放とうと詠唱を口にするが…一夜はすぐさま齋藤に高速で近づき顎に掌底を叩き込んで、舌を噛ませつつ詠唱を阻止した。

 

「よいしょぉぉぉ!!」

 

「げぶっ!?」

 

間髪入れずに一夜は齋藤に上段右回し蹴りを頭に打ち込み、近藤と同じ所に飛ばした。

 

「ハハハハハッ!おいおいどうしたんだよ〜俺様に特訓をつけてくれるんだろ〜?さっさとしてくれよ〜」

 

「ヒィィィ!!」

 

狂気の笑みを浮かべながら一夜は檜山に近づこうとするが…そこに我らが勇者(笑)こと天之河が立ちはだかった。

 

「やめろ一夜!!やりすぎかもしれないが、檜山達は南雲が戦えるように訓練をつけてくれていたんだぞ!?」

 

「おいおい勇者さんよ〜お前は馬鹿なのか?いや…こいつの中から見ていたが…バカか…悪いな元からだったな」

 

「なんだと!?」

 

一夜はゲラゲラと笑いながら天之河に平謝りをした。

 

「いいかい勇者君?先に魔法を撃ってきたのは向こうだぞ?俺様と南雲 ハジメはコイツらのおかげで死にかけたんだぜ?一発や二発殴ってもバチは当たらないんだよ。むしろ正当防衛だろ?やられたから、やり返しただけ…それだけだぜ?」

 

「だからと言って仲間に剣を向けるのは気が短すぎると言っているんだ! 先ずはその場を仲裁してだな………!」

 

「おいおい勇者君よ〜君は馬鹿以下なのか?コイツらがやったのは訓練なんかじゃなくて元の世界でも起きていた虐めなんだよな〜クラスメイトならそれぐらい知っているだろ?」

 

「虐めていた? 檜山達が、南雲を? そんな訳ないだろう?」

 

何を言ってるんだこいつ、みたいな顔で一夜を見る天之河。それを聞いた一夜は小さくため息を吐いた。

どうやらあの実態を天之河は虐めじゃなく他の物と見ていたらしい。

 

「(コイツの記憶を覗かせてもらったが…まぁそうだよな、虐めと思ってたんなら無駄に正義感があるこの男が真っ先に手を出すわな…それもアホらしいやり方で…くだらいな〜この一夜ていうやつはこんなことを数年もやっていたのかよ…)」

 

一夜?は呆れながら天之河の言葉を聞いていた。

 

「南雲自身ももっと努力すべきだ。弱さを言い訳にしていては強くなれないだろう? 聞けば、訓練のない時は図書館で読書に耽っているそうじゃないか。俺なら少しでも強くなるために空いている時間を鍛錬に充てる。南雲も、もう少し真面目になった方がいい。檜山達も、南雲の不真面目さをどうにかしようとしたのかもしれないだろ?」

 

話の途中にハジメへ寄って行って、肩を叩きながらそう言う。そんな天之河に対してハジメは唖然としたような表情をしている。

 

一夜は今度は大きくため息を吐いた。

 

雫は額に手を当てて天を仰いだ。

 

「そ、そうだぜ!俺達の目的はそこもあったんだ!」

 

そして思い付いたように檜山がそう言う。

 

「ほら、檜山もそう言ってる。やはり南雲を虐めていたというのはお前の勘違いなんじゃないか?」

 

「へ〜そうなのか!そうなんだな!いや〜感服したよ〜」

 

一夜がいきなりそう発言すると、雫とハジメを驚愕した。いつもの一夜なら、馬鹿なのか?というが今回は違っていた。天之河の発言に賛成していたからだ。

 

「わかってくれたのか黒木!!」

 

そう言って天之河は一夜の肩を叩いた。

 

「あぁ!!少ない時間の中…俺や南雲 ハジメに特訓をつけてくれた優しい檜山君!!そんな君に俺はお礼として………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…俺様が貴様に特訓をつけてやるよ…」

