ありふれた職業がダークライダーなのはおかしい 作:LEGION ONE
「なんなんだよ…ホント…」
俺が意識を失い気づいたら…自分の部屋のベットで寝ていた。誰かが運んでくれたのか…?
「あの時…檜山達の魔法が当たりそうになった時に…へんな声が聞こえて…それから…」
ダメだ…そこからの記憶がない…あれから何があったんだ?
『よっ!いい夢見れたかい?』
「ッ!あの時の!?」
俺が意識を失う前に聞こえた声だ!?何処だ!何処からだ!!俺は声の主が何処にいるか探した。
『おいおい俺はここだぜ〜』
「だから何処なんだよ!!」
『ここだ、ここ』
「ッ!?」
そう言うと俺の右腕が勝手に動き、俺の身体を指さした。まさか…
「俺の…身体の中にいるのか…」
『正解ッ!』
マジかよ…どうなっているんだよ…。俺はどういうことだと困惑しながら俺はソイツに話しかけた。
「お前は…一体…誰なんだ…なんで俺の中に…」
『時期にわかると言ったが…まぁ名前ぐらいはいいな。俺はエボルト、よろしくな黒木 一夜』
「エボルト…それがお前の名前なのか…」
『あぁそうだぜ。イカした名前だろ〜?』
「全く全然…」
『おいおい酷いな〜』
以外とフレンドリーな存在なのか…?
「お前は誰なんだよ…なんで俺の中にいるんだ…」
『質問が多いな〜。今のお前には話せないことばかりだが…言うとしたら『監視』だな。お前は俺たちの力を継ぐ大事な存在だからな、あんなクソガキ達に殺されたら元も子もないからな』
「力を継ぐ?ここに来た時にみた夢でも見たが…お前達?が言う力を継ぐてなんなんだよ…」
『それは時期に嫌でもわかるぜ…楽しみにしてな』
時期に?なんなんだよ…一体…変な存在が自分の身体の中にいるし、力を継ぐ存在とか言うし!
俺はエボルトのことで困惑していると…
コンコン、とドアをノックする音が聞こえた。
誰だ… もう既に遅い時間帯だ。
『お!人が来たようだな。んじゃ、俺は寝るからな、それじゃあ…おやすみ〜』
こいつは…自由な存在だな…
俺はエボルトに呆れながら…若干怪訝そうな表情を浮かべた。
「一夜、起きてる?雫だけど…」
最初は檜山辺りか、と思っていたが、やってきたのは雫だ。
よかった雫だ。俺は安堵しながら扉を開けた。
「あ!よかった…意識が戻ったのね…」
俺をみた瞬間に雫はホッと息を吐き、安堵した。俺は頭に?マークを出しながら雫を部屋に招いた。
俺は備え付けられていた紅茶を出し、雫と共に着席した。
「ねぇ、大丈夫?何処か痛いところがある?」
「大丈夫だ…そんなに心配するなよ」
「心配するわよ!貴方人が変わったかのように檜山君達にこれでもかというほどに攻撃したのよ!いつもの貴方がやらないぐらいに!!」
俺が…檜山達に…?そんなことをしたのか…ダメだ意識を失ってからの記憶がない…
「覚えてないの?」
「あぁ…檜山達の魔法が直撃しそうになった時に…急に意識が無くなって…」
「ッ!そう…」
俺の話を聞いた雫は暗い顔をして俯かせた。俺はこのままではいかないと思い話をが切り出した。
「それで?他にも要件があるだろ?」
「あ、そうだったわ。明日私たちは迷宮に行く予定だけど…」
あ、明日迷宮に行くのか…意識を無くなっていたから知らんかったよ。
「それで…お願いがあるんだけど… 一夜は行かずに街で待っていて欲しいのよ…皆には私から話すし、説得もするから!だから、お願い!」
そう言って雫は俺に頭を下げた。おいおい…まるで戦力外通告だな。
「ちょっと待てよ…俺はそんなに早死にするようなやつじゃないぞ」
「違うわよ…一夜の実力は私がよく知っているから…わかっているわよ…」
「じゃあなんだよ…」
「……夢を……見たの」
「夢だと?」
俺が問いかけると、雫は静かに頷いた。
「夢の中で、一夜が居たのよ…。でも…貴方の周りを囲むように禍々しい影が取り囲んでいたの…。するとさ…いきなり影が一夜の身体に入り込んで…一夜が苦しみだしたんだ…。私は助けようと走り出したけど全然追いつかなくて。それで最後は……」
「最後は?」
「……貴方が…化け物になるの…」
雫は泣き出しそうな表情でそう呟いた。
「所詮は夢だろ?そんなの気にすんなよ」
「でも!あんなのを見たら不安になるのよ!お願い…一夜…」
と言われてもな……。
遠征を休んだら休んだで、色々といちゃもんを付けられるだろうな。
主にバカ勇者や小悪党四人組から…
「安心しろ… 今回はメルド団長達や天之河だってついているんだぞ?むしろ負ける要素なんて見当たらないだろ?」
ぶっちゃけ…不安だらけだが…ここは雫を安心させる為に言うか…
「でも…」
「大丈夫だ、俺は死なねぇよ」
俺はそう言って雫だけど頭に手を置いた。
「……わかったわ。無理しないでね…」
雫はそう言って頷いてくれた。どうやら納得してくれたな…
「お前も無理するなよ…」
「っ!!」
ピクリと、僅かに体を反応させる雫。
やはりか。
訓練で魔物を斬った時、表面上には出していなかったが、不安の様相が見え隠れしていたからな。
これから戦争をする、人殺しをする事を再認識してしまったのだろう。
「お前はすぐに1人で抱え込む悪い癖があるからな。怖いなら怖いって言え。不安なら不安だと言え。悩みや愚痴ぐらい聞いてやるからよ?」
「…………」
雫は顔を俯かせたていたがすぐに顔をあげ、晴れやかな笑顔を俺に見せてきた。
「大丈夫よ、一夜。その言葉だけでも凄く安心できたから。貴方は私をちゃんと見てくれている…それが確認出来たんだもの」
そう言って雫は、今度こそ部屋を出ていき、俺は寝床に着いた。
俺はこの時は知らなかった…迷宮で俺の人生が一変した…
…エボルトが言っていた力を継ぐ存在を知り…俺は雫が夢でみた…化け物になるなんて…
「俺の邪魔をする存在や敵は…全て破壊してやる……」