英雄の弟は侍である。   作:霜月優斗

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2話目だおらぁぁぁ!!
今後もよろしくお願いしまァァァァァァス!!


始まりの空と初心者講座。

 朝、部屋のカーテンから差し込む光で曖昧な意識が覚醒する。

 まだ若干微睡が残る状態で手元を探ると枕元に置いてあったスマフォを掴む。

 画面を開くと時刻は二〇二二年十一月六日の午前六時を指していたが、まだ時間はそこまで遅くないが念の為にと重たい身体を気合で起こして学校の用意をする。

 それにしても……なんだろうか。起きてからずっと頭の中で警鐘が鳴り響く錯覚に襲われる。

 きっと気のせいだろうと頭の隅にそれを追いやって養母(凛子さん)を起こしに行くと、そこには布団を蹴っ飛ばし、大の字になって寝息を立てている凛子さんの姿があった。

 

「起きてください、朝ですよ」

「ん……後五分……」

 凛子さんを揺さぶって起こそうとするが、まだ微睡んでいるのか、一向に起きようとしない、なので。

「起きろー! もう八時だぞー!!」

 僕がそう言って起きるよう急かすと凛子さんは「ひうっ!?」と血相を変えて布団から飛び起きてリビングに消えていき、しばらくしてから時間に気付いた凛子さんの怒号が聞こえてくることを少しだけ『幸せだ』と感じた。

 

 先程のいたずらで凛子さんにこっぴどく怒られてしまったが、真面目に謝ると意外にも許してくれた。

 それはさておき、凛子さんに怒られた後に中学に行き何の変化もなく授業を過ごした。強いて言うなら()()()()()の話で持ちきりだったぐらいだろう。

 

 そして。

 家に帰宅し、遂にやって来たこの瞬間。

 

「遂に、か……」

 一体養父(じいさん)はどんな世界を作り上げたのだろうか、そんなワクワクを胸に秘めて、僕はその世界に飛び込む。

「……リンク・スタート‼」

 その合言葉を告げた瞬間。僕の視界が黒く染まり、その直後に光と粒子のリングが流れてくる。その後に機械アナウンス音声が流れ込む。

「購入者データ認証、承認。脳内パルス正常、心拍、脳波オールグリーン」

 まるでどこぞの起動して戦うロボットみたいな起動シークエンスを過ぎると遂にキャラクターネームの入力の時、少し悩んだりもしたが結局は自分の名前である『ユキト』に決め、その後のその他諸々のキャラクタークリエイトの設定を終わらせ、遂に剣の世界の門を叩く。

 

「Welcome To Aincrad!!」

 

 

 

 

 その光を抜けた先には、人々の喧騒と美しい青空が映える時計を中心とした広場が視界に入り込み、その美しさに息を吞む。

「これが……養父(じいさん)が創り上げた世界か……‼」

 僕はこのあまりにも現実と相違ない世界に一驚した。

「じいさんはこの世界を作り上げるまでに何年懸けたんだろう……」

 そう言いながら僕はチュートリアルの画面を開くと、大まかにこう記されていた。

 

 ・この世界、アインクラッドは百層からなる鋼鉄の城であり、これをすべて制覇するのがこのゲームの目的であり、数多のフリークエストも用意されている。

 ・アインクラッドに魔法は存在せず、()()()()()()と呼ばれる強力な剣技が存在し、その数は百を超える。

 

「取り敢えずは……戦ってみるか」

 これから始まる日々に期待をしつつ、少し迷ったりしたけど、無事に転移門広場に着き、腰に差した曲刀(シミター)を左手で擦りながら広場からフィールドに出た。

 

 一歩フィールドに出てみると先程とは打って変わった風景が目に焼き付く。

 頬を撫でる風、透き通る空気、そしてはるか遠くには第二層に繋がる塔がそびえ立つその風景は圧巻と言えよう。

「本当にこの世界には驚かされるばかりだな……っと、この辺りにモンスターが出るらしいんだが……」

 

