18階層の報告をした後、ダンジョンに戻っても手伝えることが余り無いため、オラリオの街を散策することにした。まだ見て無い所もあるからね。
「何処いこっか?」
私は、「オラリオ観光案内」と書かれた冊子を眺めて、まだ足を踏み入れていない地域の情報を見つつ、どこに行こうか考えを巡らせた。
まずは、北側
北側は、この世界の各種族向けの衣服関連のお店が集中している。
服は欲しいけど、オラクル製の服と違って、体形自動調整機能等の便利機能や、強度に問題があるため、現地の服を直接着ることはない。この世界の服を着れるようになるのは、衣食部門の研究待ちかな…
次に、東側
東側は、旅行客用の宿屋と闘技場がある。後は、露店が多くあるため食べ歩きにもいいらしい。
ここは、最初にオラリオに来た時に通過しただけなので、改めて見るのも有りかな?
後は、南側
南側は、オラリオ最大の繁華街となっている。
劇場などの娯楽施設や、賭博場などもあるらしい。
うーん、ラッピースロットは好きだけど、そういうのはあるのかな?どちらにしても、お金あんまりないから今回はいいかな…
南西側
待ち合わせの場として有名なアモールの広場、後は南西にある街からの商品を扱う市場や、ダンジョン産の商品、魔石製品を扱うお店が多くあるらしい。
この辺りは、他のアークス達が現地の製品調査で良く通っている。
何個か、製品を見せてもらったけど、魔石を使った灯や、水を浄化する物など色々あった。
食料品とかもあるみたいなので、現地料理の再現に期待しよう。
「ミケ、どこに行くか決めた?」
「うーん、東側かなぁ。」
「最初に来た時、通ったよね?」
「他の場所は、お金沢山ないと楽しめなさそうだし、東側は通っただけだから…」
「そっか、ミケの行きたいところなら何処でもいいよ。」
「トラはどうする?」
「私はメンテナンスがありますので、残念ですが遠慮します。食事の準備をしておきますので、楽しんで来て下さい。」
トラは、メンテかぁ…こればかりはしょうがない。
「それじゃ、トラの食事楽しみにしてるよ!」
私とマトイは、トラに挨拶をしオラリオの東側へ向かった。
「あっ、あの、こんにちは!」
バベルの付近を歩いていると突然声を掛けられた。はて?誰だろ?
声の方を見ると、白髪の少年がいた。
「あー、引越した日以来だね。」
「こ、この前は済みませんでした。目の前の建物に驚いてしまって、碌に挨拶ができませんでした!」
確かに、一晩で瓦礫の山が建物に変わってたら、びっくりもするか。
あの時は物凄く挙動不審な感じで、ダンジョン行きますっていって走っていったっけ?
「それじゃ改めて、隣に引越てきたミケだよ。よろしくー」
「マトイだよ、よろしくね。」
「ぼ、僕は、ベル・クラネルです。よろしくお願いします!」
ちょっと緊張している感じで挨拶してきた。人見知りかな?
「ベル・クラネルさんは、ダンジョンの帰りかな?」
「あっ、ベルでいいです。いえ、休憩に戻っただけです。ダンジョンに戻ろうとしたら、ミケさんを見かけたので…」
そう言うベルくんを見ていて、ふと思った。
「マトイとベルくんって、並んでいると姉弟みたいだねぇ。」
「えっ?そうかなぁー?」
「え、えええ~~~~~~!?」
まぁ、髪と瞳の色以外は全然違うけど。
しかし、リアクションが大きいなぁ…突然のオーバーリアクションに少しびっくりしてしまった。
「よく見ると違うけどね。でも、この色の髪と瞳の組み合わせは、珍しいんじゃない?」
「た、確かに言われてみれば…」
「ふふふ、瞳と言えば、わたし達3人共、同じ瞳の色だね。」
「それじゃ、3人姉弟かな?」
「えっ!?ミケさんエルフじゃないですかぁ。」
流石に引っかからないか。もう少しリアクションを楽しみたかったけど…
そういえばアルテミスさんが、今度挨拶に来るって言ってたっけ。
「そうだ、ヘスティア様って今ホームにいるの?」
「神様は、バイトに行っています。」
神がバイト?