 

「え………」

 

いきなりのことに檜山は呆然としてしまった。そんな中…一夜は檜山に高速で近づくと…檜山の髪を掴み、檜山の顔面を何度も地面に叩きつけた。

 

「グッ!ガッ!コボっ!ギャッ!ギィャァ!」

 

「おい!何をやっているんだ黒木!!」

 

一夜の行動に天之河は止めるように叫ぶが…一夜は聞く耳を持たず…何度も何度も叩きつけた。

 

「や、やめてください…」

 

「お?そうか…だったら…」

 

檜山は一夜にやめてくれるように願うが…今度は檜山を立たせると檜山の腹を何度も殴った。

 

「グッ!ボガァ!!…や、やめ、ガッ!」

 

「フン…」

 

一夜は一通り檜山の腹を殴ると…檜山の髪を離した。檜山はやっと終わると確信したが…

 

「確か…こうだったような?…ここに風撃を望む――〝風球〟」

 

しかし…まだ終わらず…今度は一夜は魔法を詠唱すると風の塊を檜山の腹部に直撃させ、仰向けに吹き飛ばした。

 

「ガッ!オエーーー!!」

 

檜山は胃液を吐きながら蹲った。

 

「んじゃ今度は火球だな」

 

「ァ…ァ…いやだ…嫌だァァァ!!」

 

檜山は一夜に…いや、一夜の皮を被った化け物に恐怖し叫んだ。

 

「やめろ!!辞めるんだ黒木!!これ以上やったら死んでしまうぞ!」

 

「そうだぞ!これ以上は!!」

 

「え〜なんでだよ?俺と南雲 ハジメはコイツの特訓で死にかけたんだぜ?だったら俺様もそのぐらいやらんとな〜」

 

天之河と坂上に止められた一夜は天之河と坂上の方を向きそう言うと…狂気の笑みを浮かべながら檜山の方を向いた。

 

「待たせたね〜それじゃあ…改めて…『辞めて!』今度はなんだよ」

 

一夜が詠唱をしようとした瞬間…雫が檜山の前に立った。

 

「退いてくれよ雫〜俺は今、檜山に特訓をしているんだぜ?」

 

「貴方は…誰…」

 

雫は一夜を睨みつけながら…そう言い放った。

 

「誰て…お前の幼なじみの黒木 一夜だぜ?忘れちまったのかよー」

 

「違う…一夜はこんなに酷いことはしない!一夜は…ぶっきらぼうで冷たいところがあるけど…それ以上に仲間思いで心優しいのよ…!!貴方は一体誰れ!!一夜に何をしたの!!」

 

雫は目に涙を溜めながら一夜?に向けてそう叫んだ。それを聞いた一夜は笑みを浮かべた。

 

「へ〜面白い女だな…ま、お前が俺たちを知る必要はな…!?」

 

一夜が雫にそう言おうとした瞬間…自身の左腕が右腕を掴んだ。

 

「お前…人の身体を奪っておいて…何をやっているんだ…」

 

「おー凄いなお前…俺様から半身だけでも意識を取り戻すなんてな…さすがは俺たちの力を継ぐ存在だ」

 

一夜の顔が半分笑顔、半分睨み付けるという、奇妙な表情に変わる。

 

「お前は…一体…」

 

「時期に嫌でもわかるさ…その時はゆっくりと話そうな?黒木 一夜」

 

そう言うと…一夜の髪色と瞳が元の色に戻り倒れてしまった。

 

「一夜!!一夜!!香織!!一夜が!!」

 

「一夜!!」

 

「落ち着いて雫ちゃん!今、治療するから!!」

 

そう言って香織は一夜を治癒し始めた。雫もハジメも心配そうに見つめていた。

 

 

余談だが…小悪党四人組は王宮の人に頼んで治療されたらしい、

 

何故なら…香織が治療するのを嫌がったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新たなる技能が追加されました

 

 

 

 

新たなる技能…『エボルト』が追加されました

 

 

 

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