 僕はおかしいなぁ……と思いながら辺りを歩きながら見渡していると、ある二人組の男性プレイヤーが目に映った。

 片方の英雄顔なプレイヤーは片手直剣(ワンハンドソード)、もう片方の頭にバンダナを巻いているプレイヤーは僕と同じ曲刀(シミター)を装備しているようで、この辺りで出現するモンスターである『フレンジー・ボア』と戦っているようだが、どちらかと言うと片手剣使いに曲刀使いのがレクチャーしてもらっているようにも見える。

 

「あまり人と話すのは苦手だけど、楽しむためには教えてもらうしかないよな……よし」

 僕は意を決してその二人組に近づいて尋ねることにした。

「あの……僕も戦い方を教えてくれないか……?」

「別に構わないよ、名前は何て言うんだ?」

「僕はユキトだよ、貴方の名前は?」

「俺か? 俺はキリトだ」

 キリト、その名前に訳も分からない酷く懐かしい感覚を覚えるが記憶の隅に追いやる。

「そうか、それじゃあよろしくね、キリト」

「あぁ、よろしくなユキト!」

 そう言って僕たちは拙い手付き(キリトはやけに手馴れてたが)でフレンド登録を終わらせ、遂にキリトから戦い方、ここではソードスキルの発動の仕方を教えてもらうことにした。

 

「それじゃあソードスキルのやり方について教えるぞ、まずソードスキルは特定のモーションをする事によって発動する。要は剣道でいう所の型だな」

 キリトはそう言って足元に落ちていた小石を拾って投げるフォームを構えた。その瞬間、先程拾った小石がほのかに赤みを帯びだした。

「この光っているのがソードスキルが発動した証拠だ、そしてこれをアレに向かって投げるとっ!」

 

 そう言いながらキリトから普通では放てない速さで投げられた小石は見事にフレンジー・ボアの後ろ足の付け根に突き刺さり、HPバーがごっそりと減り、そしてフレンジー・ボアがこちらに向かって突進してくる、つまりは。

「これは殺らねばやられる状況では……?」

 本気か? とキリトに表情で尋ねると

「つまりは習うより慣れよってな!」とある意味死刑宣告をかましてきたのである。

 

「マジで言ってるのかあの人!?」

 ああもうやれるだけやってやるの心意気で腰に差してある曲刀を引き抜き、肩に置くように構えるとキュイイインと得物に橙色のエフェクトと共に何かが起動した感覚がした。そして身体はそのシステムに引かれる様に5メートルの距離を一瞬にして駆ける。

「これでぇぇぇ!!」

 訳も分からず駆け抜け、フレンジー・ボアの胴体を裂くように切り裂いた。

 ソードスキルを発動しきり、振り返ればそいつのHPは尽きてポリゴンとなって散った。

「勝った……これが、ソードスキル」

 感傷に浸っているとキリトが驚いた顔をしてこっちを見ていた。

「すごいじゃないか! 俺でも一時間かかったのを一発で成功させるなんて、やるな!」

 キリトは心底驚いたという顔で言うのでおそらく自分は吞み込みが早いのだろう。

「あはは……やるしかないって思ってたから無我夢中だったからね」

と謙遜するように答えると後ろから男の声が聞こえたので振り返ると先程見かけたバンダナ男がそこに立っていた。

「ええと急に話かかけてすまんな、俺はクラインってんだ。さっきキリトに教えてもらってたけど中々出来なかったのをお前さん一発でマスターするたぁとんでもねぇなぁ」

あなたもか。

「人間やろうと思えば何でもできるものだよ。」

そう言って僕は笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局その後小1時間ほどクライン、キリトと一緒に狩りを続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回はあのシーンから始まります。
今回は会話文が多くなってしまい申し訳ありませんでした。

文字数は今のままでよき?

  • 充分!!
  • 足りないなぁ(あと500文字追加)
  • まだ足りん!(1000以上)
  • むしろ多い?
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