私は、訳が分からず首を捻る。
「僕達みたいな弱小ファミリアだと、生活が厳しいので…でもいつか僕が強くなって、神様を養えるようにして見せます!」
ベルくんは、鼻息荒く宣言した。
そういえば、1人しかいないって言ってたっけ…
「そっか、それじゃ頑張らないとね。」
「はいっ!」
ダンジョンに向かうベルくんと別れた後、私達は東の通りにたどり着いた。
この辺りは露店が多く見ているだけでも楽しい。
何件目かの露店を物色していると…
「美味しいじゃが丸くん!じゃが丸くんはいかがですかー!」
何処かで聞いた声が聞こえてきた。
声がした方を見ると、神であるヘスティアが露店で売り子をしていた…本当にバイトをしていたよ…
私達はヘスティアがいる露店へ向かった。
「おや、君はいつぞやのエルフ君ではないか!じゃが丸くん買っていかないかい?」
私はとりあえず2つ購入すると、アルテミスさんの件を伝えた。
「おや、僕は君に名前を教えたかな?いやはや僕も有名になったもんだ!」
ヘスティアは腕を組み、胸を強調させながらうんうんと感慨に耽っている。
私は、アルテミスさんに聞いたことを伝えると、ヘスティアは少し残念そうな顔になった。
「しかし、アルテミスかぁ、なつかしいな!君はアルテミスと知り合いかい?」
私は、この世界にきて初めてあった神である事を伝えた。
「それでアルテミスはいつ来るんだい?僕はバイトもあるから昼間は難しいけど…」
私はそれならと、ヘスティアが都合の良い時間を教えてもらった。夕方以降であれば問題ないらしい。
「それでは、アルテミスさんに伝えておきます。」
私達は、ヘスティアと別れ、東の通りの散策に戻った。
じゃが丸くんを齧りながら、露店に並んでいる商品を眺めつつ通りを抜けて、闘技場に到着した。
残念ながら中には入れないそうだ。その代わり近々
まぁ、都合が合えば来てみるかな?
空を見ると日が大分傾いてきている。
「それじゃ帰ろっか。トラが食事の準備してくれてるし。」
私達は、闘技場を後にし拠点へ帰ることにした。
拠点に戻ると、丁度トラが食事の準備を終えて私達の帰りを待っていた。
「お帰りなさいませ、食事の準備ができております。お風呂についても準備しておりますので、食休み後皆で入りましょう。」
食事は良いとして、お風呂は皆で入ることは確定なんだね…
食休みの時に、ジョージから連絡が来た。
何となく想像してたけど、現地の大規模遠征隊がいる間は、19階層以降の調査は見送るそうだ。
遠征隊の近くでうろつくのは、相手を刺激する可能性があるため控えるとの事。
18階層まではいいのかな?って思ったけど、それは基地もあるから最悪の場合は、そちらに向かえばいいとの事。
「うーん、どうしよっか?」
「ダンジョンの比較的浅い階層は、モンスターに遭遇しておりません。そちらの調査をするのは如何でしょう?」
トラから、そう提案された。そういえばそうだったね…1-5階層はなぜかモンスターに合わなかった。
「あとは、まだ行ってない街の散策もいいかも?」
マトイからは、街の散策の提案が出た。
うん、こっちも捨てがたい…
「それじゃぁ、午前中は街の散策で、午後からダンジョンの調査かなぁ…」
「そうだね。」「了解しました。」
「よし!方針も決まったしお風呂入ろ?」「入りましょう。」
うん、皆一緒にお風呂入るの好きだね…
ヘスティアのバイト先は、何処にあるかわからなったので適当です。
次回の更新ですが、NGSのCβに参加するため、遅れるかと思います。